4日に放送された「学天即の知らぬがホトケ」(読売テレビ)で、「イナバ物置」のCMの秘密が明かされた。
「やっぱりイナバ。100人乗っても大丈夫」のキャッチコピーで有名なイナバ物置は、物置業界大手3社の中では、1975年に創業された最後発だが、売上げは国内シェア40%と業界1位。
イナバ物置の、現社長の稲葉明氏によると、29年前に先代が「見ただけで商品がわかるCMを作りたい」と言ったことが発端で、「物置に100人乗せよう」となった。
しかし、「(自分が社長になったとき)こういう泥臭いCMはやめようと思った。でも、やめようやめようと思いながら25年間経っちゃった」と、先代の意見には反対で、実はイヤだったという。
「100人乗っても大丈夫」のフレーズは変わらないが、CMは1年ごとに新しいものを作成しており、「実はアレ、売上げ順に並んでいまして…」と、並び方の秘密を明かした。
物置に乗っているのは、製品を取り扱っている代理店の社長さんたちで、売上げが良い人ほど、明社長の近くに座ることができる。
そうすることで、「競争原理が働いて、一生懸命に売上げをあげてくれるんです」とのこと。
毎年8月に撮影が行われるが、7月になると自社の売上げをイナバに聞いてくる代理店も多いとか。
物置は乗るものではないため、「(物置)工業会でいろんな会社の社長さんに会うと、"あのCMはやめてくれ"って言われちゃう」と、笑顔で語る明社長。
見ている方は、誰が乗っているかということには関心はないが、乗る方にとっては熾烈な戦い。
その競争心が、イナバ物置が広く知れ渡る元となっていたようだ。