中台貿易協定の審議、立法院委員会に差し戻し
国民党は中台サービス貿易協定を立法院の委員会審議に差し戻すことにした。王金平・立法院長がきょう27日に与野党首脳を集め、次の4条件で話し合いに入るもようだ。
条文ごとの審査に戻す
【2】王院長が主導する
【3】場所や時期にはこだわらない
【4】民進党は阻止行動をしないことを書面で同意する
――。馬英九総統の指示ではないという。
日本プロ野球とF1のスポーツくじ解禁
台湾運彩は、日本のプロ野球とF1のスポーツくじを発売すると発表した。プロ野球は3月28日に、F1・マレーシアグランプリは30日に開幕する。台湾の人気選手・陽岱鋼が所属する日本ハムはオリックスとの3連戦をひかえている。台湾のスポーツ専門チャンネルは日ハム戦の全試合放送を決定している。日本のプロ野球については、一試合ごとの勝敗を予想するくじが発売される。
サプリのTCI、大同薬品工業と提携へ
サプリ・ドリンク剤製造の大江生医(TCI)は、昨年の売上高が14億400万台湾元と前年比で22%増加、親会社の税引後純利益は1億4380万元で7%増となった。今年は欧州や日本市場への進出もめざしており、4月上旬には大同薬品工業(奈良県葛城市)と提携意向書を結ぶ予定だ。
台湾大学、癌細胞の体外培養に成功=世界初
台湾大学は26日、肺癌の幹細胞の体外培養に成功したと発表した。抗癌薬の研究開発と患者の生存率上昇に役立つと期待されている。成功したのは台湾大学学長が率いるチーム。癌幹細胞は単独で成長することができず繊維母細胞の支援が必要。このため体体外培養は繊維母細胞との共存が必要だった。世界で初めてとなる。
好評の屏東産ごぼう、今年も日本へ輸出
国際食品見本市「フーデックス・ジャパン」で好評を博した、屏東県産のごぼうが今年も日本などに輸出される見通しとなった。台湾で主要な産地として知られる屏東市帰来地区では、日本から持ち込まれた柳川系品種が栽培され、繊維が細く甘みや香りの強いごぼうが作られている。耕地面積はわずか13ヘクタールにとどまるが、リン酸に富む砂質壌土など生育に適した環境が整っているため、年間生産額は2000万台湾元に上っている。
台湾関係法の重要性確認決議案、米下院が採択
米下院外交委員会で25日(現地時間)、「台湾関係法の重要性確認」494号決議案を採択した。エドワード・ロイス外交委員長(共和党)を含む超党派の下院議員らにより提出された案では、「台湾関係法」は米台関係の礎であり、台湾の人々の利益のため台湾海峡の平和は維持されなければならず、米国は同法に基づいて台湾の安全維持を目的に、台湾への先端の武器や装備の売却を行うと指摘。決議案ではさらに、米台経済関係を深化させ、米台および台湾の各種貿易協定への参加を支持するとした。4月10日には台湾関係法制定35周年を迎える。
日本から贈られたレッサーパンダ、一般公開
台北市立動物園は多摩動物公園(東京都日野市)から寄贈されたレッサーパンダのオスの一般公開を始めた。名前は「ノン」。台湾では“阿暢(アチャン)”とよばれる。双方は2004年11月に友好協定を締結、共に野生動物保護を進めている。ノンは今年1月に台北に到着していたが、このほど検疫期間が終了し、「温帯エリア」での公開が始まった。
台湾当局、「観光業は量より質」 繁忙期でも中国本土ツアー客1日5000人に制限へ
台湾行政院の江宜樺院長は26日、中国本土からのツアー客の1日当たりの受け入れ数を来年から、繁忙期でも通常期と同じ5000人に制限することを明らかにした。「観光業では量より質を求めるべきだ」と強調した。シンガポール・聯合早報網が26日伝えた。
現在、中国本土からのツアー客の受入数は通常期に1日当たり5000人、3月と5月の繁忙期には8000人を限度としている。10月も繁忙期とすることが可能だが、制限を緩和する部分については、高額消費が見込まれるなど「質の高いツアー客」に限る。
中央社の報道によると、台湾観光局の謝謂君局長は、今年1〜2月に台湾を訪れた観光客が前年同期比で29.12%増えたことを指摘。中国本土からの客が3分の1を占めて最大だった。次いで多いのが日本で、前年同期比では17.3%増。こうした伸びが続けば、今年は訪台客が900万人に達すると見込んでいる。
台湾の海外旅行者の必需品、第1位はスマホ
「携帯やスマートフォンなしの海外旅行なんて考えられない」 ―世界中のネットユーザーを対象にした“旅行必携アイテム”に関する調査で、アジアの旅行者は携帯電話を、欧米の旅行者はクレジットカードを第一に考えていることがわかった。
この調査は大手ホテル予約サイトの Agoda.comが今年2月、世界各地5万人のユーザーを対象に旅行に欠かせない物は何かを尋ねたもの。
その結果、アジアの旅行者は「携帯電話」が1位で45%、「クレジットカード」が2位で29%だった。一方、欧州の旅行者は47%が、米州の旅行者は44%が「クレジットカード」と答え、「携帯電話」と答えた欧米の旅行者は19%にとどまった。
特に台湾は5割近い回答者が旅の必需品を「携帯電話」と答え、アジア旅行者全体の平均を上回っている。
台湾・高雄の武徳殿「再び日本時代本来の趣きを」 2度目の改修工事へ
日本統治時代の面影を残す高雄市旗山区の「武徳殿」で2度目の改修工事が進められる。来月には市民から本来の建築様式にそぐわないと不評だったガラス張りの屋根が撤去され、元の東洋風の屋根に戻されることになっている。台湾の複数メディアが26日に伝えた。
1934(昭和9)年1月に建てられ、当時の警察局の柔道や剣道の道場として使われていた旗山の武徳殿は元々唐風と日本様式の混合建築だったが、1994年10月の火災で焼失、その後2000年に再建工事が行われた。
ところがこの時、屋根の全面に強化ガラスが採用されたため、ただでさえ気温の高い南部では屋内に熱がこもって高室温になりやすく、外観も現代風の改修部分と武徳殿本来の風格がミスマッチを起こして不釣合いな建築になっていると市民から不評を買っていた。
これを受けて旗山区では新たに約2000万台湾元(6700万円)の予算を組んで2度目の工事を行うことになり、ガラス屋根を武徳殿本来の唐風の黒い屋根に戻すとともに、建物の廊下に用いられている地元の遺跡で発掘され歴史的価値があるとされている石も他の場所に移動する。工事は今年9月末の終了を予定している。
耐震、耐火性の技術生かす 旭化成ホームズ、台湾に住宅の試作棟
旭化成ホームズは台湾の大手プラスチックメーカー、台湾プラスチック工業(台北市)と連携し、個人向け住宅の試作棟を現地に建設する。台湾は地震が多く、旭化成ホームズは耐震性や耐火性に優れた住宅に対するニーズが高い点を考慮。住宅ブランド「ヘーベルハウス」で培った技術とノウハウを生かし、事業展開の方向性を検証する。
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台湾プラスチックが属する台湾プラスチックグループは、住宅事業への進出を検討している。繊維事業で旭化成と合弁会社を運営していることから、打診を受けた。
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プロジェクトを進めるに当たっては、国内で台湾に建設する試作棟のプランや仕様などを検証。その結果を踏まえ、2014年中に工事に着工する予定だ。
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台湾では、地震の多さや地価が高いこともあり、敷地の有効活用が進んでいる。戸建て住宅の場合は3〜5階が主流で、旭化成ホームズはこうした領域の住宅を得意としている。池田英輔副社長は「合弁会社の設立も視野に入れながら、事業化の検証を進めていきたい」と語る。
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国内では、少子高齢化で戸建て住宅の新築市場は大きな伸びが見込みにくい。大和ハウス工業や積水ハウス、積水化学工業といった大手住宅メーカーは、中国などで戸建てや分譲住宅事業に参入している。
予想外、中国いらだち 台湾抗議行動激化 「誰も望まぬ」「茶番だ」
中国国務院(内閣)台湾事務弁公室の馬暁光報道官は26日の記者会見で、中国と台湾が結んだ「サービス貿易協定」の承認を阻止するため、台湾の大学生らが立法院(国会に相当)を占拠するなど抗議行動を続けていることについて「両岸(中台)の経済協力の進展が妨害されることを誰も望まない」と不快感を示した。大学生らが求めている協定の撤回に関しては「経済協力の強化は両岸人民の利益につながる」とし、一蹴する考えを示した。
中国当局とメディアは一貫して台湾の馬英九政権を支持し、抗議活動を批判する姿勢を貫いている。
中国共産党機関紙、人民日報傘下の環球時報(電子版)は25日、「サービス貿易協定で台湾と再交渉する必要は全くない」と題する論評記事を掲載した。
抗議活動を「茶番だ」と批判した上で、大学生の背後には台湾の最大野党、民主進歩党(民進党)がいると指摘。「私たちは台湾の政争に巻き込まれることはない」「大陸は台湾の顔色を見る必要はない」といった強気な言葉を並べた。こうした中国の台湾に対する高圧的な姿勢が、抗議者らの態度をさらに硬化させる可能性もある。
しかし、今回の協定の反対運動がここまで大きな広がりを見せたことは、中国当局の台湾担当部局にとって意外だったようだ。
ある関係者は「協定の中身は台湾にかなり有利な条件で、台湾の経済界は歓迎するはずだ。ここまで騒ぎが大きくなったのは不思議だ」と語った。「反対運動が起きた際、うまく処理できなかった馬英九政権の責任は大きい」とも話した。
今年秋に北京で開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)では、習近平国家主席と馬英九総統による初めての中台トップ会談の可能性が報じられている。習主席も馬総統も会談に意欲を示しており、現在は条件面での調整が行われているとの情報がある。
中台双方の関係者はサービス貿易協定の発効など「中台交流の実績」を積み上げて、首脳会談の雰囲気づくりに役立てたいとの思惑があるだけに大規模な抗議活動で思わぬ“冷や水”を浴びせられた格好だ。
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財界52団体、反政府運動の収束へ提言[経済]
中国とのサービス貿易協定をめぐり、反対派の学生らが立法院(議会)の議場を占拠して26日で9日目。行政院への乱入と警官隊との衝突など対立が激化する中、経済界52団体が同日、共同で事態の収束に向けた声明を発表した。議場占拠など反対運動を停止し、同協定を立法院の委員会で逐条審査すべきなどと訴えている。
52団体は、中華民国全国工業総会(工総)、全国商業総会(商総)、工商協進会など。問題解決に向け▽反対運動の停止▽委員会での逐条審査▽与野党と民間との対話の場「国是会議」の開催▽市場開放交渉の監督機関の法制化▽ストライキや授業ボイコットの自制▽馬英九総統との会見と提言――を提案した。反対運動が続けば、企業の自信喪失と外資の退出を招くだけだと警告している。
各企業や業界団体は、メディアや意見広告を通じて同協定の早期発効を求めてきたが、議会の空転と混乱の拡大に経済界がたまらず共同で声を上げた形となった。26日付の新聞とテレビ各社は、工総の許勝雄理事長が「自分たちの国家は自らの手で救わなければいけない」と述べ、対立と混乱に言及した際に言葉を詰まらせた様子を伝えた。