台湾、TIFAでTPP参加への支持取り付け
台湾・アメリカ貿易及び投資枠組み協議(TIFA)の第8回会合で、台湾がTPP参加への支持取り付けに努める。中華民国台湾とアメリカの間で、経済貿易問題を話し合う重要なプラットフォーム、台湾・アメリカ貿易及び投資枠組み協議(TIFA)の第8回会合が4日、アメリカのワシントンで開かれる。経済部の卓士昭・次長と、アメリカ通商代表部のウェンディ・カトラー代表補が共同で議長を務める。昨年3月にこの会合が再開されて以降、台湾とアメリカの経済政策を担当する上層部による二度目の対面となる。
経済部の幹部職員によると、台湾はこの場を借りて、台湾が環太平洋パートナーシップ協定(TPP)参加に向けて取り組んでいる様々な自由化の努力をアメリカ側によく説明して、アメリカの支持取り付けに努めると共に、台湾とアメリカとの実質的な関係強化を図るという。
今回の会合でアメリカ側は、アメリカ産の豚肉や牛の内臓の輸入を台湾が認めるよう求めることが予想される。TPP参加を支持してもらうのと引き換えに、政府がこれらの輸入を認めるのではとする一部の憶測に対して、行政院農業委員会は先ごろ、アメリカ産の牛肉と豚肉は別々に取り扱い、肉の赤身を増やすための化学物質、ラクトパミンが残留するアメリカ産豚肉の輸入は認めないとの立場を重ねて示している。
また、卓・経済部次長は、台湾からは、花のオンシジウム、果物のグアバ、熱処理を施した肉のアメリカ向け輸出、そして医薬品協力協定などについて提案するとしている。
経済貿易国是会議、安全保障と両岸経済政策が焦点に
経済貿易国是会議では、国家の安全保障ならびに中国大陸との経済政策が焦点になると見られている。台湾海峡両岸サービス貿易協定をめぐる争いを受け、政府は、経済貿易国是会議を開催する方針を打ち出した。
台湾経済研究院景気予測センターの孫明徳・主任は、過去の経験から、政府は政策理念の近い学者や企業経営者を集めることになると予想した上で、国際化や地域経済統合が議題だとして、台湾における外資系企業や、さらには中国大陸系の企業の代表の参加を提案した。
孫・主任は、「すでに台湾にきているアメリカ、ヨーロッパ、日本の企業、そして中国大陸系の企業も呼べばいい。彼らは台湾で公平な待遇を望んでいるだろうから、彼らに他の国々のやり方を説明してもらって参考にしてはどうか」と話している。
行政院は会議の議題を、地域経済統合のトレンドにどう対応していくか、地域経済統合に参加していく具体的な方法、そして、対中国大陸政策と台湾の経済発展との関係の三つに絞り込む考え。
国立台湾大学国家発展研究所の辛炳隆・副教授は、政府はこれを機に、中国大陸との経済的な依存度が高まった場合に、中華民国台湾として国家の安全保障のリスクをどう管理していくかをはっきり説明すべきだとしている。
経済部、大学でサービス貿易協定巡回講演会
経済部が各大学を巡回して、台湾海峡両岸サービス貿易協定に関する説明を行っている。台湾では両岸サービス貿易協定をめぐって混乱が続いている。これに反対する学生グループは、立法院の議場の占拠を続け、政府は、この協定などについて話し合う経済貿易国是会議を開催する方針を打ち出した。
また、経済部は、各大学を回ってこの協定について説明を行う。消息筋によると、これまでに20校を超える大学が、この経済部による説明を要請しており、経済部の張家祝・部長は7日の夜には国立清華大学、9日の夜には国立交通大学で講演する。また、杜紫軍・経済部次長は8日に陽明大学、9日に中央大学、10日に文化大学で講演、卓士昭・次長も10日に台北科技大学で学生たちと対話する。
このうち、7日の清華大学での講演は、この大学が現在学生グループを率いるリーダーの一人、陳為廷氏や魏揚氏が所属する学校であることから注目される。また、これまでに、学生グループの中心人物、林飛帆氏の所属する国立台湾大学では大学側からまだ要請が無いという。経済部では、今週すでに国立政治大学、台北大学、中国医薬大学などで講演を行っている。
馬・総統、蒋介石・元総統の墓前に献花
蒋介石・元総統が亡くなって5日で39年となることから、馬英九・総統が4日、中国国民党主席として、蒋介石・元総統の遺体が仮安置される、桃園県の慈湖を訪れた。馬・総統は、呉敦義・副総統ら政府要人、国民党の幹部ら、そして桃園県の呉志揚・県長らと共に午前10時に慈湖の仮安置所を訪れ、花を手向け、深く礼をすると、真剣な表情で蒋介石・元総統を偲んだ。
台北市立美術館児童芸術センター、4日にオープン
台北市立美術館に4日、児童芸術センターがオープンした。台北市政府と、台湾の大手半導体メーカー、台湾集積回路社(TSMC)文教基金会はこのほど、台北市立美術館内に、児童芸術教育に特化した公共スペース、「児童芸術教育センター」を開設した。
この教育センターは美術館の地下一階に設けられ、面積は2000平方メートル、ソフトとハードの設計から内容の計画までに5年が費やされた。総工費台湾元2800万元、日本円にしておよそ9600万円で、そのうち台北市が1000万元、台湾集積回路社基金会が1800万元を拠出した。
センター内には、展示室、インタラクティブ展示エリア、ワークショップ室のほか、学齢前の子供たちのための工房もあり、初めて参観者を4歳まで広げることになった。
今後は、児童の芸術教育の普及に向けた重要なプラットフォームとして、各種の展示や教育活動を通じて、子供たちに対する美学教育の底辺を拡大していくという。台北市立美術館の児童芸術教育センターは、4日から6日までの三連休、正午12時以降は無料で入場できるようにしている。
剛力in台湾 現地紙が報道「小上戸彩」だ!
主演映画「L DK」のキャンペーンで訪台した剛力彩芽の会見などの様子を伝える4日付の現地の新聞各紙
女優の剛力彩芽(21)が主演映画「L DK」(12日公開)のキャンペーンで3日に台湾・台北入りした様子が、4日付の現地の新聞各紙で報じられた。
「蘋果日報」は、商売の神様として知られる「行天宮」を訪れ映画のヒットを占った結果が良かったことを伝え、「剛力彩芽は神様に気に入られた」と報道。所属事務所の先輩で台湾でも人気がある上戸彩(28)を引き合いに「小上戸彩」と紹介する新聞もあった。
また、市内の映画館で行われた上映会では山崎賢人(19)とともに舞台あいさつ。ファンから似顔絵などのプレゼントをもらい「楽しかった。また来たいです」と笑顔を見せた。
台湾新幹線、子供たちに色鉛筆の贈物 「日本の美しい風景を描くよ!」
台湾高速鉄道では4日のこどもの日(児童節)を祝って全線各駅で子どもの乗客に色鉛筆を贈った。家族との日本観光を計画しているある子どもは「これで日本の美しい風景を描きたい!」と思いがけないプレゼントに喜びを隠せない様子だった。
端午の節句(旧暦5月5日)には香り袋、敬老の日(同9月9日)にはシニア客向けのマッサージ器など、台湾高鉄では昨年から伝統の節句や祝日などに乗客らに記念品の贈呈を行ってきた。
台湾では4月4日が祝日のこどもの日で、今回は12歳以下の子どもの乗客を対象に12色入りの色鉛筆が台北、桃園、台中、嘉義、台南など全8駅で6000人分余りが配布された。
中には席に着くとすぐにオレンジ色の鉛筆を取り出して新幹線の列車を描き始める子も。また、母親とともに4日からの連休を利用して日本旅行に出かけるという子どももおり、「この色鉛筆で日本の美しい風景を描いてくるよ」と話していたが、その子の絵は日本での楽しい思い出がいっぱい詰まったものとなりそうだ。
台湾外交部、日本に厳重抗議 小学校教科書の釣魚台取り扱いで
外交部は4日、日本の小学校で来年4月から使用される教科書の中で釣魚台列島(日本名:尖閣諸島)について「日本固有の領土」という記述が盛り込まれていることに対し、厳正に抗議するとともに、日本のいかなる一方的な行動もその主権が中華民国にあるとの事実を変えることはできないと強調した。
外交部の高安報道官は中央社のインタビューを受けた際、以上のように述べたほか、「主権はわが国にあり、争いは棚上げし、平和互恵の原則で、共同開発を望む」ことを骨子とする同列島に対する政府の立場を改めて主張した。
また、中華民国の主権を損なうことを意図したいかなる言動も無効だとし、馬英九総統が提唱している「東シナ海平和イニシアチブ」に関係各者が呼応し、対話と協力を通じて東シナ海を平和の海とするよう呼びかけた。
日本で4日発表された小学校教科書の検定結果によると、検定に合格した小学5、6年生の社会科で釣魚台列島などを取り上げた教科書の割合が大幅に増えており、同列島について「日本固有の領土」と明記したものが複数見られるという。
会社員の4割が子づくりに消極的=台湾調査
台湾・大手人材サイトの調査で、子供のいないサラリーマンのうち、36.9%が「子供をつくりたくない」を選択。このうち半数が経済的な事情を理由に挙げた。
この調査は「1111人力銀行」が2014年3月17日〜4月1日に1168人のサラリーマンを対象に行ったもので、幸福感と出産・子育てについての意識調査。
それによると、子供のいるサラリーマンのうち、69.35%近くが「子供をつくって幸福感が増した」と回答。幸福指数は78ポイントで、多くの人々が子供に恵まれることで幸せになれると考えていることがうかがえ、産む前よりも幸せだとする答えもあった。また、子を持つ女性より子を持つ男性のほうが幸福指数がやや高いこともわかった。
一方、子供のいない人では将来子供を持ちたいかとの質問に対し、36.9%が「子供をつくりたくない」を選択。理由については複数回答で51.61%が「経済力の不足」、38.72%が「自由を失いたくない」、32.26%が「まだ理想の相手が見つからない」だった。
「1111人力銀行」では子づくりに消極的な人にとって経済状況が最大の理由となっていることについて、これはサラリーマンの給与が月4万台湾元(約13万7000円)に満たないという政府主計総処の調査と連動していることになり、苦しい経済事情が婚期や出産時期を遅らせたり、子づくりへの意欲の低下につながって、いわゆる“不婚族”や“頂客族”(ディンクス)を生み出す元になっているとみている。
伊藤忠、ベトナムにシャツ拠点 TPPにらみ米輸出用一貫生産
伊藤忠商事が参画するベトナムの縫製工場。5月には生地工場も立ち上げ一貫生産でTPP合意後の対米市場を狙う(同社提供)
伊藤忠商事は4日までに、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉の合意を見据え、ベトナムに米国向けシャツの戦略輸出拠点を整備することを決めた。5月にも縫製工場のあるハノイ近郊のナムディン省に、染色工程を持つ生地工場を設立。来春には年産約1500万枚のフル生産に移行し、糸から縫製までの一貫生産体制を構築する。
東京・六本木で張照堂「身体と風景1962-1985」写真展(4/2〜4/26)
東京・六本木の「ZEN FOTO GALLERY」で2014年4月2日(水)〜4月26日(土)に張照堂「身体と風景1962-1985」写真展が開催されます。
張照堂氏は1943年台湾生まれ。1999年に台湾の「国家文芸賞」、2011年に「行政院文化賞」を受賞し、さらに昨年、台北市立美術館で開催された張照堂氏の「歳月 照堂:1959-2013影像展」は、雑誌『藝術家』の2013年展覧会10選のトップに選ばれました。
同展は、張照堂氏が1962年から1985年までに発表した写真を中心に紹介します。彼の写真美学を築き上げた初期作品から、「社会の記憶」と「心象風景」を題材にした1970年代以降の写真、動画、書籍を展示し、異なる視覚メディアによって、彼の創作の軌跡を立体的に構成します。
張照堂「身体と風景1962-1985」写真展 CHANG CHAO-TANG BODY & SCENES
【開催期間】2014年4月2日(水)〜4月26日(土)
【開館時間】火〜土12:00〜19:00(日・月・祝は休館)
【会場】ZEN FOTO GALLERY(禅フォト)
東京都港区六本木6−6−9ピラミデビル2F
詳細は以下のウェブサイトをご参照ください。
http://www.zen-foto.jp/
[ 台湾週報より ]
「台湾女性写真家展―光と影による物語」が東京で開催(3/25-4/26)
「台湾女性写真家展―光と影による物語」が3月25日(火)から4月26日(土)まで、よみうりカルチャー荻窪センターにおいて開催されます。
同展は、汪曉青さん、張秀凰さん、張詠捷さん、簡扶育さんという台湾の女性写真家4名の作品で構成されており、展示作品には、肖像、人道主義への関心、風景、先住民、文化などをテーマとしており、作品の一部には性別による格差解消(ジェンダーフリー)の視点を組み入れたものもあります。
張秀凰さんの作品「光と影」は、台湾各地の風景を様々な技法を用いて撮影したもので、美しい太平洋や雄大な中央山脈などをモチーフとし、台湾の魅力ある、きわめて多元的な生命力を表現しています。張詠捷さんについては、「雲豹(ウンピョウ)の継承者」と「千秋宝艦(永遠の宝船)」の2つのテーマの作品群が展示され、前者は先住民である魯凱(ルカイ)族の生活の知恵と伝統文化を、後者は自身の故郷であり活動拠点でもある澎湖で撮影した王船信仰を紹介しています。
汪曉青さんの作品は「母親のタイムチャート」と題し、自身が妊娠してから出産後15年間を自分撮りの手法を用い、時間と親子関係の積み重ねを表現すると共に、内在的な深い自己追求を引き出すことも主旨としたものです。簡扶育さんの作品「女性の歴史」は、台湾の女流詩人、画家、記者、病理学の医師たちの肖像写真で、彼女たちを通して、台湾発展の歴史も述べていることが特徴です。
詳細は以下の通りです。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
「台湾女性写真家展―光と影による物語」
●日時:3月25日(火)〜4月26日(土)
月曜〜土曜 10:00〜20:00(最終日は〜17:00)
日曜 10:00〜16:00
●場所:よみうりカルチャー荻窪センター
東京都杉並区上荻1−7−1 荻窪駅ビル「ルミネ」6階
電話:03−3392−8891
●入場料:無料(事前申し込み不要。当日、直接会場へお越しください)
●問合せ先:台北駐日経済文化代表処広報部
電話:03−3280−7844
杉並区役所イベント情報「台湾女性写真家展―光と影による物語」関連ウェブサイト
http://www2.city.suginami.tokyo.jp/event/event.asp?event=21281
[ 台湾週報より ]
台日同名32駅観光プロモーション、32駅と同じ名前の方を大募集!
――台湾観光協会からのお知らせ――
台湾で駅長体験付・台湾旅行ご招待企画
抽選で各駅1名、合計32名様を台湾で駅長体験付・台湾旅行(11月催行)へご招待!
さらに、外れた方の中から抽選で合計320名様に台湾グッズが当たるセカンドチャンスプレゼント企画をご用意
台日同名32駅と同じ名前(姓または名/漢字表記基準)の方を日本で募集し、応募者の中より各駅1名、合計32名様を台湾で駅長体験付の台湾旅行にご招待します。(2014年11月出発 3泊4日間)
【台日32同名駅】 <駅名一覧>
板橋 桃園 富岡 大山 日南 清水 追分 豊富
豊原 大村 田中 水上 新市 大橋 岡山 竹田
東海 大里 亀山 中里 新城 平和 豊田 南平
大富 瑞穂 池上 関山 竹中 横山 富貴 松山
【応募資格】
1.台日同名32駅のいずれかと同じ名前(姓または名、漢字表記/本名が基準)である証明書類の提出が可能な方。
2.日本旅券をお持ちの日本在住の方。(台湾への渡航時に旅券の有効期限が3カ月以上必要となります)
3.同企画の主旨に賛同し、行程内のイベント・プログラムに参加して団体と同一行動がとれる 20歳以上の成人の方。
4.日本発着台湾線定期便就航地からの出発が可能な方。
5.台湾での関連行事における取材や撮影にご協力いただける方。
【応募方法】
郵便はがきに?郵便番号 ?住所 ?氏名 ?電話番号 ?メールアドレス ?台湾渡航歴(回数)?その他コメントを明記の上、台湾観光協会東京事務所(住所下記参照)までご応募ください。 応募はおひとり様1通まで有効とさせていただきます。
【受付期間】2014年3月11日〜8月20日(消印有効)
【抽選方法】
8月末日迄に第三者の立会人のもと各駅1名、合計32様を厳正かつ公平なる抽選で選出します。ご招待旅行の当選通知は9月中に該当者に確認書類と目録を郵送します。当選権利の譲渡・換金はできません。 セカンドチャンスプレゼントの抽選につきましては、9月中に抽選を実施し、10月末日までに当選者の書類確認後、賞品の発送をもって代えさせていただきます。
【台湾旅行時期】2014年11月・3泊4日間
・ご招待旅行には台湾往復航空券、行程内における宿泊、観光ガイド、食事、交通、入場料などが含まれます。
・ご招待旅行に外れた方の中より、抽選で合計320名様に台湾グッズが当たるセカンドチャンスプレゼントもご用意しました。
・個人情報の取り扱いについて 同企画にご応募いただいた個人情報は、今回のイベント抽選目的のみに使用し、他の目的に使用することは一切ありません。
【問い合わせ】
台湾観光協会 東京事務所
〒105-0003 東京都港区西新橋1-5-8 川手ビル3階
電話:03-3501-3591 FAX:03-3501-3586
詳細は以下のウェブサイトをご参照ください。
台湾観光協会 台日32同名駅プロモーション
http://go-taiwan.net/index.php/campaign/32stations.html
[ 台湾週報より ]
貧バウンド時代のインバウンドと近未来の姿
通訳案内士のライセンスを持たず仕事をしている外国人のことを、今でこそ黒魔術師の一団だのヴォルデモート一味だとボロクソに言いますが、東日本大地震までは彼らこそがこのインバウンド業界をけん引していたのです。写真は海外からのお客様と京都嵯峨野竹林で。
通訳案内士のライセンスを持たず仕事をしている外国人のことを、今でこそ黒魔術師の一団だのヴォルデモート一味だとボロクソに言いますが、東日本大地震までは彼らこそがこのインバウンド業界をけん引していたのです。日本の観光業界のアウトロー的存在と異国の激烈なグローバル競争を生き抜いてきた猛者が組んだ。そして旅行社から旅行客を買うといういわば画期的な台湾式営業方法を確立したのです。
親しい台湾出身のガイド仲間によれば、ガイドは給料無料、基本ボランティアで長時間働きます、土産とオプションのみを売り、1週間で目標1ツアー100万円(すべて手取り現金、諸課税全く無し)。成田や関西に着いた団体をバスに閉じ込めて、指定の土産物屋の定置網に追い込んでからイルカ漁の如く水揚げタイムです。また、密室であるバスの中で催眠商法を駆使して納豆キナーゼとか深海ザメの油とかを高額で一本釣りをする。清水寺や富士山に行くときオプション費用として1人3000円を集金する。嫌な方は事前にどこかの駐車場で降りて貰う、「バスが帰って来なくても当局は一切関知しない、では安全を祈る」というとんでもない事をやっていたのです。そういうイリーガルな営業の基本を実戦して売り上げを競う。参加する営業ガイドは生き甲斐ともいえる実戦競争販売を通じて、インバウンドの市場(貧バウンド市場)の基礎を作り上げたのです。日本人のほとんどが見向きもしなかった、飽きれて物も言えない間にやってしまった。それも短時間で大勢の日本人の知らない間に市場を作ったのです。だから別の台湾の友人は私に、「お前もそういう事をするのか」と正義感をもって警告を与えてきたのでした。やり方や売る商品が良ければ、日本でも似た様なことをする会社は存在しますが、ここまで質を落とすと日本では詐欺罪になってしまいます。その前に地上手配業者やグローバル闇ガイドは中国や台湾の旅行社から20-30万出して旅行団を買っているのですから、車販と土産物屋巡りを繰り返さなければ、自然と大赤字が出ます。
私は会社員時代営業職でノルマも持っておりましたが、まず顧客を絶対に守るという意識やモラルとコンプライアンスを新入社員時代から叩き込まれており、リスクを背負って旅行団を買って搾取するという営業は、悲しいかな真似はできませんでした。案の定、昨年10月1日旅行客からの苦情に業を煮やした中華人民共和国当局は旅遊法を制定し、すべての買団、車販、土産物屋巡りとオプションを禁止しました。そして旅行業界には質で勝負するように求めたのです。日本市場にインバウンドという市場をもたらした功労者の彼らには、かつての弾丸ボッタクリ旅行でなく質の高い旅行を企画して、資本主義の中で合法的に直球勝負して頂きたく思います。
そういう意味ではインバウンドの世界はすでに、日本と諸外国の勢力との凄まじい戦いの場になっており、まさにTPP後の世界を実現しているのです。TPP論議についてもグローバル・ルールに日本も全面的に従うのか、日本のルールは日本で決めるのかとの議論が続きますが、我々の業界の惨状と繁栄を参考にして頂きたいのです。要は最初のルールの設定(他国のルールを標準化される怖さを解る事)が最重要と思われます。
中国紙がサービス貿易協定支持の張安楽氏取材「台湾マフィアだったのは過去の話」
中国紙・環球時報は4日、馬英九政権が成立を目指してきた大陸側とのサービス貿易協定を支持し、同協定に反対する学生に対する非難行動を行った、台湾の「中華統一促進党」を率いる張安楽氏の取材記事を掲載した。張安楽氏は台湾最大のマフィアグループ「竹聯幇(竹聯組)」を率いた前歴があり、現在でも不透明な部分が多いとの見方が極めて強いが、環球時報は張氏の主張をそのまま掲載するなど、極めて好意的に扱った。
■張氏「サービス貿易協定反対は学生運動ではない。単なる騒ぎ」
環球時報によると、張氏へのインタビューは2日に行ったという。張氏は1日、協定に反対する学生が、「馬英九政権側に、民主主義に反する手法で協定を成立させようとした」として立法院(国会議事堂)を占拠し続けていることを批判し、立法院へのデモを行った。
張氏側はデモ参加者を2000人と称しているが、「実際には1000人程度」との見方が強い。当局や学生、学生支持者は張氏側との衝突を警戒したが、双方の激しい「罵り合い」に終始して、懸念された衝突は発生しなかった。
取材に対応した張氏は学生運動について「厳密に言えば学生運動ではない。騒ぎだ」、「不満を排泄する機会を探しているだけ、サービス貿易協定を本当に理解している者は、極めて少ない」などと批判した。
■マフィア関係者との「なんらかのつながり」は否定せず
台湾マフィアとの関係については、「竹聯幇(竹聯組)に在籍したのは事実。しかし過去のことだ。私は組のことから離れた。組のことには感よしていない」と説明。
ただし「兄弟分という感情はある。若い時分には多くの人と(対立したが)雨降って地固まるで、兄弟となり親友となった」などと、現在でもマフィア関係者とのなんらかのつながりがあることを、暗に認めた。
張氏は一方で、自ら率いる中華統一促進党に、マフィアに類する行為があった場合には「党から除名する。私の名を使って恐喝をしたものがいたが、事実と判明したので除名した。今のところ、党員2人を除名した」と述べた。
台湾の位置づけについては、「昨日のテレビ局の取材では『中国の身分証を持っているか』と聞かれたので「あるよ」と言って、中華民国の身分証を見せていった。やつら全員がズッコケていたね」と答えた。
張氏は1980年代末に、台湾政府が犯罪組織の取り締まりを強化したため台湾にいられなくなり、2013年に帰国するまで主に中国大陸部で活躍した。張氏が台湾で経営していた会社は違法な廃棄物投棄などで大きな利益を出したとされるが、張氏は大陸からの「遠隔操作」により会社を経営していた。
台湾では「あきらかに『いかがわしい人物』であるにもかかわらず大陸に居住し“経済活動”まで活発に行っていたことから、「大陸当局となんらかの取り引きがあったのではないか」と見る人も多い。「中国の身分証について質問された」という張氏の話が事実とすれば、取材側は「大陸の公民権を得ているのではないか」との意味で質問したと考えられる。
■台湾住民に「非中国人」意識、中国メディアは気づかず掲載か
張氏は環球時報に対して「中華民国は中国だ。台湾人が中国と言えば大陸を指すようになった。台湾は台湾だという。私の言う中国とは、台湾と大陸を含めたものだ。彼らに授業をしてやったわけだ」と説明。さらに「私はもう66歳だ。(台湾人は)中国人と言わずに、私がこの世から去ったら、もう言うものはいなくなるだろう」と述べた。
中国メディアは大陸側の「国策」にのっとり、「台湾は古来より中国の一部。将来は中国共産党及び中華人民共和国政府の提案にもとづき、一国二制度により統一されるべき」と主張している。環球時報は「愛国論調」を売り物としており、「台湾は中国の一部」との主張がとりわけ強い。
しかし張氏の発言からは、「自分を中国人と考えている台湾住民は少数派。『自分は台湾人で中国人とは別』と考えている台湾人が増えつつある」と、中国大陸側にとって不利な内容が読み取れる。環球時報は張氏の発言に内包される、中国大陸側にとって「不利な現実」について、記事の作成と掲載の過程で気づかなかった可能性がある。
張氏は今後の活動について「私が政治に従事することはない。単なる政治上の義士だ」と説明。「中華統一促進党には、(台湾最北部の)基隆から(最南部)の高雄までのすべての地域に計2、3万の党員がいる」と主張した上で、「われわれはまず、台湾で一国二制を高く掲げる。つぎに南部、そして民間に浸透していく」と述べた。
なお、台湾南部は、「中国と台湾とは別」との考えが強い人が多い。また、中国との親密化を利益とする人々は、ある程度以上の規模の企業関係者に多いとされ、庶民の間では、「中国と台湾とは別」との考え方を持つ人が多いとされる。張氏の発言は、異なる考え方を持つ人々に対して自分の主張の浸透を図ると理解することができる。
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◆解説◆
仮に、過去にさまざまな犯罪行為があったとしても、法に照らして現在は法的責任を追及する必要がないならば、市民としての政治活動の権利はあるはずだ。だとすれば、張氏の「学生らには、サービス貿易協定に反する権利がある」、「私にはサービス貿易協定を支持する権利がある」との主張は、思想や言論の自由が認められている台湾社会では、特に咎めるべきことはないことになる。
しかし、張氏について台湾で多くの人が懸念を示しているのは、現在もいわゆる台湾マフィアなど、非合法な活動を続ける組織や人物となんらかの関係がある疑念と、大陸側との何らかの取り引きがある可能性を払拭することができないからだ。環球時報は台湾における多くの人の張氏に対する見方は紹介せず、張氏の言い分だけを紹介した。つまり、張氏を直接賞賛したわけではないが、極めて好意的に扱ったことになる。
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台湾は1895年に日本に割譲され、1945年の日本の敗戦までは日本統治下にあった。つまり、台湾の人は1911年に勃発した辛亥革命も経験していない。台湾を統治した日本人は反抗するものを容赦なく弾圧し、台湾人を「二等国民」などと蔑む場合があるなどの問題もあったが、台湾の産業を興し、近代化を進めた事実もある。第二次世界大戦時には、当時日本が併合していた朝鮮と同様に、多くの台湾人青年が日本軍への入隊を志願した。少なくとも政治面で、台湾の人々の帰属意識は例外はあるにせよ多くの場合、日本に向かっていた。
台湾住民の間で、「自分たちは大陸の中国人とは異なる」との意識が決定的になったのは、蒋介石支配下にある国民党が台湾に進駐したことによる。多くの台湾住民は「中華民族への帰属」を「同じ民族による統治」として、当初は歓迎した。
しかし国民党幹部や国民軍兵士にとって、台湾および台湾住民からの収奪は当然のことだった。国民軍兵士は日本による統治を経た台湾住民に比べれば文化的素養も低い者が多く、「台湾に来て初めて水道を見て『これは便利なものだ』と言い、力づくで蛇口を引き抜いたので水が噴き出て大変なことになった」といった、笑うに笑えないエピソードも伝えられている。
日本が統治時代、「台湾経営」により自らにとっての利益を上げようとしたのは事実だが、「そのためには、台湾を育成する必要がある」と考え、教育、鉄道、水利、都市建設など、さまざまな事業を推進した。一方の国民党は台湾を搾取の対象としか考えなかったとされる。特に1946年に国共内戦が始まってからは、戦費の調達のために過大な負担を強いたため、猛烈なインフレや企業倒産が相次ぎ、台湾経済は大混乱した。台湾本来の住民は生活面などで塗炭の苦しみを味わった。
1947年には路上でたばこを密売していた女性が取締官に殴られたことで、台湾住民の怒りが爆発。反中華民国・反国民党の民衆蜂起が発生した。国民党当局側は無差別発砲などで弾圧。少しでも疑わしいと思うものを大量逮捕して拷問し、次々に殺害した(2.28事件)。
その後も台湾では国民党による恐怖政治が続き、戦前からの居住者を中心とする多くの台湾住民が投獄・処刑された。2.28事件の際に発令された戒厳は1987年まで続いた。
蒋介石は大陸において、対立者を排除するために「暴力団」をしばしば利用した。典型的な例が1927年4月に行った上海クーデターだ。当時は「第一次国共合作」により、共産党員の国民党入党が認められていた。共産党勢力が大きくなることに危機感を持った財界と蒋介石の思惑が一致し、蒋介石は共産党勢力の徹底排除を命じた。
同クーデターでは、蒋介石と密接な関係のあった暴力団組織の青幇が大量の共産党員を殺害した。上海以外でも共産党員が大量に殺害され、共産党は壊滅的な打撃を受けた。国民党を率いた蒋介石と青幇の関係は、蒋介石の最も「ブラック」な側面のひとつとされている。
張安楽氏については。台湾最大の暴力団である「竹聯幇」の関係者だったことが明らかであり、現在でも何らかの関係がある疑惑を払拭できていない。張氏がサービス貿易協定を後押しする行動を起こしたことは台湾住民にとって、かつての「国民党と暴力団の黒い関係」を思い起こさずにはいられない意味合いがある。