中国東部の山東省平邑県で昨年12月25日に起きた石こう採掘場の崩落事故で、36日間にわたり地下坑内に閉じ込められていた作業員4人が29日夜、救出された。
救助隊は作業員のいる地下200メートルまでケーブルを下ろし、作業員が安全ベルトに体に固定したのを確認してから一人ひとり坑外に引き上げた。作業員は担架に乗せられ救急車で搬送された。4人の健康状態は不明。
救出の様子は国営中国中央テレビ局(CCTV)で放映された。作業員のうちの1人が地上に帰還すると、救出劇を記録しようと大勢のリポーターやカメラマンが押し寄せた。
CCTVによると、崩落事故が起きた際、作業に当たっていたのは29人。少なくとも1人が死亡し、11人が脱出した。残る17人は坑内に閉じ込められ、5日後に赤外線カメラで生存者4人の姿が発見された。ドリルで空けた細い穴から、救助隊が食料やランプ、衣類などを4人に届けていた。他の13人の行方は依然としてわかっていない。
救助隊は4人が閉じ込められている地点に向け広い穴を掘削。CCTVによると、当初は人を乗せるカプセルを坑内に入れる計画も浮上したが実施されなかった。