さまざまに仮装して鬼を化かし、厄をはらう節分行事「おばけ」に合わせ、京福電鉄(嵐電)が3日、京都市内の四条大宮駅-嵐山駅間で臨時電車を運行した。太夫や女官ら派手な衣装に身を包んだ人たちが乗車し、乗り合わせた一般の客を楽しませた。
京都市下京区・島原地域の活性化に取り組む「こったいの会」は、京都の伝統的な風習をPRしようと、毎年この日、市内を変装して巡る。嵐電は、市中心部から嵐山地域へ移動する一行に協力し、臨時電車を走らせている。
豪華な髪飾りの太夫や顔を真っ赤に塗った鬼、新選組など思い思いに仮装した会のメンバー16人は、車内でダンスをしたり、集まった写真愛好家の求めに応じてポーズをとったりした。観光に出かけ、偶然乗り合わせた会社員島宗美絵さん(34)=下京区=は「とても驚きましたが、にぎやかな雰囲気でいいですね」と話していた。