大統領選に向けた共和党候補指名争いは、南部サウスカロライナ州での予備選を20日に控え、同州でCBSニュース主催の候補者討論会が開かれた。
13日に行われた討論会では、連邦最高裁の保守派判事、アントニン・スカリア氏が急逝したとの知らせを受け、黙とうとともに討論会が始まった。
参加した候補者6人は当初、口をそろえてスカリア氏の業績をたたえ、後任は民主党のオバマ現大統領でなく次期大統領が任命するべきだと主張した。
世論調査で首位を走る実業家ドナルド・トランプ氏は、オバマ大統領はいずれにしても後任を指名するだろうとしたうえで、上院での承認を阻止するために共和党重鎮のマコーネル院内総務らが審議を遅らせる作戦をとるべきだと力説した。
「非主流派」候補の座をトランプ氏と争うテッド・クルーズ上院議員も、スカリア氏の後任にリベラル派が任命されれば最高裁判事の比率が逆転し、人工妊娠中絶などに関する重要な判断に影響が出ると危機感を示した。