イタリアのアリタリア航空は17日、ローマ・カトリック教会のフランシスコ法王の搭乗機がメキシコの首都メキシコ市の空港への着陸態勢に入った際、乗員の1人が地上からレーザー光線が照射されるのを目撃したとする声明を発表した。
近くにいた別の航空機の関係者もレーザー照射を見付けたとしている。エアバス社製のA330型機のアリタリア航空機は無事に着陸していた。レーザー光線が原因の負傷者はいなかったとしている。ローマ法王庁は、レーザー照射の事件は後になって初めて知ったと発表した。
法王は今月12日、5日間の日程でメキシコに到着していた。この前にはキューバの首都ハバナを訪れ、ロシア正教会の総主教との歴史的な初会合を行っていた。
アリタリア航空によると、法王搭乗機の機長はレーダー照射を受け、メキシコ市のベニト・フアレス国際空港の管制塔に即時に連絡していた。
今回のレーザー照射が無差別なものか、法王搭乗機を狙ったものなのかは不明。同空港当局は、空港職員らは照射事件について知らなかったことを示唆した。
航空機に対するレーザー照射は近年、米国内などで増加する傾向にある。小型の照射装置がたやすく入手出来る現状などが背景要因となっている。