野党・親民党の李鴻鈞立法委員(国会議員)は19日の立法院(国会)質疑で、台湾高速鉄路(高鉄、新幹線)の雲林、彰化、嘉義の一部区間で昨年1年間に最大6.6センチの地盤沈下が確認されたと述べ、状況が悪化し続ければ「ジェットコースターになる恐れがある」と指摘した。
李氏は地盤沈下の原因は地下水のくみ上げだとした上で、行政院(内閣)が2013年に問題解決を目指して行動計画を承認したにもかかわらず、対応が必要な深井戸や違法に掘られた井戸はいまだ1000本以上放置されたままだと語った。
これに対し、張善政・行政院長(首相)は、学者からも同様の指摘を受けており、すでに交通部(交通省)と高鉄に情報収集するよう求めたと回答。また、これまで問題が確認されていた雲林と彰化に加え、昨年水不足に見舞われた嘉義の区間でも地盤沈下が起きているのは間違いないと述べた。
陳建宇・交通部長(交通相)は、現在雲林駅を含む3カ所について監視を強化する必要があると強調した。