ロシアの経済紙コメルサントは21日までに、同国の「ウオツカ」の輸出量が昨年、40%以上の激減を記録したと報じた。過去10年で最高の落ち込み。
ウクライナ危機に伴って欧米諸国がロシアに科した経済制裁の影響としている。
同紙は公式の税関データを引用し、ウオツカや他の蒸留酒の輸出収入は昨年、40%減の約1億1190万米ドルと報道。
ロシア産ウオツカの最大市場だった英国向けは35%減で、米国での販売は22%減少した。
コメルサント紙によると、ウオツカ輸出は全ての市場で低下したが、最大の下落幅はウクライナ向けの70%だった。両国関係はロシアによるウクライナ・クリミア半島の併合で緊張が続いている。
一方、ウオツカ摂取による弊害はロシア国内で長年問題視されている。世界保健機関(WHO)によると、ロシア内での飲酒絡みの死亡者数は世界でも最多の水準にある。国民1人の純アルコールの平均摂取量は14年に15.1リットルで世界で4番目に高かった。