馬総統の母親、秦厚修さんの葬儀今朝行われる
台北市内の万芳病院で2日午後に91歳で死去した馬英九総統(=写真前列中央)の母親、秦厚修さんの葬儀が5日朝、台北市第二殯儀館で行われた。秦さんは慢性の肺腫瘍にともなう急性感染症などで先月から入院していた。
午前7時から行われた葬儀には、馬総統・周美青夫妻と2人の娘のほか、総統の姉の以南さん、乃西さん、冰如さん、妹の莉君さんらが出席した。秦さんの棺の中にはカーネーションが添えられたという。
親族を代表して長女の以南さんが追悼文(祭文)を読み上げ、その中で秦さんが民国28(1939)年の国民党入党以来、75年間党員だったことを誇りにしていたとし、北伐に参加した母方の祖父から自分たちまで3代にわたって忠実な党員だったと強調。また、母親が一番気にかけていたのは弟(馬総統)のことだとして家族で彼を応援したいと述べた。
秦さんは1922年生まれ。中国大陸・湖南省の出身で、その祖母方の劉氏は清末に太平天国の乱を平定した名将の家柄。私塾の教育を受けながらも伝統に縛られなかったという秦さんは抗日(日中)戦争の最中、戦地後方の大学に学び、馬鶴凌氏(2005年死去)と出会った。
日本軍の空襲を受ける中、重慶で子供たちを産み育て1945年の抗日勝利(終戦)を迎えて長沙に戻ることができたものの国共内戦が勃発。夫の軍隊とともに広州へ移り、のちに香港で馬英九氏が生まれ、一家はその後、国民政府の移転で台湾に移り住んだ。
秦さんは夫の鶴凌氏が眠る台北市南部の墓地に埋葬される。
台湾東部・花蓮などで地震多発 最大震度は4
台湾東部で地震が多発している。5日には日本で午前5時18分頃、伊豆大島の近海を震源とする地震が発生した直後に、台湾でも同午前5時29分ごろ(台湾時間午前4時29分)、花蓮県北部の秀林郷を震源とするマグニチュード3.4の地震が発生した。
東部の沖合いでは5月に入って以降、マグニチュード3.3〜5.3の地震が相次いでおり、特に4日には一日だけで8回発生した。このうち、台湾時間で同日午後8時43分頃に起きた同県東部沖を震源とするマグニチュード5.3の地震が最大規模となり、県内の塩寮・花蓮市・吉安・寿豊・銅門・西林で最大震度4を観測したが、今のところ大きな被害は報告されていない。(震度は台湾基準)
中央気象局によると震源の深さは約34キロで、台湾の広い範囲で揺れを感じた。宜蘭県と台中市で震度3を観測したほか、台東・南投・桃園・苗栗・新竹・雲林・彰化・嘉義の各県で震度2、新竹・新北・嘉義の3市で震度1をそれぞれ観測した。
秩序ある社会求め 「新五四運動」デモ集会に参加者1万5000人
野党の「新党」は4日、台北市内の総統府前で民主主義や法による統治を求める「新五四愛国運動」デモ集会を行った。警察側の発表では約1万5000人が参加し、国家の安全、社会の安定、人々の平穏などを呼びかけた。
この集会は“太陽花(ひまわり)学生運動”での立法院(国会)議場占拠のような違法行為などを受けて実施されたもの。総統府前には中華民国の国旗を持ったり国旗のデザインをモチーフにした洋服や帽子、傘を着用した多数の人々が集結。国歌斉唱も行われた。
会場には馬英九総統の姉、馬以南さんと馬冰如さんも国旗とカーネーションを手に姿を見せ、関連団体が販売していた「台湾頑張れ、警察頑張れ」と書かれたTシャツ2枚を購入したが、集まったマスコミからの質問に応じることなく足早にその場を後にした。
尹啓銘・元行政院経済建設委員会主任委員は、馬総統の再選は民意の結果であるにも関わらず、少数派が多数派を蹂躙する現在の政治情勢について、「民主国家とはいえない」と語気を強めた。
また、中央警察大学の葉毓蘭さんは大勢の人々が警察や法による統治を支持し、警察権が法に基づき厳正に執行されるよう望むと語った。
日本人設計士の本を参考に 台湾の男性が独学で木造家屋を建築中
台湾南部の屏東県枋寮に住む男性が、日本人設計士の松井郁夫氏らが執筆した木造家屋に関する本を参考に、独学で家を建てている。3日付の蘋果日報が伝えた。
楊三二さん(62)は10数年前、100年経っても壊れない家がほしいと思い、木造建築設計士の松井氏が手がけた本を手に取ったという。日本語で書かれた本で、手がかりは漢字とイラストだけだった。
それでも、楊さんは2004年から200万台湾元(約680万円)を投じ、借り上げた枋寮駅の空き倉庫で、輸入した木材を本に記載されていた寸法通りに切り分けはじめ、昨年4月までに約1000本の木材を切り終えたという。
楊さんは建築に当たり、木材の防水加工に関しては造船職人に習ったり、壁の特殊な塗料についてもその特性を学んだりした。また、最近では松井氏本人にメールを送り訪台指導を仰いだところ、前向きな返答があったという。
耐久年数100年の木造家屋は10年経過した今も完成していないが、レストランを切り盛りする楊さんの妻や弟子の阿仁さんと一緒に、夢を少しずつ形にしている。
昇陽科と達能、4月売上高は2年半来で最高[IT]
太陽電池大手の昇陽科技(ソーラテックエネルギー)と太陽電池用シリコンウエハー製造の達能科技は、そろって4月の売上高がほぼ2年半ぶりの最高を記録した。高効率製品の需要増などが売上高を押し上げた。経済日報が伝えた。
昇陽科の売上高は、前年同月比84.7%増の9億2,400万台湾元(約31億3,000万円)で、32カ月来の最高。高効率製品の強い需要や変換効率17%以下の製品の在庫消化が進んだことが増収につながった。5月は製品価格がさらに上がるとみられることから、売上高は前月を上回る見通し。同社は現在、生産設備がフル稼働状態となっているため、年内に生産能力を足元の88万キロワット(kW)から100万kWに引き上げる計画だ。
達能の売上高は1億6,600万元で、31カ月来の最高を更新。高効率製品の見積もり価格の上昇や出荷増が売上高を押し上げ、前年同月比では165.9%の大幅増となった。同社は売上高の伸びは下半期まで続くとみている。
ソフトバンク、亜太電信に資本参加検討か
ソフトバンクは、台湾の中堅通信会社、亜太電信と第4世代(4G)携帯電話サービスをめぐり、資本参加を含めた提携を検討しているもようだ。遅煥国・総経理は資本参加の憶測を否定したが、同社大株主は1株当たり15〜19元での株式売却の意向を示しているという。週内にソフトバンクモバイルの松本徹三・副社長が亜太電信幹部と提携の可能性について話し合う。同社をめぐっては、鴻海精密(HONHAI)も資本参加に興味を示している。
台湾生まれの猫カフェ、世界に広がる
台湾生まれの、室内に猫を放し飼いにし、猫とふれあう時間を提供する業態の喫茶店、猫カフェが、アメリカやカナダなど世界各国に広がりを見せている。
アメリカの大手テレビネットワークNBCが伝えたところによると、カルフォルニア州サンディエゴに住むTony Wangさんは、現在、当地初の猫カフェ開店の準備を進めている。WangさんはNBCの取材に対し、「猫カフェは台湾で生まれ、その後日本で流行した。現在東京だけで10軒以上の猫カフェがある。フランスのパリでも、猫カフェの開店を計画している人がいると聞いた」と答えた。
Wangさんによると、ターゲットの客層は、観光客と、店の付近で働く人々だといい、仕事でプレッシャーを感じたり、落ち込んだ時に、猫カフェで猫に触れ、心を癒やし、トラブルを解決して欲しい、と話した。
また、カナダのバンクーバーに住むMichelle Furbacherさんは、猫カフェをこの秋にも開店したいと考えている。子供の頃から猫が大好きだったというFurbacherさんは、バンクーバーの地元紙「Vancouver Sun」に対し、「猫達が遊べる場所を提供するのではなく、猫達が暮らす場所を見つけたい。その為に、NGOや動物支援団体と協力し、猫達が必要なサポート、支援を行いたい」と話している。
母の日ギフト、検索人気NO.1は洗顔器
大手ポータルサイト台湾ヤフーは3日、5月11日の母の日のギフトに関する検索人気ワードTOP10を発表した。今年はハイテク美容グッズが人気を集め、トップは洗顔器だった。
台湾ヤフー・検索マーケティング事業部の担当者は、「インターネットユーザーの9割以上は毎日、検索をしている。彼らが関心をもつものは、すなわちビジネスチャンスだ」と話した。
TOP10の結果は、1位が洗顔器、2位が母の日限定のスクラッチ宝くじ、3位が美白コスメ、4位がアンチエイジング化粧水、5位がスマートフォン、6位が現金・商品券、7位がヒップアップ椅子、8位が韓国・ソウルへの個人旅行、9位がホームベーカリー、10位が脂肪溶解となった。
ヤフーの担当者は、この結果について、「TOP10のうち美容や健康に関連するキーワードが7件を占めた。お母さんに美しく健康でいてもらいたいというのは、子ども達の共通の願いだ」と話した。
また、今年の傾向として、洗顔器、ヒップアップ椅子、スマートウオッチなど、ハイテク技術を使った小物が人気になったと指摘、1位となった洗顔器の検索数は、昨年同時期比で1万倍と急増した、と明らかにした。
なお、送った物をお母さんに気に入ってもらえないかもしれないと心配する子どもたちにとって、一番無難といえる現金の人気は依然根強く、同様の理由で宝くじや商品券も人気があるという。
阿里山鉄道、SLクルーズ列車でAPHTROを歓迎
アジア太平洋地域の保存鉄道国際協力組織APHTRO(Asia Pacific Heritage and Tourist Rail Organisation)の年度総会が、2日から6日まで、初めて台湾で行われている。
阿里山森林鉄道管理処の林坤耀・営業運行組長は2日、APHTROの訪問を記念し、5日、「登山体験クルーズ列車」を初めて運行する事を明らかにした。阿里山森林鉄道では、APHTROのメンバーを招待。同鉄道のスイッチバックや180度展開、スパイラルループなど、阿里山森林鉄道特有の特殊工法について案内するという。
林・営業運行組長によると、「登山体験クルーズ列車」は、蒸気機関車SL25が檜造りの客車を牽引、嘉義駅から竹崎駅間の平地区間を運行した後、竹崎駅でディーゼル機関車に付け替え、山地区間の独立山駅まで運行するという。
APHTROのメンバーは5日午前9時50分に嘉義駅から同クルーズ列車に乗車、鹿満駅で日本統治時代の木造駅舎を見学、竹崎駅では蒸気機関車が三角形に敷設された線路、デルタ線を使った方向転換を見学する。また竹崎駅では、嘉義名物の鶏肉(七面鳥)飯を食べる。そして、午後からは、独立山のスパイラルループ線と、樟脳寮駅の緑のトンネルなどを見学するという
梅雨前線接近、水不足の台南で人工降雨
経済部水利署南区水資源局が4日夜、人工降雨を実施する。南区水資源局の観測によると、台南市の曽文ダム及び烏山頭ダムの貯水量は7,600万トンで貯水率はわずか14%、台南市の生活用水、工業用水を供給している南化ダムも、貯水量は2,250万トン、貯水率は23%まで落ち込んでいる。
南区水資源局は4日、中央気象局の予測通り、梅雨前線の接近による降雨が見られた場合、4日午後10時から、人工降雨を実施する事を明らかにした。
台南市の水不足は、黄色信号の状況であり、第一段階として、夜間、減圧による給水制限を行っている。梅雨の季節に入り、第二段階の給水制限を実施するかについて、南区水資源局は、現時点ではまだ検討しないと述べた。
南区水資源局は、5月上旬、南部で水不足が最も深刻となる時期であり、ダムの貯水量が減少するのはある意味、正常だ。梅雨前線接近により雨が降り、干ばつ傾向が解消される事を期待する、と述べた。