政務活動費をだまし取るなどの罪に問われた元兵庫県議・野々村竜太郎被告(49)の第2回公判。22日の裁判での被告の様子などを現地から報告。
黒色のジャージー姿で現れた野々村被告は無精ひげを生やし、前回はそり上げていた髪は少し伸びた状態だった。前回に比べ落ち着いた印象だったが、被告人質問ではまた「覚えていません」「記憶がありません」などの言葉を繰り返した。
元兵庫県議の野々村被告は、兵庫県の城崎温泉などに3年間で344回の出張をしたとウソをつき、政務活動費913万円あまりをだまし取ったとして詐欺などの罪に問われている。
前回の裁判では「記憶がありません」「覚えていません」を100回近く言い、裁判が停滞したが、今回も肝心の政務活動費の不正にかかわる質問に対しては「覚えていません」を連発した。
また、前回の裁判で野々村被告は記憶障害と診断されていて「診断書を提出することもできる」と話していたが、結局、証拠としての申請はなかったとみられる。
その一方で、野々村被告は検察官から「収支報告書について思い出す努力をしましたか?」と問われると、野々村被告は「記憶障害なので、努力するとかしないとかいう次元の問題ではない」と開き直るかのような受け答えをしていたのが印象的だった。
全国各地で政務活動費の不正使用問題が明らかになるきっかけとなった事件だが、野々村被告は問題の核心部分はほとんど語らないまま次回4月25日に論告求刑公判を迎えることになる。
(日テレNEWS24)