韓国の首都ソウル(Seoul)で24日夜、「幽霊」たちによるデモ行進が行われた。ホログラムを使ったバーチャル行進で、韓国で集会や表現の自由が後退していると抗議するもの。警察は中止を求めていたが、主催者が強行した。
「幽霊デモ」を主催したのは、主催者の国際人権団体アムネスティ・インターナショナルの韓国支部。ホログラムを用いたアムネスティのデモは、スペインに続いて世界で2回目だ。
「(韓国)当局が、特にソウル中心部で、抗議集会やデモを禁止する事例が増えている。交通の妨げになる、市民に不自由を強いるなどが禁止の理由だ」と、アムネスティ韓国のキム•ヒジン(Kim Hee-Jin)事務局長は説明。「あまりに制約が多く、もはや自由にデモ行進できるのは幽霊だけではないか、という現状を訴えたかった」と述べた。
ソウル中心部の各所に設置された透明のスクリーンには、横断幕を手に「デモはわれわれの権利だ」「市民の声を押さえ付けるな」などのスローガンを叫ぶ青白いホログラムの人々が映し出された。