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ビンラディン容疑者の手紙公開、テロ資金の実態など記す

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米国家情報長官室は1日、国際テロ組織アルカイダの指導者だった故オサマ・ビンラディン容疑者が残した遺書などの文書100点あまりを公開した。手紙の中で同容疑者は、アルカイダ系の分裂を懸念しながら自分の持つ巨額の資産を聖戦のために使うよう指示。親族の身を気遣う一面も見せていた。

手紙などは2011年5月にパキスタン北部のアボタバードで米軍がビンラディン容疑者を殺害した作戦の際に押収したもので、1日に機密指定が解除された。

遺書は1990年代に執筆され、ビンラディン容疑者が常に死を意識していた様子がうかがえる。この中で同容疑者は、スーダンに2900万ドル(現在のレートで約33億円)の資産があると明かし、「アラーの神のための聖戦」に使うことを望むと指示。少額を一族に残す意思も伝えていた。この資産の所在は分かっていない。

2008年に書かれた別の手紙では、「もし私が死亡すれば、私のために祈りをささげ、私の名で継続的な寄付を」と記していた。

アルカイダが資金繰りに行き詰まっていた実態も明らかになった。ビンラディン容疑者はモーリタニアなどの国を脅し、アルカイダのテロの標的にしないという約束と引き換えに資金をゆすり取ることを提案。一方で、イランとトルコに対する攻撃については、アルカイダの資金の多くがこの2カ国を経由してメンバーに行き渡っていることを理由に懸念を示した。

2011年1月には、後に自身の殺害現場となるパキスタンのアボタバードから別の場所に移動することも検討していた。ただし居所を追跡されていると考えたためではなかったとみられる。

米情報機関の高官は1日、この内容について、「もし急襲作戦が遅れていたら、同容疑者を取り逃がしていたかもしれない」と語った。





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