インドネシア中部で、農地化のための違法な放火が原因とみられる森林火災に巻き込まれて、オランウータンの雌3頭が焼け死んだ。うち1頭は赤ちゃんだった。森林当局者と保護団体が3日、明らかにした。
黒焦げの死骸で見つかったのは絶滅が危惧されているボルネオオランウータンの母親とその子ども2頭とみられる。火災により焼け焦げた木々の間で、死骸は手足を広げて、苦悶(くもん)の表情を浮かべていた。
火災があったのはカリマンタン島ボルネオ島のクタイ国立公園に近いボンタン(Bontang)。公園当局の職員によると、ソーシャルメディアで死骸を捉えた画像が出回ったことを受けて、公園当局が調査を開始したという
現在、野生生物当局と警察当局が調査をしている。逮捕者はまだ出ていないが、起訴されて有罪となれば、野生生物保護法違反で最高禁錮5年が言い渡される。
当局の調査に協力している環境保護団体「オランウータン保護センター」によると、農地化のために小さな区画を整地しようとした農民が放火したことで火災が起きたと考えられている。