菅義偉官房長官は6日、京都迎賓館(京都市上京区)などを視察し、同館の通年の一般公開を7月下旬に開始する意向を明らかにした。現在は年1回10日間限定で公開しているが、接遇に支障のない範囲で公開期間と一日あたりの定数を大幅に拡充する。京都御所(同)の参観についても、事前予約なしの当日参観など拡充を検討する。日本文化を代表する施設を開放し、国内外の観光客誘致の起爆剤にしたい考えだ。
同日、京都迎賓館のほか京都御所などを視察した菅氏は、迎賓館公開の狙いについて「わが国の歴史、伝統、文化に満ちあふれる施設を開放し、わが国の魅力を十分理解してもらいたい。安倍内閣の進める観光立国に大きく資する」と強調した。
京都迎賓館については、通年公開に先駆け、大型連休の4月28日~5月9日まで試験公開を行う。詳細は今月中旬に迎賓館のホームページで公表予定。
京都迎賓館は、京都に平安京ができて1200年になるのを記念し、平成17年に開館した。数寄屋大工や蒔絵など伝統的技能を多用し、大小高低ある建物や日本庭園を取り囲むように設計されているのが特徴。開館から現在(今年2月末時点)までで海外要人の接遇に計101回使われてきた。現在一般公開は毎年7、8月の10日間、抽選で一日あたり定員1300人としている。
迎賓館の一般公開をめぐっては、東京・元赤坂の迎賓館を2月5~18日に試験公開し、のべ約7万6000人が訪問し「盛況だった」(迎賓館)だったのを受け、4月から通年公開することが決まっている。