ベトナム裁判所、反中デモで被告2人に懲役刑=「中国人を追い出せ!」と民衆を扇動
25日、台湾・中央社によると、ベトナムで13日に起きた大規模な反中デモで、民衆を扇動して暴動を起こし、他人の財産を破壊、略奪したとして、ビンズオン省裁判所は被告の男2人にそれぞれ懲役3年と1年の判決を言い渡した。写真はベトナムの反中デモ。
2014年5月25日、台湾・中央社によると、ベトナムで13日に起きた大規模な反中デモで、民衆を扇動して暴動を起こし、他人の財産を破壊、略奪したとして、ビンズオン省裁判所は被告の男2人にそれぞれ懲役3年と1年の判決を言い渡した。26日付で参考消息網が伝えた。
訴状によると、男らは「中国人を追い出せ!」などと叫び、数百人の民衆を扇動。中国企業などで破壊活動や略奪を行うよう仕向けた。男は罪を認め、寛大な措置を求めたが、裁判所は「犯罪行為は重く、社会治安へ与えた危害は重大だ」と指摘した。
報道によると、ベトナム警察はすでに暴動に関わったとみられる1036人を逮捕。そのうち700人余りを起訴している。
<AKB襲撃>台湾大手紙も1面トップで
人気アイドルグループ「AKB48」のメンバーが握手会で男に切りつけられた事件について、26日付の台湾大手紙「聯合報」と「自由時報」が1面トップで報じた。AKBは台湾でも人気が高く、テレビ各局のニュースが事件の詳細を何度も伝えるなど、高い関心を示している。
台湾紙は、昨年10月に台湾で開かれた握手会に被害者のメンバーの一人が参加しており、台湾にもファンは少なくないなどと伝えた。台湾紙が日本の芸能情報を掲載することは多いが、1面トップは極めて珍しい。
ニュースではファンと近距離での活動の危険性についても触れた。台湾の握手会での様子も報じ、ファンは事前に手を消毒して指輪などを外すよう係員から指示を受けたことなどを伝えた。
AKB人気を反映し台北市内にはAKB専門グッズ店がある。昨夏には台北市の観光PR番組に出演するためAKBのメンバー3人が訪台している。
リリース配信「PR TIMES」運営のベクトル、台湾支社を開設
プレスリリース配信サービス「PR TIMES」などを展開するベクトルは27日、香港子会社を通じて台湾支社を開設する方針を固めた。多くの日本企業が事業展開する台湾に拠点を設け、同国でのPR需要を取り込む。
同社では、香港の現地法人を海外事業のハブに据え、既に上海、北京、シンガポール、インドネシア、タイ、ベトナムでサービスを展開。今後もアジア領域の事業展開を強化し、アジア全体のPR戦略を総合的にサポートできる体制構築を図っていく。
無差別殺傷の地下鉄、警備強化で警察官に感謝の言葉
今月21日に地下鉄で起きた無差別殺傷事件以来、市民の不安を少しでもやわらげようと新北市警察は多数の警察官を台北メトロ(MRT)の各駅に配置し警備を強化している。そんな中、警察官に感謝の言葉を記したカードやクッキーを贈る乗客が現れているという。
新北市政府警察局の淡水分局では事件発生以来、台北メトロ淡水線の淡水、紅樹林、竹囲などの各駅構内で特別警戒を行っている。乗客の中には早朝から深夜まで勤務を続ける警官に改札口で「お勤めご苦労様です」と声をかける乗客や、パトカーのワイパーの上にクッキーを載せて行く市民もいるという。
淡水・中山路派出所に勤める警察官の張さんは、24日夜、淡水駅でパトロール中、女子生徒からカードを受け取った。生徒は恥ずかしそうな笑みを浮かべながら近づき、張さんに小さなカードを渡すとそのまま人ごみに消えて行った。カードには「おまわりさん、ありがとうございます」と書かれていた。張さんはたった1枚のカードだが気持ちがこもった心温まるもので大事にしたいと語る。
25日には元警政署長の侯友宜・新北市副市長が中和第一分局の張世ショウ(=さんずいに昌)局長などと中和線の南勢角駅を視察。市民らは侯副市長に対し、地下鉄で警察官の制服を目にすると安心すると声をかけた。
新北市政府警察局では、地下鉄専門のチームの設置は難しいが、現在1日延べ700人以上の警察を動員し、犯罪者の逃走ルートとなりそうな箇所を監視するなど乗客の安全確保に努めており、安心して台北メトロを利用してほしいとしている。
京城銀トップ、テレビ通販のViVaを買収[商業]
台南市に本店を置く京城銀行の戴誠志董事長が、テレビショッピングチャンネル「美好購物 ViVa TV」を運営する美好家庭購物(ViVa)の株式を三井物産から買い取り、最大株主となったことが分かった。戴董事長は守秘義務を理由に買収の詳細を明らかにしていないが、85%程度を取得したとみられる。26日付聯合報などが伝えた。
証券筋によると買収額は6億台湾元(約20億円)以上。戴董事長は「買収は事実だが、あくまで個人的な出資で京城銀とは無関係。取引の詳細は明らかにできない」と述べた。経営陣の入れ替えなどは今のところ計画していないという。
戴董事長は「従来のテレビショッピングは商品の実用性や本来の価値を消費者に伝え切れていないと感じていた。今後は買って楽しめる商品の良さを消費者に訴えていきたい」などと話しており、今後の手腕に注目が集まりそうだ。
ViVa TVは2005年8月に開局。09年3月には三井物産が株式の85%を買い取って子会社化した。三井物産の広報担当者はNNAに対し「株式を売却したのは事実だが、金額などは先方の意向で明らかにできない。今後も株式の一部は引き続き保有する」と話した。
地下鉄無差別殺傷事件模倣・予告などで19人が逮捕
警政署刑事局の調べによると、地下鉄無差別殺傷事件を模倣したとみられる事件や犯行予告などが相次ぎ、26日午前11時現在、18件で19人が逮捕されたという。犯行の手口はインターネットによる書き込みが多数を占めている。
死者4人、負傷者24人を出す惨事となった台北メトロ(MRT)板南線で21日午後に起きた無差別殺傷事件。この衝撃的な事件を受け、犯人を非難する声が高まる一方で、インターネット上には犯人の男子大学生を支持するコミュニティが現れ、事件の真似をすると宣言する書き込みが続出した。
このうち、台中では殺人と公共安全恐喝の罪で容疑者が逮捕された。殺傷事件を起こした男子学生のファンを自称するこの工場警備員は23日インターネット上で、台中市の第一広場で外国人就労者を殺すとの予告を行った。同容疑者は逮捕後、高校時代に外国人就労者に自転車を盗まれたことや、去年5月に起きたフィリピンの沿岸警備隊による台湾漁船銃撃事件で腹を立て書き込みに及んだと供述している。
一方、台北で起きた3件のうち、2件は違法物所持によるもの。さらに、淡水線の台北駅では飲酒運転で指名手配されていた男が下着姿でいるところを警察官に取り押さえられたが、逮捕時に男が持っていたハサミで警官がけがをした。
台湾、太平島に巡視船停泊可能な埠頭建設
中華民国台湾が南シナ海の太平島に埠頭を建設。中華民国は現在、台湾元1億元(日本円約3億4780万円)を投じ、南シナ海・南沙諸島の太平島に設けられた小型の空港の横に埠頭を建設中。完成後は、3000トン程度の海軍の巡洋艦及び行政院海岸巡防署の巡視艇が複数停泊できる規模。
太平島は面積こそ大きくないが、他の領有権争いのある島々には無い精密な設備が備えられている他、南沙諸島において唯一、淡水が存在する島。南沙諸島にある滑走路2本のうち、太平島のそれは最も規模が大きい。
ハワイに位置するシンクタンク、イースト・ウエスト・センターのベテランアナリスト、デニー・ロイ氏は、「ここは唯一、中国大陸の妨害を受けずに主権が主張されている場所であり、台湾は自由にその設備をグレードアップできる。中国大陸の批判を恐れることはない」と話している。
国防部と交通部の高官によると、太平島の施設更新工事は遅くとも来年中には完成する予定。
日本時代の神社を復元へ 新たな名所誕生に期待
台東県鹿野郷の竜田村にかつて存在した鹿野神社が復元される見通しになった。
竜田村は日本統治時代の移民村として知られており、当初はサトウキビ栽培のため、新潟や長野などから多くの開拓者が移ってきた。村内には鹿野神社が建立されたが、時間の経過で損傷が激しく、現在では台座しか残っていない。
神社本来の姿を復元し、地元の観光スポットにしようと、交通部観光局・花東(花蓮・台東)縱谷国家風景区管理処はこの度、5000万台湾元(約1億7000万円)の予算を組み、神社や鳥居の修築に踏み切った。関連工事は日本の専門業者などの協力の下で行われるという。
台湾での神社復元は今回が初めて。地元に現存する数少ない日本ゆかりの施設でもあることから、同管理処では完全再現される鹿野神社が地元を代表する“新たな顔”になればと期待を寄せている。
台湾名物のドリンクスタンド 一部業者が値上げへ
台湾の街角のいたるところに見かけるドリンクスタンドで、一部業者が6月1日以降、飲料を値上げすることを検討していることがわかった。最高価格商品は1杯当たり70台湾元(約240円)となり、弁当1食分の値段に相当する。台湾の複数メディアが伝えている。
値上げを検討しているのは「50嵐」、「清心福全」、「日出茶太」など。日出茶太は6月1日から全国の約50店舗で価格変更を実施する。全台湾に1000店以上を展開する清心福全は6月3日から中南部の店舗で乳製品を使った商品で値上げをするが、お茶などは値段を据え置く予定。
400店以上を営業する50嵐は6月1日に台南、7月に高雄でそれぞれ値段を変更するが、北部と中部については未定。同社の人気商品「バニラアイスクリーム・紅茶ラテ」は65元から70元に値上げする見込みで、一部の消費者からは不満の声も上がっている。
一方、公平交易委員会(公正取引委員会に相当)は、値上げの実施地域が限定的で実施開始時期も異なり、一部業者では値下げも行うことから違法性はないとして値上げを認める方針。
野党党首交代、馬・総統「経済での協議望む」
馬英九・総統が、最大野党・民進党の新たな党首が決まったことを受け、与野党が経済問題について話し合うことに期待した。民進党の主席選挙が25日に行われ、2012年に退任した蔡英文・前主席が返り咲いた。
馬英九・総統は26日、中華民国全国商業総会の理事および監事と会見した席上、台湾経済の発展が直面する課題について言及。馬・総統は、各国が激しい競争を繰り広げる中、関税引き下げの影響を無視してはならないと指摘すると同時に、地域経済統合への積極的な参与の大切さにも触れ、この二つの面から見ると、中国大陸との両岸サービス貿易協定はさらに重要になってくると強調した。
しかしこの協定が台湾内部で一部の反対に遭い、現在立法院で審議が先送りされる状態であることについて馬・総統は、「民進党に新たな主席が誕生した。今後与野党が台湾の未来の経済にかかわる重要な政策について協議し、共通認識に達することができるよう望む」と述べた。
馬・総統は、中国大陸は隣にあり、好き嫌いにかかわらず、無視するわけにはいかないとした上で、サービス貿易協定は台湾のサービス業の中国大陸進出を後押しし、中華民国台湾が他の国々と経済協定を結ぶための象徴的意義を持つとそのメリットを強調した。
台湾人飼い主の荷物に隠れたネコ、韓国で発見
韓国仁川国際空港で24日、台湾桃園国際空港から到着した台湾人乗客の受託荷物の中に生きた猫がいるのが見つかり、警察などが調査を進めている。
台湾の航空警察の調べによると桃園空港での荷物検査の際、X線検査で不明な物があるのを発見したものの、それがスーツケースの中に隠れた猫だとは判断されなかったという(=写真)。
動物を輸送する場合には検疫証明が必要で、証明なしに運ぶことはできない。また、今回は生きた動物がスーツケースに入ったまま運ばれるという珍しいケースで、乗客の規定違反や故意による動物虐待があった場合には罰則が科せられる。
結局韓国で罰金を支払う羽目になった台湾人乗客は、この猫が自分が飼っている愛猫だと認めてはいるものの、いつスーツケースの中に入って一緒に韓国まで来たのかわからないと困惑しているという。
動植物防疫検疫局の職員によると、申告せずに動物を輸送しようとすれば出国はできるが、入国はその国の規定に従わなければならず、さらに、出国時に故意に申告しなかった場合、動物は再入国できず台湾には戻れないという。
世界医療旅行&健康会議、台湾で6月初開催
アメリカの医療旅行協会のRenee-Marie Stephano執行長(中央右)、衛生福利部の許銘能・次長(中央)、中華民国対外貿易発展協会の黄文栄・秘書長(中央左)らが26日、6月に台北で始めて開催される世界医療&健康会議アジア太平洋地区会議の成功を祈った。(写真:CNA)
ワールド・メディカル・ツーリズム&グローバル・ヘルス・コングレス(WMTC:世界医療旅行及び世界健康会議)が6月に初めて台湾で開催される。中華民国対外貿易発展協会は、台湾の医療水準が世界的に認められたことを示すと説明している。
WMTCは、アメリカの医療観光協会(MTA)が主催する世界最大の医療旅行会議。中華民国はこのほど開催権を争った結果、誘致することに成功した。今回の会議には、アジアと欧米から専門的な講師が15人招かれ、世界の最新情勢を共有する。海外から参加する関係者は100人を超えると見られている。
また、今回の会議のテーマには、台湾の医療科学技術と医療サービスも盛り込まれ、台湾の医療面での実力が紹介される。対外貿易発展協会の黄文栄・秘書長は、「我々は台湾のハイテク産業と、優れた医療サービスの優位性を結び付けてアピールする。3Dプリンターを利用した人工臓器など、それぞれ異なる分野での発展状況を紹介する。また、どうすれば台湾を世界レベルの健康産業クラスターに育てられるかを探りたい」と話した。
この会議は26日と27日、台北市内の国際コンベンションセンターで開かれる。一般の人の入場も可能だということ。
警察力不足で警政署が新人2000人投入へ
内政部警政署が警察力不足が指摘されていることを受け、新人警察官2000人を現場に投入する。先週21日、台北市民の通勤通学の足・MRT台北新交通システムの車内で若い男性が突然刃物で乗客に切りつけ、4人を死なせる無差別殺人事件が発生した。犯人は逮捕済み。
この事件で台北新交通システムの治安状況が問題視され、警察官の増員などを求める声が上がっている。これに対し、内政部警政署の王卓鈞・署長は26日、報道陣に対し、警察官が足らないことを認めた上で、治安維持に影響が出ることは許されないとして、警察学校の6月と10月あわせて2000人近い卒業生を、優先的に台北新交通システムなどニーズの強い団体に配備していく考えを示した。
香港、台湾で大人気! ニッポンの農産物の底力
日本産の野菜、果物に飛びつくのは日本人だけではない。香港には翌日到着も可能になった。輸出先進企業の取り組みから、明るい未来が見えてきた!
日本の農家が心配だ。「TPPで外国産の激安農作物が入ってくると農家が全滅する! 」と農協などは主張している。確かに影響は大きいだろう。いまでも、値段が倍以上も違う青森産と中国産のにんにくがスーパーに並んでいると、つい中国産に手を伸ばす自分がいる。
ただし、青森産のにんにくが価格競争に負けて絶滅したという話は聞かない。中所得層や小さな子どもがいる家庭では、ネットスーパーや直販農家なども利用して国産野菜を選んでいる。高品質なものを安定供給できれば、国産の農作物への根強い需要はあるのだ。
外食産業にもハンバーガーなどの外資系企業は少なくないが、日本の飲食店が駆逐されたわけではない。吉野家や大戸屋、一風堂などはチェーン展開をし、海外進出もしている。日本のコンビニもアジアで快進撃を続けている。農水産物という素材も含めた「日本食」は、もはや保護の必要がないほど国際競争力があるのかもしれない。
調べてみると、すでにアジアを中心に輸出をする元気な農家や企業が見つかった。成功のポイントは、価格や品質より売り方や物流にあるようだ。
では、最初の一歩はどのように踏み出せばいいのだろう。「野菜の出来には自信があるけれど、海外進出なんて考えられない。自分は英語が苦手だし……」という農家に代わり、さまざまな輸出方法を聞いて回ることにした。
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■独自販路を切り拓く――農協と取引ゼロ。台湾での価格はキロ1500円
日本全体のコメ輸出量は2200トンほど(2012年実績)。その1割以上を占める国内最大のコメ輸出農業家が新潟県にいる。玉木修氏(34歳)だ。
玉木氏が率いる「株式会社新潟玉木農園」はパート従業員も含めて10人ほどの陣容。自社で生産する量の10倍のコメを新潟および山形の契約農家から仕入れて、関東地方をはじめとする全国、そして海外へ販売している。農協との取引はゼロだ。
「農協を卒業して全国に打って出たのは親父です。でも、海外には出なかった。親父が全国大会なら俺はワールドカップで勝負しているんです」
ふてぶてしさすら感じさせる玉木氏は、職人肌の生産者というよりも凄腕の企業家という印象だ。ただし、10年前に海外販路を志したときはまさに背水の陣だった。
「20歳で就農して数年のうちに減反率が上がって、米価は落ちた。うちみたいに規模が大きい農家ほど打撃を受けるし、景気が悪くなると高いものから売れなくなるでしょう。新潟のコメが真っ先にやられると思いました」
その頃に読んだ新聞記事には、「農産物が輸入されるならば同じだけ輸出すればいい」と単純明快な自由競争の論理が書かれていた。感化された若き玉木氏は農水省や県庁に問い合わせる。どうすれば玉木農園のコメを輸出できるのか、と。しかし、返ってきた答えは「先行事例がないからわからない」。
ならば自力で輸出するしかない。生まれて初めてパソコンを買ってネットにつなぎ、日本以上に短粒種のコメを消費している台湾の事情を探った。輸出入を手がける食料卸会社の名簿を手に入れ、「玉木農園のコメを輸出したい」旨を日本語で書いたFAXを30社に送った。うち2社から返事があり、玉木氏は10キロのコメを抱えて現地入り。そのうち1社と契約にこぎつけた。
「いまだから言えますが、そこには契約破棄をされているんです。担当者がヘッドハンティングされ、輸出入ができる人がいなくなったと謝られました」