日本時代の「ハヤシ百貨店」、6月14日にリニューアルオープン
今月14日に開幕する台南の「林百貨」(旧・林百貨店)の玄関前で先月31日、若者らによるフラッシュモブのパフォーマンスが行われ、「ハヤシ百貨店」と書かれたプラカードを一斉に掲げて伝統ある同デパートの“再生”をアピールした。
日本統治時代の1932(昭和7)年に開業し、台湾デパート業の先駆けとなった林百貨店は台南市の市定古跡。台南で初めてエレベーターが設置された百貨店で、当時は最も高くモダンな建築がランドマーク的な存在となり、地元市民の間では“五層樓仔(ゴーツァンラウアー)”の愛称で親しまれた。
台南市が4年前より8000万台湾元(約2億7000万円)を投じて行った修築工事を経て、昨年、高青投資公司が10年間の経営権を取得。同年12月5日には百貨店の開業81年とその“再生”を象徴して店旗の掲揚が建物屋上で行われた。
高青投資では林百貨を芸術イベントの開催を特色とする「文化クリエイティブ百貨」と位置づけており、店内は階ごとに台南の文化・風景・ファッション・食べ物などテーマが設けられる。
林百貨(台南市忠義路)の正式オープンは14日午後6時から。フラッシュモブのパフォーマンスは今週と来週の週末(土曜と日曜)に見ることができる。
美しい「十二単」にびっくり 台湾で日本の宮廷文化に触れるイベント開催
台南市の呉園公会堂(台南市民権路)では先月30日から、東日本大震災の際の台湾からの支援に感謝を表し、日台交流を深めたいとする京都府観光協会など日本側関係者と台南市との共催で、「日本の宮廷文化 宮廷御服展と雅楽演奏」が無料で催されている。台湾の複数メディアが伝えた。
今回台湾で展示されたのは、京都1200年の歴史に育まれた伝統の着物や織物をはじめ、貴族や皇族が使っていた美しい身の回り品の数々や掛け軸など。また、雅楽の演奏や女性憧れの十二単(じゅうにひとえ)の着つけ体験もあり、台湾の若い女性や女の子が「暑くて重い」日本の宮廷の衣装に驚いていた。
台南市の観光旅遊局と文化局では、地元市民に呉園を訪れるこの機会を利用して、周辺の林百貨、料亭・鴬料理、台湾文学館など台南の歴史スポットにも足をのばしてみてほしいと呼びかけている。
中国と連携「難しい」=尖閣問題で台湾外交部
台湾の外交部(外務省)は1日、領有を主張する沖縄県・尖閣諸島に関し、中国との連携は難しいとする声明を発表した。日本と台湾が昨年4月に漁業権問題の対立解消を目指し、主権を棚上げして締結した漁業協定に中国が反対していることなどを理由に挙げた。
台湾の馬英九総統は2012年に、尖閣諸島の問題をめぐり、関係国が主権の争いを棚上げし、天然資源の共同開発などを目指す「東シナ海平和イニシアチブ」を打ち出している。
亡き父が愛した日本、親となって訪れ改めて感じた「父親の愛」
台湾の著名な散文作家である陳銘[石番]氏は、父親との体験談を紹介している。
2014年6月2日、父親は外で働くことが多いため、母親に比べると子供とコミュニケーションを図る機会が少ない家庭が多いことだろう。中でも、父親と息子は男同士で会話も少ないことが多いだろうが、父の日をきっかけに交流してみるのもいいかもしれない。台湾の著名な散文作家である陳銘[石番](チェン・ミンパン)氏は、父親との体験談を紹介している。
陳氏は、「父は生前、日本にもう一度行きたいと話していたが、病に倒れこともあり、その願いをかなえてあげることはできなかった。30年後、私は父の写真と共に3人の子供と日本に訪れた。父と共に歩いた道を辿ることで親子で旅行する喜びを改めて感じ、決してひけらかすことのない父の愛情をかみしめた。父親がまだ元気なうちに一緒に旅行に行くことを勧めたい」と自身の体験談から人生のアドバイスとなるコメントを掲載した
江・行政院長 エルサルバドルに到着
馬英九・総統の特使として、中米にある中華民国の友好国、エルサルバドルの新大統領就任式に出席する行政院の江宜樺・院長が、5月31日(現地時間)、エルサルバドルに到着、荘厳な礼砲による歓迎を受けた。
新任のサルバドル・サンチェスセレン大統領と、オスカル・オルティス副大統領を表敬訪問した江宜樺・行政院長に対し、二人は、中華民国との友好関係は変わらず、さらなる相互関係の強化につとめることを強調した。
江・行政院長は、中華民国とエルサルバドルとの絆は非常に固く、双方の協力や交流は順調である、今回エルサルバドルを訪問したのは、新任の大統領と副大統領に祝賀の意を伝えること以外にも、この機会を利用して、相互協力について、さらに一歩踏み込んだ協議や意見交換の可能性を検討するためであると述べ、より堅固な友好関係への意欲を示した。
江・行政院長は、31日午後、国立人類学博物館(MUNA)に赴き、中華民国が援助しているエルサルバドル開発プロジェクトの成果を参観した。この計画は、「一村一品プロジェクト」と呼ばれるもの。2012年から計画され、第一段階が完成している。このプロジェクトを通して、エルサルバドルで陶芸の町といわれるイロバスコが手工芸陶器を発展させ、台湾の陶芸の町、鶯歌の技術を融合させて、評判の高い陶芸品を造り出している。鶯歌の手工芸は非常に精緻で、とくに彫刻技術が優れているため、イロバスコの人たちはこの技術を学びながら、地元文化を作品に生かしてきたという。
中華電信、業界に先駆け4Gサービス開始
通信大手の中華電信(Chunghwa Telecom)電信は29日、同日から業界に先駆けて第4世代(4G)高速通信サービスを始めると発表した。サービス開始時期は当初は6月末から7月初めにかけてを予定しており、同業他社に驚きを与えている。蔡力行・董事長は「機先を制して当面40%のシェアを確保したい」と語った。サービス対象地域は今のところ台北市、台中市、高雄市の3市のみだが、7月中に新北市、台南市が加わる見通しだ。
きゃりーぱみゅぱみゅ、台北ライブ開催 カワイイ“自室”で台湾ファンを魅了
歌手のきゃりーぱみゅぱみゅのワールドツアーの台湾公演が30日夜、台北国際会議センターで行われた。ライブには2700人余りの観客が詰めかけ、きゃりーの歌とダンスにすっかり魅了されていた。
冒頭、きゃりーは“ニーハオ”と挨拶、「なんだこれくしょん」、「インベーダーインベーダー」、「み」の3曲を一気に歌い、会場を盛り上げた。「皆さんこんにちは。私は“カーリー・グァイニウ”です」、「台湾に来るのは3度目です。きょうはみんなで盛り上がろう」と中国語で自己紹介し呼びかけると、熱狂的なファンから大きな歓声が上がった。
きゃりーは今回のライブのために4着の衣装を準備したほか、カラフルで幻想的な視覚・聴覚効果を楽しんでもらおうと、ツアーの前から舞台のセットのデザインにも参加。重さ2000キロ余り、10箱分にのぼる道具を日本から搬送し、大きなぬいぐるみや本、ベッドなど、おしゃれな“自分の部屋”の“拡大版”を台湾のファンの前に再現した。
前日夜には台北市内の通化街夜市に出かけ、出会ったファンに写真撮影を求められて気さくに応じていたきゃりー。念願かなって台湾グルメのショーロンポーとマンゴーかき氷をついに食べたと観客に報告していた。
台湾、6/1より夏季電気料金実施
台湾では6月1日から4ヶ月間にわたる夏季電気料金が実施され、各家庭の使用電力が基本量120kwを上回った場合、13%〜27%の追加料金がかかることになる。全国1200万世帯では、夏の平均電力使用量は413kwで、5月31日までの通常電気料金と比べると、毎月およそ台湾元135元高くなる計算。700kw以上の大量消費家庭に対しては、毎月台湾元400元近い料金が加算される。
台湾では去年、電気代が2回値上がりしているため、今年の夏の電気料金は去年の同時期よりもすでに高くなっている。500kw以上の大量消費層に対しては9.4%引き上げられ、さらに、去年には設けられていなかった、1000kw以上という区分が新設され、この層に対しては、1キロワットアワー当たり6.71元という、かつてない高い料金が設定されている。電力消費が最大の区分同士で比較すると、今年は去年より、19%の値上がり幅。今年の電気料金は、過去最高値といえる。
台湾電力の統計によると、去年の夏場、全国各家庭の平均電力消費量は413キロワットアワー。これは通常料金では1115元であるが、今日から始まる夏季料金では、135元高い、1250元になり、500キロワットアワーなら204元、700キロワットアワーなら395元の引き上げ。台湾電力では、700キロワットアワー以上の家庭は7%相当の84万家庭であるため、一般の家庭に対する影響は大きくないとしている。
台湾電力によると、電気料金の値上がりに加え、節電意識が浸透してきているため、ここ数年、台湾の平均電力消費はゆるやかな減少傾向を見せているという。去年の全国平均電力消費は330kwで、一昨年の350kwよりも15キロワットアワー減少している。
創意工夫で台湾製靴業に再び黄金時代を 高雄「台湾靴故事館」
「台湾靴故事(物語)館」、「靴観光工場」の創立者、薛永昌さんは製靴業に従事して30年余り。産業の海外移転が進む中、台湾で自分の靴工場を観光・サービスの付加価値型工場へ転身させることに成功、業界に新風を吹き込んでいる。
台湾で製靴業が花形産業だったかつての黄金時代を知る薛さんは、やがて工場が次々に中国大陸や東南アジアに移転するようになっても台湾に留まり、1988年彪琥鞋業公司を設立。オリジナルブランドの「PUHU」を創立し、各地に営業拠点を設け、100%のメイド・イン・タイワンと足の健康によい靴を消費者に届けることにこだわった。
彪琥鞋業のマーケティング担当、薛筱蓉さんによると、多様な注文を少量しか受けないとコストはかさむが、今ではコンピューターやレーザー技術などを生産ラインに組み込むことで対応が可能で、軍のパラシュート部隊の靴、ゴルフシューズ、サイクリング用シューズなど様々な注文に応じているという。
また、オーダーメイドで個人のニーズに合わせ、歩行が困難な脳性まひ患者に履きよい靴を提供したり、今年は地元・高雄の民俗舞踊団「打狗乱歌団」が北米に招かれ巡回公演に赴くのに際し、舞踊のための「三太子専用シューズ」を準備する。
薛永昌さんは靴の製造工場に「観光工場」と「台湾靴故事館」を併設して高い評価を受け、高雄市政府観光局より優良観光工場として表彰された。平日・休日の別なく施設を見学に訪れる観光客は絶えない。
この「台灣鞋故事館」(高雄市民族一路)には故事(物語)館、製造プロセス館、ロハス体験館、足健康管理センター、手作りDIY館、健康講座館などがあり、台湾の靴の歴史や製造過程がわかるようになっている。
台湾大学で学内が屋外宴会場に変身 卒業生の送別会催す
国立台湾大学(台北市)は31日、構内のメインストリートである椰林大道で10人用の食卓を200卓設けて宴会場に変身させ、6月に卒業を控えた学生たちの送別会を行った。
この屋外送別会は学生会の主催によるもので、今年で4回目、初めて参加した楊ハン池学長は、このような送別会が台湾大学の良い伝統になればと述べるとともに、まもなく社会に出る卒業生らを祝福した。(ハン=さんずいに半)
宴会場は満員となり、学生たちは会場に設けられた移動式の舞台の上で様々な余興を披露。それぞれのテーブルで先生たちと歓談しながら卒業前の楽しい夕べを過ごした。
なお、宴会用にとお酒が業者から提供されたが、学生たちはグラスを受け取る前に「理性的に飲酒します」とする同意書にサインした。
屋外に宴会場を設ける形での送別会は出費が高くなく出席率も高いため、大学の間でも評判で、台湾師範大学、成功大学、銘伝大学などでも屋外宴会式による送別会が行われているという。
エバー航空、北米線を増便
台湾の大手航空会社、エバー航空が5月下旬に導入した新型旅客機ボーイング777-300ERを、6月から長距離便として運航、これにより、アメリカ、カナダなど4地点が増便される。
エバー航空によれば、2日から、カナダのバンクーバー便、トロント便はいずれもこれまでの週3便から4便に、アメリカのニューヨーク便は、週5便から7便に、ロサンゼルス便は、週17便から20便になる。
このほか、7月3日から、サンフランシスコ便は毎週3便から4便となり、ロサンゼルス便は毎週20便から21便に増加するという。これにより、エバー航空は、台湾とアメリカを結ぶ、最もフライト本数が多く、座席数が多い航空会社となる。
エバー航空は、2013年6月から、世界最大の航空連合といわれるスターアライアンスに加盟しているが、その効果が現れ、北米市場のビジネスマン、及び台北で乗り継いで東南アジアに赴くトランジット旅客が目立って増加してきている。また、2012年6月にお目見えした最上位のビジネスクラス、ロイヤルローレルクラスが好評であることなどから、2013年、エバー航空の北米市場はオンシーズン、オフシーズンの差がなく、平均乗客数が8割に達しており、今年はさらに成長すると見られている。
台湾鉄道の通勤電車「スネオ号」 Nゲージ模型限定発売へ
今年で開業127周年となる台湾鉄路では、9日の鉄路節(鉄道の日)に合わせ、5日〜11日まで台北駅構内で鉄道関連グッズの販売や鉄道模型のデモンストレーションなどを行う。会場では日本から導入したEMU700型通勤電車のNゲージ模型が数量限定で発売される。2日付の蘋果日報が伝えた。
今回販売されるEMU700型電車の模型の塗装は、車体前面と側面の帯が黒く塗装されている初期型のもの。運行開始直前に警戒色の黄色に変更されていることから幻のデザインとして知られている。限定20セットで、価格は1万2000台湾元(約4万1000円)。
【EMU700型電車】通勤型電車の快適性や加速性能の向上などのために2007年から導入された電車で、初期車は日本車両(愛知県)で製造。先頭車両の形状がマンガ、ドラえもんの骨川スネオ(阿福/小夫)の顔に似ていることから、「スネオ号」のニックネームがある。
スイカ、豪雨被害額707万元に
5月の豪雨で、農作物の被害が拡大している。行政院農業委員会農糧署が各地方自治体の報告をまとめて発表したところによると、5月30日時点では、農作物と民間施設の被害額は累計で台湾元4095万元。中でも、台湾中南部の雲林県の損失が最多で、台湾元1962万元に達した。
以下は、台湾中部の台中市842万元、彰化県790万元、台湾北部の桃園県280万元、苗栗県154万元、台湾南部の屏東県52万元、南投県17万元という順になっている。
農糧署は、農作物の損失は推計で台湾元3991万元となっており、被害面積は1373ヘクタール、被害率は17%で、収穫皆無換算面積は232ヘクタール。
被害を受けた作物は、スイカが台湾元707万元で最多、以下、しいたけ、メロン、枝豆、トマト、マクワウリ、ピーナッツなど。民間施設では、台中市の農地が1.3ヘクタール冠水し、台湾元104万元の損失が出ている。
大学生の就活、中国大陸も視野に
6月は卒業シーズン。大学新卒者にとっては、職探しが気になるところだが、現在、中国大陸の巨大な市場と、台湾より高い給与に惹かれ、在学中から中国大陸の台湾企業で実習を希望する大学生が激増しているという。
中国大陸の巨大な市場と、台湾よりも高い給与に魅力を感じる大学生が増えている。中国大陸での実習体験を希望する台湾大学生のプラットフォーム、台北経営管理研究院の統計によると、5年来、毎年約4〜500人の大学生が申し込みをしており、選抜されて実習のチャンスを勝ち取った学生も、48人から今年の150人に増加しているという。
台北経営管理研究院では、2007年から、台湾の大学生を対象に、「中国大陸の台湾企業での実習体験」を仲介している。現在、同分野では、国内最大規模の老舗的存在。この制度では、夏休みの1ヶ月半を利用して中国大陸の台湾企業に出向いて実習をし、実地体験を通じて国際観と競争力を養う。
陳明璋・院長によると、最初の1年目、申し込み人数はわずか100人だったが、翌年から倍増、5年間でうなぎのぼりに増えたため、今では希望者の三分の一しか通れない狭き門になりつつあるという。
陳明璋・院長は、中国大陸での待遇が良いこと、将来的なチャンスが多いこと、中国大陸での台湾企業が活躍し、すでに現地で働くOBやOGなどから情報が入りやすいことなどが、台湾の大学生を惹きつける原動力となっており、そのまま台湾企業に採用され、卒業後そのまま就職するチャンスもあるという。
台湾のコングロマリット企業グループ、遠東グループ(FAR EASTERN GROUP)傘下の私立元智大学では、毎年学生たちに、中国大陸の工場で実習するチャンスを提供している。卒業後、そのまま就職することも可能で、大卒初任給は国内企業の相場を上回る3万元。私立実践大学でも、後期から、国内最初となる「海外就業コース」をスタート、学生たちが中国大陸で働くための能力を伸ばすとしている。このコースは、上海の台湾企業1700社と提携して、大学四年生の実習を受け入れ、優秀な人材をそのまま採用できるとするもの。
台湾の親日研究者、ノーベル賞“登竜門”の「ウルフ賞」受賞
農業や化学などの分野で優れた業績を挙げた人に与えられるイスラエルのウルフ賞授賞式が1日、同国の国会議事堂(エルサレム)で開かれ、台湾の最高研究機構、中央研究院の翁啓恵院長(65)が化学部門の今年唯一の受賞者に輝いた。
複雑な構造を持つ多糖体と糖蛋白の合成に関する研究で大きな貢献があったとして同賞を授与された翁院長は中央社のインタビューに対し、化学面におけるイスラエルの研究実績を高く評価するとともに、台湾とイスラエルの大学や政府機関は関連分野の研究で協力関係にあると述べた。
「糖鎖化学」の分野における世界的な研究者として知られる翁氏は嘉義県出身。米マサチューセッツ工科大学大学院で博士号を取得した。2006年から中央研究院の院長を務めており、東日本大震災が起きた際には東北の研究者に同院研究施設の貸出を提案したことがあるという。過去には日経アジア賞(2012、科学技術部門)を含む多くの国際賞も受賞した。
ウルフ賞は数学、医療、物理学、藝術、農業、化学の6分野の功績者に贈られる賞で、今年は物理学を除いた5分野で計8人が選ばれている。ノーベル賞の登竜門としても注目されており、かつて中央研究院の院長を務めた李遠哲氏に続く台湾2つ目のノーベル賞に期待が高まっている。
端午節、旬の青果で健康づくり!
6月2日(旧暦5月5日)は、台湾三大節句のひとつ、端午節。端午節にはさまざまな風習が伝えられている。
端午節の正午(11時から午後1時)に汲み上げた井戸水は「午時水」といわれ、これを飲むと病気にかかりにくいといわれ、美容にも効果があるという。また、端午節に欠かせない食べ物として、ちまきが一般に知られているが、このほかにも、健康に夏を乗り切るため、「午時菜」と呼ばれる、旬の青果(なす、いんげんなどの豆類、食用瓢箪、桃、スモモなど)を食べるのがいいとされている。
馬偕医院台北院区營養課臨床組の趙強・組長は、ちまき(粽子)、なす(茄子)、豆(豆子)、桃(桃子)、スモモ(李子)の五つは、端午節の「五子」と呼ばれ、この時期特有の旬の素材とされているが、とくに、ナスは酸化防止成分が含まれていて毛細血管を保護、強化する役目があり、いんげんは、漢方の考え方では腸内の健康改善に役立つほか、免疫力を高めるとされている、と説明している。
むかしから、旧暦5月は、季節の変わり目で、伝染病などが発生しやすいとされている。旬の野菜や果物を巧みに食生活に取り入れて、食生活のバランスをとり、規則正しい生活と運動の習慣をつけることで、免疫力アップを目指す古来の知恵は、今でも台湾に根付いている
台湾とシンガポールの交通ICカード 相互利用に向け覚書に署名
台北メトロ(MRT)の乗車やコンビニでの決済などに使用できる交通系ICカード、「イージーカード」(悠遊カード)の運営会社は2日、シンガポールで同様のカード「イージーリンク」を発行する会社と協力覚書に署名した。両社は今後、国境を跨いだカードの相互利用実現に向けて取り組む考えだ。
イージーカードとイージーリンクは、どちらも2002年に使用が開始された。イージーカードは2013年に総発行枚数4000万枚を突破している。