欧州連合(EU)は17日、タンポンなど生理用品に掛ける付加価値税を完全撤廃する選択肢を加盟28か国に与える方針を発表した。タンポンへの課税は不公平だとして、女性の権利擁護者らから批判されていた。
ベルギーの首都ブリュッセル(Brussels)で開かれたEU首脳会議では、EUの政策執行機関である欧州委員会(European Commission)が出した、付加価値税減税について加盟各国の裁量の幅を広げる提案も行うという計画が歓迎された。
この提案は「加盟国に対し、生理用品への付加価値税を0%にする選択肢を与える」ものになると同首脳会議の早い段階のとりまとめの中で説明された。提案された変更が実施されるまでにどの程度の時間がかかるのかは明らかにされていない。
デービッド・キャメロン(David Cameron)英首相は、英国のEU残留の是非を問う今年6月23日の国民投票を前に議会がこの問題でEU残留反対に傾くことがないよう、EUに圧力をかけていた。
EU懐疑派と女性の権利擁護を求める国会議員らは手を組んで、生理用品課税の問題で来週の政府財政法案に対する修正案を支持する姿勢を示していた。
英国ではタンポンにEUで認められている最低税率である5%の税金が掛けられているが、女性の権利擁護者らは以前からこれを不公平だと主張してきた。またEU懐疑派は税率設定においてEUが果たしている役割に不満を持っていた。