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ポリネシアまで航海のいかだ、チリ沖で救助 帰路に漂流

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70年近く前にペルーから南太平洋のポリネシアまでいかだで航海した有名なコンチキ号(Kon-Tiki)と同じ航路に挑んだいかだ2隻が、帰路に想定のコースから大幅に外れて漂流し、17日、乗組員14人全員が貨物船に救助された。チリ当局が明らかにした。

 チリの海上保安当局者によると、14人は太平洋(Pacific)上で114日間過ごしていたため若干疲れがあるものの、健康状態は良好だという。

 チリ海軍はコンチキ2号(Kon-Tiki2)の正確な位置を突き止めるため、商船を迂回(うかい)させたうえ海上哨戒機のP3も派遣した。

 ノルウェーの有名な探検家トール・ヘイエルダール博士が1947年に行ったコンチキ号の航海と同様、コンチキ2号はクリストファー・コロンブスの到着以前の南米先住民が、ポリネシアに渡る手段を持っていたことを証明するため航海に出た。

 2隻のいかだはペルーのカヤオ港を昨年11月7日に出発。43日後、南太平洋に浮かぶチリ領イースター島にたどり着いた。

 しかし、ペルーに戻るためイースター島を1月6日に出発した後、南に漂流し、チリ南部のプエルトモントの西約1840キロの地点まで流された。今月16日、乗組員らはついに遭難信号を発した。

 チリ当局者は「いかだの状態が悪化し始めており、乗り続けるのは危険だった」と語った。いかだにはあと30日分の食糧が残っていたという。

 遠征のリーダーであるトルゲイル・ヒグラフ氏はコンチキ2号のウェブサイトで「普通の年なら今頃はもう南米に着いていただろう。ところが私たちはまだ陸地から900カイリ(約1450キロ)離れていて、天候不良も予想されている。ただ乗組員は心身ともに元気で緊急事態ではない」と説明している。

 乗組員にはノルウェー人やペルー人のほか、スウェーデン人、メキシコ人、ニュージーランド人、ロシア人が含まれている




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