国際環境保護団体「グリーンピース」や反核団体などは18日、研究目的で数十年前に米国、英国、フランスから日本に提供されたプルトニウム約331キロが今週末、米国に移送される可能性があると発表した。今回返却されるプルトニウムは核弾頭50発分に相当する量だという。日本政府は核物質の返還に関して米国との2国間協議に合意している。
グリーンピースなど5団体が発表した共同声明によれば、プルトニウムは「英国の武装した核輸送船に積まれ、武装した護衛のもと米国まで」輸送されるという。
AFPの電話取材に応じたグリーンピースの核問題専門家ショーン・バーニー氏は、プルトニウムを積んだ船は東京の北にある港から「早ければ20日に出港する可能性が高い」と述べた。
18日にAFPの取材に応じた文部科学省研究開発局核不拡散科学技術推進室長の山村司氏は、「プルトニウムは米国で廃棄処分される」と語ったが、「安全上の理由から、移送の日程と経路についてはコメントできない」として詳細は明らかにしなかった。
一方、グリーンピースをはじめとする反核団体は、日本には約10トンのプルトニウムが保管されており、今回の移送は「危険な目くらまし」だと非難している。
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