米シアトル市警は19日までに、人気ロックグループ「ニルヴァーナ」のボーカルを務めていた故カート・コバーンさんが自殺に使ったとみられる散弾銃の写真を公開した。コバーンさんの死をめぐる陰謀論を抑制するためとしている。
コバーンさんは1994年4月8日、シアトル市内の自宅で死亡しているのが発見され、自殺と判断された。27歳だった。
散弾銃の写真をめぐっては、「殺人の可能性を隠ぺいする目的で散弾銃が溶解され、証拠隠滅が図られたとの臆測に終止符を打つため」、米CBSニュースが公開を求めていた。
シアトル市警は、コバーンさんの死に関わる文書や写真を多数公開してきたとしている。死後20年を迎えた2014年には、自殺現場で収集された証拠をとらえた写真を公開。多数の注射器が入った箱やスプーン、ライターなどが写っていた。だが、自殺に使われたとする散弾銃の写真はこれまで未公開だった。
当局は自殺現場を克明にとらえた写真は公開していない。陰謀論者の男性がコバーンさんの遺体写真の公開を求める訴訟を起こしているが、妻のコートニー・ラブさんや娘のフランシス・ビーン・コバーンさんはさらなるストーカー行為や脅迫が起きる可能性があるとしてこれを拒んでいる。