鴻海(HONHAI)董事長、自社ブランドスマホ事業参入を否定
電子機器受託生産大手、鴻海精密(HONHAI)の郭台銘・董事長は同社が開いた株主総会で、自社ブランドスマートフォン(スマホ)事業への参入について「計画していない」と述べた。郭・董事長はアンドロイドスマホ「インフォーカス」について「社の顧客のために生産する製品であって自社ブランドではない」と説明した。また「労働集約型製造業では社の成長を維持できない。業態の転換が今後10年間の成長のカギだ」とも語った。
日本企業、台湾に感謝 提言・要望への前向きな対応で
重大なプロジェクトへの大口与信規制に関する根拠法の変更など、日本企業から提出された提言の大部分に対する政府関係省庁の前向きな対応に対し、台北市日本工商会の代表が感謝を表明した。
台湾の経済政策を担当する国家発展委員会がこのほど、政府関係省庁や同工商会の代表らを招いて会合を開いた。席上、日本企業が台湾の公共工事を受注した場合の契約履行保証など、専門プロジェクトの与信に関する根拠法の変更または新設を要望する声が寄せられた。
国発会ではこれを受け、財政部と話し合った結果、今年関連の法改正を行う際には金融監督管理委員会とともに規制の見直しなど、関係省庁から同意を得、政府として積極的に対処する姿勢を見せたことから、日本側から高い評価を受けた。
台北市日本工商会が作成した2013年の白書にまとめられた41項目の提言・要望事項のうち、70%が台湾側から肯定的な回答を得たほか、「実施済み」「実施予定」など回答に具体的な進展があるという“A評価”に、「検討」「審議中」の“B評価”を加えた割合は昨年の約50%から70%に上がった。
中経院:上半期の景気は安定
台湾のシンクタンク、中華経済研究院(中経院)は、7月2日に「2014年上半期PMIの趨勢及び総情勢分析座談会」を行う。中経院の呉中書・院長は、今年、景気はゆっくりと回復しつつあり、上半期の景気は安定していたことから、今年の台湾の経済成長率は3%に達する可能性もあるが、中国大陸の成長スピードが鈍化するという短期的なリスクにも注意しなければならない、との見通しを示した。
7月2日に行われる座談会では、6月の製造業購買担当者指数(PMI)を発表するほか、上半期のPMIの趨勢について分析を行い、製造業の「身体検査発表」に相当する「2014年上半期PMIメーカー営業展望調査報告」の公表を行う。
中経院経済展望センターの陳馨?・副研究員は、「2014年上半期PMIメーカー営業展望調査報告」は、利益率、設備稼働率、卸売在庫、売上高など製造業など、経営に関わる各指標について、調査を行ったものだと説明、この報告の調査内容は、各メーカーの従業員雇用情勢や、資本支出の増減などのデータなど、毎月発表されるPMI報告よりも詳細であり、各メーカーの下半期の経済状況への見方を判断しやすく、また下半期の景気の趨勢について判断する手助けになる、としている。また、この報告では、両岸サービス貿易協定、台湾電力第四原発の建設中止、金融関連のテーマなど、昨今の国内の重大テーマに対する各メーカーの見方についても聞き取りを行っており、業界の動きについても把握出来る内容となっているという。
陳・副研究員は、「昨年の年初は景気が回復傾向にあったため、各メーカーは下半期の売上は好調と予測していたが、下半期に差し掛かってから次々に下方修正を行った。一方で、今年の上半期の状況は総合的に見て非常に安定している。今年各メーカーは昨年のように、このタイミングで大幅に下方修正することはないだろう」と分析した。
台湾のパスポート通用度、アジアで第6位 馬総統 「喜ばしいこと」
中華民国(台湾)に対してビザ免除やランディングビザ待遇を取っている国が130に上り、世界で22位、アジアでは6位となったことがわかったことを受け、馬英九総統は30日、総統就任以来で「最も喜ばしく思うことの一つだ」と述べた。
この調査は旅行サイト「movehub.com」が行ったもので、各国・地域ごとにビザ免除やランディングビザ待遇を取る国の数を調べたもの。
馬総統はこの調査について触れ、ビザ免除などの待遇を取る相手国の数は、米国などが172で、アジアでも日本(170)、シンガポール(167)、韓国(166)、マレーシア(163)、香港(152)には及ばないものの、国交のある国が22カ国に過ぎない台湾がこれだけの国からビザ免除待遇を受けているのは、台湾の人々の教養やたしなみ、国のイメージによって世界中から尊重されているからで、「私が総統になってから最も喜ばしく思うことの一つだ」と語った。
同調査で最も順位が高かった国はフィンランド、スウェーデン、イギリス(いずれも173カ国)で、最も低かった国はアフガニスタン(28カ国)だった。
なお、外交部は5月19日に台湾の人が事前のビザ申請なしで渡航できる旅行先は国に地域を加えると計140カ国・地域と発表している。
金門の大二膽、金門県政府に移管へ
金門島の西南、12キロに浮かぶ大膽島、二膽島が6月30日、正式に国軍から移管される。必要最低限の兵力を残した上で、7月1日からは正式に金門県政府の管轄となる。
江宜樺・行政院長は30日、大膽島を訪れ、移管式典に出席し、大膽島、二膽島の歴史と教育上の意義、そして将来の観光面のメリットについて説明する。また、江・行政院長は、蒋経国・元総統や、反共義士と呼ばれる中共からの亡命者の言葉が彫られた石や、350年の歴史をもつと伝えられる井戸、神泉井、「三民主義による中国統一」のスローガンが描かれた壁など、島の旧跡をめぐる。
大膽島は金門県烈嶼郷(通称、小金門)の西南にあり、面積0.79ヘクタールの花崗岩の島。金門島からは12キロ。中国大陸のアモイ島の白石砲台からはおよそ4,400メートルの距離と近く、アモイ港を制御する上で要所となっている。二膽島は大膽島から300メートルの距離にあり、わずか0.28ヘクタールの広さ。
大膽島と二膽島に駐屯する兵士は、最も多い時は600人あまりいた。しかし、両岸関係の改善、国軍の精鋭化により、現在200人足らずとなり、しかも大多数が大膽島に集中している。将来、観光の解禁に伴い、兵士はさらに減少する見込みだが、海岸巡防署、警察を増員し、共同で防御を行うという。
台湾鉄道、チケット予約などが可能な携帯アプリ発表 サービス向上へ
乗客の利便性をはかろうと、台湾鉄道は30日、チケットの予約などが可能な携帯アプリ「台鉄e訂通」を発表した。ダウンロードは午後2時に始まった。
このアプリにはチケット予約のほか、発車時刻の確認やチケット予約後の受け取り通知、発車前の通知、列車の最新運行状況、最新情報などをチェックする機能も搭載されている。
アンドロイド端末の使用者はGoogle Play ストアから、iOSデバイス利用者の場合、台鉄のサイト:http://www.railway.gov.tw/tw/app.html からそれぞれダウンロード可能となっている。
<ワンピース>初の海外展、台湾で1日開幕 原画、映像など
人気漫画「ONE PIECE(ワンピース)」(集英社)の原画などを展示する初の海外展「尾田栄一郎監修 ONE PIECE展《原画×映像×体感 航海王 台湾》」が1日、台北市で開幕する。これに先立ち6月30日、会場のイベントスペース「華山1914文化創意産業園区」で、開幕記者会見が開かれた。同展は9月22日まで。
台湾展では、名場面を描いた数々の原画や横幅15メートルの大型スクリーンで迫力のある映像が楽しめる。作者の尾田さんの仕事机の様子も再現され、台湾展用に書き下ろされた原画も展示されている。この日は、アニメーション作品で主人公ルフィ役を務める田中真弓さんら声優4人も出席し、会場を盛り上げた。
同作品は1997年から連載が続く人気漫画で昨年には日本国内での累計発行部数が3億冊を超えた。アニメは40以上の国や地域で放映されている。2012年から連載15周年を記念して東京、大阪で開かれた展示会の来場者数は80万人を超えた。
集英社の堀内丸恵社長は「日本を代表する漫画。台湾の皆さんにワンピースの世界を全身で体感し、楽しんでもらいたい」とあいさつ。台湾側主催者は「日本展での来場者数を超えたい」と話した。
プユマ号、7/16から本格運転
在来線・台湾鉄道は、7月1日から15日の期間の「プユマ号(普悠瑪号)」の切符が取れないと利用者から不満の声が上がっている事に対し、「現在は臨時列車として、通常のダイヤに組み込んで走らせているに過ぎない。7月16日のダイヤ改正後、17編成136両が全面的に導入され、平日6往復、休日9往復運行するので、切符がとれない状況は改善するはずだ」と説明した。
在来線・台湾鉄道(台鉄)で、台湾東部・花蓮駅と南東部・台東駅を結ぶ「花東線」の電化が完了、「花東線」の電化開業により、これまで花蓮まで運行していた振り子式列車、新自強号とも呼ばれる「プユマ号(普悠瑪号)」が、7月1日から台東まで運行区間を延長する。
7月1日から15日まで、「プユマ号」は、電化開業の試運転期間として、台北と台東間を1日2往復運行するが、どの列車もほぼ満席で、利用者からは「切符が取れない」と不満の声があがっている。
台湾鉄道管理局の鹿潔身・副局長はこの問題について29日、「7月15日までは、『花東線』電化開業の試運転期間であり、『プユマ号』は臨時列車として、通常のダイヤに組み込んで走らせているに過ぎず、これ以上の増便は他の列車のダイヤに影響がでる」と説明、「7月16日のダイヤ改正後、『プユマ号』は17編成136両全車が東部方面の列車に全面的に導入され、平日6往復、休日9往復運行するので、切符がとれない状況は改善するはずだ」と述べた。
台鉄・台東線、7月16日から新ダイヤ プユマ号は平日12本運行
交通部台湾鉄路管理局(台鉄)は29日、台東線の全線電化完了を受けて7月16日にダイヤ改定を行うと発表した。ダイヤ改定により、同線で運行される特急「プユマ(普悠瑪)号」は平日12本、休日18本となる。
台鉄は、7月上旬は大学入試試験などが行われることを考慮し、7月1日から15日までを電化後の先行運転期間として、現行のダイヤに便を追加する形で運行するとしている。
先行運転されるプユマ号は毎日4本(土曜のみ6本)だが、7月16日から実施される新ダイヤでは、台鉄が新たに購入した17編成136両のプユマ号全てが導入され、平日12本、休日18本に増便される。
台鉄によれば電化と新ダイヤによって、特急・自強号の座席数は電化前と比べて平日は18%、休日では40%上昇するという。
台湾訪問の中国高官、抗議派に「ペンキ浴びせられ」
中国の対台湾窓口機関である国務院台湾事務弁公室(国台弁)のトップ、張志軍主任一行が27日夜、ペンキを浴びせられるなど激しい反対運動を受けたことで、28日の予定の多くを取りやめた。中国大陸では台湾における張主任への抗議活動がほとんど紹介されておらず、台湾では「熱烈に歓迎」され、交流と意思疎通が大幅に前進したと強調されている。
国台弁主任は大陸側当局にとって、対台湾工作の責任者であり、地位としては閣僚級。現職の国台弁主任の訪台は初めてだった。
張主任は訪台に先立って「各地で庶民と交流し、その声に耳を傾ける」などと強調。訪問先にも中小企業や高齢者施設、身体障害者が学ぶ学校を選んだ。
大陸側と馬英九政権が強引に発効しようとして台湾政界を揺るがす猛抗議が発生したサービス貿易協定など、大陸と台湾の提携強化では「一部大企業の利益となるが、弱者は切り捨てられる」との反発が根強いため、大陸側として「台湾の弱者を気にかけている」と示す狙いがあったと考えられる。
張主任は独立志向が強いとされる台湾南部にも足を運んだ。
しかし、訪れる先々で抗議活動に遭遇。抗議活動については台湾側当局も「想定内」のことであり、宿泊先のホテルでは、建物内での活動を狙っていたとみられる、張主任到着前から泊まり込んでいた人々が「強制的に追い出される」騒ぎも発生した。
27日には張主任と台湾側・行政院大陸委員会の王郁〓主任委員が非公式会談を行った高雄市内の会場敷地に抗議グループが突入。張主任が乗っていた自動車や警備の警察官にペンキを浴びせかけた。(〓は王へんに「奇」)
張主任は28日、予定されていた台中市の胡志強市長との会談は行ったが、漁港視察、霧峰林家(戦前から続く台湾大富豪の邸宅と庭園)訪問、宗教施設の鹿港天后宮での行事参加などは取り消した。
大陸側では、張主任が激しい抗議を受けたことが、ほとんど紹介されていない。主要メディアでは、新華社系の「参考消息」が「妨害受け最後の1日は日程変更」と伝え、一部メディアが同じ記事を転載した程度だ。
「参考消息」も「台湾独立分子の妨害を受けた」と紹介しただけで、ペンキを浴びせかけられたとの具体的状況は伝えなかった。
国台弁の公式サイトは、張主任の台湾での活動を次々に紹介したが、台湾各界の要人との会談や、「海峡両岸の青年との座談会出席」、「台湾南部で農村に入る」、「仏光山(仏教施設)を訪問し熱烈に歓迎される」など、「成果」を強調したが、相当に激しい抗議活動に遭遇したことには、一切触れていない。
張主任は28日夜に北京に戻った。到着の空港で記者らに対し「今回の訪問で台湾各界の民衆から熱烈な歓迎を受けた。一部には『異なる声』があったが、民意の主流はきわめてはっきりしている。両岸関係の経輪的発展を支持し、双方当局の担当責任者が互いに訪問することを支持し、歓迎するものだ」と述べた。
「モンスト」でミクシィ急回復 利用者900万人突破、伏兵はLINE
赤字に陥った会員制交流サイト(SNS)大手、ミクシィの業績が急速に回復している。牽引(けんいん)するのはスマートフォン(高機能携帯電話)向けのゲーム「モンスターストライク(通称・モンスト)」の課金収入。昨年10月の提供開始から約9カ月で利用者は世界で900万人を突破し、大ヒットしたガンホー・オンライン・エンターテイメントのスマホ向けゲーム「パズル&ドラゴンズ(パズドラ)」に迫る勢いだ。ただ、浮き沈みが激しいゲームを頼みとする経営には懸念する声もあり、「次の一手」が早くも問われている。
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「モンストがパズドラをいつ抜くかを、個人投資家は頻繁にチェックしていた」。ゲームメーカー関係者はこう指摘する。モンストは5月15日、米アップルのアプリ(応用ソフト)サイト「アップストア」のセールスランキングで初めてパズドラから首位を奪った。
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その後、ミクシィの株価は上昇傾向が続く。株式分割前の6月18日には一時、前日比2600円高の1万9640円を付け、2万円台に迫った。1年前の同じ日の終値(1456円)と比べ、ほぼ13倍だ。ミクシィは13年4〜6月期に2億5300万円の最終赤字に陥り、業績悪化が表面化。SNSでは米フェイスブックに需要を奪われ、スマホ向け無料通話・メールサービスのLINE(ライン)など新興勢力の台頭も響いたためだ。
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13年6月には創業者の笠原健治氏から朝倉祐介氏への社長交代に踏み切る。朝倉氏が打ち出した新規事業の一つがスマホ向けゲームだった。モンストは4作目となるスマホゲームだ。手軽さや友人と楽しめることが人気を呼び、モンストは今年2月に利用者が300万人を突破。5月から台湾でも展開し、6月4日に800万人、24日には900万人とうなぎ上りで増えている。
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業績への貢献度は極めて大きい。14年3月期に121億円だった連結売上高は、計画では15年3月期に約3.3倍の400億円に膨らみ、最終損益も2億2700万円の赤字から60億円の黒字に転換する。売上高のうち約300億円をモンストが稼ぎ出すと見込んでおり、「ミクシィは今やスマホゲーム大手」(業界関係者)との声も漏れる。