復興航空の墜落事故、直前の2分間に何が?
23日午後7時過ぎ、澎湖の馬公空港付近で発生した復興航空(トランスアジア・エアウェイズ)の旅客機GE222便墜落事故の詳しい原因について、行政院飛航安全調査委員会(飛安会)が調査を開始した。すでにブラックボックスを回収し、鑑定を急いでいる。これまでに分かったところでは、同便は午後7時6分に馬公空港へ着陸しようとしたが着陸できず、上昇を試みた直後に連絡が途絶え、7時8分に墜落した。この2分間に何があったかが、事故原因の鍵になるとみられる。 今回の事故で乗員乗客合わせて58人のうち48人が死亡、10人が負傷した。現場となった湖西郷西渓村の住民によると、旅客機は墜落直後に爆発を起こし、炎上した。5,6人の乗客が機体から脱出したが、機内ではなお大勢の乗客が恐怖の表情でしきりに窓をたたいて救出を求めていた。しかし火が燃え上がり、助けたくても機体に近づくことができなかったという。
飛安会がブラックボックス回収(旅客機墜落事故)
23日に発生したトランスアジア(復興)航空の墜落事故で、行政院飛航安全調査委員会(飛安会)がブラックボックス2つを回収した。
台湾南部・高雄市の小港空港を23日午後5時半に飛び立ち、6時半に離島・澎湖の馬公空港に到着する予定だったトランスアジア航空のGE222便が、午後7時過ぎ、馬公空港に近い湖西郷西渓村の民家に墜落した。
トランスアジア航空は24日午前、48人が死亡し、10人が重軽傷を負った事、そして54人の乗客と4人の乗組員のうち、2人のフランス人乗客を除き、残りは皆、中華民国籍である事を明らかにした。
交通部では、事故発生後ただちに、関連の政府部会による緊急対策センターを設立した。対策センターの指揮官は交通部の葉匡時・部長が務める。
葉・交通部長は24日早朝、交通部民用航空局や飛航安全調査委員会のメンバーを伴い、澎湖の事故現場を視察。一行はその後、負傷者を見舞った後、斎場で犠牲者の遺族と対面した。
民用航空局の沈啓・局長と、飛航安全調査委員会の王興中・執行長は、馬公空港に設けられた前進指揮センターで記者会見を開き、事故の処理に関する最新の情報を説明した。沈・局長は、「GE222便は、23日の夜、高雄市の小港空港から馬公へ飛行し、午後7時6分、GE222便は馬公空港で着陸する際、再び上昇することを要求し、その瞬間、レーダーのモニターから消えた。管制官はGE222便と連絡がとれなくなった。その後、馬公の湖西郷西渓村の民家に墜落した。事故の際の規定によれば、空港で事故が発生した場合は、民用航空局の航空ステーションが指揮し、空港以外に墜落した場合は、その地方自治体の首長が指揮を取ることになっている。昨日は澎湖県政府の消防局が午後7時12分に現場に到着し、8時5分に鎮火した」と述べた。
沈・局長は、事故原因については現在、飛航安全調査委員会が調査しているとして、民用航空局では、台北、高雄、馬公の三か所に設けた対応窓口で、負傷者の家族そして遺族の対応を全力で行いたいと述べた。
飛航安全調査委員会の王興中・執行長はメディアに対し、「事故現場における捜索救援活動は終了し、現在、飛航安全調査委員会の調査、鑑識を待つのみとなっている。現在、11人のメンバーが事故現場におり、ブラックボックス2つを回収した。24日にブラックボックスの鑑定と事故現場の調査を行い、原因の究明を進める」と話した。
現在、48人の犠牲者のうち、15人の身元が判明、残りの乗客及び乗組員についてはなお確認中だという。また、墜落現場で住民5人が負傷した事がわかった。10人の負傷者のうち7人は24日正午、国軍の輸送機で高雄及び台北に搬送され、治療を受けているという。
また、遺体をよりよい状態で保存する為、交通部では、20フィートの冷凍コンテナ8つを手配した。
台湾・労働相が辞任の意向を表明 秘書との不倫疑惑が原因か
行政院の報道官は24日、労働部の潘世偉部長が電話で江宜樺・行政院長(首相)に辞任の意向を伝えたと発表した。江行政院長は日時を改めて潘氏と話し合うとしている。
潘氏は写真週刊誌で秘書との不倫疑惑が取り沙汰されており、23日に報道内容を否定する声明を出すとともに、記者会見を開き自らの潔白を主張していた。
写真週刊誌の報道によれば、潘氏が今月16日まで、3週連続で水曜日の夜に“変装”して女性秘書の自宅を訪れ、毎回夜11時近くまでいたところが目撃されたという。潘氏は、記者会見で出入りしていたことを認めたが、隠すようなことはないとしており、女性は妹と同居中で、不倫関係はなかったと釈明を行っていた。
女性秘書も同日午後に記者に対して説明を行い、報道内容について否定。普段、潘氏と仕事について話す時間がほとんど取れなかったため、移動中の車内や電話以外で話をする必要がある場合には、自宅に招き入れていたと説明。さらに夜に声明を出し、週刊誌側を刑事告訴する考えを示している。
労働部の関係者によれば、潘氏は24日、行政院での閣議には姿を見せておらず、23日に発生したトランスアジア(復興)航空の旅客機墜落事故で負傷した、労働部労働力発展署の職員についての対応などを行っているという。
トランスアジア機墜落 日本の対台湾窓口からお見舞い状
トランスアジア(復興)航空の旅客機が澎湖県馬公空港付近で墜落、炎上したのを受け、日本の対台湾窓口機関の交流協会台北事務所は、同事務所の沼田幹男代表(大使に相当)が事故当日の23日、馬英九総統、林永楽外交部長、台湾の対日窓口機関、亜東関係協会の李嘉進会長に対して、お見舞い状を送ったと発表した。
沼田代表は、「多くの尊い人命が失われたことは大変痛ましいものであり、深い悲しみを覚えております」とした上で、犠牲者と家族に対して哀悼の意を示し、関係者が一日も早く元の生活に戻れるよう願ったという。
事故では乗客・乗員58人のうち、48人が死亡、10人が負傷している。
台湾の旅客機墜落事故、機体の残骸が5カ所に分散 雷に打たれた可能性も
復興航空のGE222便が澎湖島に墜落した事故について台湾メディア・聯合報は、航空機の墜落地点と残骸が5カ所に分かれていたことが調査で明らかになったと報じた。中国メディア・中国新聞社が25日伝えた。
同便は23日午後7時6分に管制に対して着陸やり直しを要請、その2分後に墜落した。台湾検察当局と飛航安全調査委員会は、この2分間の状況を重点的に捜査している。調査によると、機体は大きく4つに分かれており、機首と前方キャビンはつながったまま、機尾は完全な状態で残っており、車輪は抜け落ちていたという。
民間航空局の関係者は、同便が同7時5分に空港北側の空域で高度を落とし、着陸準備の体制に入ろうとした際、高度や角度の問題あるいは空港の風向風力の問題から機長が緊急で着陸のやり直しを求めてきたとコメントした。
航空業界関係者からは、機体の断裂箇所や車輪の脱落から考えて、操縦士が何らかの理由により滑走路を視認できず、管制に要求を出して再浮上しようとしたところ民家が突然現れ、避けられなかったのではないかとの分析が出ている。
同便は一度レーダーから姿を消し、再び発見された時にはすでに炎上していたとみられる。事故当時、雷により滑走路のレーダーが不通になったとの情報もあるが、澎湖島の馬公空港はこれを否定した。ただ、検察当局によると、機体から発火したとする生存者がいること、残骸には広い面積の焼け跡がないことから、雷に打たれた可能性も排除できないという。
台風で倒れた“金城武の木”再び立ち上がる
台風10号の影響で根元から倒れた、台東県・池上郷のアカギの木が24日、もとの場所に植え直された。この木は、昨年エバー(長栄)航空が俳優の金城武を起用して制作したCMに登場した後、“金城武の木”の愛称で親しまれ、人気を集めていた。
木は24日午前、枝の剪定や幹の保護、傷口の修復などを経た後、クレーンでゆっくりと持ち上げられ、作業を見守る人々の拍手の中、もとの場所に戻された。さらに、倒れてしまわないよう支柱が添えられた。
関係者によれば、この木はもともと移植されたもので主根の支えがなかった上、木の東側はセメントで根がほとんど生えず、「盆栽」のような状態だったため、台風による強風にあおられて倒れたという。
また、木は立ち上がったものの、根が伸び始めるまでの2カ月間は“危険期”で、その後、木が無事に新芽を出せば、再びかつてのように枝葉を伸ばしてくれるだろうと話している。
池上郷の林文堂郷長は、この木は同地の観光大使とも言える存在で、毎日平均2000人の観光客が訪れており、1年で約7億台湾元(約23億7000万円)の経済効果を見込んでいると語っている。
全国的な国是会議いよいよ開催
全国的な経済貿易国是会議が26日から行われる。6月下旬の北部での会議を皮切りに、南部、中部、そして東部の順に4ヶ所で行われてきた地区会議を終え、全国的な経済貿易国是会議が、26日から28日まで台北市の台北国際会議センターで開催される。3日間の会議はすべてインターネットで生中継される。
経済貿易国是会議は、台湾が中国大陸と結んだサービス貿易協定への反対運動が今年春に起きたことを受け、政府が開催を決定したもの。
行政院が北部、南部、中部、東部の各地区会議の発言内容を整理した結果によれば、北部の代表の関心は様々な分野にわたっていた一方、南部、中部の代表は主に地場産業や青年の成長に対するテーマを重視、東部の代表は観光、交通及び地域の発展のテーマへの関心を強く持っていたという。
国家発展委員会によると、初日には、蕭万長・前副総統と江宜樺・行政院長が挨拶するほか、地区会議で提出された共通した意見及び多数の声について、国家発展委員会と経済部が政府の現在の計画と進度について報告を行う。また、馬英九・総統が3日目の会議で挨拶を行う他、会議終了後、国家発展委員会の管中閔・主任委員、経済部の張家祝・部長などが記者会見を開いて会議の内容について説明を行うという。
行政院の統計によると、出席者は既に160人を越えており、出席者リストは19日に顧問チームが最終確認を行って既に大方決定しているという。政府各部会からは代表の職員が出席、顧問会議のメンバーも一部参加するという。
経済貿易国是全国会議で話し合われる議題は大きく2つにしぼられる。一つはグローバル化の中の台湾経済の発展戦略。これには、台湾海峡両岸の経済貿易関係の定義、台湾の産業の競争力向上、中小企業と青年の成長へのサポート、そしてグローバル化により衝撃を受ける企業や社会的弱者に対するサポートなどの問題が含まれる。もう一つは、中国大陸との経済貿易関係における戦略で、台湾が地域経済統合に参加する上での具体的な策について検討する。
食用油不正販売業者の会長、懲役12年が確定
食用油の偽装表示や違法添加物の使用、安価な油による水増しで詐欺などの罪に問われていた大統長基食品董事長の高振利被告に対する控訴審で、智慧財産法院(知的財産裁判所)は24日、詐欺、偽装表示の罪や食品衛生管理法違反などで懲役12年の有罪判決を言い渡し、大統長基に対しては罰金3800万台湾元(約1億2900万円)の支払いを命じた。
昨年12月に彰化地裁で行われた1審では、高被告に懲役16年、大統長基には罰金5000万元(約1億1700万円)の支払いを命じる判決が言い渡されていたが、被告側はこれに不服として控訴していた。
また、台湾糖業の下請けとして大統長基が製造していたグレープシードオイルに詐欺罪が適用されるかについては、債務不履行に当たるとして無罪が言い渡されていた。
刑事訴訟に関しては今回で刑が確定した一方で、民事訴訟については高被告や大統長基は台湾糖業と食品会社の福懋にそれぞれ約661万元(約2238万円)、約3830万元(約1億3000万円)の支払いが命じられたが、こちらは上告が可能となっている。
外交部:仏留学生遺族に全てのサポート行う
外交部が、旅客機墜落事故で犠牲になったフランス人留学生2人の遺族に対してすべてのサポートを行うとしている。
トランスアジア航空の澎湖での墜落事故で48人が犠牲となったが、犠牲者の中に、交換留学生として国立台湾大学の医学部で学んでいた、フランス人留学生の女性2人が含まれていた。
外交部の高安・スポークスマンは24日、事故発生後ただちにフランスの外務・国際開発省及び台湾におけるフランスの大使館におけるフランス在台協会に通知したと述べた。そして、「留学生の遺族は既に事故の件を聞いている。我々もまたフランス側と密接に連絡をとっている。遺族が必要とするいかなるサポートについても、全力で提供するつもりだ」と話した。
フランス在台協会は24日、フランスの外務・国際開発省が既に対応を行っており、遺族及び遺族の住む場所の主管部署に連絡をとり、全力で遺族全体の家族と協力していく事を明らかにしたほか、フランスと台湾の犠牲者および遺族に対して哀悼の意を表した。また台湾の自治体が23日の夜間、情報収集に全力であたったことに感謝した。
なお、今回のトランスアジア航空の墜落事故は、各国の関心を呼んでいる。外交部アジア太平洋司の常以立・司長は、アジア太平洋の各国・地域からお悔やみのメッセージを受け取ったと述べた。また24日午前に行われた「アジアパシフックカルチャーデー」の説明会では、日本、韓国、シンガポール、ニュージーランド、オーストラリア、マレーシアなど19の国家代表が共同で起立し、一分間の黙祷を捧げたという。
東京の機械・電子技術展示会出展の台湾ブース、注目浴びる
東京ビッグサイトを会場とする機械・電子技術の展示会「テクノフロンティア(TECHNO-FRONTIER)2014」は25日で最終日を迎える。開発・設計・生産技術分野で台湾を代表する優良企業20社から64品目、105製品が集まった「TAIWAN EXCELLENCE」パビリオンでは展示初日の23日から注目を集めてきた。
展示品には水や埃に強い扇風機や重さわずか490グラムのLEDモバイルミニプロジェクターのほか、各種PC周辺機器や自動車・自転車関連用品、工業用ロボットなども含まれており、いずれも台湾の技術産業のレベルの高さを具現するメカトロニクス・エレクトロニクス分野における最先端製品。
特に日本のメディア向けに行われた初日の記者会見では、電源・電子部品大手の台達電子(デルタ電子)や直動製品大手、上銀科技(ハイウィン)など4社が、それぞれ日本市場に投入する自社製品について紹介するなど、関連分野における台湾の国際競争力をアピールした。
関係業者の話によると、台湾は日本からの技術導入を望んでおり、日本と提携するためのプラットフォームを近い将来に発足させるという。
台湾からの旅行者が最多
今年の上半期、日本を訪れた外国人旅行者数(訪日外客数)が過去最高を記録、このうち中華民国台湾からの旅行者が、国・地域別で最多だった事がわかった。
日本政府観光局(JNTO)は23日、今年の上半期、今年の上半期、海外から日本を訪れた旅行者数が、昨年同期のべ495万4585人から、約130万人増え、のべ626万人400人となり、過去最高を記録したと明らかにした。
国・地域別では中華民国台湾からの旅行者が、のべ139万1000人(昨年同期比35.1%増)でトップとなった。2位は韓国でのべ127万6000人(同3.3%減)、3位は中国大陸で、のべ100万9200人(同88.3%増)だった。
円安が続いている事に加え、また東京の羽田空港を発着する路線の増便などによる利便性の向上が、訪日外国人旅行者の増加の原因とみられている。
渓頭「妖怪バス」、“鬼月”初日の27日運行
交通部観光局の台湾観光促進キャンペーン「台湾好行(ハオシン)」の一環として、台中市と南投県の景勝地・渓頭にある「妖怪村」との間を結ぶ「鬼怪好行専車」(妖怪ハオシン特別バス)体験乗車イベントがあさって27日に行われる。
南投県・鹿谷郷の渓頭森林遊楽区は海抜1000メートル以上に位置する景勝地。避暑地として人気が高く、樹齢3千年の神木や大学池、竹類標本園などがあり、日本統治時代、東京帝国大学農学部の演習林だった頃に植林されたイチョウ並木が残る。渓頭線沿線には車籠埔断層公園や渓頭自然教育公園、お茶の里・鹿谷などの観光スポットを抱えている。
南投県政府観光処によると、今年で3年目を迎える渓頭・妖怪バスは運転手までお化けに扮するという本気の入れよう。イベント参加希望者は思い切り恐ろしい格好に扮装したり、妖怪のお面をつけた姿を写真に撮って応募し“入選”すれば、無料で妖怪バスに乗車できるばかりでなく、渓頭・妖怪村で催される年に一度の大祭典、「魔神祭」にも入場できる。
今年の「魔神祭」のパレードには日本から京都・一条百鬼夜行の妖怪たちが加わる。また、イベントでは三重県・伊賀上野の忍者も招かれ、手裏剣の使い方が伝授される。さらに夜は台中の「九天芸術舞団」の踊りや「天祥太鼓団」の太鼓パフォーマンスが行われ、行楽客らの目と耳を存分に楽しませてくれる。
旧暦7月(今年は7月27日〜8月24日)はあの世から霊や魂が戻って来てこの世に集うという“鬼月(グイユエ)”。民間ではいろいろとタブーの多いひと月だが、ちょうど夏休みということもあり、南投県観光処では家族連れや友人同士で誘い合って妖怪イベントに参加してほしいと呼びかけている。
エイサーとASUS、中国EMSへの委託増か[IT]
パソコン(PC)ブランド大手の宏碁(エイサー)と華碩電脳(ASUS)の2社が、モバイル製品の製造委託先に中国企業を加える動きを強めているもようだ。コスト競争力を持つ中国のサプライヤーが加わることで、仁宝電脳工業(コンパル)など台湾のEMS(電子機器の受託製造サービス)の受注が減る可能性が指摘されている。
24日付蘋果日報がサプライヤー関係者などの話として伝えた。宏碁は今年発売した7インチのタブレット端末「アイコニア・ワン7」の製造で、中国のEMS、広西三創科技を初めて委託先に加えた。今月末に発売予定の8インチの新製品も引き続き同社に委託するという。宏碁のタブレットはこれまで仁宝と緯創資通(ウィストロン)、和碩聯合科技(ペガトロン)、広達電脳(クアンタ)の台湾4社が製造してきたが、新たな委託先が増えたことで受注競争が激しくなる可能性がある。
また宏碁のスマートフォンは上半期、台湾企業2社と中国・芯訊通無線科技(SIMCom)の計3社が製造を受託していたが、下半期はさらに中国の聞泰集団もサプライヤーに加わるという。
華碩は、今年から販売に力を入れているスマホ「ZenFone」シリーズの製造を現在、和碩1社に委託しているが、今後の出荷増に備えて2社目の委託先を物色しており、和碩の受注シェアは今後7〜8割に縮小するという。華碩は今年、委託候補先として上海華勤通訊技術などの中国EMSと接触したと伝えられており、2社目の受託製造業者は中国企業になるとの見方が出ている。
「台風休暇」実施に賛否の声
台風10号が台湾に接近、上陸した23日、台湾本島では全ての県・市で安全のために休業休校措置(台風休暇)が実施された。だが、これに対し気象専門家の彭啓明氏が、会員制交流サイト上で、多くの県・市で休暇の実施基準に達しなかったと自治体の過剰な対応を批判するとも取れる発言をし、議論となっている。
彭氏は23日、わずか3分の1の県・市しか休暇の実施基準に達していなかったと指摘、「実施は適切だったのか」と疑問を投げかけたほか、台湾は日本や香港、中国大陸に見習い、台風への対応を見直すべきだとコメントした。
行政院(内閣)人事総処の規定によると、「天気予報で4時間以内に台風の強風域に入り、平均風速が14メートル以上の強風または風速25メートル以上の突風が吹く可能性があるとされた場合に、台風休暇を実施することができる」としており、彭氏は中央気象局の資料をもとに、桃園県、宜蘭県、花蓮県、台東県だけが基準に達し、台北市、基隆市、新北市は「ギリギリだった」と主張した。
これに対し中央気象局は、苗栗県と彰化県を除くほとんどの地域で休暇の実施基準に達していたと説明。また、人的被害などの防止につながると重要性を強調した。
台湾では台風休暇をひそかに心待ちにしている一般市民が多い反面、これによる経済的損失も大きいとされ、度々その実施をめぐって論争が起こっている。一方で、不要不急の外出を避けることで人的被害の発生を防ぐ効果があるとされることから、インターネット上では「命の安全確保が最重要課題」「後になって言うな」「死傷者が出たら責任が取れるのか」などと彭氏批判の声が上がっている。