機密費流用疑惑の李登輝元総統、2審も無罪判決
李登輝元総統(91)が総統在任中に情報機関・国家安全局の機密費を流用したとして汚職やマネーロンダリング(資金洗浄)などの罪に問われていた控訴審が20日、台湾高等法院(高等裁判所)で行われ、検察側の訴えを棄却し、1審に続き無罪判決が言い渡された。
この裁判は、李氏が国家安全局の機密費約780万米ドルをシンクタンクの設立・運営資金に充てたとして起訴されたもので、2013年11月の1審では無罪となっていた。今回の裁判では「迅速な裁判」に関する法律が適用され、無罪が確定するとみられている。
これを受けて李氏は自身の事務所を通じてコメントを発表。旧友の何既明氏と黄昭堂氏(いずれも故人)の名を挙げ、かつての支援や激励を裏切ることはなく安心してもらえると語っている。
「台商に国民待遇を」、工総理事長が政協に要求[経済]
中華民国全国工業総会(工総)の許勝雄理事長は18日、中国・北京市を訪れ、中国人民政治協商会議(政協)の兪正声主席と会談した。許理事長は兪主席に対し、中国で事業を展開する台湾系企業(台商)に中国大陸の国民と同等の待遇を与えることなどを求めた。
工商時報など各紙が伝えた。工総の蔡練生秘書長によると、兪主席は台商への待遇について「台商は租税面などで既に大陸の国民以上の優遇を受けている」と返答。一方、台商の不満が高い中国での投資の許可制度や高い関税については、「今後見直すことができる」とした。また、上海市の「中国(上海)自由貿易試験区」を例に挙げ、「今後も外資に対して投資や市場の開放をネガティブリスト方式で加速していく。台商もこれによって大陸の国民と同等の待遇を享受できるようになるだろう」などと述べた。
許・工総理事長は、スマートシティーやモノのインターネット(IoT)、次世代移動通信システムなどでの中台の産業間提携について、中国の次期5カ年計画での採用も提言。兪主席は「中台の産業はいずれも変革と進化を迫られている。中国の人件費と労働に対する問題意識は高まっており、いずれも調整しなければならない課題となっている」と答えるにとどめた。
兪主席は、台湾企業の関心が強い、韓国との自由貿易協定(FTA)の締結・発効については「FTAは中国の企業にも影響する。協定による衝撃を抑えるため、関税の引き下げは順を追って適宜進めていく」と述べた。
台湾ハイテク工業団地企業、上期の利益が過去最高
台湾の科学技術部は20日、3カ所の主要なハイテク工業団地に拠点を置く企業の1─6月の利益が過去最高となったと発表した。
半導体受託生産世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)<2330.TW>や同3位の聯華電子(UMC)<2303.TW>、世界第3位の液晶パネルメーカーの群創光電<3481.TW>、同4位の友達光電(AUO)<2409.TW>など31社がハイテク団地に本社を置いている。
これらの企業の利益は合計で1兆0600億台湾ドル(353億5000万ドル)と、前年同期比では0.14%増加した。
スマートフォン(多機能携帯電話)やタブレットなど携帯情報端末用の半導体メーカーが引き続き好調だった。一方、コンピューターや関連製品メーカーの売上高は28.7%減少した。
難病患者支援の水浴び、台湾でも広まる ホンハイ会長も挑戦
筋萎縮性側索硬化症(ALS)の認知度向上や患者支援のために氷水を頭から浴び、その映像をインターネット上に投稿する「アイス・バケット・チャレンジ」が台湾でも広がりを見せている。19日には鴻海(ホンハイ)グループの郭台銘(テリー・ゴウ)会長が挑戦し、女優のリン・チーリン(林志玲)さんや、ソフトバンクの孫正義社長など3人を次の挑戦者として指名した。
郭会長は、18日にこの取り組みに挑戦した中国大陸のスマートフォン・メーカー小米科技(シャオミ)の雷軍・会長兼最高経営責任者(CEO)の指名に応じたもので、19日午前11時30分に鴻海の本社(新北市土城区)で水をかぶった。
サプライズゲストとして駆けつけた郭会長の妻、曽馨瑩さんが2メートル以上の高さに設置されたバケツにつながれた縄を引くと、大量の氷水が郭会長めがけて落下。会場からは大きな拍手がわき起こった。
また、次の挑戦者として指名したソフトバンクの孫正義社長、リン・チーリンさん、米国科学アカデミー会員の謝暁亮さんらとはすでに連絡を取り、挑戦を呼びかけているという。
一方、総統府の報道官は、馬英九総統も長期間にわたってALS患者を支援する取り組みを行っており、中華民国運動神経元疾病病友協会へ寄付をする予定だとしている。
素材の良さそのままに、台湾の「常温乾燥技術」を日本の学生ら見学
京都産業大学の教員と学生らが18日、野菜や果物を35度の常温で乾燥させる技術を持つ企業「台湾常温」を訪問し、製造工程などを見学した。
同社の李尚祐董事長(会長)によれば、常温での乾燥技術自体は19年前から存在し、現在では多くの企業で利用されているが、同社では独自に35度の常温で農産物を乾燥させる技術を開発し、色や栄養素、食感、香り、有効成分などを損なうことなく保存できるという。
一方、市場に流通しているドライ食品の大部分は栄養素が失われる熱乾燥によるもの。冷凍乾燥も風味が落ちるという弱点があるため、「台湾常温」の技術は、こうしたデメリットを克服できるとされている。
また、同社はすでに生姜、パイナップル、マンゴー、ドラゴンフルーツなどのドライ食品を日本、香港、中国大陸、マレーシアに輸出・販売している。
京産大の松尾智晶准教授は、こうした技術は日本でも見たことがないと述べ、常温乾燥技術によって作られたドライフルーツの味に驚きを隠せない様子だった。
電車の席に座ったまま放尿する男性、見事な“放物線”画像がネットで話題―台湾
環球時報(電子版)によると、台湾のネット掲示板で高速鉄道の車内で放尿する男性の画像がアップされ話題を呼んでいる。
席に座ったまま短パンのチャックを開け放尿する男性。画像では放たれた尿が放物線を描き、男性は“解放”の表情を浮かべている。
画像を公開したユーザーによると、友人のFacebookでこの画像を見つけたといい、友人はすでに高速鉄道に通報したという。
ネット上には「下品すぎる」「台湾人の民度…尿をするために立ち上がろうとすらしないとは」などの批判や、「背景に虹が出現したらもっとよかった」「座席の防水性能を試してるの?」と言った皮肉コメントが書き込まれた。また、「この姿勢で尿が見事な放物線を描くはずはない」と画像加工を疑う声も上がっている。
台湾新幹線が育んだ縁 カップルが駅で結婚写真撮影
台北と嘉義の間で遠距離恋愛の末、結婚が決まったカップルが19日、台湾高速鉄路(新幹線)の嘉義駅で結婚写真の撮影を行い、駅全体が幸せな雰囲気に包まれた。
仕事の都合で6年間にわたって遠距離恋愛を続けてきたのは李建輝さんと李声潔さん。
台北から嘉義へ向かう車内でいつも期待に胸を膨らませていたという声潔さんは、高鉄は美しい思い出がたくさん詰まった場所だと話す。
その思いは嘉義駅で声潔さんを迎えていた建輝さんも同じで、昨年には同駅でプロポーズ。2人は関係を見守り続けてきた特別な場所を永遠に残したいと思い、結婚写真を撮影することになったという。
近代的な駅舎の前でファインダーにおさまった建輝さんと声潔さん。通りかかった人たちは2人の撮影風景を温かく見守った。
韓流ファンの娘に納得いかない台湾スター、「娘が韓流スターに会いに行くなら殴る」
中国・騰訊娯楽は、「台湾の男性スターが反韓、『娘が韓流スターに会いに韓国に行くなら殴る』」と題した記事を掲載した。
台湾メディアによると、台湾の俳優、陳昭栄(45)が子どもの近況について語った。「娘が韓流ファン」だとした上で、「娘が韓流スターを追いかけて韓国に行くなら殴る」とジョークを交えて話した。
14歳の娘が「かなりの韓流ファン」というが、陳昭栄は納得いかない様子。「自分はまだ韓国に一歩も足を踏み入れていない。端午節や中秋節など、韓国人はなぜ何でも自分たちの物だと言うのか?」と語った。
台湾、港利用の旅行者数 今年上半期は8割超の大幅増
交通部の調べによると、今年上半期(1月〜6月)に台湾各地の港湾を利用した旅行者の数が74万9000人に上り、前年同期比で82.9%増加していることがわかった。背景には、海外からの豪華客船誘致や台湾の国内各地、台湾と中国大陸を結ぶフェリーの増便などがあると見られる。
旅行者数を港別に見ると、基隆港が全体の40.5%を占める30万3000人で、史上最高を記録した。中でも中国大陸との間を往来する両岸航路の利用者は6万4000人で、前年同期比で79.6%の増加となっている。
2位は全体の16.1%を占める花蓮港の12万1000人で、36.2倍の成長となった。このうち68%にあたる8万2000人が台湾の国内航路の利用者。このほか、台中港と高雄港でもそれぞれ10万人を超え、2ケタ台の伸びを見せた。
航路別では、国際航路が全体の38.1%を占める28万5000人で51.6%の増加。海外クルーズ市場の開拓で不定期便の寄港が増加していることによると見られる。
国内航路は全体の34.8%を占める26万1000人で1.5倍の成長を見せた。かつて日本の青函航路で活躍し、昨年から蘇澳(宜蘭)と花蓮を結んでいる高速フェリー「麗娜(リーナー)」が台湾東部観光を大きく後押ししているところが大きいと考えられている。
両岸(台湾・中国大陸)航路は全体の27.1%を占める20万3000人で75.6%の伸びを見せた。両岸間で宗教交流行事が盛んなことが一因とされる。
サマーソニック出演の台湾バンド打ち上げ 「日本ファンは熱かった」
16日〜17日に東京・大阪で開催された「サマーソニック2014」が終了し、台湾から参加したバンドや関係者による打ち上げが東京・新宿で行われ、メンバーらが感想を語り合った。
ソニック(閃霊)のドリス・イエ(葉湘怡)は海外公演はこれまでは孤軍奮闘だったが、今回はこんなに多くの仲間と出演できて心強かったとした。アフェイジア(阿飛西雅)のギター、小花(呉逸駿)は今回、日本の観客や業界関係者との交流が多く、日本語を勉強する必要を感じたと述べた。
コスモスピープル(宇宙人)のメンバーは日本でデビューしたばかりでこのような機会が得られて感激だと話していた。濁水渓公社(LTK)のボーカル、小柯(柯仁堅)は熱狂する日本のバンドと観客の人々を目にして真面目一本槍の日本人のイメージと違って驚いたと語った。
台湾のバンドの中でもひときわ目立った存在なのがソニック。日本で数々のアルバムがオリコン入りを果たし、「フジロック」、「ラウドパーク」に続いて「サマーソニック」に出演し、日本の3大音楽祭に全て出場している台湾唯一のバンド。今回のライブでも東京・大阪といずれの会場も盛り上がり、台湾語で観客と大合唱する光景もあった。台湾バンドの演奏で満場となるのは「サマーソニック」でも異例のことだ。
ソニックでは現在、ある日本の歌手との提携を密かに進めており、コスモスピープル、アフェイジア、濁水渓公社も次のアルバムリリースやライブ出演の計画を練っているという。台湾バンドの日本での活躍が今後も楽しみだ。
台湾博物館開館99周年で「思い出の写真展」開催
国立台湾博物館(台北市、2・28和平公園内)の開館99周年を迎えて、過去1世紀の歩みを振り返る特別写真展が16日より開催されている。これに先立って、台湾博物館の前で撮った思い出の写真を募集するコンテストも行われた。
コンテストで金賞に輝いたのは元校長の王江淮さん(86)の写真。1951年、当時代用教員だった王さんが南投県の山間部から修学旅行の小学生8人を引率して台北を訪れた際に撮影したもの。田舎の子供たちが初めて靴を履いて汽車に乗り、初めて都会の灯りを目にし、初めて博物館を訪れた時のことで、開館時間前に到着してしまい、玄関で台湾神社から移されていた牛の像と一緒に記念撮影した様子がカメラに収まっている。台湾博物館は当時の台北の代表的な建築だったと語る王さんは、博物館側で末永く保存してほしいとして63年前に撮った写真の原本を寄贈した。
台湾博物館は日本統治時代の台湾で南北縦貫鉄道が全線開通したのを記念して1908(明治41)年に「台湾総督府博物館」の前身が設置され、1915(大正4)年に野村一郎の設計による現在の建物が落成した。
戦後1949年に国民政府が台湾に移転してからは台湾省教育庁の管轄下で「台湾省立博物館」と名を変え、1999年には中央政府の傘下に入って「国立台湾博物館」となった。パルテノン神殿のような列柱と中央のドームが印象的なバロック風の建築で、第二次大戦中の米軍空襲など戦火の影響を受けずに99年前の姿を保っている貴重な建物だ。
同博物館の陳済民館長は、台湾を訪れる外国人観光客は故宮博物院にはよく行くが、台湾博物館を訪れる外国人は入館者の5%にも満たないとし、今後は常設展示を行って博物館百年の歴史と共に台湾の文化をアピールしていきたいと話している。
台北メトロ万大線、2018年にも一部区間完成へ
台北メトロ(MRT)万大線の建設計画修正・予算案に関する討論会が18日、国家発展委員会(国発会)で開かれ、2018年の中正紀念堂(台北市中正区)―キョ光路(新北市中和区)間(9.5キロメートル)の完成を目指す方針が明らかとなった。(キョ=くさかんむりに呂)
同区間で予想される総工費は777億8100万台湾元(約2653億円)。以前試算された512億元(約1746億円)より増加したが、国発会の黄万翔副主任委員は、用地買収に伴う出費の増加に一部ルートが地下に変更されたことが主な理由だと説明している。
万大線は中正紀念堂から迴龍(新北市新荘区)を結ぶ全長22.1キロメートルの路線で、全線に22駅、車両基地1カ所が設置される予定。そのうち先行区間には9駅と車両基地が設けられる。
台中BRT藍線主要区間、本格運行初日は大混雑
台湾で初の本格導入となるBRT(バス高速輸送システム)の「台中快捷巴士」(台中BRT)藍線の主要区間(台鉄・台中駅〜静宜大学17.2キロメートル)で17日、全線専用レーンによる本格運行が開始された。最初の1年は無料で乗車できる。7月末の一般道路も利用した営業開始以来の3週間ですでに利用者は1日4万人以上を数えている。
台中BRTは全長18メートル、最大120人乗りの2台を連ねた連節バスが専用レーンを走行する。道路にはシロイルカをイメージした流線型のプラットホーム型のバス乗り場が設けられ、料金支払いにはチャージ式プリペイドカードを使用。現在、「悠遊(イージー)カード」「Iパスカード」「台湾通」「ETCカード」が使える。乗降時は同一カードを使用し、車内ではなく各バス停の改札機にかざす。
BRTは全てのバス停に停車するため、市バスのように手を挙げて合図をしたり、下車のベルを鳴らす必要はない。地下鉄と同様、車内での飲食は禁じられており、ペットはケージに入れる。車内には優先席がありバリアフリー仕様。折畳み自転車が2台収納できる。
今回開業した区間は、台鉄台中駅、自然科学博物館、台中市政府、新光・遠東百貨、秋紅谷、栄総病院・東海大学、静宜大学など仁愛病院を除く藍線の20カ所を結ぶもので、市街から台湾大道(旧・中港路など)を西へと走る。片道の所要時間は45分程度で、始発は台中駅が朝6時〜夜11時、静宜大学が朝5時〜夜10時30分。6分に1本の間隔で運行される。
17日は車内が特にひどく込み合い、バス停では乗客が長時間待たされて長蛇の列ができ、利用者から不満の声が上がった。胡志強・台中市長は市民の批判や意見を受け止め、輸送力の強化などBRT運行の改善に努めたいとしている。
イーランド、台湾で事業拡大
アパレルを主力とする複合企業イーランド・グループは19日、台湾・台北市の高層ビル「台北101」にファッションブランド店とコーヒー専門店を出店すると発表した。イーランドの台湾進出は初めて。
出店するのは、ファッションブランドの「ティニーウィニー」(店舗面積700平方メートル)「フーアーユー」(625平方メートル)とコーヒー専門店の「Lugo(ルゴ)」(174平方メートル)。台北101は年間130万人の旅行客が訪れる台湾の代表的な観光スポットでもある。
イーランドは開店に合わせ、台湾で人気の韓流グループ、SUPER JUNIOR(スーパージュニア)などのサイン会を開く予定だ。
ユン・ギョンフン常務は「グループレベルで2020年までに台湾で5000億ウォン(約506億円)を売り上げるのが目標だ。台湾を足掛かりに、中国以外のアジア各国に積極的に進出していく」と述べた。
ジャッキー・チェン、息子かわいさに麻薬事件もみ消し図る?発覚まで空白の5日間―台湾メディア
台湾・東森新聞によると、香港出身の人気スター、ジャッキー・チェン(成龍)の長男で俳優のジェイシー・チャン(房祖名)がこのほど大麻を所持・使用した疑いで逮捕された問題で、ジャッキーが問題発覚まで5日間にわたり「もみ消し」工作を図った疑いが浮上している。
ジェイシーは12日、中国北京市内の住宅内で大麻100グラム以上を所持、使用した疑いで、友人で台湾人若手俳優のコー・チェントン(柯震東)とともに警察当局に逮捕された。一方、インターネット上に逮捕情報が流れたのは17日、メディアが取材に動いたのは18日。発覚までの「空白の5日間」について、中国メディアは「ジャッキーが事件が表沙汰にならないよう、もみ消し工作に動いたものの抑えきれなかった」と伝えている。
中国メディアによると、ジャッキー側は逮捕翌日の13日には事実を知っていたとみられる。中国では芸能人が麻薬使用事件で逮捕された場合、通常は3日以内に発表される。今回時間がかかったのは、中央政府の政協委員を務めるなど、政府トップと太いパイプを持つジャッキーが、息子かわいさにもみ消し工作を図った可能性がある。しかし、中国当局は麻薬摘発キャンペーンに力を入れており、情報が漏れるのを抑えきれなかったとみられる。
台湾、対中政策のナンバー2を更迭 理由巡り臆測も
台湾の総統府は対中政策を担う行政院大陸委員会のナンバー2を更迭する人事を発表した。大陸委によると「台湾の安全を損ねる問題を起こした疑いがある」という。今後の中国との交渉にも影響が出ると見られ、対中政策を最大の実績と誇る馬英九(マーインチウ)総統には大きな打撃となりそうだ。
更迭されたのは、大陸委の特任副主任委員だった張顕耀氏。中国と台湾は互いの政権を認めていないため、台湾では同委の政策決定を踏まえ、民間窓口機関の海峡交流基金会が中国との交渉に当たる。張氏は今年2月から基金会秘書長も兼任。当局と基金会を一体運営する要の立場にあり、中国との実務交渉の代表も務めていた。
大陸委によると、通報で問題が発覚。法務部調査局が19日から調査に入った。どんな問題かははっきりしないが、台湾メディアは機密を漏らした疑いや、対中交渉で台湾側の落としどころを明かした可能性があるなどと指摘している。
9月の連休の航空券検索件数ランキング1位は
海外旅行検索サイトのスカイスキャナーは、2014年9月の敬老の日と秋分の日の連休に利用される航空券の検索数を集計し、ランキングデータを発表した。
対象としたのは、9月の連休の前日か連休開始日に出発し、連休最終日かその翌日に帰国する便の2014年7月1日から31日までの検索総数。調査の結果、首位の日本を除くと、海外ではタイ、台湾、香港が上位3位を占めた。昨年の同期間と比較すると、ランキングが上昇している国は、ベトナム(10位→5位)、グアム(21位→13位)、カンボジア(20位→14位)だった。
■2014年秋の連休の航空券検索件数ランキング海外トップ10
◎1位:タイ(バンコク、プーケット、サムイ)
プーケット島は、日本からの直行便が就航しているアクセス良好なリゾート地。マリンスポーツを満喫できるほか、海辺で受けるココナツオイルのマッサージなど、南国気分が味わえる。フェリーに乗れば、映画「ザ・ビーチ」の舞台になったピピ島もすぐ近く。現地の風習に関心のある人はタイ南部の伝統行事「十月祭(サー・ドゥアン・シップ祭)」を見学してみては?(9月17日〜26日)。伝統的な衣装をまとい、亡くなった先祖の霊を慰める踊りなどを見ることができる。
◎2位:台湾(台北、高雄)
観光スポットとして人気の地域が、映画「非情都市」の舞台になった「九ふん」。ランタンが並ぶレトロな町並みのなか、映画の登場人物になった気分を味わえる。また、新幹線や国内便が充実した台湾では、台北から日帰りで行ける観光地が多数。イルカウオッチングのポイントがある花蓮、第2の都市・高尾、離島へ気軽に足をのばせる。台湾ならではの食の楽しみが中国茶。茶芸館で味わえるほか、茶葉料理の専門店ならではの香り高いお茶を使ったフルコースを満喫してみてはどうだろう。
◎3位:香港(香港)
食の都・香港で話題の店が「何洪記」。ミシュランで紹介された店の中で“世界で最も安い”言われるワンタンが約400円で味わえる。買い物を楽しみたいなら、今年5月にオープンしたばかりの「PMQ」へ。香港のデザイナーやブランドのショップが一堂に会し、若手アーティストの作品も入手できる。自然を満喫できる島めぐりをするなら、香港ディズニーランドのあるランタオ島、坪州島が交通アクセスも良くてお勧め。海と山のリゾートが充実しており、香港の新しい魅力に出会える。
◎4位:ベトナム(ハノイ、ホーチミン)
生春巻きやフォーなど日本ですっかりお馴染みになったベトナム料理。本場の味を満喫するなら、首都ホーチミンへ。パクチーなどハーブをたっぷり添えた地元の味を堪能できる。また、東洋のプチ・パリと評される美しい町並みの中、立ち寄りたいのがカフェ。砂糖たっぷりで飲むベトナムコーヒーやスイーツを味わえる。近代化が進むベトナムだが、伝統文化も大切に保存されており、10世紀から続く水上人形劇の見学が可能。昔話を題材にした舞台を鑑賞できる。
◎5位:韓国(ソウル、釜山)
食欲の秋。韓国料理を楽しみたいなら江原道の「春川マッククス・タッカルビ祭」へ(9月23日〜28日)。お肉たっぷりのタッカルビの無料試食会や早食い大会、料理教室が開催される。食べ過ぎが気になったら健康食材・朝鮮人参の産地を訪ねてみては? 錦山で開かれる「錦山人参祭り」(9月19日〜28日)では、朝鮮人参を掘る体験や人参と薬草を使った韓方スパ、人参薬草料理を堪能できる。このほか、名産品・松茸をはじめ、きのこが美味しくなるシーズン。きのこ鍋などを注文して韓国の秋を感じてみてはどうか。
◎6位:シンガポール(シンガポール)
9月のシンガポールで開催される一大イベントが「F1グランプリ」(9月19日〜21日)。美しい町並みの中、最新鋭のマシンの走りを目前で見ることができるほか、著名アーティストによるコンサートも開催されエンターテインメントも充実。F1の舞台になるのが、シンガポールの新しいランドマーク「マリーナ・ベイ・サンズ」のあるマリーナ地区。高層近代建築の展望台から街を一望し、熱気あふれる秋のシンガポールを体感してみては。
◎7位:アメリカ合衆国(ハワイ、LA)
9月に約2週間にわたり実施されるのが、ハワイの伝統文化を伝える「アロハ・フェスティバル」。9月20日には、メインのイベント「ホオラウレア」が開催され、街中に並ぶ食べ物のブースやエンターテインメントを楽しめる。ハワイらしい料理を満喫したい方は、日本でも話題のパンケーキの店を訪ねてみては。南国のフルーツをたっぷり乗せた、焼きたての味を堪能できる。ロサンゼルスでは、サンペドロの港で世界最大の「ロブスター祭」(9月12日〜14日)が開催。とれたての味が楽しめる。
◎8位:フィリピン(マニラ、セブ)
地域の伝統行事に触れるチャンスが、9月の第3土曜日から開催される「フィースト・オブ・ヌエストラ・セニョーラ・デ・ペニャフランシャ」。聖母マリアへの祈りを捧げるビコール地方の行事で、宗教・文化が融合した祭りを見学できる。美しい海に囲まれたセブ島南部ではジンベイザメなど珍しい生物と遭遇できるかも。そのほか、マリンリゾートでは、世界遺産にも指定される豊かな自然を保つ「トゥバタハ・リーフ国立海洋公園」や海中の洞窟や沈没船を探検できる「ブスアンガ」がお勧め。
◎9位:中国(上海、北京、大連、広州)
北京秋天と言われるように、秋の北京は晴天が多く快適。ショッピングや食事なら、四合院見物のできる后海や三里屯へ。秋の味覚・焼き栗を食べながら、町歩きをしてみるのもお勧め。上海では泰康路(田仔房)という芸術ストリートが若者に人気のスポット。日本人オーナーの店も増えているので気軽にお買い物を楽しめる。また、9月下旬になると上海ガニがいよいよ解禁。運が良ければ旬のはしりの味覚を味わえるかもしれない。
◎10位:インドネシア(バリ、ジャカルタ)
バリ島の見どころとして注目されているのが、2012年に世界遺産に登録された棚田。美しい田園風景を眺めて、のんびりとした気分を満喫できる。また、バリ島らしい伝統文化に触れるならウブドの集落へ。手作りの工芸品や民族舞踊が見られる。インドネシアで見逃せないのが、世界三大仏教遺跡のひとつであるボロブドゥール。ジャワ島中部のジャングルの奥深くにあり、由来など謎が解明されていないこの遺跡をで、歴史のミステリーを味わってみてはいかが。
◎11位:マレーシア(クアラルンプール、コタキナバル)
9月16日は、マレーシアの独立を記念する「マレーシア・デー」。華やかなパレードが街中で繰り広げられ、祝祭ムードでいっぱい。自然を満喫するなら2つの世界遺産を持つボルネオ島へ。「キナバル自然公園」では、東南アジア最高峰のキナバル山の雄姿を眺め、すがすがしい気持ちになることだろう。「グヌン・ムル国立公園」では世界最大規模と言われる洞窟群、そこに生息する熱帯の貴重な生き物が見られる。
◎12位:グアム(グアム)
家族でマリンレジャーが楽しめるグアム島。豊富な海洋生物に触れたい人には、100種類2,000匹以上の生物が暮らす水族館「アンダーウォーターワールド」がお勧め。ウミガメなどが暮らす水槽の中を歩いたり、ダイビングできるプログラムを実施している。また、23日からは「第4回国際映画祭」が開催され、映画上映をはじめ、華やかなイベントが実施される。
◎13位:カンボジア(シュリムアップ、プノンペン)
世界遺産アンコールワットは、天文学を取り入れて建てられており、春分・秋分の日だけ、5つある尖塔の中央から日が上るのだとか。9月23日(秋分の日)に見学すると、年に2度だけ現れるこの特別な風景を目撃できそうだ。遺跡観光の拠点として発展を遂げた町がシェムリアップ。ホテルやスパなど観光施設が充実しているので旅の拠点にするのにお勧め。
◎14位:オーストラリア(シドニー、ケアンズ)
首都キャンベラでは、9月中旬から10月中旬まで30日間、花の祭典「フロリアード」を開催。毎年違ったテーマにあわせて造園デザイナーにより花が植えられ、あでやかさを競う。12日からは中央部のアリススプリングスで、アボリジニを中心としたアートイベント「デザート・モブ・フェスティバル」が華やかに開催。毎回100名以上のアーティストが参加し、5万人以上の観光客を集めている。
◎15位:ロシア(サンクトペテルブルク、ウラジオストク)
ロシアの秋の風物詩がモスクワの「はちみつ市」。毎年8月下旬〜10月上旬に開催され、ロシア全域から集まった養蜂家が自慢のはちみつを販売。芸術の秋を楽しみたいなら、サンクトペテルブルクへ。世界三大美術館のひとつであるエルミタージュ美術館、エカテリーナ宮殿など見どころが豊富なので、ここを拠点にしてロシア観光を満喫してみては。日本から近いエリアが希望なら、成田から約3時間で到着し、時差も1時間のウラジオストクがお勧め。シベリア鉄道の始発駅のある町としても有名で、趣のあるロシア様式の町並みを楽しめる。