在日中国人が主張!=「私はそういうくだらない考えのために、日本をほめているのではない」
2014年8月20日、日本政府観光局(JNTO)が発表したデータで、7月の訪日中国人観光客数が、前年同月(13万9900人)の約2倍の28万1200人に達し、台湾、韓国を抜いて訪日外国人客のなかで最多となった。政治面での関係悪化とは対照的に、民間交流は勢いを取り戻しつつあるようだ。
そのようななか、中国のインターネット上に、日本が好きだという在日中国人ネットユーザーの告白が記された。以下はその一部。
どうして日本が好きなのかとよく尋ねられる。それは、この目で見た日本と国内のメディアを介して見た日本がまったく別の世界だったからだ。ネット上では日本人が好きだと言うと攻撃される。日中友好のために努力し、中国人に本当の日本を伝えようと努力する人は自分たちを騙そうとしているのだと思われている。
しかし、私たちはそのようなくだらない考えのために彼らの頭にある日本の印象とは違う言葉で日本を形容しているわけではない。なぜなら私たちの日本に対する印象は、政府のプロパガンダや学校教育で植えつけられたものではなく、毎日笑顔であいさつしてくれる隣人や、クラクションを鳴らさずに歩行者に道を譲るドライバー、親切に応対してくれる役所の人、至る所で見られる美しい自然、良好な社会治安など、日常のなかにあるのだから。
日本人がもし邪悪な人間であれば、このように調和のとれた社会を生み出すことは不可能だ。これは日本を訪れたことがある人の基本的な理解である。私たちはどうしてほかの中国人たちと同じく、日本の悪口だけを言わなければならないだろうか。日本ではさまざまな視点の本が出版されており、反政府的な言論もあふれている。これがもし中国や北朝鮮ならどうだろう。おそらく韓国でさえ、民族主義者に取り囲まれるに違いない。
私は金のために良心を売ってこのようなことを書いているのではない。ただ、正直に自分が感じた真実を記しているだけだ。私は日本が好きだ。中国が将来、日本のようになればと思っているし、中国の子どもたちが日本の子どもたちのように、恨みやスモッグのない美しい環境で、自由に健康に成長してほしいと心から願っている。
茂迪への反ダンピング関税、税率20.86%に低減[IT]
太陽電池大手の茂迪(MOTECH)は19日、米国商務省が台湾製太陽電池に対して反ダンピング(不当廉売)関税を課す仮決定を下した問題について、同省が茂迪製の太陽電池への税率を20.86%に引き下げたと発表した。当初、反ダンピング関税の仮決定の対象となった台湾メーカーの中で茂迪への税率は最も高かったが、修正によって最低となった。
米商務省は先月末、台湾の関連メーカーに27.59〜44.18%の反ダンピング関税を適用することを仮決定。うち茂迪には最も高い44.18%が適用されることになっていたが、同社は商務省の認識に誤りがあるとして、調査の見直しを求めていた。
20日付工商時報によると、イク晶能源科技(ジンテック、イク=日の下に立)や新日光能源科技(ネオソーラーパワー)、昇陽科技(ソーラテックエネルギー)など他の太陽電池メーカーも税率の見直しをめぐって商務省と交渉中という。イク晶の潘文輝総経理は19日、同社への税率も引き下げられる可能性があるとの期待を示した。
iWatch、発売は来年に延期か
凱基証券は最新のレポートで、米アップルが発売を予定する腕時計型端末「iWatch」の発売が2015年にずれ込む可能性を指摘した。同端末は今年末に発売されるという憶測が出ていたが、ソフト・ハード面の課題が生じているという。同端末に部品を供給する業者関係者によると、年末に約100万台分の部品を出荷する予定で、発売日はそれから数ヶ月遅れになりそうだという。
更迭された台湾の対中国大陸政策ナンバー2 自身の潔白訴える
行政院(内閣)大陸委員会の元ナンバー2で、総統府が更迭を発表した張顕耀・前特任副主任委員が19日、テレビ番組に出演し自身の潔白を訴えた。
張氏を巡っては行政院が16日、「家庭の事情により辞職」と発表したが、17日に張氏側が「辞めさせられた」と真っ向から否定。これに対し、大陸委は18日、「職務上での問題があった」と説明、19日には「国家の安全に関わる問題行為が一部あった」として法務部調査局に調査を要請したことを明らかにした。
張氏は番組で涙ながらに潔白を訴えたが、一方で「私は事情を知りすぎた」と話し、更迭について「マフィアが裏切り者に報復をするようなもの、とても恐ろしい」と述べた。しかし、真相については語らず「すでに遺書に書いた」と述べて、司会者に発言を求められた際にも何も話そうとはしなかった。
これに対して大陸委は19日深夜、「本件はすでに調査局が処理にあたっており、張氏は調査に協力し、疑わしい点について明らかにしてほしい」との声明を発表している。
張氏は中国との実務協議で代表を務めるなど、対中政策で核心的な役割を担っていた。機密を漏らした疑いがあるとして19日に更迭されたが、台湾の有力紙・聯合報は21日、張氏が公務で中国を訪れた際に少なくとも5件の機密情報を中国側に渡した、と報じた。
張氏は会見で「潔白を証明しようとすれば機密を漏らすことになる」としつつ、「徹底的な調査もせずに情報をメディアに漏らし、スパイの汚名を着せた」などと当局を痛烈に批判した。「政治がこれほど恐ろしいものだとは思わなかった」とも述べた。
台北市の陳雄文・副市長が新たな労働部長に
新たな労働部長(大臣)に、台北市の陳雄文・副市長が就任する。労働部の潘世偉・部長が今年7月にプライベートな問題で辞任して以降、後任人事が決まっていなかったが、行政院は20日、台北市で副市長を務める陳雄文氏が就任すると発表した。
陳雄文氏は国立成功大学土木エンジニアリング学科を卒業、環境エンジニアリングで修士を取得。これまでに高雄市工務局長、高雄市環境保護局長、行政院環境保護署空気品質保護及び騒音管制処の処長、台北市建設局長、台北市産業発展局長などを歴任し、現在は台北市の副市長。環境汚染防止や産業政策策定、そして行政管理に通じているという。
行政院は、陳氏はたたき上げでしっかりとしたキャリアを持っている上、環境保護署空気品質保護及び騒音管制処の処長として大気汚染防止費用の徴収を実現し、空気の品質改善の基礎を築いたとその実績を評価。また、台北市産業発展局の局長としては、2010年の「台北国際花の博覧会」を成功させるなど、その計画力と執行力で、労働政策に重要な貢献をしてくれるだろうと期待した。
「感謝の言葉伝えたい」台湾男性の善意に感銘受けた日本人が“恩返し”
7月5日に台湾からの帰国便の中で倒れ、現地で治療を受けていた日本人男性に対し、台湾の男性が匿名で100万台湾元(約345万円)以上の寄付をしたことを伝える報道に感銘を受けた別の日本人男性がこのほど、感謝の言葉を伝えてほしいと、このニュースを報じた台湾の国営通信社「中央通訊社」(台北市)を訪れた。
中央社を訪れた日本人男性は手紙と台湾男性への記念品、そして今月初めに高雄市で起きた爆発事故に対する義援金を、同社が運営する日本語ニュースサイト「フォーカス台湾」の担当者に手渡した。
男性は手紙の中で、台湾男性の行動にとても感銘を受けたと述べるとともに、東日本大震災発生時の台湾からの義援金などにも感謝を示し、「隣人が困っている時に、そっと手を差し伸べる関係。これこそが真の国際親善だと思います」と語っている。
中央社では、寄付をした台湾男性を探し出し、日本人男性の言葉とともに記念品を手渡したいとしているほか、義援金は高雄市政府社会局社会救助金の専用窓口への寄付を予定している。
淡水のライトレール、9月にも起工 2018年の開業目指す
新北市政府交通局は19日、同市初の軽量軌道交通として淡水区に建設される淡海ライトレール(LRT)について、9月にも一部で起工する予定を明らかにした。2018年末の部分開業を目指す。
9月に起工するのは、G04駅(仮称)と淡水区浜海路付近。中央分離帯や歩道の幅を狭め、地下管路の移設、マンホールの調整などが行われる。
淡海ライトレールは、台北メトロ(MRT)淡水線の紅樹林駅から淡海新市鎮(ニュータウン)を結ぶ緑山線と緑山線のG06駅(仮称)から淡水駅を結ぶ藍海線の2路線からなる全長約14キロメートル。
全線開通は2024年の予定だが、緑山線と藍海線の一部は2018年に部分開業させる計画。先行区間の総建設費は115億1300万台湾元(約395億4500万円)と見込まれている。
経済部:両岸商品協定は韓国のFTAに遅れる
杜紫軍・経済部長が、中国大陸との商品貿易協定は、中国大陸と韓国のFTA(自由貿易協定)に遅れをとる可能性を指摘した。経済部の杜紫軍・部長は20日、ラジオのインタビューに対し、現在進めている中国大陸との商品貿易協定の交渉ではできる限り有利な条件を勝ち取りたいとする一方、年内に調印にこぎつけるのは困難との見方を示した。
中国大陸と韓国のFTA自由貿易協定が年末にも発効した場合、台湾が中国大陸に輸出する物品のうち少なくとも20%はその影響を受け、中国大陸におけるシェアを5%失う恐れがあるという。影響の規模は金額ベースで台湾元2000億元に達する。このため、杜・経済部長は、両岸商品貿易協定の承認が中国大陸と韓国のFTAからあまり遅れないようにと希望。
杜・経済部長は、「交渉で得られる条件が不十分な場合、立法院は承認しないだろう。条件がよいなら我々は立法院に対してできる限りの説明をして速やかな承認を求める。しかし年内の交渉妥結は難しく、中国大陸と韓国がFTAを締結するのより遅くなる可能性が高い。しかしあまり遅くならないよう希望する。市場を奪われてから取り戻すのは難しい」と話した。
両岸商品貿易協定に向けての交渉は今月末に台湾で行われることになっているが、経済部の卓士昭・次長が20日に明らかにしたところによると、中国大陸側の準備が整わないため、来月はじめにずれこむ可能性がある。その場合、開催地点は中国大陸になる可能性もあるという。
台湾鉄道・プユマ号乗車券入手困難 消費者団体が苦言
中華民国消費者文教基金会(消基会)は20日、台北―台東を結ぶ台湾鉄路の特急列車プユマ(普悠瑪)号の乗車券が、週末を中心に入手困難であるとする調査結果を発表した。
消基会では7月中旬から、台鉄と台湾高速鉄路(新幹線)のオンライン切符予約・購入サービスを利用した乗車券入手状況を調査した。
この結果、台北から花蓮へのプユマ号チケットを購入できた確率は、大部分の曜日で70%を越えたものの、金曜日には27%となり、花蓮から台北では月、水曜日で29%、日曜日には全く予約ができなかったという。
このほか、早期購入割引きが適用され、金曜日に台北を出発する高鉄の列車でも、乗車券の入手が困難だったとしている。
これを受け台鉄では、休日を中心に列車の増発や増結を検討しているとしたほか、8月15日から予約をした消費者が乗車券を引き取りに現れないことが3カ月以内に3回あった場合、6カ月にわたってオンライン予約購入サービスを利用できなくする制度を実施し、空売りを防ぐ方針を打ち出している。
また高鉄では、7〜8月は毎週821本の列車が早期購入割引きの対象となっているとした上で、利用者に早めの予約・購入を呼びかけている。
ユース五輪、女子重量挙げで金
高校2年生の江念欣・選手が19日、中国大陸の南京で開かれているユースオリンピック女子重量挙げ58キロ級で見事優勝。テコンドーに続いて台湾に三つ目の金メダルをもたらした。江・選手は、「このメダルで高雄市の被災者が元気になるように」と願った。(写真:中華オリンピック委員会提供、CNA)
中国大陸の南京で開催されているユースオリンピックの女子重量挙げ58キロ級で19日、中華民国台湾の江念欣・選手が優勝、台湾に三つ目の金メダルをもたらした。58キロ級にはロシアの強豪が出場したが、江・選手はスナッチ88キロ、ジャーク115キロの合計203キロで優勝。
江・選手は現在中華民国台湾の58キロ級の全国記録(スナッチ92キロ、ジャーク120キロで合計212キロ)保持者で、今後の活躍が大いに期待されている。台湾南部・高雄市文山高校に通う江・選手は、「先月大きな爆発事故に見舞われた高雄市民のためにメダルを取りたいと思っていた。この金メダルが被災者を元気付けられれば」と話した。
今回のユースオリンピックで中華民国台湾はこれまでにテコンドーで二つ、そしてこの女子重量挙げで一つの合計三つの金メダルを獲得している。
新竹出身のS.H.Eメンバー、地元のマンガ・アニメイベントをPR
新竹県政府は20日、台北駅で「国際アニメ・マンガフェスティバル」の記者会見を行い、同イベントのイメージキャラクターを務める女性アイドルグループ「S.H.E」のヒビさん(Hebe、田馥甄)や同県の邱鏡淳県長、漫画家の劉興欽さんなどが出席した。
同県は現在、マンガ産業の育成などを目指す「台湾マンガ夢工場」プロジェクトに力を入れており、今回のイベントもその会場内で行われる。
記者会見ではヒビさんが主演を務める同県のプロモーションビデオが初公開され注目を集めたほか、子供の頃からマンガを愛読していたというヒビさんも同プロジェクトの実施を喜んだ。
開催期間は今月30日から9月8日まで。初日には日本の女性アイドルグループ「ALLOVER」のライブと握手会などが行われるほか、9月6日にはヒビさんを含めたアーティストらが出演するイベントが竹東河浜公園で開かれる。
ALS患者支援「アイスバケツ」、台湾で拡大
筋肉の萎縮と筋力の低下により、徐々に体が動かなくなる難病、ALS(筋萎縮性側索硬化症)の患者を支援するため、アメリカで始まった「アイスバケツチャレンジ」が台湾で拡大。
世界最大の電子機器受託生産メーカー、台湾の鴻海精密工業の郭台銘・総裁は19日、氷水をかぶってALS患者を支援する姿勢を表明。郭・総裁は31万米ドルの寄付も行った。これまでに、台北市の郝龍斌・市長、新北市の朱立倫・市長、台北市長選に出馬している連勝文氏、同じく立候補している柯文哲氏、そして台湾を代表する男性シンガーソングライター、ジェイ・チョウ、ロックバンドのメイデイなどが次々と氷水をかぶっている。
「アイスバケツチャレンジ」では、バケツに入れた氷水をかぶった人は次にかぶる人3人を指名することができ、指名された人は24時間以内に氷水をかぶって、その様子をSNSに投稿するか、あるいはALS協会に100米ドル寄付するかを選択できる。
台湾のALS協会によると、台湾には現在1000人あまりのALS患者がいて男性が若干多い。40歳程度で発病するケースが多く、自ら呼吸することができなくなってからは、その介護に少なくとも毎月台湾元10万元(日本円約35万円)は必要だということ。台湾で発病する人は毎年、200人以上とされているが、一説では600人から800人とも。
台湾ALS協会は18日に募金をスタート。19日午後2時までに台湾元607万元(日本円約2070万円)が集まったという。
中国大陸の戦闘力が激増、台湾はさらに強力な戦闘機の購入に意欲
シンガポール華字紙・聯合早報(電子版)は20日、「中国大陸の戦闘力が激増、台湾はさらに強力な戦闘機の購入に意欲」と題した記事を掲載した。
台湾・中時電子報によると、台湾国防部は19日の定例記者会見で、中国本土の武力増強を受け、台湾は新型戦闘機を導入する必要があると表明した。同部の張文碩・戦規司副司長は「中国本土は殲−20と殲−31を開発中で、ロシアからSu−35戦闘機も購入しようとしている。いずれも台湾の脅威になる」と強調、「われわれもステルス戦闘機を導入する必要がある」との考えを示した。
その上で、F−16C/D、F−35、F−22を候補として挙げた。ロシアのSu−400地対空ミサイルは19日に輸出許可が下りたばかりで、ロシアは各国と交渉を始めている。同時に72発のミサイル発射が可能で、400キロ範囲内の36の目標を攻撃できるという。もし中国大陸がこれを手に入れた場合、台湾と釣魚島(日本名:尖閣諸島)の上空を支配できるようになる。
台湾・嘉義市、「KANO」が甲子園で準優勝した8月21日を記念日に
嘉義市政府は20日、日本統治時代の1931(昭和6)年に甲子園野球大会に出場した嘉義農林学校(嘉農)が準優勝を果たした8月21日を、今年から「野球の日」と定めることを明らかにした。
今年2月、台湾では嘉農野球部の活躍を描いた映画「KANO」が公開され、興行収入3億台湾元(約10億円)超となる大ヒットとなった。黄敏恵市長は、嘉農の最後まで諦めない精神を後世に伝えたいとしている。
嘉農の活躍後も嘉義では「金龍」や「七虎」など少年野球強豪チームの選手を輩出し、地元の人の笑顔と涙を誘った。黄市長は、「野球は嘉義の人の自信と栄光」だと話し、「野球の日」を通じて、“野球のふるさと”としてのイメージを作りたいと語った。
hTCが新機種体験会、9月には乃木坂46来台
hTCは19日、日本の東京でバタフライ2の発表会を。CMキャラクターを2年ぶりに務める日本の女性アイドルグループ、乃木坂46も登場した。台湾では9/2に発売で、乃木坂46のメンバーも来台する。
台湾のスマートフォンメーカー、hTCが台湾で新製品の体験イベントを行った。同社は19日、日本で新製品バタフライ2の発表会を行ったばかり。台湾では日本に比べて4日遅い9月2日に発売される。これに向けてhTCは20日、台北市、台湾中部の台中市、南部の高雄市の三つの大型店舗で、あらかじめインターネットで予約した消費者を対象に非公開の方式で新製品の体験会を開いた。
台湾で発売となる9月のはじめには、バタフライのCMキャラクターを2年ぶりに務める、日本の女性アイドルグループ、乃木坂46のメンバーも台湾にやってくるという。
HTCでは、台湾の市場サイズから見て、台湾におけるハイエンドの携帯電話市場は徐々に二つのブランドしか残らなくなるとしており、今年下半期にはバタフライ2でiPhone 6を迎え撃つと強調している。
〔台湾株式〕3日ぶり反落=ハイテク関連が安い(21日午前)
21日午前の台湾株式市場の株価は3日ぶりに反落。8月のHSBC中国製造業購買担当者景況指数(PMI)が3カ月ぶりの低水準となったことを受け、他の周辺市場につれ安となった。
茂迪への反ダンピング関税、税率20.86%に低減
太陽電池大手の茂迪(MOTECH)は19日、米国商務省が台湾製太陽電池に対して反ダンピング(不当廉売)関税を課す仮決定を下した問題について、同省が茂迪製の太陽電池への税率を20.86%に引き下げたと発表した。当初、反ダンピング関税の仮決定の対象となった台湾メーカーの中で茂迪への税率は最も高かったが、修正によって最低となった。
米商務省は先月末、台湾の関連メーカーに27.59〜44.18%の反ダンピング関税を適用することを仮決定。うち茂迪には最も高い44.18%が適用されることになっていたが、同社は商務省の認識に誤りがあるとして、調査の見直しを求めていた。
20日付工商時報によると、イク晶能源科技(ジンテック、イク=日の下に立)や新日光能源科技(ネオソーラーパワー)、昇陽科技(ソーラテックエネルギー)など他の太陽電池メーカーも税率の見直しをめぐって商務省と交渉中という。イク晶の潘文輝総経理は19日、同社への税率も引き下げられる可能性があるとの期待を示した。
羽田発着枠拡充追い風 7月の訪日外国人客数127万人、単月で過去最高
日本政府観光局が20日発表した7月の訪日外国人客数(推計値)は前年同月比26.6%増の126万9700人で、18カ月連続のプラスとなった。今年4月の123万1471人を上回り、単月での過去最高を更新した。3月末の羽田空港の国際線発着枠拡充や、東アジアからのチャーター便就航などが追い風となった。
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単月での訪日客数は、3月から5カ月連続で100万人を超えた。この結果、1〜7月の累計では前年同期比26.4%増の753万100人で、過去最高のペースで推移している。
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観光庁の久保成人長官は同日の会見で「特段のことがない限り(通年では)単純計算で1200万人台に達すると期待しているし、そうなるのではないか」との見方を改めて示した。
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7月の国・地域別の内訳をみると、首位は中国で前年同月比約2倍の28万1200人。大型クルーズ船の寄港が17便と多かったことなどが後押しし、2012年7月以来2年ぶりに国・地域別でトップに立った。
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2位は台湾で17.1%増の27万9300人。
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3位は韓国で、旅客船沈没事故による自粛ムードの影響が和らいだことなどから2.7%増の25万600人と6カ月ぶりにプラスに転じた。
台湾、金融機関のアジア企業買収で規制緩和へ
台湾金融監督管理委員会の曽銘宗主任委員は20日、域内の金融機関がアジアで企業買収する際の規制を緩和すると発表した。台湾企業の競争力強化を狙う。
主任委員はこの日、台湾の主要金融持ち株会社8社の幹部と会談を行った。その後記者団に対し、検討している提案は海外の買収案件において重要性が高いと述べた。そのうえで、規制緩和は可及的速やかに実施すると語り、9月末までの可能性が高いとした。
同氏によると、台湾の銀行が海外の銀行の株式50%以上を取得した場合、海外投資の上限は適用しないという。また、保険会社に対する海外の競合社買収に関する制限の撤廃も検討すると述べた。
中国タカ派将軍、威勢よく宣言「進軍ラッパ吹いた。フィリピンに懲罰を。台湾はわが不沈空母にしたい」
中国戦略文化促進会の羅援常務副会長はこのほど、フェニックステレビの番組に出演し、「われわれはすでに、海洋大国への進軍ラッパを吹いた」として、政治、経済、軍事などあらゆる分野における海洋の進出を主張した。中国が海に向かう「正面」は台湾として、「台湾問題が解決したら、われわれが世界に乗り出す際の不沈空母になる」と述べた。さらにフィリピンに対して「今度、戦略的な誤りをおかしたら、懲罰だ」などと述べた。羅援常務副会長は退役した解放軍少将であり、強硬な主張を繰り返すことから現在でも「タカ派将軍」と呼ばれている。
羅副会長は、中国が宇宙開発や核兵器を開発したのと比べ、海洋戦略は計画性に乏しかったと述べた。現在は、安全目的という国家利益のためにも、子孫のために継続して発展する資源を残すためにも、外洋に進出する必要があると主張。
日本列島、琉球列島、台湾、フィリピンを結ぶ線である「第一列島線」に言及し、「第一列島線」の内側にしかいられないなら中国海軍は「黄色い海の海軍」、「茶色い海の海軍」であり、中国海軍は外洋の進出して「青い海の海軍」にならねばならないと主張した。
羅副会長は、中国が外洋に進出する「正面」は台湾と指摘。台湾は中国の海洋戦略という将棋盤、碁盤における「鍵となる駒」と表現。しかし現状では「台湾は、中国の台頭を抑止するための、西側国家にとっての不沈空母」と述べ、「台湾問題が解決すれば、台湾は、われわれが世界に乗り出す際の不沈空母であり、われわれの戦略の前進基地になる」と主張。
ただし台湾問題の現状については「まずまず」と評価し「台湾問題が安定しているが、その両翼で問題が出ている」との考えを示した。
羅副会長は、両翼とは「東シナ海と南シナ海」と説明。東シナ海については「チャンスを待つ」、南シナ海では「チャンスを求める」ことが得策との考えを示した。
「東シナ海」において、中国にとって最大の関心事は尖閣諸島をめぐる日本との対立と言ってよい。羅副会長は「東シナ海の問題」について、相手が先に手を出すチャンスを待つべきと主張。中国側は「最初の1発は打たない。しかし、第1発を撃った者に第2発を撃つことはY古さない。得るものに比べ、第1発の代償がいかに大きいかを思い知らせるのだ」と述べた。
南シナ海については、積極的に行動して「チャンスを求める」べきとの考えを示した。「フィリピンのような一部の国」とフィリピンを名指しして、「頻繁に挑発している」として「今度、戦略的な誤りをおかしたら、懲罰だ」と述べ「われわれの懲罰はもちろん、軍事的な懲罰だけでない。われわれには、さまざまな手段がある。政治、経済、外交の各方面。軍事的手段、非戦争の軍事的手段、どれでもよい。彼らに痛みを味わせなければならない」と述べた。
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◆解説◆
羅副会長は8月3日、深セン衛星テレビの取材に応じて、「無人の尖閣諸島を攻撃せよ」と述べた。「中国側の人員が上陸できない以上、火力で主権を主張せよ」と理屈を説明したが、どこかの土地に砲弾やミサイルを撃ちこむことが、なぜ「主権の主張」になるのか、よくわからない。1カ月もたたないうちに、「東シナ海については『チャンスを待つ』」と考え方を大転換した理由も、よくわからない。
「第一列島線」について、台湾の軍事的重要性については羅副会長の指摘の通り。米国が台湾を重視してきたのは早い時期から、「自由主義陣営を守る」という側面以外に「共産勢力を軍事的に封じ込める」という目的が極めて大きかった。
米国は、台湾への武力行使やその他の強制的な方式に対抗することを「台湾関係法」で定めている。羅副会長は、東シナ海について示した考え方と合わせても「米国と軍事的に対抗することは不能」とは認識しているようだ。
一方、米国にとって台湾防衛が「中国封じ込め」の一環ならば、フィリピンについての現状維持も、同様に大切であるはずだ。しかし米国は、フィリピンにおける米軍基地への不満が増大したこともあり、冷戦終結後の1991年には、アジア最大の米軍基地であったスービック海軍基地から撤退した。
米軍のフィリピン撤退は、ベトナムのカムラン湾を拠点にしていたロシア(ソ連)の脅威が大幅に低減したこととが関係している。当時は中国の外洋進出は、それほど心配する必要がなかった。
しかし米国とフィリピンは2014年4月末に、新たな軍事協定に調印。羅副会長は、オバマ大統領の「尖閣諸島は日米安保条約の適用対象」と述べたことを配慮して、東シナ海では「チャンスを待つ」などと述べたと思われるが、だからと言って、「フィリピンなら、簡単に圧倒できる」という情勢ではなくなりつつある。また、フィリピンに対して露骨に経済的圧力をかけたりすれば、周辺国の不審と不快感、警戒感を招き、中国にとってさらに不利な状況が出現しかねない。
日本の衆院議員らが台湾訪問 阿里山森林鉄道など視察
富山県出身の衆議院議員、宮腰光寛・元農林水産副大臣や富山県議会議員ら14人が訪台し、19日に林務局嘉義林区管理処や檜意森活村(ヒノキビレッジ)、北門駅、阿里山森林鉄路、台南市の烏山頭ダムなどを視察した。
阿里山鉄道では国際的な知名度を向上させるため、2013年に黒部峡谷鉄道(富山県黒部市)と姉妹提携を結んでいる。管理処の廖一光処長によると、近年は富山県と緊密な交流を行っており、今年3月に峡谷鉄道の関係者が訪台したほか、7月にも中川忠昭県議が訪れ、9月には県内の中小企業事業主らの来訪が決まっているという。
宮腰議員は、黒部峡谷鉄道を含む立山・黒部が世界遺産への登録を目指していることから、林務局とそれに向けた取り組みや観光政策について意見交換などを行いたいと話した。
林務局では、双方の交流を阿里山鉄道の経営、収益、安全面などの改善に役立て、同鉄道の特色を世界にアピールできればと期待を寄せている。
台南訪問の日本人客増加 皇室ゆかりの地などが人気
台南市政府観光旅遊局の調べで、昨年同市に宿泊した日本人旅行者は18万人を突破し、2010年12月の台南県・市合併前の8万人を大きく上回ったことが分かった。20日付の自由時報が伝えている。
観光旅遊局の陳俊安局長によると、市内には日本統治時代の建築が多く残り、金沢出身の八田与一技師が手がけた烏山頭ダムなどを訪れる日本人旅行者が増えたという。
また、昭和天皇が皇太子だった1923(大正12)年の台湾行啓で立ち寄ったとされる台南駅や台湾文学館(旧台南州庁舎)、孔子廟、台南公園なども人気のスポットになっており、市では日本語のパンフレットや説明を増やすなど対策を講じている。
台南市では昨年12月に高級料亭として知られた建物が一般開放されたほか、今年6月には台湾南部初のデパート「ハヤシ百貨店」が営業を再開するなど、日本統治時代を伝える歴史的建造物が相次いで修復・復元されている。