UMC、富士通ファウンドリー新会社に出資
富士通は、子会社が運営する三重工場(三重県桑名市)の分社化に伴い、ファウンドリー(半導体の受託製造)大手の聯華電子(UMC)と資本提携契約を8月29日に締結した。聯電は、技術供与を通じ三重工場でのファウンドリー事業に参画する。
三重工場は現在、富士通セミコンダクターが運営し、12インチウエハーを製造している。同社は、489億円を出資してファウンドリー新会社を設立し、12月1日に営業を開始する。来年1〜3月に、増資形式で聯電が新会社に50億円を出資し、出資比率は9.3%とする。聯電は、2015年第4四半期に50億円を追加出資する予定。出資に伴い、聯電は新会社に役員1名を派遣する方針だ。同社は、先月28日に新会社への出資を董事会(取締役会)で決議している。
聯電は、主力の40ナノプロセス技術を新会社に供与し、生産効率の向上と収益の拡大を目指す。また、追加出資を通じて新会社で主導権の拡大を図るとみられる。富士通の広報担当者は、「決定しているのは聯電による2回の出資のみ。聯電からの出資を受けて新会社の事業を軌道に乗せる」とした。
アップル、12.9インチiPad発売か
米アップルは、今月中に発売の可能性が指摘される次世代スマートフォン「iPhone 6」画面大型化のタブレット端末販売への影響を避けるため、早ければ2015年中に12.9インチ「iPad」の生産を始めるもようだ。生産は広達電脳(Quanta)が一手に引き受けるとみられている。現在発売されているiPadは7.9、9.7インチの2モデルで、鴻海精密(HONHAI)、和碩聯合科技(Pegatron)の2社が受託生産するが、大画面iPad生産には大画面モバイル端末でノウハウが豊富な広達電脳に白羽の矢が立ったという。
中国大陸からの台湾ツアー 旅行会社が未回収の費用約1億円
中国大陸の旅行会社が募集した台湾格安ツアーの旅行費用を、台湾の旅行会社が回収できないケースが相次いでいる。観光局は、台湾側の旅行会社の損失は少なくとも2700万台湾元(約9400万円)近くに上るとみている。
2008年に団体旅行が解禁されたのを皮切りに、年々増加を続ける中国大陸からの観光客は、今年上半期だけでも196万2000人に達した。現在は北京、上海、天津、重慶など36都市からの個人旅行も受け入れており、1日当たり最高4000人が台湾を訪れることができる。
一方で今年6月には、一部の旅行者が訪台時に、指定の土産物店で高額な買い物を迫られるといったトラブルが多発している実態が明らかになった。競争の激化で中国大陸側の旅行会社が募集した格安ツアーを請け負った台湾側の旅行会社が、費用回収のために買い物を通じたコミッション(歩合)の獲得を目論んでいるためだ。
台湾の民間旅行団体は、中国大陸側の旅行会社に対してすでに1億元(約3億4800万元)の回収に成功したとしているが、台湾側の旅行会社が損害を被ることも多く、過当な価格競争がさらなるサービス品質の低下を招いている。
この事態を受け行政院は、関係各方面に対して費用の先払いを徹底させる方針を固めたほか、中国大陸側との協力の下、民間の旅行団体が話し合いのためのプラットフォームを設置するなどし、問題の解決を目指す予定だが、実際にどれだけの効果があるかは未知数だ。
台湾鉄道クルーズ列車、新コース発表 秘境駅めぐりやクジラ観賞など
台湾鉄路管理局は30日、鉄道に乗車して台湾各地をめぐる人気のクルーズ列車の新しい運行コースを発表した。花蓮や阿里山などを旅する6種類のプランが用意され、一部の列車は新たに秘境駅の山里駅(台東県卑南郷)、“台湾最大の小さな駅”として知られる加禄駅(屏東県枋山郷)などに停車する。
10〜12月に運行される今回のクルーズ列車は花蓮でホエールウォッチングを楽しんだり、阿里山森林鉄路沿線の風景を楽しむツアーが設定されたほか、太平洋沿岸の三仙台(台東県成功鎮)で2015年元日の初日の出を観賞するプランもある。
予約はインターネットなどで受け付ける。交通、食事、宿泊、ガイドがセットになっており、台鉄では普段多忙で旅行の計画が立てられない人にも最適だとして参加を呼びかけている。
「アイス・バケツ・チャレンジ」好感度調査 1位は金城武
台湾でも多くの芸能人や政治家などが挑戦し話題となった筋萎縮性側索硬化症(ALS)の認知度向上や患者支援のための取り組み「アイス・バケツ・チャレンジ」で、好感度が最も高かったのは俳優の金城武だったことが、ネットリサーチの「OpView社群口碑資料庫」の調べで分かった。
同社によると、台湾では8月17日から芸能人や政治家、企業関係者などの間でこの取り組みが行われ始めたという。
調査の結果、除湿機にたまった水をかぶった金城武が好感度第1位になったほか、人気バンドのメイデイ(五月天)が2位、テクノポップ歌手のシェ・チンイェン(謝金燕)がそれに続いた。
このほか、胡志強台中市長、ベンチャー企業の創設者ジェイミー・リン(林之晨)氏、映画「セデック・バレ」、「海角七号 君思う、国境の南」のウェイ・ダーション(魏徳聖)監督なども、好意的に受け止められたとしている。
台湾・桃園空港 第3ターミナル建設に向け情報提供依頼書公開へ
台湾桃園国際空港で建設が計画されている第3旅客ターミナルについて、空港会社は今年9月にも情報提供依頼書(RFI)を公開し、世界中から情報を募る考えを明らかにした。
桃園空港は年間4500万人の旅客に対応可能な第3ターミナルのほか、第2ターミナルとの間にマルチファンクション(多機能)ビルを建設し、世界中の人・物・情報などが集まる場所として、国際的なホテルを誘致したい考え。台湾製品の展示スペースも設ける。
また、将来的には第2、第3ターミナルとマルチファンクションビルを合わせた「メガ・ターミナル」を構成し、台湾を訪れる人々に驚きと感動を与えたいとしており、世界中の空港を「超越したい」と意気込んでいる。
空港では来年にもデザインコンペティションを実施し、段階的に建設を行う予定で、利用者の要望に応えたいとしている。
台北の自転車シェアリング 利用者のマナーに関する苦情が増加
台北市などが運営する自転車シェアリング「YouBike」を利用する市民が増加する中、同市のコールセンターに寄せられる苦情相談件数が増えており、市では悪質な利用者に対して利用の制限を科すなどの対応に追われている。31日付の自由時報が伝えた。
YouBikeは8月末現在、同市内にある165カ所の専用駐輪場に5416台の自転車が配備され、一日当たり延べ6万人が利用している。
その一方で、歩行者の間を縫うように疾走する自転車利用者のマナーの悪さも目立っている。一昨年は600件、昨年は1200件(いずれも年間)寄せられていた苦情件数は、今年は8月末の時点ですでに700件に達しており、このまま運用規模が拡大した場合、苦情がさらに増加する可能性がある。
台北市政府交通局では、利用者が通行が禁止されている歩道部分を走行したり、車道を逆走したり、歩行者に道を譲らなかった場合、違反点数を付け、3点で2週間、5点で2カ月間同サービスの利用を停止するほか、7点または飲酒運転、傷害、自転車の占用で会員資格を取り消す処分を科すとしている。
市では今後、指導と取り締まりを強化する方針で、すでに1人が飲酒運転で会員資格が取り消されているという。
高雄で最年少プロ棋士 きっかけは日本漫画「ヒカルの碁」
第4期市長杯全国囲碁選手権戦が14日、高雄アリーナで開催される。今年の大会イメージキャラクター“囲碁大使”に選ばれたうちの1人が高校1年生のプロ棋士、林新為さん。はにかんだ笑顔を見せる15歳だ。囲碁を始めるとどんな時でも慌てず冷静になれるという彼は、将来強く立派な棋士になれることをめざしている。
林さんが囲碁に興味を持ったきっかけは日本の囲碁漫画「ヒカルの碁」。6歳で自分から碁を学び始め、家族の応援もあって次々と難関をクリア。ついに高雄市で最年少のプロ棋士となった。
ただ、勝敗にこだわる林さんは何度か負けを喫して落ち込み、囲碁をやめてしまおうと思ったこともあった。しかし、両親や先生の励ましがあったからこそ、あきらめることなく囲碁の道に励むことができたとふり返る。
昨年9勝2敗の成績でプロ入りした林さんは、台湾を代表して日本へ対戦にも出かけるなどしており、数々の賞も受賞している。あこがれの選手は台湾の「紅面棋王」、周俊勲さんだという。
今年、林さんのほかに大会の囲碁大使に選ばれたのは16歳の盧秉均さん、14歳の鄭雨沛さん、12歳の鄭子微さん。それぞれアマチュア4段と2段の鄭雨沛さんと鄭子微さんは、囲碁のおかげで考え方がより緻密になり、物事について様々な捉え方ができるようになったと話していた。
馬・総統、青年たちと対話
教育部主催の青年政策フォーラムが31日、行われ、300名を超える青年たちが参加した。馬英九・総統は会場で青年たちと直接向き合って、青年たちが出した政策や意見に耳を傾け、彼らと意見を交換した。
青年政策フォーラムは今年で七回目を迎える。今年は青年たちによる政策研究発表大会や、一日首長体験など、さまざまな活動が企画され、青年たちが意見を出しやすい工夫がこらされた。また、会場外にいても意見を述べることができるよう、フォーラムの様子はインターネットでライブ配信された。
フォーラムでは、まず、青年団が、台湾一周サイクリングロードの整備、高齢者ケア産業、苗栗苑裡の風力発電という再生可能エネルギーの普及、若年層のUターン就職などの議題について提言を行い、馬・総統は、これらの提言について、ひとつひとつ回答を行った。
馬・総統は、台湾一周サイクリングロードに関しては、来年年末までには建設を終えたいという前向きな回答をしたほか、高齢化社会への対応では、孫と祖父母とのコンタクトの割合を増やし、高齢者たちにより関心を寄せて欲しいと語り、青年たちの熱意に期待を寄せた。また、青年たちは、台湾北西部・苗栗県の苑裡で、住民が風力發電機の増設に猛反対している例を挙げ、業者が住民と契約を結ぶことを提案した。馬・総統は、この提案に興味深く聞き入り、この問題が解決できれば、エネルギー局の一部問題解決につながると述べた。
馬・総統は、毎年青年政策フォーラムに参加しているが、学生たちが著しく成長していることが分かる。昨年を例にとると、学生たちが出した意見の88.63%が政府に採用された。意見が採用された学生たちを励ますため、少額ながらも報酬を与えるべきだとしている。
APEC会合でLNG貿易の公平性を強調
経済部の杜紫軍・部長は、APECエネルギー大臣会合に出席するために、9月1日、中国大陸の北京に向かう。会期中、杜・経済部長は、各国の大臣や代表と意見を交換するほか、台湾がとりまとめた「APEC域内液化天然ガス(LNG)貿易促進イニシアチブ」に対する各会員の支持取り付けに努める。このイニシアチブは、現在、日本、アメリカ、ロシア、韓国、インドネシアなどの賛同を得ている。
アジア太平洋地区の永続的エネルギー発展のために手を取り合うことをテーマに掲げる今回のAPECエネルギー大臣会合は、9月2日に北京で開催される。杜・部長は、経済部エネルギー局や工業局など関連機関の職員からなる訪問団一行11人を率いて9月1日に北京に向かい、3日に帰国する。
杜・部長は、まず、「エネルギー貿易及び投資」の議題について発言を行い、天然ガスの安定供給とLNG貿易の急速な発展が、APEC域内のエネルギー安全やエネルギー発展に対する重要性を強調する。
エネルギー局の幹部職員によれば、以前、LNG貿易には、北東アジア地区で多くの不合理な国際契約の規定がある。たとえば、買手が引渡しを受けなくても定められた最低金額を支払う義務があるとする「take or pay」条項、到着港の変更ができない、LNGの価格が原油価格と連動しているなどがこれにあたり、買主にとって不便なだけでなく、柔軟性にも欠けている。
また、LNGのプロジェクトへの投資金額は非常に膨大で、生産者は、生産と供給の安定を確保するため、投資前に買主と長期契約を結ぶ必要がある。そのため、買主が購入量引き上げに消極的になると、要となる売り手の探査や生産設備への投資に影響を及ぼしてしまう。
台湾が推進する「APEC域内LNG貿易促進イニシアチブ」は、これらの不合理なルールを撤廃し、域内LNG貿易迅速化を推進することで、域内の天然ガスの生産者と消費者双方にとって利益が得られるウィンウィンの局面を実現するもの。
台湾選手、テコンドー世界大会で金と銅
中華民国台湾のテコンドー代表チームは、29日から31日にかけて、カザフスタン共和国の首都アスタナで行われた、世界テコンドー連盟(WTF)の「2014WTF 世界テコンドーグランプリシリーズ2 (2014 WTF World Taekwondo Grand Prix Series 2)」で、金1、銅1を獲得した。
金を獲得したのは男子58キロ級の魏辰洋・選手、銅は女子67キロ級の陳彦羽・選手。この大会は、9月に行われる韓国・仁川アジア大会に向けた強化試合の意味合いを持っていたことから、仁川アジア大会での活躍が期待される。
2014日月潭遠泳、2万7千人が参加
台湾中部・南投県にある台湾最大の天然湖、日月潭を横断する遠泳大会、「2014日月潭国際万人泳渡」が31日、行われた。32年目を迎える今年は、地元の台湾を含め、日本、アメリカ、中国大陸、マレーシア、イギリス、南アフリカ、カナダ、ドイツなど28の国家や地域から2283チーム、2万7千人が参加する空前の盛況となった。このうち海外からの参加者は1289人。うち、1000人余りは中国大陸の参加者、225人は身障者。
早朝の開幕式典には、かつて南投県長を務め、日月潭遠泳大会の開祖でもある呉敦義・副総統が出席、あいさつを述べた。呉・副総統は、初回は585人からのスタートだったが、今年は2万7千人の規模になったと語り、一路大会を盛り立ててくれた参加者たちに感謝の意を伝えた。
「日月潭国際万人泳渡」は、日月潭の北西側にある朝霧埠頭からスタートして、対岸の伊達邵埠頭まで、3000メートルを泳ぐ。参加者は8歳から75歳まで、幅広い年齢層に及んでいる。