高雄で最年少プロ棋士 きっかけは日本漫画「ヒカルの碁」
第4期市長杯全国囲碁選手権戦が14日、高雄アリーナで開催される。今年の大会イメージキャラクター“囲碁大使”に選ばれたうちの1人が高校1年生のプロ棋士、林新為さん。はにかんだ笑顔を見せる15歳だ。囲碁を始めるとどんな時でも慌てず冷静になれるという彼は、将来強く立派な棋士になれることをめざしている。
林さんが囲碁に興味を持ったきっかけは日本の囲碁漫画「ヒカルの碁」。6歳で自分から碁を学び始め、家族の応援もあって次々と難関をクリア。ついに高雄市で最年少のプロ棋士となった。
ただ、勝敗にこだわる林さんは何度か負けを喫して落ち込み、囲碁をやめてしまおうと思ったこともあった。しかし、両親や先生の励ましがあったからこそ、あきらめることなく囲碁の道に励むことができたとふり返る。
昨年9勝2敗の成績でプロ入りした林さんは、台湾を代表して日本へ対戦にも出かけるなどしており、数々の賞も受賞している。あこがれの選手は台湾の「紅面棋王」、周俊勲さんだという。
今年、林さんのほかに大会の囲碁大使に選ばれたのは16歳の盧秉均さん、14歳の鄭雨沛さん、12歳の鄭子微さん。それぞれアマチュア4段と2段の鄭雨沛さんと鄭子微さんは、囲碁のおかげで考え方がより緻密になり、物事について様々な捉え方ができるようになったと話していた。
LCCのタイガーエア台湾、9月26日にシンガポール線就航へ
チャイナエアライン(中華航空)系の格安航空会社(LCC)のタイガーエア台湾(台湾虎航)は1日、9月26日にも同社初となる路線、台北―シンガポール線を就航させることを明らかにした。2日から片道1000台湾元(約3500円)以下の特別運賃を打ち出し、予約を受け付ける。
この日午前に行われた記者会見では、9月中旬にも審査手続きが完了し、民用航空局の運輸業許可証を取得する見込みとなったと発表。同社が使用する航空機も8月31日早朝に台湾に到着したという。
同社の関栩最高経営責任者(CEO)は、東南アジア路線への進出後、来年以降、東北アジア、中国大陸、香港などへの路線展開を目指すとしている。
王・立法院長、両岸関連法案の審議に意欲
立法院の新たな会期を前に、王金平・立法院長が台湾海峡両岸関連の法案の審議に意欲を示した。秋の国会は1日、立法委員の登院手続きが始まった。58の法案が優先法案となっており、その中には来年度の中央政府総予算案の他、今年春に学生運動で審議できなくなった「台湾海峡両岸サービス貿易協定」、学生らの要求に応じた形の「両岸協定監督条例」、馬・総統が推進する「自由経済モデルエリア」特別条例など、懸案となっている重要法案が並ぶ。しかし、先ごろ明らかになった、行政院大陸委員会の前副主任委員の機密漏えい疑惑などで、両岸に関わる法案は再び速やかな審議が難しくなるのではと心配されている。
立法院の王金平・院長は1日、報道陣に対し、最も重要なのは予算案だとする一方、両岸関連の法案についても全力で審議を進める考えを示した。また、「自由経済モデルエリア」は現時点で大変重要な法案だとして、与野党の合意に期待する立場を示した。
秋の国会はまず、王金平・院長が2日に与野党の立法委員代表を呼び、開会を今月12日とするかどうかを決めるという。
購買担当者指数、8月は景気拡大が鈍化
8月の製造業購買担当者指数(PMI)が7月に比べて低下。中華経済研究院は1日、8月のPMIを発表した。8月のPMIは55.4%だった。50%以上で、引き続き景気の拡大が示されたが、拡大スピードは今年3月以降でもっとも遅くなった。7月に比べて3.1ポイント低下。
指数を構成する5項目の指標はいずれも景気拡大を示したが、新規受注と生産、雇用の面で拡大スピードが7月に比べて大きく鈍化。六大産業のうち、輸送用機器産業が50%を割り込み、景気の縮小を示す49.5%に。その他の産業はいずれも景気拡大を示し、指数は高い順に、食品及びテキスタイル、電子及び光学産業、化学及びバイオ医療産業、電力及び機械設備産業、素材産業。
第3四半期は輸出の繁忙期であるはずのところ、数値にそれが反映されていないといい、中華経済研究院の呉中書・院長は、8月は台湾南部・高雄市での爆発事故とユーロ圏の景気の弱さ、さらにアメリカと日本の景気の良し悪しの相殺と、中国大陸の経済成長のスローダウンなどがいずれも輸出に影響したと分析した。8月の数値は中華経済研究院の予想をやや下回ったという。
呉・院長はしかし、輸出の動きは長期的な数値から見るべきだとし、下半期の景気については引き続き「慎重ながらも強気」。特にアップル社のiPhone 6が9月に発売され、消費者が買い替えに向かうならば台湾の輸出は期待できる他、将来的には第四世代の移動通信(4G)の産業発展が部品の需要をもたらすと述べた。
地方選では異例の二組開票へ
今年11月29日に実施される統一地方選では九つの選挙が同時に行われる。過去最大規模の選挙を控え、中央選挙委員会は、一部の投票所の開票では二組が平行して開票を進める方式を採ると述べた。
今年11月の統一地方選挙で、開票を二組で同時に進める方法が採用されるもよう。台湾では今年11月29日、行政院直轄市の市長や議員、その他の県・市の首長や議員、ならびに各末端自治体の首長や代表などの9つの選挙が同日実施される。候補者は2万人以上、選出される公職人員は1万1130人で、台湾の選挙史上最も大規模な選挙に。立候補の届出は1日より5日まで。
中央選挙委員会の劉義周・代理主任委員は1日、最大の問題は票数が例年よりずっと多いことだと話した。劉・代理主任委員によると、台湾全域に設けられる投票所は約1万5600ヶ所で、それぞれのスタッフは状況に応じて、通常より2人から3人増やす。台湾全域では合わせて2万人以上が投票所で業務に当たる。
劉・代理主任委員はまた、「票数が多いことは作業が多いことを示す。一部の投票所では有権者は一度に5票投じることになる。少ないところでも3票だ。量が多いときには地元の選挙委員会と話し合い、開票作業を二組に分けて平行に進める」と話し、一部では開票を2チームで同時に行う考えを示した。
馬・総統:南シナ海主権交渉には必ず参加
馬英九・総統が、南シナ海の主権に関する交渉にはあくまで参与していく考えを強調した。「中華民国南疆史料特展」(中華民国の南の境界・歴史資料特別展)が1日、国史館で開幕した。馬英九・総統は開幕式に出席してあいさつし、南シナ海は大変重要な海域で、政府は過去6年の間に、東沙諸島を国際的な海洋研究の要衝とするための取り組み、南沙諸島での研修キャンプや東沙諸島での体験キャンプ、ならびに太陽光発電設備の設置、南沙諸島における太平島での交通インフラ整備、太平島での通信ネットワーク構築などさまざまな政策を実施してきたと説明した。
馬・総統はまた、中華民国は1935年の時点で南シナ海の島々の図面を発表、当時これに抗議する国はなく、また、歴史上関連の記載もあるとして、これらのことから中華民国の南シナ海における主権は証明されると強調した。
馬・総統は、「これら我々の行為はすべて平和的なものであって、軍事的なものではない。目的は国民に我々の領土である南シナ海の島々について理解させること、また世界に対して、我々がこれらの島をきちんと管理・運営していることを知らせること、そして将来、南シナ海の主権に関する交渉が行われる場合、中華民国を外すことはできないことを示すためだ」と話した。
馬・総統はそして、2年前に提示した「東シナ海平和イニシアチブ」に触れ、南シナ海での問題も同じ角度から出発すれば紛争を解決できると述べた。
木徳神糧、屏東農業園区に工場建設へ[農水]
米穀事業などを手掛ける木徳神糧(東京都江戸川区)は、屏東農業生物科技園区(屏東県)でタンパク質調整米の工場を建設する。1日付経済日報は、同園区への進出計画がこのほど認可を受けたと伝えた。
経済日報によると、木徳神糧は屏東農業園区の0.6ヘクタールの用地を借り受けて工場を建設する計画。投資額は1億台湾元(約3億4,800万円)という。
木徳神糧の広報担当者はNNAに対し、「園区への進出は申請しているが、現時点で詳細について公表できることはない」とコメントした。タンパク質調整米は、腎臓病や腎不全の患者向けにタンパク質を抑えた商品で、現在、新潟県と兵庫県の工場で生産。今後台湾で生産するタンパク質調整米は、東南アジアなどに輸出することを検討しているという。
経済日報によると、屏東農業園区に投資する企業は今年末までに100社を超える見通し。同園区は「自由経済モデル区」に組み入れられており、輸入品の加工・輸出や税制面で優遇を受けられることなどから、企業の進出が相次いでいる。
馬総統、「南シナ海をめぐる協議は台湾を抜きにできない」
馬英九総統は1日、中華民国(台湾)は南シナ海で重要な役割を果たしており、この海域をめぐるいかなる協議・交渉や関係各方面による行動規範の制定も「中華民国を抜きにして進めることはできない」と強調した。
馬総統はきょう午前、国史館で行われた「中華民国南疆史料特別展」開幕式で挨拶、南シナ海は世界中で最も往来の激しい海上交通路のひとつで、北東アジア諸国のエネルギー輸送は大半がここを通過するほか、地下資源や漁業資源が豊かで各国・地域間で争いが絶えず、時には激化していると述べた。
特に今年5月には中国共産党当局が西沙諸島付近で実施した石油探索が各国間の海上での緊張関係をもたらしただけでなく、台湾の企業・ビジネスマンまでが空前の華人排斥暴動に巻き込まれて極めて大きな損害を被ったように、この論争は不発弾のようなもので共に注視していくべき問題だ指摘した。
馬総統は南シナ海に関する台湾側の対応について、2010年の東沙環礁国家公園管理拠点の供用開始や東シナ海海洋研究拠点計画推進のほか、2011年には経済部が東沙諸島周辺と南沙諸島の太平島で地質・海洋調査を終了していることを挙げ、一方で、国防部や海岸巡防署が行った体験イベントで若い人々にこの海域の重要性を理解してもらうよう務めているとした。
また、経済部は2011年、「低炭素の島」を目指して南沙諸島で太陽光発電システムを増設し、科学技術部では初の2700トン級大型海洋研究船「海研五号」の供用を開始した。太平島では交通インフラのほか、通信ネットワークの整備が完了しており、駐在員や周辺で操業する漁船の連絡用として活用される。
馬総統はこれらは全て平和目的であって軍事目的ではないとし、国民に自国の領土について理解してもらう一方、国際社会に対しては台湾が南シナ海の島々を管理運営していることを訴えていきたいと述べ、将来南シナ海をめぐる協議・交渉では中華民国を排除することはできないとした。
台風で受難の“金城武の木” 2代目がすくすく成長中
7月下旬に台湾を直撃した台風10号で倒れ、その後植え直された台東県池上郷のアカギの木の実から生えた3株の新しい苗木が、地元の人の尽力ですくすくと育っている。
池上郷のアカギの木は昨年、俳優の金城武が出演する航空会社のCMに登場し、“金城武の木”として一躍有名になった。台風による被害が発生した際、すぐ現場に駆けつけたという地元農家の陳さんは、木が死んでしまうのを心配し、実を拾って家で育てることにしたと話す。
持ち帰った10数個の熟しているアカギの実から果肉を取り除き、希釈した栄養剤に漬けたところ、約1週間後になって発芽し、現在は3株が約25センチメートルの高さに成長した。
2代目誕生の吉報に多くの問い合わせが寄せられたという“金城武の木”。1株は国立台湾史前文化博物館(台東市)に、残りの2株は陳さんの友人に贈られる。陳さんはこれらの木が台東の地に根付いてくれればと願っている。
列車整備のスペシャリストら鉄道発展の立役者を表彰
交通部は1日、交通事業の発展に貢献した団体や個人を表彰する「金路奨」の授賞式を行い、台湾鉄路管理局の陳徳沛元局長に「終身成就奨」、元整備士の劉樹根さんに「特殊貢献奨」が贈られた。
実習生として台鉄に入局した陳元局長は当時、台北から彰化までの石炭輸送に携わり、「冬はオーバーコートを着ても寒く、全身“すす”だらけになった」と当時の苦労を振り返る。局長時代には高齢者施設の設置や鉄道弁当の改革、チャリティー販売などを手がけたほか、引退していたCK101型蒸気機関車の復活にも力を注いだ。
一方の劉さんは18歳の時に入局。台北機廠(車両基地)でブレーキのメンテナンスなどに精通し、退職後20年が経過した今でも、台鉄で培った技術を毎日後輩らに伝授しており、少なくとも5両の蒸気機関車の整備に尽力したほか、リバイバル運転の際にも大きく活躍した。
「一生を台鉄に捧げた」と語る劉さん。台鉄には特別な感情があるといい、後進への指導についても、体力の続く限り頑張りたいと話している。
台南市 日本人イラストレーターと日本向け観光パンフレットを共同製作
台南市政府は1日、台南のグルメなどを紹介したコミックエッセイ「オモロイ台南」(2014年、エンターブレイン)の作者でイラストレーターのヤマサキタツヤさん、監修を担当した妹のヤマサキハナコさんらと共同制作した観光パンフレット「台南帖」をお披露目した。
記者会見の中でタツヤさんは、台南で最も興味深かったのは“人”だったと語り、同地を訪れた際、積極的にガイドや運転手を買って出て、地元のグルメを紹介してくれたため、創作意欲をかきたてられたと述べた。
また、台南に居住したこともあるハナコさんは、当初は台北や高雄しか知らなかったが、今では懐かしさを感じさせてくれる街の雰囲気が好きだと魅力を語った。
2人とともに記者会見に出席した頼清徳・台南市長は、台南には日本統治時代に八田与一技師が手がけた「烏山頭ダム」や浜野弥四郎技師が建設した「台南水道」などがあり、台湾の中でも日本とゆかりの深い都市だと述べ、将来的にはパンフレットの続編を製作し、より多くの人に台南を知ってもらえればと期待を示した。
このパンフレットは1500冊の数量限定で、台湾観光局の大阪事務所などで無料配布されるほか、今後、台湾鉄道及び台湾高速鉄道(新幹線)の台南駅などにも置かれるという。
若者2人が徒歩で台湾一周に挑戦 人々に支えられ30日間の旅終える
旅の様子を会員制交流サイトに投稿しながら、徒歩で台湾を一周していた18歳の男女2人が8月31日、約1カ月に渡る旅を終えた。
台湾をこよなく愛するという2人は、大学生になる記念としてこの旅を計画、8月2日に高雄を出発した後、駅や学校、コミュニティーセンターで野宿をしたり、手伝いをする代わりに宿泊させてもらうなどして旅を続けていた。旅先で知り合う人の中には食べ物などを差し入れてくれる人もおり、旅を通じて多くの優しさに触れたという。
台東で出会った男性が、野宿をする予定だった2人のために自腹を切って宿を用意するという出来事もあり、彼らを驚かせた。男性は名前などを告げずにその場を立ち去ったため、交流サイト上で連絡先の提供を呼びかけている。
また、彼らが雲林県虎尾の恵来派出所にトイレを借りようと立ち寄った際には、職員らがお茶やスイカなどの食べ物などを用意して、2人をもてなしたという。
30日間の旅を無事終えた2人は「帰ってきました!感激の気持ちでいっぱいです。皆さんの応援が何よりも大切なものでした」と、喜びとともに応援してくれた人々に対する感謝の言葉をつづっている。
台湾の伝統風習に変化 9割以上が火葬 自然葬も増加
内政部が8月30日に発表した葬祭に関する調査で、2013年に亡くなった人のうち、93.7%が火葬されたことが分かった。以前は土葬が一般的だった台湾だが、伝統的な風習に変化が起こっている。
台湾には彰化県、嘉義県、連江県を除く地域に合わせて35カ所の火葬場があり、昨年1年間で約14万6000人が火葬された。また、政府は土地の節約やエコの観点などから樹木葬や散骨葬などの自然葬をPRしており、2004年にわずか225件だった実施件数は昨年には2612件に増加したという。
政府では葬祭関連の認証制度を推進しており、葬儀サービスの品質向上に努めたいとしている。
台湾が日本破り6度目の優勝 野球の12Uアジア選手権大会
フィリピン・マニラで8月31日に行われた、野球の12U(12歳以下)アジア選手権大会最終日の試合で、台湾が日本を7対3で破り、大会6度目の優勝を飾った。
台湾は初戦でシンガポールに27対0で完勝し、2日目の試合で優勝候補の韓国を8対1で下したほか、フィリピン、インドネシアにも10点以上の点差をつけ勝利。圧倒的な強さで、同じく4連勝していた日本の実力をも封じ込めた。
台湾代表は桃園県亀山小学校の選手を主力に、新北市や台東県、台南市、花蓮県、新竹県など各地の選手が加わり、高い実力を持つチーム編成で大会に出場。
アジア野球連盟は2000年から2年に1度この選手権を開催しており、台湾は2002年から2010年まで5大会連続で1位の座を獲得していたが、前大会で中国大陸に破れて惜しくも優勝を逃していた。
4G値下げ競争熾烈化、通信各社業績を圧迫
第4世代高速通信(4G)サービス料金値下げ競争の熾烈化が通信各社の業績を圧迫している。通信大手3社の7―9月期1株当たり純利益見通しは中華電信が1.28元(前期1.37元)、台湾大哥大が1.28元(同1.54元)、遠伝電信が0.83元(同1.06元)と軒並み前期を下回る。通常一つの国では高速通信サービスを提供する業者は3、4社しか存在しないのに対し、台湾では6社が4Gサービスに参入。新規参入の台湾之星移動通信が接続し放題月599元のプランを打ち出したことも大手3社にプレッシャーを与えている。