新北淡水地区ライトレール、一部路線が着工[運輸]
新北市は3日、淡水地区で計画しているライトレール(LRT)の一部区間の建設工事に着手した。人口増が続く淡水のニュータウンと台北MRT(捷運)とを結び、交通の便を改善する。
「淡海LRT」の建設は2期に分けて行われる。1期目は、台北MRT紅樹林駅から淡海新市鎮と呼ばれるニュータウン地区を結ぶ「緑山線」と、緑山線から分岐し淡水河沿いの漁人碼頭(フィッシャーマンズワーフ)を結ぶ路線。全長9.55キロメートルで、途中高架駅7カ所と地上駅7カ所を設ける。1期工事は2018年に完成する予定。全線開通後は10分間隔で電車を運行し、片道の移動時間が25分程度に短縮される見通し。続いて2期計画として、台北MRT淡水駅と漁人碼頭とを結ぶ路線の建設に取り掛かる予定で、24年の完成を目指す。淡水地区はニュータウンの開発が進んでいるほか、観光客も多く訪れるため、ライトレールは新たな移動手段となる。
淡海LRTは、台北県(現・新北市)が1992年に計画を立案し、2010年に中央政府が建設を認可した。同市の朱立倫市長が公約に掲げた政策の1つでもある。
台湾「下水ラード」騒動 給食・屋台街…700トン流通
台湾南部、高雄市の食用油製造企業が廃油などの再利用油をラード(豚脂)に混入して全土に販売していたことが判明し波紋を広げている。食品衛生当局は5日、食品大手を含むラードの購入先235カ所を公表。江宜樺行政院長(首相に相当)も徹底調査と関連商品の回収を指示した。
悪質な再利用油は「下水油」と呼ばれ中国で問題化しているが、台湾での摘発は約30年ぶり。生ゴミとして回収した食用油や、皮革品製造業者が捨てた油脂などから油を精製した違法業者がおり、高雄市の企業は遅くとも今年2月以降、この業者から油を購入。約25%の割合でラードに混ぜて700トン以上を食品会社や卸売業者、料理店などに販売した。学校給食や庶民の屋台街「夜市」にも流れ、相当量が消費されたとみられる。
警察当局は1日、違法業者の社長(32)ら6人を拘束。食用油企業の会長も4日夜、謝罪したが、「われわれも被害者だ」と主張している。購入が判明した企業は5日、相次いで記者会見し、商品の回収などを発表。日本人観光客に知られる北部、基隆市のパイナップルケーキ店も返品など対応に追われた。
聯強国際(Synnex)、豪でアップル製品販売
電子機器販売大手の聯強国際(Synnex)は4日、米アップル製品のオーストラリアでの販売代理権を取得したと発表した。当面はタブレット端末「iPad」をメインに、次第に販売する製品数を増やしていく。同社がアジア太平洋地域でアップル製品を代理販売するのは台湾、インドに次いで3カ国目。同社はオーストラリアで事業を20年にわたり展開、電子機器販売最大手となっており、アップル製品の投入で更なる業績拡大を狙う。
世界経済フォーラムが「中国台湾」表記、外交部が訂正求める
世界経済フォーラム(WEF、本部ジュネーブ)が3日に発表した国際競争力ランキングの中で、中華民国の英語名称が“Taiwan, China”(中国台湾)と表記されていることが分かり、外交部は4日、WEFに対し訂正を要求したと発表した。
外交部の高安報道官は、この呼称が不適切であるのは明らかであり、受け入れられるものではないと述べ、政府として国家の尊厳を守るために努力を続けており、在外公館の駐ジュネーブ弁事処もWEFに対して抗議を行ったと語った。
過去には、中国大陸の圧力により世界保健機関(WHO)の年次総会で“Taiwan, China”(中国台湾)の名称が使われたほか、米アップル社が提供するOS(基本ソフト)内で台湾の表記が「中国台湾省」とされていたこともあり、外交部はいずれも抗議していた。
中国の対日歴史戦が拡散中、日本は「被害者」の立場強調―韓国メディア
環球時報は4日、「韓国メディア、中国の対日歴史戦が全面的に拡散中」と題した記事を掲載した。
韓国聯合ニュースによると、海峡両岸の和解の象徴として、抗日老兵を含む台湾の代表も3日の記念式典に出席した。当日は香港、マカオ、台湾もそれぞれの方法で抗戦勝利69周年を祝った。韓国紙・世界日報は「中国の対日歴史戦は現在、全面的に拡散中。一部地方では南京大虐殺を紹介した小中学生向けの補助教材が出版されている」と報じた。
韓国の外交筋によると、中国は国際社会における第2次大戦の勝利の成果を強固にするため、ロシアやアジア各国の首脳を含む複数の国に来年の世界反ファシズム戦争勝利70周年を祝う式典に出席するよう早くも招待した。中国の抗戦勝利記念とは異なり、日本の第2次大戦の記念日は加害者ではなく「被害者」の立場が強調されている。8月15日の「終戦の日」のほか、毎年盛大な式典が催される8月6日の「広島原爆の日」や同9日の「長崎原爆の日」がそれにあたる。
3日の抗戦勝利記念日に第2次安倍改造内閣の顔ぶれが発表され、日本の世論の関心が集中した。中国の抗日戦争69周年記念の日をわざわざ選んで行うとは、世論の重点を中国の記念式典からそらす狙いがあったと思われる。
<バスケ>韓国の「妨害」は、自国の帰化選手が出場できないことの逆恨み?台湾ネット「卑怯な民族、過去にも…」
台湾・アップルデイリーによると、台湾バスケットボール協会の李一中(リー・イージョン)秘書長は、韓国から「台湾男子バスケットボールの帰化選手であるクインシー・デービスは、台湾の居住期間が3年に満たないため、仁川アジア大会への出場資格を持たない」との書簡を受け取ったことを明かした。
李秘書長は「韓国のアジア大会組織委員会の対抗心は強い。直前になってこんな手段を講じてくるとは」と怒りをあらわにした。台湾側は過去に2度、同選手の出場資格についての確認を行っているが、それまでは「問題ない」との回答だったという。
実はこの話には前置きがある。台湾男子バスケットボールチームは7月に仁川アジア大会に向けて韓国で10日間合宿を行い、その間、韓国代表と親善試合を2試合行った。その際、韓国の兪載学(ユ・ジェハク)監督はこの2試合で韓国を苦しめたクインシー・デービスについて、「なぜ彼がアジア大会に出場できるのか理解できない」と発言。また、韓国メディアも「台湾の帰化選手がアジア大会に出場できるのに、韓国の帰化選手が出られないのはなぜだ」と訴えた。
韓国の帰化選手アーロン・ヘインズは、2008年から6シーズン韓国でプレーしているが、FIBAアジア(前身はアジアバスケットボール連盟)は韓国で居住していたとは認めなかった。そのため、「対象国で3年間生活していなければならない」との条件をクリアできず、仁川アジア大会への出場資格が得られなかった。
この件が韓国の「妨害」につながっているかは定かではないが、台湾のバスケットボールファンからは、「ひきょうな民族。過去にも何度となく汚いマネをしているから、(今回の件も)不思議はない。もし今後、台湾にすり寄ってくるようなことがあれば注意が必要だ」「これは偏見ではない。韓国はこれまでに何度も同じようなことをしているからな」「ワールドカップで惨敗したから、アジア大会で慰めようってことか?」など、怒りのコメントが寄せられている。
中秋節連休で外国人客に“快速出入国サービス”の利用促す
台湾桃園国際空港では中秋節にあたる今月8日前後の混雑を見込み、人員を増強するなど対策を取る一方、外国人利用者に対し出入国審査がスピーディーにできるサービスの利用を呼びかけている。
同空港によると、4〜10日の期間中には計54便が増便され、利用客が1日あたり2500人増加する見込みだという。このため、空港側では混雑時間帯に保安検査場の拡大や出入国審査官の増員などで対応する方針。
また、年に3回以上訪台している外国人ビジネスマンに対し、専用ゲートでの出入国審査手続きが可能となる「商用目的外国人快速入出国証明」を発行しており、頻繁に訪台する海外からの利用客に申請を促している。
有効期間は1年間。希望者は内政部出入国及び移民署の専用ウェブサイト上で申請できる。
台湾、観賞魚で年商42億円 今年は新種3種がお目見え
年間売り上げ12億台湾元(約41億6300万円)を誇る観賞魚の見本市、「台湾観賞魚博覧会」が今月12日〜15日に南港展覧館(台北市南港区)で催される。開催を前にこのほど新たに3種類の魚がお披露目され、1匹に10万元(約34万6900円)前後の値段がついた。
今回新たにお目見えしたのは頭に宝石の王冠をかぶったような「赤茘鳳冠」、その姿がとてもエレガントな「神仙美人魚」、鮮やかな色の「真紅眼白子関刀宝石」(=写真)。飼育業者によると、バイヤーによってはそれぞれ10万元、8万元、12万元の値が付いたという。
台湾の観賞魚産業は世界進出を視野に各業者が農業委員会・屏東生技園区(バイオパーク)に入居しており、事業の拡大が図られている。この結果、産業全体での売り上げは去年1年間で12億元に上り、今後1〜2割の増収も期待できるという。
売り上げのうち観賞用のエビが2億元(約6億9400万円)と最も多く、これに錦鯉の1億5000万元(約5億2000万円)が続く。さらに飼料や飼育機器などを加えれば、市場規模は44億元(約152億6400万円)台に膨らむという。関連器材の多くは台湾業者が独自に開発したもので、割れにくい強化プラスチック製のサーモメーター、大自然さながらに光が24時間変化し続けるLED照明などがある。
観賞用エビを20〜30種類飼育しているある業者は、欧米や日本のアマチュア飼育家は専門知識も豊富で、高品質のものは1匹千元(3万5000円)程度の値が付き、輸出先はドイツが4分の1、ポーランド、スイス、日本がそれぞれ1割を占め、最近は米国や中国大陸市場にも参入していると話している。
リアルな日本を世界に発信しローカライズするイベント「Tokyo Crazy Kawaii」が今月12−14日、台湾・台北市にある花博公園争艶館で開催される。同イベントがアジアで開催されるのは初めて。昨年はフランスのパリで初開催され、2日間で1万人以上を集めた。
台北で開催される過去最大規模の日本の同イベントでは、ファッション、音楽、フード、アニメ&ゲーム、キャラクター(雑貨)、祭りなどのコンテンツが展開。日本に行ったとしてもなかなか体験することのできない旬のアーティストが集うこのイベントにはリアルな日本が集結している。
同イベントには台湾でも絶大の人気を誇る歌手の藍井エイルが音楽ステージでライブを披露するほか、声優の桃井はるこや丹下桜、豊永利行なども出演し、サイン会やトークショーを行う。ファンにとっては忘れられない思い出となるだろう。
ジャッキー息子に大麻販売?台湾の元男性歌手、複数の男に襲撃されていた
3日、俳優ジェイシー・チャンらに違法薬物を売ったと報道された元男性歌手が、先月末に複数の男性に襲撃され、負傷していたことが明らかになった。写真はジェイシー・チャン(左)とSuffa(右)。
2014年9月3日、俳優ジェイシー・チャン(房祖名)らに違法薬物を売ったと報道された元男性歌手が、先月末に複数の男性に襲撃され、負傷していたことが明らかになった。NOWnewsが伝えた。
ジャッキー・チェンの長男で俳優のジェイシー・チャン、台湾の俳優コー・チェントン(柯震東)らが先月14日、違法薬物使用の疑いで北京公安局に身柄を拘束された。この騒動直後から、「ヒップホップグループの元メンバー」で「F姓の台湾人歌手」が、2人に大麻を売ったとして複数のメディアが報道していた。
ここで浮上したのが、音楽ユニット「三角COOL」元メンバーのSuffa(費聿鋒/フェイ・ユーフォン)の名前だった。Suffa側では報道内容を否定し、尿検査も行っているが、先月30日に台北市内の路上で複数の男に襲撃されたことが明らかに。目撃者によると、棒を持った7〜8人の男が「クスリを売っただろう?」と叫んで殴りかかったという。
台湾メディアによると、Suffaは頭部に5針を縫うケガを負っている。ただし犯人を提訴するつもりはないという。
2008年に暴力事件を起こしてユニットを脱退している。関係者によると、近年は受洗してキリスト教徒になり、チャリティーに励むなど、以前とはまったく違う印象を見せていたという。
香港に「タオバオ」新サービス―ネット商品、コンビニ・郵便局引き取り可能に
中国最大のネットショッピンググループ「淘宝網(タオバオ)」が8月21日、香港・台湾・オーストラリアの顧客に向けて、コンビニや郵便局での直接引き取りサービスを始めた。(香港経済新聞)
従来の宅配サービスでは、引き取り人の時間帯や配達場所の価格に問題が生ずる事が多く、それらを解消するために海外での自宅外引き取りサービスに着手。香港では、郵便局、順豊エクスプレス、セブン-イレブンの3社と提携し、200カ所余りの場所で荷物引き取りが可能になる。
「淘宝網」の購入者は、購入時に海外配送の宅配か引き取りかを選択することができ、専用決済システムか専用アプリで支払いを済ませる。荷物の到着日の連絡はないため、支払い確定後は、通常2〜4日程度で到着し、ネット上で「配送中」や「配達済み」など荷物状況追跡を確認できるようにした。料金設定は、宅配に比べて引き取りのほうが低価格で、宅配時間を選ぶ必要がないことや、郊外への配達超過料金などの問題を解消できると好評を得ている。中国側に個人情報を伝えたくないという香港人も多いことから、利用しやすくなったという声も。
提携3社共に、引き取り期間は3日間。4日目より郵便局、順豊エクスプレスは保管料として1日当たり10香港ドルを加算する。郵便局では最長3カ月の保管期間で、セブン-イレブンは4日目に購入者に連絡し、引き続き引き取りを希望か宅配に切り替えるかを確認後手配可能。重さによって料金が異なるため、電話連絡の際に料金を確かめる必要がある。
支払い完了後に引き取りとなるため、誤認引き渡しなどの問題も懸念されているが、同社では「サービスの大きな一歩」と位置付けている。同社は「引き取り時には、誤認引き渡しを防ぐために、写真付きの証明書などを用意すること」や、「いつ引き取り場所に到着するかなどをこまめに自身で確認すること」を薦めている。
国民党元幹部「台湾では台湾独立を主張する人が、大陸では中国人を自称して金儲けしている」
中国メディア・環球時報は3日、台湾島内では台湾独立志向が強いという見解は、メディアやネットの偏った情報が生んだ誤解であり、若者の多くは現実的かつ、経済的なメリットなどから大陸との融和を志向しているとする邱毅・元国民党中央常務委員の文章を掲載した。
台湾ではこのほど、2つの世論調査の結果が出た。1つは、中華民族としてのアイデンティティを感じる人の割合が87%、「自分は台湾人であり、中国人である」と考えている人が60%というもの。もう1つは、半数の台湾の若者が大陸で仕事をしたいと考えているというものだ。これは「台湾独立」傾向にあるという認識や、若者による大陸排斥といった見解とは相反するものだ。
「自分は台湾人であり中国人」との回答率は、5月の学生運動後に下落したがその後回復した。台湾が現実性や経済効果を考える通常の軌道に戻ったと言える。そして、「台湾人であり中国人でない」の3〜4割という回答率は、台湾独立支持者の概算と比例する。メディアやインターネットがあおっているだけで、台湾独立は決して主流ではないのだ。
台湾では「自分は中国人でない」と言っておきながら、大陸に行くと「自分は中国人だ」と言い張る人がいる。台湾の商人、政治家、芸能関係者の多くはこの「投機的台湾独立」タイプなのだ。彼らの態度に対して市民の半数以上が「現実的で、理解できる」との見解を持っている。また、台湾独立を盛り込んだ民進党の党綱領に対して、過半数の市民が「安心できる両岸政策」へと修正するよう要求しているのだ。
若者による大陸での就業志向は、現実や経済的利益を考慮したもので、学生運動で方向性に迷いが生じたわけではないことを示す。
高齢者不満トップは電話音声ガイダンス
衛生福利部ではさきごろ全国の65歳以上のお年寄りに対し、居住地の環境について調査した。お年寄りたちの満足度が最も高かったのは、公共事務手続きの窓口応対と、公共交通機関の割引サービスだった。花蓮県では8月11日、お年寄りと身体障害者用の、乗合バス用パス「愛心カード」が、ICカードにグレードアップした事を啓蒙するPRするイベントが行われた。ICカードは従来通り無料で利用できるほか、チャージもできるという。
公共サービスや町の環境の中で、台湾のお年寄りがもっとも不満を持っているのは、電話の音声ガイダンスだったことが衛生福利部の調査でわかった。
台湾では高齢化が進んでいる。衛生福利部では来たる超高齢社会を見据え、数年前から、WHO(世界保健機関)の提案をもとにした、高齢者に優しい国づくりを目指した計画を推し進めている。
衛生福利部国民健康署ではさきごろ、全国の65歳以上のお年寄り2000人あまりに対して、これらお年寄りの住む町の環境について調査した。お年寄りたちの満足度が最も高かったのは、外出して公共の事務手続きなどを行う際の、窓口の担当者の応対と、公共交通機関の割引サービスだった。一方、満足度が低かったのは、電話による音声ガイダンスサービスだった。音声ガイダンスについて、高齢者は何度も選択して切り替えていくことに頭を悩ませるという。また、「歩道および『騎楼』(ビルの1階部分を後退させて、軒下の通路としている部分)の段差」、「高齢者の雇用支援」、「公共交通機関を待つ際の環境」の項目についての満足度はいずれも低いものだった。
この結果について、国民健康署の邱淑媞・署長は、各県市政府は参考にすべきだとして、「電話による音声ガイダンスのうち、高齢者がよく利用するサービスは音声ガイダンスではなく、人が対応すべきだ。また道の段差の解消については台北市、台中市ですでに行っており、他県・市にも奨励したい。また、公共交通機関は非常に重要で、待つ際の環境も改善する必要がある」と指摘した。
邱・署長は現在、「中南部の嘉義県、雲林県、中部の南投県、離島の澎湖県などでは、65歳以上の人口が高齢社会の目安と言われる14%を超え、南東部の台東県、中部の苗栗県、台北市も14%に迫っており、あと4年で台湾全体が高齢社会に突入する」と説明、各県・市政府がお年寄りに優しいまちづくりをスピーディーに進めていく必要性を強調した。
斗南駅周辺開発で町おこし 日本時代開業の鉄道駅
雲林県南部の斗南駅周辺に計画されていた大規模開発プロジェクトが約16年の紆余曲折を経て、本格始動する見通しとなった。県では商業施設を建設し、レストランやホテルなどを誘致し、地域の活性化につなげたい考え。
雲林県では1998年から駅周辺の6.8ヘクタールが対象の開発計画を進めてきたが、一部の土地所有者との話し合いがまとまらず、足踏み状態が続いていた。
4日に現地を視察した蘇治芬・雲林県長(=写真右2)は、駅を跨いだ4.6ヘクタールを先行開発する修正案が7月に通過し、年末にも工事を開始するとしている。
また、駅周辺に残されている台湾鉄路の古い倉庫については、これらを活かした教育文化施設を整備し、商業施設と合わせて地元の観光産業や芸術文化などを発展・育成させたいと意気込んでいる。
【 斗南駅 】 1903(明治36)年に「他里霧駅」として設置、終戦5カ月前の1945年3月には駅舎の改築が行われ、「日本が台湾に残した最後の大型駅」とされる。
馬・総統:米軍、防災救援で国軍との提携希望
馬英九・総統が、アメリカは中華民国国軍と協力し、台湾を東南アジアの災害防災救助センターにする考えをもっていると明らかにした。
中秋節を4日後に控えた4日、馬英九・総統は、離島・澎湖島で空軍の部隊を慰問した。馬・総統は澎湖の兵士の士気の高さ、精鋭化した戦備を評価、国民は安心して中秋節を過ごせると述べた。
馬・総統は、国軍は戦いに備える以外に、今では災害救援活動にもあたらねばならず、任務は以前より重くなっているが、大きな成果を出していると評価、「最近、アメリカ軍と交流を行った際、互いに各々の災害救援に関する努力について学んだ。その結果、アメリカ軍は台湾と提携し、台湾を東南アジアの災害防止救助の中心として、各国の災害救援人員のトレーニングを行えるよう希望した。これは非常に重要な事だ」と強調した。
馬・総統はまた、さきごろ澎湖島で発生した旅客機墜落事故に触れ、「澎湖の兵士達は事故発生後すぐに現場に投入され救援活動を行ったほか、事故機に搭乗していた兵士も一人の女子児童を救出した。国軍のあるべき姿を貫徹していた」と称賛した。また、高雄市で7月31日深夜に発生した爆発事故の復旧作業に触れ、「国軍は1万2000人の兵力及び多くの車両、機械を投入し、災害の損失拡大防止につとめ、人々の尊重を受けた。この事は喜ばしい事だ」と述べた。
馬・総統はさらに、「台湾海峡両岸の関係はこの65年間で最も平和で、かつ繁栄の時を迎えているが、国軍は常にしっかりと準備を行っていなければならない、そうして初めて固い防御が徹底でき、効果的な抑止につながる」と指摘した。
行政院、「最低賃金調整」案を承認
行政院が3日、「最低賃金調整」案を承認、来年7月からの最低賃金の引き上げが決定した。
行政院の孫立群・スポークスマンによると、江宜樺・行政院長は3日午後、労働部から提出された「基本賃金調整」案を承認。これにより、来年2015年の7月1日から、最低賃金は引き上げられ、月給は、現行の1万9273元から、金額で台湾元735元、率にして3.81%アップの、台湾元2万8元(日本円約7万250円)、時給は、115元から5元アップの120元(日本円約421円)に引き上げられ、台湾及び海外出身の出稼ぎ労働者およそ232万人がこの恩恵を受ける事になる。
江・行政院長は8月15日、労働者団体の代表との座談会の中で、庶民の生活とかかわる食品類の物価指数上昇率が、今年1月から7月までの平均で3.82%に達しており、社会的に弱い立場の一般労働者への影響が強まっていることを政府は重視していると説明、労働部は、消費者物価指数(CPI)上昇率が3%に達した場合に最低賃金審議委員会を開くという決議を見直すべきだと指摘した。
労働部は8月25日と29日に2回、最低賃金審議委員会を開催し、労使双方及び政界、学術界の4者は来年の最低賃金調整について合意した。また3ヶ月以内に専門チームを組織し、四半期ごとに最低賃金に関する話し合いを行うことについても合意している。
孫・スポークスマンは、行政院は今後、最低賃金の調整について制度化させていく方針だと説明した。