台湾・李登輝元総統、北海道を初訪問 日本の牛乳味わい「おいしい」
5年ぶりに訪日中の李登輝元総統は23日、北海道を初訪問した。李氏は牧場を視察し、日本の畜産業の現状などについて話を聞いた。
農業経済学者でもある李氏は、40分にわたって牧場関係者と話し込むなど、強い興味を示し、北海道の畜産業について学ぶことで、台湾での牛肉に関する問題解決に役立てたいと語った。
また、同行している関係者によると、李氏は牧場側が用意した搾りたての牛乳を飲み、しきりに日本語で「おいしい」と話して喜ぶ様子を見せていたという。
19日から7日間の日程で訪日している李氏は、これまで最新のがん治療技術に関する会議に出席したほか、太陽光発電施設などを訪問。24日は小樽市を訪れ、25日には台湾への帰途につく。
政府、公務員のLINE業務利用を禁止
江宜樺・行政院長(首相)は23日、立法院(国会)で、公務員に対し、業務に使用するパソコンでの無料メールアプリ「LINE」利用を禁じたことを明らかにした。私用スマートフォンでも可能な限り業務に関する連絡を行わないよう求めた。行政院で情報機器の安全性を担当する張善政氏は「LINEではアカウントの乗っ取りや詐欺が頻繁に発生している」と指摘。中国小米科技のスマートフォンについても3ヶ月以内に利用を禁ずるかどうか判断する方針だ。
外交部:「ウッドボール」をいつか五輪競技に
外交部が、台湾が発明したスポーツ、「ウッドボール」を将来的にオリンピック競技に育てたいとしている。「ウッドボール」は、ゲートボールとゴルフを組み合わせたようなスポーツで、老若男女いずれも楽しめる。外交部では近年、国際ウッドボール総会に協力して普及活動を行っており、外交部カップ大会を開催している他、さまざまな活動を各国で開き、このスポーツをより多くの人に知ってもらおうとしている。
外交部非政府組織国際事務会の牟華瑋・執行長は23日、「国際的なスポーツにできるよう希望している。ウッドボール総会がアメリカで支部を作るのもサポートしており、いつの日か、オリンピック競技にできないかと考えている」と話した。
LCCのタイガーエア台湾、26日に初就航 機内食にはルーロー飯も
チャイナエアライン(中華航空)系の格安航空会社(LCC)、タイガーエア台湾(台湾虎航)が今月26日、シンガポール路線に就航する。23日には台湾本島がデザインされた機体のイラストが公開された。
同社はエアバスA320型機を使用。3年以内に12機を導入する計画で、全ての機体に文化伝承と新世代の活力を表した「Taiwan」の文字が書かれる。コーポレートカラーはオレンジ。
チャイナエアライン系のケータリングサービスを活用した有料の機内食ではルーロー(滷肉)飯や排骨(スペアリブ)飯、カボチャビーフンなど台湾を代表するグルメを提供する。サラダやサンドイッチなどの軽食もある。
現在、台湾におけるLCCシェアは7.2%を占めている。同社では来年以降、北東アジアや中国大陸、香港への路線拡大を目指すとしている。
<アジア大会>とことんまでやる!韓国が勝つために“ずるい行為”、台湾メディアなど指摘
台湾メディアは、野球の台北チームの羅嘉仁選手が試合前に抜き打ちのドーピング検査を受け、ウォーミングアップができなかったと報じた。韓国、台北ともに野球の金メダル候補。台北のバトミントン選手も「午前9時からの試合なのに7時に会場入りするように言われ、送迎車が来るのをみなで待っていたら、2時間も待たされた」と訴えた。
馬術では、韓国選手だけが、ボランティアによってメディア取材のガードを受けた。日本メディアも、バトミントン男子の準々決勝で、日本チームが空調による「不可解な風」の影響を受けたと報じた。韓国選手が攻撃するときと、日本選手の攻撃する時で、風向きが変わったとの声が出ている。
日本人が寄贈の楽器、孔子の生誕記念日に音色披露
孔子生誕2564年を迎える9月28日、台北市内の孔子廟で、日本人から寄贈された打楽器「編磬(へんけい)」の音色が初めて披露される。
編磬は大小異なる16枚の石から作られた楽器で、古代中国の儒教音楽で使われる8種類の楽器「八音」(金、石、糸、竹、匏、土、革、木)の1つ。1990年に日本の楽器製作者、前田仁さんがサヌカイト(讃岐岩)で作ったものを孔子廟に寄贈して以来、長年使用されていた。
しかし、年月とともに一部が破損。サヌカイトが台湾で産出されないことから、修復に頭を悩ませていたが、2013年9月に関係者が仁さんの息子、宗一さんと知り合い、12月ごろから編磬の復活に向けた取り組みが行われていた。
孔子廟側は修復を希望していたが、宗一さんは日本で所有していた編磬1台を新たに寄贈することを決めたという。
28日の儀式には宗一さんも出席する。また、27日からは前田親子による編磬の寄贈を紹介する特別展も行われる。
アジア大会、さみしい客席 余るチケットにあきらめ顔
韓国・仁川で開催中のアジア大会で観客の少なさが目立っている。販売不振が主な原因だが、ネットの売買サイトには余ったチケットがあふれており、公務員に「押し売り」された大量のチケットが利用されていないという疑惑も浮上している。
22日夜にあったサッカー女子の日本―台湾戦。5万人収容のスタジアムに観客は300人ほどだった。岐阜県から来た石垣泰さん(44)は「想像と違って驚いた。選手のかけ声も聞こえるのでありがたいけど、サッカーファンとしては少しさみしい」と話した。日本の旅行会社からは「チケットは完売した」と言われたが、ユニホーム姿のサポーターは10人ほどだった。会場に来るまで、ユニホーム姿の日本人らしい人は誰も見かけなかった。
大会組織委員会によると、チケットは21日現在で約82万席、約206億ウォン(約21億円)分が売れ、目標額の6割程度だ。座席数でみると、韓国メディアが報じた目標の330万席の4分の1程度にとどまる。会場規模が大きい陸上やサッカーは全体の数%しか売れていないという。
チケットは転売禁止のはずだが、韓国の有名選手が出場する水泳の決勝や、野球の韓国戦まで、ネット上に定価以下で出品されている。1枚1万円以上する閉会式のチケットは半額以下で出回る。
組織委は、19日の開会式のチケット購入者に韓流コンサートの招待券をつけるなどしたが、その後は特に対策はとっていない。組織委の担当者はあきらめ顔だ。「人気種目は売れたし、失敗とは考えていない。売れないものはどうしようもない」
経済部、日本からの輸入品価格を注視 大幅な円安受け
経済部の杜紫軍部長は23日、大幅な円安が進んでいることを受け、日本から輸入された商品の価格に注視していくとともに、為替の変動を販売価格に反映するよう各企業と協議を行うと述べた。複数の台湾メディアが報じている。
ニューヨーク外国為替市場の円相場は19日に、2008年9月以来、6年ぶりに1ドル=109円台の円安ドル高水準となったあと、22日も109円前後で推移しており、円安基調が続いている。
しかし、日本から自動車、化粧品、衣料品などを輸入している企業の多くは、元々米ドルによる計算を行っているため影響は受けない、あるいは昨年すでに価格調整を実施したとして、円安による値下げはしない方針を示している。
香港の授業ボイコットに台湾の大学生らもエール
次期行政長官選挙で民主派候補を排除する制度改革案を採択した北京当局に抗議する香港の学生団体などの授業ボイコットに、台湾の大学生や社会運動団体などがエールを送っている。
この抗議活動は22日から5日間にわたって行われている。初日には大学や専門学校など20数校から約1万3000人(主催者発表)が参加した。
台湾の清華大学、台湾大学、中央大学、中山大学、中正大学5校の学生自治会も22日午後、インターネットを通じて「あなたたちは1人ではない」とシュプレヒコールを上げるなど、声援を送った。今後は民主主義をテーマとする“街頭授業”などを行う予定。
このほか、台湾と中国大陸の「サービス貿易取り決め」に反対した国会占拠運動の学生リーダーらも香港の若者の行動を歓迎する姿勢を見せている。また、野党・民進党も北京側に対し、民主改革を求める香港の人々の期待に応えるよう呼びかけている。
台湾・台北市が「大都市気候リーダーシップ賞」で特別賞を獲得
C40(世界大都市気候先導グループ)と独シーメンス社が主催する2014年の「大都市気候リーダーシップ賞」の授賞式が22日、米ニューヨークで行われた。台北市は大気環境の部門でアジアから唯一選出され、インターネットの投票で決定される“特別賞”に輝いた。
授賞式ではC40のエドゥアルド・パイス議長が、台北市は自転車シェアリング事業の展開など新たな交通手段を提供することで、自家用車などの利用を減らし、交通手段の見直しによる環境改善を実現していると評価。特別賞の受賞は同市の取り組みが世界の人々に認められた証だと語った。
カク龍斌・台北市長は授賞式で、今回の受賞は台北市民の努力の成果であり、これに満足せず更なる高みを目指していくと述べた。(カク=赤におおざと)
この賞は気候変動に関する分野で優れた取り組みを実施している都市を表彰するもの。台北市はロンドン市やメキシコ市などと共に大気環境の部門でノミネートしていた。
行政院長:2ヶ月以内に輸入油検査制度を
行政院の江宜樺・院長が、2ヶ月以内に輸入油を対象とした検査制度を確立するとしている。最大野党・民進党の立法委員は23日、立法院で、貨物番号「15180050」は、香港から輸入された使用済み食用油を再生した油の疑いがあったものの、検査する規定がなく、所轄機関もないと、税関管理の不行き届きを指摘。
江・行政院長はこれに対し、貨物番号「1518」は広義での工業用油の下の小項目で、行政院はこの問題について会議を開いて検討したことがあると説明した。江・行政院長は、関税率が低く、申請、検査の手続きが無いため、海外から油製品を輸入する際の抜け道になると認めた。
江・院長は、「貨物番号『1518』に分類されているもので、今後も輸入する価値のあるものは申請と検査の手続きを義務付ける。輸入の価値が無いものは輸入を禁止する」と述べた。
江・行政院長はまた、将来的には食用油、飼料用の油、或いは工業用の油のすべてを管理対象に収める方針を示すと共に、財政部、経済部、衛生福利部に対し、2ヶ月以内に検査制度を検討し、確立するよう指示したと明らかにした。
江・行政院長はさらに、関連機関に対し、3ヶ月から6ヶ月以内に、生産許可の分類を完了するよう指示したと明らかにした。将来、ひとつの会社が食用油、飼料用の油、工業用の油を生産するならば、それぞれ生産許可の申請が必要になる。
台東県、楽天市場と提携 県産品の対日輸出などに期待
オンラインショッピングサイトなどを運営する台湾楽天市場は23日、台東県政府と協力覚書に調印した。台東県では楽天の持つネットワークや電子商取引のノウハウを活用し、県内で生産される特産品や文化などを世界に向けて広めたい考えだ。
台湾楽天市場の江尻裕一董事長(会長)は、2008年の台湾進出以来、地元産業のデジタル化に取り組んできたとこれまでの実績をアピールするとともに、楽天の持つ電子商取引などのノウハウを、台東の農産品や観光資源、原住民(先住民)商品のPRに生かしたいと意気込んだ。
楽天では現在、台湾で旅行、クレジットカードなどの事業を展開しているほか、台湾産マンゴー、ライチ、カラスミなどの対日輸出も手がけている。黄健庭台東県長は、今回の提携で地元の“良いもの”に新たな価値を見出し、地域産業の利益を増やしたいと期待を示した。
葉・交通部長:高速鉄道は持続可能な経営が目標
台湾高速鉄道の財務改善計画について、葉匡時・交通部長が、持続可能な経営が目標だとしている。台湾高速鉄道は昨年、運賃を約1割引き上げたが、財務は改善されておらず、近日中に新たな財務改善計画を提示することになっている。一部メディアはこれに関連して、年内に運賃引き下げがありうると報じた。
これに対し、交通部の葉匡時・部長は23日、依然として台湾高速鉄道の株主や立法委員らと意思の疎通をしている段階で、結論は出ていないと述べた。そして、台湾高速鉄道が経営破たんした場合、政府が引き継がねばならない他、債務の清算が大きな問題になるとして、持続可能な経営を目標に改善策を検討していると明らかにした。
台湾高速鉄道は、建設資金の借り入れの利息と減価償却費が経営に重くのしかかり、本業での経営が順調でも、財務の改善が進まない状況が続いている。
地下鉄と人間 隣の駅までどちらが速いか 検証動画が人気
地下鉄と人間のどちらが速いかを比較検証するイギリスの動画が一部から注目を集めている。最近になり、これをまねた台湾版の動画がインターネット上に投稿され、さらに大きな話題になっている。台湾の複数メディアが伝えた。
きっかけは、イギリスのある男性がロンドン地下鉄のマンション・ハウス駅で下車後、380メートル先のキャノン・ストリート駅を目指し、自分と電車のどちらが速く到着するか検証した動画が人気を博したことに始まる。
「アホ1号」と「アホ2号」と名乗る台湾の男性2人は今月20日、台北メトロ(MRT)板南線の忠孝復興駅から、約700メートル離れた忠孝敦化駅まで地下鉄に乗車した場合と地下道を走った場合では、どちらが先に到着するかを検証した。
結果はメトロが1分50秒で、人間が2分10秒。ロンドンでは人間が地下鉄より速く到着することができたが、台湾では20秒の差でかなわなかった。
インターネット上では、駅間距離が台北メトロで最短の534メートルしかない淡水線中山―双蓮間で再挑戦を望む声が上がっている。ただ、メトロの運行や安全に支障を及ぼす行為があった場合、「大衆捷運法」違反で最高7500台湾元(約2万7000円)の罰金が科せられる恐れもあるという。