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日本から帰国の李登輝氏、「多忙で遊ぶ時間なかった」とニコニコ:台湾

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日本から帰国の李登輝氏、「多忙で遊ぶ時間なかった」とニコニコ


日本を5年ぶりに訪問した李登輝元総統は25日夜、台湾に戻った。桃園空港で受けた「旅行は楽しかった?」との記者団の質問に対し、「スケジュールが忙しすぎて遊ぶ時間がなかった」と笑顔で答えた。

李氏は今月19日から7日間の日程で訪日。初日の記者会見で“台日の絆”を強調、翌日大阪で講演し日米関係の強化などを訴えたほか、最新のがん治療に関する会議にも出席して、専門家らの解説に耳を傾けた。

21日の東京講演では自立した国を目指す日本にとっては憲法改正による戦力保持が必要だなどと主張。22日には神奈川県にある太陽光発電所を見学、コストが高くても台湾で関連産業の発展を図る必要性を指摘した。

23日からは北海道を初訪問、牧場を視察し現地の牛乳を味わったが、24日は一部スケジュールを取りやめ休養していた。

日本滞在中、政界要人との接触を控えた李氏だが、札幌市内で同行記者団と懇談した際、再度訪日の可能性を示唆したという。

台湾中銀が政策金利据え置き、安定した成長持続と予想

台湾中央銀行は25日、四半期金融政策会合を開催し、政策金利を1.875%に据え置くことを決定した。据え置きは13会合連続。ロイターのエコノミスト調査でも、15人全員が据え置きを予想していた。

中銀は声明で、経済成長は安定しており、物価の上昇ペースは穏やかと指摘し、その状況が2015年も続くとの見通しを示した。

李登輝氏、訪日終了 政治的行動控える

 台湾の李登輝元総統(91)は25日、北海道の新千歳空港から台北に戻り、7日間の訪日を終えた。李氏は離日を前に札幌市内で同行記者団と懇談し、「台湾と日本の間に外交関係はないが、台湾人はノービザで来られる。年を取っても必要があれば来る」と次回の訪日に意欲を示した。

 李氏は23日に北海道に入り、千歳市内の牧場を視察。24日は体調を崩し半日休養した。

 李氏は19日からの日本滞在中、政権の要人との接触など政治的な行動は控えた。李氏は安倍晋三首相の指導力を高く評価しており、11月のアジア太平洋経済協力会議(APEC)で中国の習近平国家主席との首脳会談を模索する安倍氏に配慮したとみられる。

 北海道でも、敬愛する新渡戸稲造が卒業した札幌農学校の後身である北海道大学の訪問を希望していたが、同大が難色を示したため見送った。

 19日の記者会見や23日の会合などでは、米国が台湾との事実上の外交関係を維持する根拠としている台湾関係法の日本版の制定に賛意を示したり、「台湾が中国(の一部)であると考えてはならない」と持論を述べたりする場面もあったが、大阪、東京の講演では触れなかった。


「台湾の現実を考慮」=統一後の「1国2制度」で中国主席

新華社電によると、中国の習近平共産党総書記(国家主席)は26日、北京で台湾の野党「新党」の郁慕明主席ら中国との統一を求める団体の代表団と会談した。習氏は「国家統一と中華民族の発展に関わる重大問題では、いかなる妥協も動揺もない」と表明。統一後に適用する「1国2制度」に関しては「十分に台湾の現実を考慮する」との考えを示した。
 習氏は「1国2制度」について「両岸(中台)各界の意見を取り入れ、台湾同胞の利益を十分考慮する」と語った。また、「特殊な歴史的境遇と異なる社会環境から形成された台湾同胞の意識を理解する」とも述べ、台湾側への配慮を見せた。

台湾生まれの日本人「湾生」を題材にした書籍、台湾で相次ぎ出版

日本統治時代(1895〜1945年)の台湾で生まれた日本人、いわゆる「湾生」を題材にした書籍が台湾で出版され、注目を集めている。

今月10日、「湾生」の鈴木れいこさんが、台湾での少女時代などを振り返った書籍「台湾 乳なる祖国:娘たちへの贈物」の中国語版「南風如歌」が台湾で出版された。

1935(昭和10)年に台北で生まれ、台湾で12年間過ごした鈴木さんは本の中で、台湾に半生を賭けた父親の思い出や、敗戦による引き揚げの体験、晩年に台湾を再訪した際の想いなどをつづっている。

また、10月1日には12年の歳月をかけて200人以上の「湾生」を訪ねた田中実加さんが、彼らへのインタビューなどを基に書いた「湾生回家」が出版される。来年3月には同名のドキュメンタリー番組も公開される予定。

台湾の立法院長、二審も勝訴 党籍めぐる訴訟

 台湾与党、中国国民党から受けた党籍剥奪処分は不当だとして王金平立法院長(国会議長)が党籍確認を求めた訴訟の控訴審判決で、台湾高等法院(高裁)は26日、王氏の訴えを認めた一審地裁判決を支持、同党の控訴を退けた。

 王氏は今回訴訟の最終決着まで党籍を維持できる仮処分を受けており、党側がさらに上告しても2016年1月までの任期は全うできるとみられている。

 国民党は昨年9月、司法に介入したとして王氏の党籍を剥奪。王氏の立法院の運営手法に、党主席の馬英九総統が不満を抱いていたとされる。


鉄道と都市の歴史を伝えるイベント 27日から開催

台北の鉄道と都市の歴史を広く知ってもらおうと、台北市政府文化局と台湾鉄路管理局は27日から「台北鉄道文化フェスティバル」を台北機廠(台北市信義区)で開催する。

25日の記者会見に出席したカク龍斌台北市長は、貴重な建物や文化の保存、保護に積極的に取り組みたいと語った。今年で2回目となる同イベントでは、鉄道関連施設の公開や歴史的資料などの展示、音楽イベント、講演活動などが10月26日まで行われる。(カク=赤におおざと)

台北機廠は、日本統治時代の1935(昭和10)年に建設された台湾鉄道の元車両基地で、“鉄道の病院”の愛称で親しまれた。作業員用の大浴場やボイラー室、組立工場が台北市の有形文化財に、事務所や客車工場などが歴史的建築物に指定されている。

強敵は仏独の欧州勢 官民一体、海外へ売り込め「日本の高速鉄道」

 8月中旬、マレーシアを訪れた太田昭宏国土交通相は、ワヒド・オマール首相府大臣、サイド・ハミド陸上公共交通委員会議長らとの会談で、日本の新幹線システムの採用を強く訴えた。
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 ターゲットは、クアラルンプール−シンガポール間の約350キロを約1時間半で結ぶ高速鉄道計画だ。2020年ごろの開業予定で、来年にも国際入札が行われる見通し。日本だけでなく、中国や韓国、欧州の企業も関心を示しているという。
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 巨額の受注が見込める高速鉄道計画は、民間企業にも大きな商機をもたらす。太田国交相のトップセールスにはJR東日本や三菱重工業、日立製作所、住友商事の幹部も同行した。
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 「いい案件でぜひやりたいが、マレーシアもしたたかだ。受注を狙う国々を競争させ、有利な条件を引き出そうとしている」
. 同行した企業の幹部はこう感想を述べた。
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 国交省によると、世界では10前後の国で高速鉄道計画が浮上している。新幹線の技術やノウハウは、安倍晋三政権が成長戦略に掲げたインフラ輸出における、「大きな柱になる」(国交省幹部)のは確かだ。
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 1990年代後半以降、ドイツやスペイン、中国で高速鉄道が大勢の死者を出す悲惨な事故を起こした。これに対し新幹線は半世紀、乗客の死者ゼロを守った。高度な安全性は大きな武器だ。
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 しかし、新幹線の輸出は道半ばだ。2007年開業の台湾高速鉄道は、当初優勢だった欧州勢を逆転し、新幹線の海外展開の第1号として注目されたが、車両や電機システムなど一部の供給にとどまっている。
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 強敵はノウハウや実績で勝る仏独を中心とした欧州勢だ。韓国では仏TGVのシステムが採用された。低価格が売りの中国も侮れない競争相手となる。
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 日本勢の課題は何か。三菱総合研究所の平石和昭政策・経済研究センター長は「日本は欧州勢に比べプレーヤーの数が多く、まとまりが弱い」と指摘する。新幹線はJRグループだけでなく、車両や機器、設備などで多くのメーカーや商社が関与する。これに対し、欧州勢は仏アルストムや独シーメンスといった巨大メーカーが中心となって受注に動く。

ベトナム人従業員逮捕=日本向け魚に異物

日本が輸入した冷凍シシャモに殺そ剤や汚物が混入していた問題で、ベトナム警察当局は25日までに、北部タイビン省の台湾系水産会社リッチ・ビューティー・フード社のチャン・スアン・チン容疑者(1979年生まれ)を逮捕した。国営紙ラオドン(電子版)が伝えた。
 冷凍シシャモは山口県長門市の伊村産業が輸入。厚生労働省によると、少なくとも26都府県で販売されたが、健康被害は報告されていない。
 チン容疑者は、勤務時間が1日13〜14時間に達し、月に2日も休めないことに腹を立て、会社の信用をなくそうとしたなどと供述しているという。 

馬台湾総統「中台関係、東西ドイツ統一に学べる」=習中国国家主席との会談を希望

25日、台湾の馬英九(マー・インジウ)総統はこのほど、中国と台湾の関係について「東西両ドイツが統合した経験を踏まえ、ドイツの歴史に中台は学ぶことができる」と述べた。

2014年9月25日、環球時報(電子版)によると、台湾の馬英九(マー・インジウ)総統はこのほど、中国と台湾の関係について「東西両ドイツが統合した経験を踏まえ、ドイツの歴史に中台は学ぶことができる」と述べた。

馬総統は台湾がかつての「一つのドイツに二つの国家」を採用することは不可能だと説明。中国と台湾は「二つの国家ではなく、一つの国の中にあるものでもない。史上例のない関係だ」と主張した。

馬総統は11月に北京で開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)の首脳級会合で、中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席との会談を望んでいると改めて表明。仮に会談が実現しても「中国は国際社会に『一つの中国を放棄したのではないか』と思われることを心配する必要はない。より有利な条件を作り出し、実現にこぎつけたい」と語った。

一方、中国国務院(政府)台湾事務弁公室の馬暁光(マー・シアオグアン)報道官は、中台首脳会談の可能性について「中台の問題であり、国際会議の場を借りる必要はない」と延べ、APECでの実現に否定的な見方を示した。

中国大陸が馬総統を「馬さん」と表現 台湾・外交部「適切」


外交部の高安報道官は25日、アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議への招待状における馬英九総統の呼称について、適切な敬称と肩書で書かれており、「検証に堪えうる」と述べた。

同会合は今年11月に北京で開かれる。関連の招待状は、中国大陸・国務院台湾事務弁公室のキョウ清概副主任が先月末の訪台時、対中国大陸政策担当の行政院大陸委員会の王郁[王奇]主任委員に手渡された。(キョウ=龍の下に共)

だが、この招待状には馬“総統”に代えて「The Honorable Mr.Ma Ying-jeou」(尊敬する馬英九氏)という呼称が使用されていたため、野党の一部立法委員から“史上最も見下された呼び方だ”と批判の声が上がっていた。

高報道官はこれに対し、毎年開催国から招待状を届ける特使が派遣されており、今年も例外ではないと説明。同会合の尊厳、実務的といった原則に触れた上で、台湾を矮小化するいかなる行為も受け入れないと改めて強調した。

外交部の関係者によると、APEC開催国が招待状に使用する呼び方には「Honorable」や「Excellency」(閣下)などがあり、いずれも慣例に沿ったものだという。

TSMC、16nmプロセス製品15年Q1にも生産開始

半導体受託生産世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)は25日、16nmプロセス技術を利用し、中国海思半導体向け第4世代高速通信(4G)基地局など用プロセッサーの生産に成功したと発表した。

同社が16nmプロセス製品生産に入るのは2015年4―6月期中と見られていたが、同年1―3月期中にも大量生産を始める見通しだ。TMSCの劉徳音・共同最高経営責任者(CEO)は「生産成功で当社はウエハー受託生産プロセスは今後も長期間にわたり業界をリードする水準を保ち続ける」と語った。

富士そばが台湾進出、3年で10店展開目指す[商業]

ダイタンホールディングス(東京都世田谷区)は25日、台北市内にそばチェーン「名代富士そば」の台湾1号店をオープンした。現時点で唯一の海外店舗となる。台湾では今後3年間で百貨店内に10店の開設を目指す。

台湾1号店は、新光三越百貨・台北信義新天地A8館(信義区)の地下2階のフードコート内に出した。メニューは、かけそば(89台湾元=約320円)など各種そばや丼もののほか、セットやトッピング(15元〜)もそろえた。店舗は、トリドール(神戸市)が昨年に開いたセルフうどんチェーン「丸亀製麺」の隣に位置。富士そばのかけそばの価格は、丸亀製麺の最も安いメニュー「釜揚げうどん(並)」(69元)を上回る。

ダイタンホールディングスはNNAに対し「昨年に台湾で開かれた日本物産展に出展し、好評を得たことが出店につながった」と台湾進出の理由を説明。「台湾は日本食に対する理解が深く、市場として魅力を感じる」と今後の展開に期待感を示した。商品の価格設定については、そばのめんやつゆ、天ぷら粉など主な食材を日本から輸入しており、輸送コストなどを考慮して決めたとした上で、「今後、店舗数の拡大や現地の原材料を使用することで、原価や値段は改善できる」とコメントした。

富士そばは昨年にインドネシアに出店したが、既に撤退している。今後海外では10月にフィリピンでも店舗をオープンする予定だ。

うつむき族の4割、ネットの世界に逃避=「面倒事から解放される」
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2014年9月22日、第11回「広州・香港・マカオ・台湾・シンガポール」青年指導シンポジウムが20日、広州市で開催された。今回のシンポジウムのテーマは、「インターネット社会のもとでの青少年事業」。

中国青少年研究会の副会長を務める中国青年政治学院の陸士[木貞](ルー・シージェン)教授は、本シンポジウムの基調講演者として、「インターネットを利用した青年の政治参加:社会と青年が共に利益を得る重要な話題」をテーマに講演した。陸教授は、約3000人のネットユーザーを対象にアンケート調査を実施した。この結果によると、「インターネットが自分に及ぼす影響とインターネットに接続する動機に関する調査」において、回答者2940人のうち、「知識を増やしたい」と答えた人が61.4%でトップ、「思考のレベルを高めたい(53.5%)」「肉体的・精神的に楽しむため(47.6%)」「政治的な立場を高めたい(26.8%)」が続いた。「インターネットを通すことで、現実的に関わることでもたらされる面倒事を免れることができる」に、「同意する」または「まあまあ同意する」と答えた人は37.5%に達した。また、「離婚経験がある」青年のうち、「インターネットを利用することで面倒事から解放される」と答えた人の割合は62.3%に上った。

増え続ける「うつむき族」の青年は、インターネットにはまり、SNSで国の大きな出来事を議論する反面、現実的な人との付き合いでは「社交音痴」が多いと嘆く専門家は少なくない。曁南大学ジャーナリズム学部の張晋昇(ジャン・ジンション)副学部長は、指導学生の個別ケースを分析し、「一番肝心なことは、この学生は、現実としっかり向き合わなければならないということだ。当然、そのやり方はさまざまあるだろう。かつて、ある母親が、自分の子供がネットゲームにハマり中毒のような状態に陥った時、彼女自らもネットゲームを習得し、子供を負かすまでになった。子供は、『心から納得して』ネットゲーム依存症から抜け出すことができた」との見方を示した。

台湾交通部長の葉匡時氏、「台湾高速鉄道は事実上、すでに破たんしている」

環球網は24日、「台湾交通部長の葉匡時氏、『台湾高速鉄道は事実上、すでに破たんしている』」と題した記事を掲載した。

シンガポールの聯合早報網は24日、葉匡時・台湾交通部長が24日に立法院で答弁した際、「高速鉄道は厳密に言えばすでに破たんしている」と述べた。台湾の自由時報によると、国民党の林国正・立法委員は「高速鉄道の値上げ後、今年上半期の収益は昨年より16億台湾ドル増えた。年間で32億台湾ドルに上る見通しだが、高速鉄道の総資産は5006億、負債額は4575億、今年の累積赤字は521億台湾ドルに上る。事実上、すでに破たんしている」と指摘した。

葉氏は「政府が強制買収に乗り出せば、特別株主も一般株主も一銭も回収することはできない。特許期間の延長、財務改善、切符代の値下げをセットで実施するべきだ。年末までに立法院の承認を得て、来年には実施し、高速鉄道の経営を持続させたい」と語った。

一方、民進党の李昆沢立法委員によると、台湾の高速鉄道は今年すでに20件の設備異常、12件のポイント故障を起こしており、「それでも特許期間の延長を望むとは。交通部は民衆のことを全く考えていない。延長は全力で阻止する」と述べている。

馬総統に靴を投げつけた男らの無罪確定

2012年の世界人権デーのイベントに出席した馬英九総統に対して靴を投げつけた男らに対する裁判が24日にあり、台湾高等法院(高裁)は「集会デモ法違反などには当たらない」とする1審の判決を支持する無罪判決を言い渡した。

問題となったのは2012年12月10日、景美人権文化園区(台北市)で開催されたイベントに参加した馬総統に対して、独立派団体「908台湾国」の王献極総会長とメンバーの1人が、靴などを投げつけた騒ぎ。馬総統には当たらず、けが人もいなかったが、台北地方法院検察署は、集会をかく乱、妨害したとして、集会デモ法違反と強要の罪で起訴していた。

王氏らは、靴を投げたことについて「言論の自由の範ちゅうを越えておらず暴力行為ではない」と主張。馬総統が選挙時の公約を実現しなかったことから、靴を投げて抗議の声を伝えようとしたなどと説明した。

これに対して台北地方法院(地裁)は今年6月、靴を投げ込まれたことでイベントが中断することはなく、王氏らはその他の妨害活動は行っていなかったと指摘。また、会場では別の団体も抗議活動をしており、違法性は認められないとして無罪を言い渡していた。

検察側はこれに不服として上訴したが、高裁は訴えを退け、無罪が確定した。

激しさ増す中国による台湾へのサイバー攻撃

 中国の台湾へのサイバー攻撃が激化しており、台湾は、それに対し、国家安全保障上の脅威として懸念を強めている、とDiplomat誌のティエッツィ編集委員が、8月15日付同誌ウェブサイトで報告しています。

 すなわち、カナダ、米国に続き、台湾が、中国によるサイバー攻撃を非難している。AFPは、台湾の張善政科技部長(科学技術大臣)が、「中国のサイバー戦部隊が台湾の部隊と、ほぼ毎日交戦しており、数カ月に一度、深刻な攻撃がある」と述べた、と報じている。

 中国からのサイバー攻撃は、中国に対する台湾の政治的および安全保障上のポジションを測るものであり、台湾にとって、特に憂慮すべきことである。張部長は、「攻撃の多くが、台湾との交渉で用いるための情報を窃取することを目的としている」と述べている。

 張部長は、攻撃は、ほぼ毎日行われており、しばしば、両岸交渉における台湾のボトム・ラインについての秘密情報をターゲットとしている、と言っている。張部長は、中国が、台湾を、新しいハッキング技術の実験台に使っている、とも指摘している。攻撃の多くは、比較的シンプルな「フィッシング」(注:悪意のあるソフトウェアをメールで送りつけ詐欺などを行う)であり、何千もの台湾の役人が、月に20〜30通のフィッシング・メールを受け取っている。台湾のサイバー防衛の専門家は、攻撃は、中国の標準的な就業時間に行われている、と指摘している。

 集中的なサイバー攻撃は、台湾に、憂慮すべきもう一つの脆弱性をもたらしている。馬英九総統が2008年に就任して以来、両岸関係は緊密になったが、中国は、台湾を統一するのに武力を用いる権利を諦める気配はない。今日、台湾の通常戦力は、ますます中国に劣るようになり、台湾の国防計画当局は、全面侵攻に耐えうる能力を維持するのに、大変苦慮している。

 さらに、中国は、サイバー攻撃を、台湾のインフラを麻痺させることに使うかもしれないという懸念もある。昨年、台湾の国家安全局長は、立法院の委員会で、中国のサイバー攻撃は、情報を盗むだけでなく、次第に、インフラの破壊に焦点を当てつつある可能性がある、と述べた。全面的なサイバー戦争は、両岸のバランス・オブ・パワーにとり、新たな要素である、と論じています。

* * *

 サイバー攻撃を含め、台湾が中国からのスパイ活動の重要な対象地となっていることは、既によく知られています。台湾の科技部は、今年3月に発足した省級の組織であり、科技部長は、閣僚級です。したがって、馬英九政権として、中国の台湾に対するサイバー攻撃に懸念を示していることになります。また、台湾当局だけでなく、台湾にある米国や日本の代表機関も、中国からのスパイ活動(サイバー攻撃を含む)の対象となっていると考えるべきです。

 中国が台湾から窃取しようとする目標物は、本論説の言うように、まずは台湾との交渉で用いるための情報でしょう。さらに、中国が優先的に情報活動の対象としているのは軍事機密でしょう。それは、特に「台湾関係法」に基づき米国から台湾に供与される兵器に関する情報です。

 台湾が米国と協力して、軍事機密の防衛のためにサイバーによる「交戦」を行っていることは、これまで外部ではよく知られていなかった点ですが、科技部長の述べた通りと思います。

 中国にとって「核心的利益」の最右翼である台湾については、あらゆる情報を、サイバー攻撃を含む種々の手段を使って、広範囲にスパイしていると見て間違いありません。

 なお、かねてより、中国による台湾侵攻があるとすれば、それに先立って、大規模なサイバー攻撃を行い、台湾の官民のインフラを破壊し無力化する、というシナリオが有力視されています。論説は、サイバー攻撃の意図として、台湾のインフラ破壊を挙げており、このシナリオを裏付けていると言ってよいのでしょう。

台日ワーキングホリデー・ビザの発給枠を年間5,000人へと拡大


 中華民国(台湾)と日本は、2009年6月に平等・互恵の原則に基づき、ワーキングホリデー制度を実施して以来、大いに人気を博している。同制度は、18歳〜30歳の若者が一年間有効のビザを取得でき、日本に滞在しながらアルバイトをして、旅行滞在中の生活費の補てんができるものである。同ビザの申請者数は年々増加しており、年間2,000人の発給枠を大幅に超えていることから、外交部は台日新世代間の交流をより一層深め、日本への旅行を願っている若者の夢をかなえる協力をするために、日本側と話し合い、2014年10月27日より、双方はワーキングホリデー・ビザの発給枠を年間各5,000名へと拡大する協議に合意した。

 日本側のワーキングホリデー・ビザは上半期、下半期にそれぞれ2,500名発給される。日本でのワーキングホリデーを計画している台湾の若者は、日本の駐華機関「公益財団法人交流協会台北事務所」に問い合わせるか、同事務所のウェブサイト(http://www.koryu.or.jp/taipei-tw)を閲覧し、日本のワーキングホリデー・ビザ申請の最新情報を知ることができる。

 日本は、労働者保護の先進国であり、労働法や制度が整っているが、日本へのワーキングホリデー利用者数の増加に伴い、労働災害および労使間のもめごとが完全になくなることは難しい。外交部は日本でのワーキングホリデーを計画している若者に対し、出発前に十分に準備し、仲介業者に仕事を手配してもらう場合には、事前に仕事の内容と報酬を把握しておくべきであり、そうしてこそ不必要なもめごとを少なくできるのであると改めて、呼びかける次第である。日本でのワーキングホリデー期間中には特に自身の安全に注意を払い、困難な状況に遭遇した場合には最寄りの駐日代表処または各弁事処に連絡し、適時協力を得ることができる。

【外交部 2014年9月24日】

長野県が高雄ガス爆発事故への義援金を寄贈

野池明登・長野県観光部長および長野県の関係者一行が9月22日、東京・白金台の台北駐日経済文化代表処(以下、駐日代表処)を訪問し、今年7月31日深夜に台湾南部の高雄市で発生したガス爆発事故への義援金を寄贈した。

 野池部長は、犠牲者のご冥福と被災地の一日も早い復興を祈念し、駐日代表処の徐瑞湖・副代表に義援金を手渡した。徐・副代表は、長野県内外の人々から寄せられたご厚意に心からの感謝の意を表した。

 高雄市と長野県は2012年11月に「教育および観光交流の覚書」に調印し、教育(修学)旅行を通した青少年の国際交流や観光の相互訪問などの交流を深めていることから、長野県では8月8日〜9月5日に、高雄ガス爆発事故への義援金の募金を行った。同義援金は駐日代表処を通じて高雄市に届けられる。









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