中国政府、李登輝元総統の日本訪問時の言論を批判
台湾の李登輝(リー・デンフイ)元総統が最近日本に訪問した時、日本版「台湾関係法」を支持する言論を行った。中国国務院台湾事務弁公室の馬暁光(マー・シアオグアン)報道官は24日、定例記者会見で次のように答えた。「演出でまた自分の本性を暴露した。台湾メディアの言うとおり、日本の右翼勢力が『台湾独立の命』を助けることができない」
馬報道官は、絶えることなく両地の関係と平和発展を推進し、手を携えて中華民族の偉大なる復興を実現することだけが、台湾にいる同胞たちの利益の所在であり、福祉であると強調した。
また、記者がスコットランドが9月18日に「独立」住民投票をしたことが台湾世論の注目を集めたが、未来では台湾も「統一・独立」の住民投票を行うことができるかと質問した。これに対して、馬報道官は次のように答えた。スコットランド住民投票に対して、中国外交部はすでに我々の立場と態度を表した。さらに強調する必要があるのは、台湾問題とスコットランド問題は性質の違う問題だ。私たちは一つの中国である原則に従い、「台湾独立」という名目の分裂を一貫して反対する立場も揺るがない。
故宮日本展、九博での開催に合わせ首相夫人が訪日へ
国立故宮博物院(台北市)は26日、10月7日から九州国立博物館(福岡県太宰府市)で開催される特別展「台北 国立故宮博物院 −神品至宝−」の開会式に、江宜樺行政院長(首相)夫人の李淑珍氏が名誉団長として出席すると発表した。
消息筋によれば、日本側は当初、馬英九総統夫人の周美青氏の出席を求めていたが、周氏にはすでに別の予定があったため、李氏が訪日することが決まった。
周氏の訪日を巡っては、以前、東京国立博物館で開催された特別展のポスターなどに「国立」の表記がないとして、6月23日の開会式への出席が見送られるという問題も起きている。周氏はその後、8月4日に行われた同展の特別内覧会の際に日本を訪れている。
九博で行われる故宮展では、2週間限定で公開される「肉形石」を含む、計110点の所蔵品が展示される。開催は11月30日まで。
習近平氏の一国二制度提起に反発 江首相「中華民国は独立国」
中国大陸の習近平氏が26日、台湾との統一を念頭に一国二制度を提起したのを受け、江宜樺行政院長(首相)は同日、「中華民国は主権独立国家だ」とした上で、「一国二制度を受け入れることはない」と強調した。
習氏は26日午前、北京で台湾の統一派団体の関係者と会見し、「平和統一、一国二制度は台湾問題を解決するための基本方針だ」、「一国二制度実現の具体的な形は、台湾の現状を十分に考慮してから決める」などと述べた。
これを受け、行政院(内閣)は江院長が同日午後の国会答弁で一国二制度反対の発言をしたほか、夜に出したプレスリリースでは「『統一せず、独立せず、武力行使せず』との現状を維持することこそ、最も台湾の利益に合致したやり方だ」と従来の立場を改めて主張した。
「中台統一へ妥協なし」習近平主席、強硬姿勢へ変化
中国の習近平(シーチンピン)国家主席は26日、台湾の統一派訪問団と北京で会見した。「国家統一という重大問題では我々の立場は堅く、一切の妥協や動揺はない」と述べ、中台統一への強い思いを示した。発言全体のトーンはこれまでの台湾関連発言に比べて強硬で、台湾政策が調整された可能性がある。
中国の新華社通信によると、習氏は、香港やマカオで行われている「一国二制度」による平和的な統一が「中台統一の最も良い方式だ」と言及した。一国二制度での統一は中国の以前からの方針だが、台湾の聯合晩報によると、習氏が提起したのは2012年の共産党総書記就任後初めて。
同制度は香港行政長官の選出方法をめぐって限界が指摘されており、もともと受け入れを拒んできた台湾の総統府は「全く受け入れられない」と改めて反論。今後、台湾側で反発が広がる可能性がある。
台湾、日本下し決勝へ/アジア大会・野球
韓国・仁川アジア大会第9日の27日、野球の準決勝で台湾が日本を10−4で破り、2002年の釜山大会以来4大会連続の決勝進出を決めた。
台湾は1回に1点を先制されたが、2回には郭厳文(台湾プロ野球・ラミゴ)の3点本塁打などで7点を奪って逆転した。日本は2回に2点、9回に1点を返すも届かなかった。
3回途中から登板した元阪神の鄭凱文(同中信兄弟)は6回3分の2を1失点に抑える好投で今大会初の白星を挙げた。
27日には韓国と中国大陸による準決勝も予定されており、台湾は28日の決勝で2大会ぶりの優勝をかけてその勝者と対戦する。
台湾・馬英九総統、学生に本投げつけられる
馬英九総統が26日、台北市内のホテルで大学生に本を投げつけられるトラブルがあった。
学生は、ホテルを離れようとしていた馬総統に向って、「台湾と中国は別々の国だ」と叫びながら本を投げつけ、その場で直ちに取り押さえられた。
学生が所属している団体によると、彼は両岸(台中)関係に対する馬総統の態度に不満を持っており、抗議のために本を投げたという。
総統府の馬イ国報道官は、市民の理性的な訴えは尊重するが、暴力的なものに関してはどのような形であっても糾弾しなければならないと述べた。(イ=王へんに韋)
また、台湾師範大学政治研究所の曲兆祥教授は、たとえ相手が総統であっても、基本的人権の尊重は必要だと語った。
ジェリー・イェン 日本のファンイベント大成功
人気アイドルグループ「F4」のメンバーで、映画「ルパン三世」(北村龍平監督)にも出演しているジェリー・イェン(言承旭)が24日、日本を訪れ、東京・大阪のイベントに連日登場してファンらを魅了している。台湾の複数のメディアが伝えている。
今回のイベントは、10月下旬に予定されているジェリーの日本ソロデビューシングルのリリースを記念したもので、購入者を対象にした握手会やファンミーティングなどが、25日〜28日の日程で東京と大阪で行われている。
ジェリーは26日、日比谷公会堂(東京都千代田区)で行われたファンミーティングで約3000人を前に4曲を披露。この日は子供から70代の女性まで幅広い年齢層のファンが参加しており、日本での人気の高さをうかがわせた。
新曲は日本語曲で、天使と悪魔というジェリーの内面をさらけ出した作品となっている。ニューシングルの予約枚数は、8月末の受付開始から1週間も経たないうちに1万枚を突破したという。
新北市、日本のハイパーレスキュー参考に台湾初の重機隊設置
台湾北部の新北市で26日、東京の消防救助機動部隊(ハイパーレスキュー)を参考にした重機隊の発足式があった。
ミニショベルやフォークリフトを配備した消防の専門部隊の設置は、台湾では初めてのことで、地震や土砂災害への対応能力の強化が期待される。
ニホンウナギ養殖制限、"国際合意”の舞台裏
丸2年、計7回に及んだ、ウナギをめぐる国際協議がひとまず決着した。
日本、中国、韓国、台湾は9月17日、ニホンウナギの養殖制限で合意。各国とも今年の11月から1年間、ウナギの稚魚を養殖池に入れる量(池入れ量)を、直近1年の実績から2割削減する。翌年度以降の制限量は、あらためて協議して枠組みを決める方針だ。
ウナギは完全養殖が難しく、稚魚を捕獲して成魚に育てるしかない。ところが近年、濫獲や生息環境の悪化を背景に、ニホンウナギの稚魚が不漁に陥っている。今年6月には、国際自然保護連合が「絶滅危惧種」に指定したことも、大きな話題になった。
■ 合意の直前まで難航
水産庁は2年ほど前から、産卵に向かう親ウナギの漁獲規制や、稚魚の漁期短縮を行っている。ただ、ニホンウナギは回遊魚で広範に生息しているため、最大消費国である日本が主導する形で、2012年から中国、台湾と資源管理を目的とした3者協議を開始。後に韓国も加わった。
今回の協議に参加した水産庁の太田愼吾・漁場資源課長は詳細を語らないが、「4月から6月にかけ、いろいろな意見が出た。それでもやっぱりダメという繰り返しだった」と話す。関係者によれば、日本側は当初、制限の目安として過去3年(10年11月〜13年10月)平均を提案。だが、特に不漁だったこの時期を基準にすると制限量が厳しくなるため、他国の同意を得られなかった。そこで譲歩し、比較的豊漁な直近1年(13年11月〜14年10月)を含む4年平均を再提案したようだ。
結局、表に出てきたのは、直近1年の実績から2割減という基準。これに照らした各国の養殖制限量は、日本が当初提案したとされる過去3年平均の実績より多い。業界関係者からは「結局、各国が“笑顔”で終われる合意になった」と皮肉る声も漏れる。
2割減という割合については「ウナギはマグロと違って(資源量を)評価できる状況にない。その中で自主的な措置として相談し、頑張ってやりましょうとした数字」(太田課長)。ウナギ研究が専門の吉永龍起・北里大学講師は「水産庁として初めて養殖量をコントロールできるようになった。これは評価に値する」と言う。
■ 養殖量の制限方法に課題
一方、前年実績のみに基づく制限について、「稚魚の漁獲量は毎年、大きく変動するもの。仮に去年より今年の漁獲量が減った場合、採れる稚魚すべてを養殖池に入れられる可能性もある」と指摘する。日本の場合、今年11月から1年間、養殖池に入れられる上限量は21.6トンだが、仮に不漁で10トンしか採れなければ、その上限に達することなく稚魚を養殖に使い尽くす格好になる。
今回の合意では、各国が民間団体を新設し、業者を管理することも盛り込まれた。日本では内水面漁業振興法に基づき、養殖業者は11月から届け出が必要となる。水産庁は科学的な根拠に基づいた資源管理を行うため、データの収集も進める意向。今回の制限に罰則はないが、法的拘束力のある制度創設に向けた議論も開始する予定だ。
台湾のゆるキャラ“Oh!Bear”、くまモンと夢の共演
交通部観光局のゆるキャラ、台湾[ロ屋]熊(Oh!Bear、オーベア)が24日、東京デビューし、くまモンとともに互いの観光客誘致などに貢献していくことを宣言した。
東京ビッグサイトで25日から「ツーリズムEXPOジャパン2014」は始まっており、これに参加する目的で劉喜臨・観光局副局長は24日、オーベアを含む訪問団一行を率いて日本に出発した。
東京到着後、一行は都内のホテルで台湾観光PRイベントを開き、台湾はグルメや豊かな自然がCNNなど海外の大手メディアに取り上げられるほどの素晴らしさを持っており、これらはいずれも日本人観光客に知ってもらう価値のある台湾の魅力だとアピールした。
また、台湾では来年、国立故宮博物院(台北市)の分館、故宮南院がプレオープンすることや、MRT空港線、台湾高速鉄道の新駅3カ所、高雄ライトレールが開業予定であることなどの最新情報も紹介され、台湾への旅行プランに組んでもらえるようPRを行った。
SMC、16nmプロセス製品15年Q1にも生産開始
半導体受託生産世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)は25日、16nmプロセス技術を利用し、中国海思半導体向け第4世代高速通信(4G)基地局など用プロセッサーの生産に成功したと発表した。
同社が16nmプロセス製品生産に入るのは2015年4―6月期中と見られていたが、同年1―3月期中にも大量生産を始める見通しだ。TMSCの劉徳音・共同最高経営責任者(CEO)は「生産成功で当社はウエハー受託生産プロセスは今後も長期間にわたり業界をリードする水準を保ち続ける」と語った。
中台の審判が結託・・失格判定覆り不満あらわの韓国報道
仁川アジア大会で22日に行われた女子10メートルエアライフル団体戦で、中国が金メダルを獲得した後に失格と判定されたものの、これが覆り、改めて中国の金が確定したことについて、一部の韓国メディアが不満を示している。「中国と台湾の審判が結託し、判定を覆した」との内容だ。中国・夷情網が23日伝えた。
アジア大会の射撃競技では中国が2個の金メダルを獲得。このうちのひとつが女子10メートルエアライフル団体戦だった。この試合、易思玲、張彬彬、武柳希の3選手から成る中国チームは世界記録を破る1253.8点で優勝したが、張彬彬の銃の重さが規定を上回っていたと指摘され、失格となった。しかしその後、中国の王義夫監督の異議が認められ、改めて中国の金メダルが確定した。
これについて韓国のスポーツ紙「スポーツソウル」は22日、「この問題に韓国の射撃関係者は激怒している。明らかな反則があったにもかかわらず、判定が覆るとは理解できない」と報じた。この試合の審判が中国、台湾、韓国の出身だったため、中国と台湾の審判が結託して韓国の審判を押し込めた、という内容だ。
スポーツソウルは記事で、「スポーツの試合で最も公正であるべき審判が、一線を越える決定をした」と指摘し、不満を示した。
このスポーツソウルの報道が台湾のインターネット・ユーザーたちの間で物議を醸した。ユーザーたちのコメントの一部を拾ってみる。
「ワラタwww」
「韓国人の頭にも“公正”ってあるのか?」
「世界で最もスポーツマンシップのない韓国が、“公正”だと?」
「全員韓国人の審判だったら、他の国は金メダル獲れないな」
「韓国の審判って愛国的だよね。この騒動はなにかの誤解? それともカネを渡さなかったから?」
「韓国人を絶滅させないと“公正”はない」
「台湾の審判がなんで中国を助ける必要があるの? いいこと何もないし」