大阪で国慶日の祝賀イベント 緊密な日台関係アピール
10月10日の国慶日(建国記念日)に先立ち、中華民国留日大阪中華総会主催による祝賀会が2日、大阪市内で行われ、台北駐大阪経済文化弁事処の蔡明耀処長など日台各界から450人余りが出席した。
蔡氏は挨拶の中で、台日間の人的往来は昨年360万人に達するなどますます増えていると述べた上で、日本は台湾にとって第2の貿易相手国であり、現在の台日は最も緊密な関係にあると語った。
日本側は村上政俊・衆議院議員らが挨拶を行い、東アジアの安全と民主主義を守るために、日本と台湾は共に行動しなければならないとの考えを示した。
また、式典では大阪中華学校の児童や生徒による獅子舞やダンス、民族音楽などが披露され、会場を盛り上げた。
海岸巡防署、領海侵犯の中国大陸漁船を追い出す
台湾の離島、金門島の南西沖で3日、中国大陸・福建省の漁船団が領海に侵入した。これを受け、海岸巡防署(海上保安庁に相当)は巡視艇の「CP-1008」など計8隻の船艇を出動させ、違法操業の漁船を追い払った。
任務に当たった海巡署職員の話によると、中国大陸の漁船団は一時、金門島南西のテキ山から2カイリ(約3.7キロ)の海上まで迫っていたという。(テキ=羽かんむりに隹)
同署では4日、2000トン級の巡視船「新北艦」も金門島付近の海域に投入し、中国大陸漁船の取り締まりを強化している。
東大教授らが日本統治時代に造られた植物園など訪問
嘉義市の親善大使で作家の李昂さんが3日、東京大学の藤井省三教授らと共に、日本統治時代に基礎が作られた「嘉義植物園」や来年1月24日の日本公開が決まっている台湾映画「KANO」の記念館などを訪れた。
嘉義植物園はもともと1908(明治41)年にゴムの木の苗の生産と試験を行う場所として設立され、のちに植物園として整備された。その歴史は100年を超え、現在では憩いの場として人々に親しまれている。
今回の訪問は教養講座などを開催している朝日カルチャーセンターが企画したもので、同行した藤井氏は、嘉義市には素晴らしい景色や料理だけでなく、日本との文化的、歴史的な繋がりもあり感動したと同地を訪れた感想を語った。
台北メトロ松山線、11月中の開通目指す
建設が続けられていた台北メトロ(MRT)の新路線、松山線の開通に向けた点検作業が5日、台北市政府交通局などによって行われている。板南線、信義線に続く台北市内を横断する3つ目の路線で、既存路線の混雑緩和が期待されている。11月中の開通を目指す。
松山線は全長8.5キロ。西門から松山までを約15分で結ぶ。途中駅は、北門、中山、松江南京、南京復興(現・南京東路)、台北小巨蛋(台北アリーナ)、南京三民。板南線、淡水信義線、中和新蘆線、文湖線、台湾鉄路との乗換駅があるほか、北門駅では建設中の空港線台北駅と接続する。
松山線は開通後、新店線まで乗り入れる。一方で、現行の新店線と淡水線を結ぶ直通運転は取り止められる。台北市政府では点検と改善の作業が済み次第、正式な開通日を公表するとし、開通後は1カ月の無料試乗期間を設けるという。
アジア大会閉幕 台湾は金メダル10個獲得などで9位
韓国・仁川アジア大会が4日、閉幕した。16日間の熱戦で台湾は金メダル10個、銀メダル18個、銅メダル23個を獲得。そのうちオリンピックの公式種目では7個の金に輝き、最多記録を更新した。
台湾は1998年のタイ・バンコクアジア大会で、最多の金メダル19個を獲得していた。だが、五輪種目では当時種目になっていなかったゴルフを含めても6個と、十分な結果を残せていなかった。
今大会で金に輝いた重量挙げ、自転車、ゴルフ、テニス、テコンドーなどは、2016年のブラジル・リオデジャネイロ五輪でのさらなる活躍が期待される。
一方で、金メダル2個の目標を掲げていたテコンドーでは1個のみの獲得、2012年の英国・ロンドン五輪で12強に勝ち進んだ砲丸投げの張銘煌は惜しくも銀に終わるなど課題も残った。
台湾タレントが「韓国は人でなし国家」と怒りあらわに=高級ホテルでやけど、裁判で上告棄却される
2日、台湾の物まねタレントで司会者の郭子乾が、韓国の高級ホテルに損害賠償を求めた裁判で上告が棄却されたことが明らかに。その悔しさを語っている。
2014年10月2日、台湾の物まねタレントで司会者の郭子乾(グオ・ツーチエン)が、韓国の高級ホテルに損害賠償を求めた裁判で上告が棄却されたことが明らかに。その悔しさを語っている。聯合報が伝えた。
郭子乾は2012年1月、家族で韓国・ソウルの某外資系ホテルに宿泊。部屋に備えられたポットを使おうとしたところ、底の部分が脱落して太ももに熱湯を浴び、大やけどを負った。
これについてホテル側は、郭子乾に過失があったとして謝罪の姿勢を見せず。郭子乾は損害賠償を求めて韓国の裁判所に訴え出ていたが、2013年8月に裁判所がこれを棄却。判決文には、全ては彼が故意に起こした騒動であり、「ホテルの名誉を傷つけるための捏造(ねつぞう)」と記されていた。今年2月に2度目の上告を行っていたが、これも棄却されたことを明らかにした。
3年近い裁判で「やることは全てやった」として、これ以上の行動はしないという。さらに郭子乾は、「今回の経験で知ったが、韓国に消費者保護法はない。宿泊客がホテルで命を落としても、ホテル側は賠償をしなくていいらしい。さらに、『5ツ星ホテルで壊れたポットを提供するはずがない』とも言われた」と語っており、「韓国は人でなし国家だ」と激しい怒りをあらわにしている。
しかし芸人魂は衰えず、レギュラー出演する台湾の人気バラエティー「瘋狂大悶鍋」でさっそくネタに。コントの中でアドリブを加え、「これは国全体の恨みだ。アジア大会で野球が負けた、俺も裁判で負けた。こんな屈辱は受け入れられない!」と怒りをぶつけていた。
日本の技術で台湾の“米離れ”に歯止めを 米粉食品の開発に一役
農業委員会農糧署は3日、米の消費量減少を止めようと、台湾の農作物などを紹介するイベント「2014 農産品特展」で、米粉を使用した食品のコンテストを行った。近年、この米粉食品の開発に日本の製粉技術が一役買っている。
行政院農業委員会が9月末に出した年次報告書によると、2013年の1人当たりの米消費量は約45キロで、2003年の49.1キロから4キロ以上減少している。
この“米離れ”に歯止めをかけるため、中華穀類食品工業技術研究所は米粉を使った食品の開発を進めてきたが、4、5年前には商品数が1、2種類と少なかった。
しかし、台湾に比べ米の製粉技術が進んでいる日本との提携によって、より幅広い用途に使える質の高い米粉が確保できるようになり、今年はすでにアイスクリームやインスタント麺など、約30種類の商品開発に成功している。
同研究所と共同開発を行っている双葉食品は、米粉を使用したアイスクリームの商品化を行い、来年4月までに台湾全土の量販店やコンビニなどで販売を行う予定だという。
産経の“朴大統領名誉棄損”問題は「日本右派メディアの故意の中傷」―台湾専門家
中国の衛星テレビ・東南衛視は3日、韓国の朴槿恵大統領に対する名誉毀損の疑いで調べを受けている産経新聞の加藤達也ソウル支局長に対する韓国からの出国禁止処分が、5回にわたって延長されていることについて、台湾の専門家のコメントを伝えた。
台湾・中国文化大学の邱毅教授はこの処分について、「国際的にみても珍しいケースだ」と指摘。名誉棄損問題の背景に、「産経新聞は右派で、安倍政権の軍国主義復活を応援するメディアだということがある」と分析した。
邱教授は「日韓の関係が緊張する中、朴大統領は中国と近付き、日本には強硬な態度をとっているため、産経新聞はこの報道によって朴大統領を中傷した」と指摘。「産経新聞の中でも一般の記者ではなく、ソウル支局長である加藤支局長が事実か確認されていないうわさを元に報じたことには、非常に醜悪だ」と語った。
また、韓国当局の措置については「加藤支局長の記事は朴大統領の人格、名誉を著しく傷つけるものであり、韓国国民をも侮辱した。そのため韓国当局は厳しい対応をせざるを得なかった」と語った。
ただ、「本来であれば起訴するべきだが、それをせずに出国禁止を延長するだけという対応は、加藤支局長側に配慮したものだ」とも話している。