中台首脳会談はご破算に、APECには前副総統が出席
環球時報は記事「蕭万長・前副総統が北京APECに出席、中台首脳会談はご破算に」を掲載した。
台湾紙・聯合報によると、台湾政府は11月に北京で開催されるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に蕭万長・前副総統を派遣する方針を固めた。習近平(シー・ジンピン)国家主席と馬英九台湾総統との直接対談が期待されていたが、ご破算となったもようだ。
中国本土側は一貫して中台首脳会談の実現に前向きだったが、APECという多国籍会議の場で実現すれば、「一つの中国」原則を放棄したとの誤解を与えかねないと懸念しているという。
今春の学生運動による議会選挙などを受け、中国本土側は馬英九政権が台湾の民意を代表しているのか、現時点での中台首脳会談の実現はむしろ台湾の反中感情を増幅させかねないと懸念していた。
台湾の観光客が奈良の東大寺で大騒ぎ、宿泊お断りのホテルも
台湾の観光客一行が奈良の東大寺で大騒ぎする映像がネット上で注目を集めている。閉門10分前に滑り込み、閉門時間になっても帰ろうとしないなど、不適切な振る舞いが記録されている。8日付で中国台湾網が伝えた。
台湾紙・中時電子報によると、台湾の観光客一行が大騒ぎした場所は東大寺大仏殿とみられる。柱の穴をくぐり抜けることができた人にはご利益があるといわれており、一行のうちの1人がこれに挑戦したが失敗。その様子を見ていた仲間たちが大きな笑い声を上げて騒いでいる。中時電子報は「台湾のイメージを著しく損ねた」と指摘した。
このほか、格安航空会社や個人手配旅行の盛況により、多くの台湾観光客がネットでホテルを予約するが、連絡なしの不泊が頻発し、ホテル側が多大な損害を被っている。自衛策として、最近は「台湾の観光客お断り」のホテルも増えているという。
衛生福利部、エボラ出血熱の水際対策強化へ
衛生福利部が、エボラ出血熱の水際対策を強化するとしている。アフリカを中心に広がるエボラ出血熱の感染者が欧米で確認され、各国の関心が高まっている。政府関連部会は8日、立法院外交及び国防委員会で侵入を防ぐ水際対策について報告した。
衛生福利部の林奏延・部長代理は、エボラ出血熱を効果的に阻止するため、衛生福利部は、旅客機内で健康問診票を書かせる他、空港での熱感知器の増設、医療人員の訓練強化、マスクなどの防疫器材の充実などで、水際対策を強化していると説明した。
IMF、台湾の今年の成長率を3.5%と予測
IMF国際通貨基金が台湾の今年の経済成長率を強気に見ている。IMFは7日、最新の世界経済見通し(WEO)を発表、台湾の今年の経済成長率予測値を、従来から0.4ポイント高い、3.5%に上方修正した。これは世界全体の成長率平均の3.3%を上回る数値。
IMFの見通しによると、アジアの四匹のリトルドラゴンと呼ばれる台湾、韓国、香港、シンガポールのうち、台湾の成長率は予測値3%の香港とシンガポールを上回る。韓国は最もよく、3.7%と予想されている。
一方、台湾の来年の成長率は、4月に発表された予測値から0.1ポイント低い3.8%に下方修正された。なお、来年の成長率ではシンガポールは3.0%、香港は3.3%、韓国は4.0%と予想されている。IMFによる世界全体の経済成長率予測値は今年は3.3%、来年は3.8%。
10月9日:台湾加権指数0.13%上昇
台湾加権指数(発行量加権株価指数)は、前回取引日と比較して0.13%上昇し、8966.44ポイントで取引を終えた。
本日の取引総額は829億3500万台湾ドル(約2936億円)。前回取引額の693億7600万台湾ドル(約2466億2000万円)から、大幅に増加した。
台湾投資サミット、外国企業23社で970億元投資
「2014年台湾投資サミット」による、外国企業23社の対台湾投資額が1000億元近くに。経済部は8日、世界各国の企業による対台湾投資誘致のため、台北市内で「2014年台湾投資サミット」を開催した。
同サミットでは企業61社が投資の意向を示し、投資総額は台湾元1480億元(日本円約5207億円)と、過去最高を記録。61社のうち23社は経済部と投資意向書(LOI)を交わしており、投資金額は合計台湾元970億元(日本円約3413億円)に達する見通し。
経済部投資業務処の連玉蘋・処長は、今年の投資サミットの特色について、「以前と異なり、今年は、『Hidden Champion(隠れたチャンピオン企業)』を対象に投資誘致を強化している。『隠れたチャンピオン企業』は、売り上げは40億米ドル以下ながらキーテクノロジーを持ち、市場シェアで世界上位三位以内、或いはその地域の一位という企業を指す.」と説明、「これら企業の能力とキーテクノロジーは台湾にないもので、今回のサミットでは特にこのような企業を20社選出し、投資誘致に努めている」と話した。
投資業務処によると、2010年から2013年までの投資サミットでは投資意向書が87件交わされ、投資金額は台湾元3176億元(日本円約1兆3705億円)に達した。実際に投資が実現したのは90%以上だという。
農業への外国人労働者、来年から試験導入
行政院農業委員会が、農業への外国人労働者導入を来年1月から試験的に実施するとしている。台湾の農家で、「お金を出しても働き手が見つからない」状況がしばしば起きていることについて、行政院農業委員会の陳保基・主任委員は8日、立法院での答弁で、青年の農家を育てるのは容易ではないとして、農業への外国人労働者導入は避けられないとの見方を示した。
陳・主任委員によると、農業委員会では各地が必要とする人数と期間を調査し、仲介業者を通じて外国人労働者を導入、農業委員会が雇用する形をとる。陳・主任委員は、「来年には試験的に実施する。当初は場所と作物別に始める。一気に各地で行うのではない」と話し、外国人労働者を必要とする作業内容、場所、時間を検討した上で、来年1月にもスタートすると説明した。
陳・主任委員によると、農家の多くで働き手が不足する状況は季節性のものであることから、農業での外国人労働者は「派遣労働者」の形をとらざるをえない。しかし、労働基本法は外国人労働者の派遣方式での雇用を認めていないため、農業委員会では現在、労働部と協議中で、まず試験的な方式で実施することにした。
北京APECには蕭・前副総統
総統府の馬瑋国・スポークスマン(報道官)は8日夕方、馬英九・総統は今年のAPEC(アジア太平洋経済協力)首脳会議への特使に、蕭万長・前副総統を指名したと発表した。
馬・スポークスマンは、蕭・前副総統は国内政治を深く理解している他、経済貿易及び外交業務にも精通しており、専門知識と豊富な経験により、台湾の経済貿易面での発展を国際社会に伝え、アジア太平洋地域の経済における台湾の影響力を強められると強調。
蕭・前副総統は経済部長もしくは国家元首の特使としてAPECの関連会議に5度出席している他、中国大陸・海南島で毎年行われるボアオ・アジアフォーラムにも9度参加するなど、その実績は広く知られている。
地域経済の統合への参与は、中華民国政府の重要な施政目標。蕭・前副総統は現在、「TPP(環太平洋パートナーシップ協定)及びRCEP(東アジア地域包括的経済連携)参加民間推進連盟」の召集人を務めており、APECでは各会員体の代表と幅広く意見交換し、台湾のこれら協定への参加に有利な環境づくりに努めることになる。
中華民国政府が今年目指してきた、APECにおける馬英九・総統と中国大陸の指導者、習近平氏との歴史的な対面は断念することに。
ネットゲームの楽陞、中国系同業大手を買収へ[IT]
オンラインゲームの開発を手掛ける楽陞科技(Xペック・エンターテインメント)は7日、英領ケイマン諸島登記の中国系同業大手「Tongbu Technology」の全株式を取得する計画を明らかにした。買収額は10億6,800万人民元(約190億円)の予定で、実現すれば台湾のゲーム産業の海外投資額では過去最大規模となる。
楽陞は買収について「中国市場で事業展開を進めるにあたり、重要な戦略的意義を持つ」と説明。ただ併せて「投資額の大きさなどを考慮し、来月26日に開催予定の臨時株主総会で話し合った上で、経済部投資審議委員会(投審会)に提出する」としている。工商時報によると、手続きが順調に進めば来年上半期にも買収が完了する見通しだ。
一方、Tongbu Technology傘下の厦門同歩網路は、楽陞の許金龍董事長の誘致を受け、新北市新店区にある同社の研究開発本部内に研究開発センターを設立することを表明。モバイルインターネット関連のアプリケーション開発を手掛けるという。
今度は飼料用油混入、頂新グループ企業のラードで問題
頂新グループ(頂新国際集団)傘下の食品会社・正義公司(高雄市)が生産する「維力清香油」、「維力香猪油」、「正義香猪油」の3種のラードで、取引先企業から仕入れた飼料用油が混入されていることが分かった。
初期調査では問題ラードが含まれる関連商品は60品目を超えるという。愛買(a.mart)、カルフール(家楽福)、大潤発(RT-MART)などの量販店では当該ラード商品を売場から回収したほか、その使用が確認された味全のカップラーメンと併せて返金対応を始めた。正義公司のラードについては、9月初めに郭烈成の廃油混入ラードが発覚した後、9月23日の国会で民進党議員が疑念を呈し、予防的措置としての回収を求めていた。その際、江宜樺・行政院長はまだ確証がないとし、「目下のところ大丈夫だ」と発言した。結果、政府の「お墨付き」が付いた同製品が2週間以上販売継続され、批判が高まっている。また、インスタントラーメン大手の維力食品は、今回の製品とは何ら関係がないと強調した。
日本人研究者のノーベル賞受賞 台湾メディアも注目
赤崎勇、天野浩、中村修二の3氏が青色発光ダイオード(LED)の開発でノーベル物理学賞を受賞することが決まったのを受け、8日付けの台湾の新聞各紙がこの偉業を大々的に報じている。
自由時報と聯合報はいずれも一面で報道。自由時報は青色LEDについて「21世紀を明るく照らし、地球温暖化の防止にも寄与する」と評価した上で、中村氏を「青色LEDの父」と紹介した。
蘋果日報は、青色LEDの仕組みをイラストで解説するなど紙面の大半を割いて3氏の功績を伝えた。また、過去に台湾を訪問したこともある中村氏と面識のある台湾科技大学教授の黄忠偉氏は、「自信があって大変丁寧な方だ」と語っている。
食用油に飼料用油の混入が発覚 衛生当局が回収指示
食品会社の正義(高雄市)が販売する複数種類の食用油に飼料用油が混入していたことが8日、明らかになった。衛生福利部食品薬物管理署(食薬署)では、販売店などに対して当該商品の回収を指示している。
台南地方法院検察署の調べによると、正義の取引先企業は2012年と今年2月~5月、合計約1800トンの飼料用油を仕入れ、その一部を食用ラードと偽って正義に販売していたという。問題となった食用油の生産量、生産期間などについては高雄市や台南市の衛生機関が確認を行っている。
検察は8日午前、取引先企業を経営していた男の身柄を拘束した。男は2004年まで正義に勤務していたという。一方、正義側は事件との直接的な関与を否定している。
台湾では今年9月にも南部の食品会社が廃油などを混入した食用油を販売・流通させていたことが発覚しており、社会問題になっていた。
台湾・金門、県設置100周年で回顧展開催
金門県の設置100周年を記念した回顧展「建県百年史蹟特展」が11月30日までゴ江書院で行われている。(ゴ=さんずいに吾)
この特別展では1915年に金門県が設置されて以来の歴史や地元の伝統工芸、食生活、建築様式などが写真や実物を交えて紹介されている。テレサ・テンの歌や蒋介石元総統の肉声が聞けるコーナーのほか、金門銘菓を展示するブースなどもある。
開会式に出席した李沃士金門県長は、金門が歩んできた過去を後世に伝え、無限にある将来の可能性に期待したいと語った。
日本統治時代から台湾コーヒー普及に貢献の“達人”亡くなる
台湾コーヒーの故郷として有名な雲林県古坑郷などで、日本統治時代からコーヒー栽培に携わり、その普及や関連産業の発展に貢献した黎維槍氏が9月末に90歳で亡くなり、8日に告別式が行われた。
黎氏は1945年の台湾光復(中華民国への復帰)後もコーヒーの栽培や加工などに従事。台湾のコーヒー産業の発展に深く関わり、亡くなる3年前まで栽培技術を後世に伝える取り組みを行っていたという。
古坑郷のコーヒーはその品質の高さから天皇に献上されたこともあったとされている。告別式では、交流のあった人々が霊前でコーヒーを作り、故人を偲んだ。
大阪で中華民国の建国記念日祝賀会 1000人以上が集う
中華民国の国慶日(建国記念日)に当たる10月10日を前に7日、台北駐大阪経済文化弁事処(領事館)主催の祝賀会が大阪で開かれ、各界からの関係者ら1000人以上が出席した。
弁事処の蔡明耀処長は、台日友好関係のさらなる促進を呼びかけたほか、広島県で発生した土砂災害や岐阜県と長野県にまたがる御嶽山の噴火災害に対して、中華民国政府を代表してお見舞いの言葉を述べた。
また、衆議院議員の鈴木克昌氏は東日本大震災での台湾からの支援に感謝し、今後の日台双方の相互理解などに積極的に取り組む考えを示した。
日本で学んだ技術伝える台湾の漆芸家 国家文化資産保存賞に輝く
)第3回国家文化資産保存賞の授賞式が8日、中山堂(台北市)で行われ、日本統治時代に会得した伝統的な技術を伝えてきた漆芸家の王清霜氏(92)が、保存伝承部門で受賞した。
王氏は日本統治時代の1922(大正11)年、現在の台中市に生まれ、19歳で東京美術学校(現・東京芸術大学)に留学。画家の和田三造氏や漆芸家の河面冬山氏などに師事したあと台湾に戻り、半世紀近くにわたって漆器産業の発展に貢献してきた。
また、王氏は1952年より南投県草屯鎮に定住し、同地に国立台湾工芸研究所の前身となる南投県工芸研究班を設立するなど、工芸分野での人材育成に力を注いでいる。
台湾・高雄市と長野県松本市、観光と教育交流の強化目指す
高雄市の陳菊市長は8日、長野県松本市の菅谷昭市長など7人と面談した。高雄市と長野県は2012年に観光・教育交流に関する覚書に調印しており、両市間でも交流を推進することでまとまった。
陳市長は、高雄と松本を結ぶ直行チャーター便就航の可能性に触れ、観光交流を加速させたい考えを示したほか、冬も暖かい高雄は、日本の高齢者の旅行先として最適だとアピールした。
また、今年7月31日から8月1日にかけて発生した大規模爆発事故後、長野県をはじめとする日本の自治体、団体や個人から多額の義援金が寄せられたことに感謝の意を示した。
菅谷市長は、港街の高雄は松本市民にも旅行先として喜ばれるとし、今後の交流の発展に期待を寄せた。
東アジア鉄スクラップ、輸出市場が軒並み続落
東アジアの鉄スクラップ輸出マーケットが、軒並み続落している。中国からの鋼材、ビレット輸出攻勢などの影響が続いており、韓国、台湾の鉄スクラップ需要が低迷。「中国の影響は世界的に広がっており、一過性のものにとどまらない可能性も出ている。いまだ鉄スクラップ価格の着地点も見えていない」(商社)との見方も出ている。
すかいらーく社長:東南アジアでの出店を本格調査へ-再上場
10月9日(ブルームバーグ):株式を再上場したレストランチェーン、すかいらーくは東南アジアでの出店を本格調査する。国内でも新店舗210店を4年ほどで開設する。
.
谷真社長は「ベトナム、インドネシア、タイで、試験的ないわゆるパイロット店を今後3年くらいの間に出していきたい」と都内でのブルームバーグとのインタビューで述べた。現在の海外展開は台湾で37店舗と中国で2店舗。「本格的に東南アジアで出店をする場合は、都市部で良い立地場所を所有する企業と提携してやっていくのが良いかもしれない」と話した。
.
すかいらーくは2006年、国内外食産業市場の縮小と競争激化を受け、ブランドの見直しや不採算店の閉店などを進めるため自社買収(MBO)を行い、非上場となった。11年10月には米投資ファンド、ベインキャピタル・パートナーズが株式を取得し、経営を支援してきた。
.
谷社長によると、2967店を持つ国内では都市部を中心に新設するが、現在「デフレからインフレに変わろうとしている」ため、新規出店の詳細は経済状況などを見ながら慎重に検討するという。売上高は今後3年で毎年3%増を目指す。発表資料によると、すかいらーくの14年12月期の売上高見通しは前期比1.6%増の3379億円、純利益見通しは同34%増の95億円。
.
日本フードサービス協会の6月の発表資料によると、13年の国内外食産業の推定規模は前年比2.9%増の23兆9046億円だった。ファミリーレストランや一般食堂を含む「食堂・レストラン」は同2.8%増だった一方、ファストフードのハンバーガー店などを含む「その他の飲食店」は1.3%減だった。
.
宅配サービス
.
谷社長は国内で、小売り店舗内で購入した食品をそのまま飲食コーナーで飲食できる「イートインというレストラン業態よりも、宅配を求める顧客は増加するだろう」とみており、現在の弁当などの宅配サービスを拡大させる考えを明らかにした。また「トイレットペーパーや水など、かさばる日用品の宅配サービスを、3000店舗のネットワークを使って今後3年くらいで開始していく」と述べた。
台湾HTC、2015年に資金調達の必要なし=CFO
10月9日、台湾のスマホメーカー、宏達国際電子(HTC)の張嘉臨(チアリン・チャン)最高財務責任者(CFO)は8日、来年市場で資金を調達する考えはないことを明らかにした。
台湾のスマートフォン(スマホ)メーカー、宏達国際電子(HTC)<2498.TW>の張嘉臨(チアリン・チャン)最高財務責任者(CFO)は8日、来年市場で資金を調達する考えはないことを明らかにした。
また身売りには関心がないと述べた。
同CFOはロイターのインタビューで、17億ドルの手元資金を保有していると指摘し「資本市場で資金を調達する予定はない。自社の資金で十分に賄える」と述べた。
HTCは8日、スマホの新モデルを発表した。張CFOは先進国と新興国の両方の消費者に魅力的な価格の製品がそろったと語った。
また他社による買収には関心がないと述べ、独立企業として株主に最大の利益をもたらすよう努めると言明した。
インターネット検索最大手の米グーグル<GOOGL.O>が9インチの新タブレット端末の製造委託先にHTCを選んだとする報道や、両社がスマートウォッチを共同開発する可能性があるとの報道には発言を控えた。HTCは他の「スマート機器」に取り組んでいると述べるにとどめた。