桃園県、12月25日に「行政院直轄市」に
桃園県は12月に行政院直轄市に昇格する。現職の県長、呉志揚氏(右)は直轄市としての初代市長の選挙に立候補。現職の強みで当選なるか。右は新北市の市長再選を狙う朱立倫氏。いずれも与党・国民党所属。
台湾北部の桃園県が12月25日に行政院直轄市となる。内政部民政司は、直轄市昇格後、桃園県下の13の郷・鎮・市はいずれも行政院直轄市の「桃園市」の「区」に改められると説明した。直轄市昇格に伴う、道路や住所、戸籍の変更に必要な経費はすでに予算が組まれている。
新たに出来る区長の人選は、29日の選挙で選出される新たな桃園市長が直接指名する。現在の郷・鎮・市長が区長となる場合、「刑事記録」が無いこと、あるいはこれまで一期しか務めていないことが条件となる。
民政司では、中華民国台湾における行政院直轄市は6つとなり、向こう5年以内は新たな直轄市昇格案は出ないだろうとしている。
台湾第二のLCCブイエア、運航開始は12月か
台湾で二社目の格安航空会社、ブイエア(威航)は12月中旬から下旬に正式な運航を開始するもよう。当初はタイのバンコク並びにチェンマイと台湾を結ぶ。日本路線は来年第2四半期か。写真は同社のマスコット、「威熊」。
台湾第二の格安航空会社となるブイエア(V Air:威航)の運航開始は12月となる模様。台北市内の台北世界貿易センターでは7日から10日まで、台北国際トラベルフェアが行われている。同フェアに出展しているブイエアのスポークスマンは8日、営業許可の審査は最終段階に入っており、11月中には許可を取得してチケットの販売を開始、12月中旬から下旬に正式な運航を開始する予定だと明らかにした。
ブイエアは台湾のトランスアジア航空(復興航空)の子会社。当初はタイのバンコク及びチェンマイと台湾を結ぶ路線を運営し、来年4月には韓国、6月には日本への路線を拡大する計画だという。
一方、今年9月に運航を開始した、台湾最初の格安航空会社、タイガーエア台湾(台湾虎航)のスポークスマンは、過去1ヶ月あまりの搭乗率は約90%と好調で、現在のシンガポール路線に続いて今月14日にはタイのバンコク、15日にはチェンマイへも運航を開始すると述べた。同社では、日本への路線開設に対する台湾の人たちの期待は大きく、韓国と共に日本の東京や大阪などへの路線を計画中だとし、早ければ来年第1四半期、遅くとも6月までには日本への路線を設けられるよう努力していることを明らかにした。
高雄のライトレールがお目見え
台湾南部・高雄市が建設中のライトレールの車両がお目見え。スペイン製で現代的な車両に、市民は争って写真を。
台湾南部・高雄市政府新交通システム局が9日、高雄ライトレールの運行式典を行い、車両を公開した。式典には陳菊・高雄市長の他、車両メーカーのスペインCAF社の代表、台湾におけるスペインの代表(大使に相当)も参加した。5両編成の車両がC2駅でのテストのため、同市凱旋路のレール上でお目見えし、大勢の市民を引きつけた。式典に参加した陳菊・高雄市長は、低炭素及びグリーンエネルギーの交通機関の推進は時代の潮流だとし、市民が公共交通機関をより積極的に利用し、地球温暖化の緩和に貢献するよう希望した。
ライトレールは16日まで動かない状態でテストされ、今月下旬には運転してのテストが始まる。第一期の区間8.7キロメートルは来年開通の予定。
台中市の新交通システム、車両モデル公開
台湾中部・台中市の交通局は9日、新交通システム(MRT)「緑線」のカラフルな車両モデルを公開。12月7日まで公開され、市民からの意見を募る。2017年末の開通を目指している。
台湾中部・台中市の交通局が9日、台中市政府ビル恵中楼の横で台中新交通システム「緑線」の車両モデルを公開した。12月7日まで展示する。ステンレス製の車両には緑色のラインが入っており、先頭車両には3頭のイルカがデザインされている。
「緑線」は21.7キロメートル。18の駅が設けられ、在来線の台湾鉄道・松竹駅の他、民俗公園、台中市政府ビル、文心森林公園、豊楽彫刻公園、台湾鉄道の大慶駅、台湾高速鉄道の台中駅などを通る。工事は56%が完成、一部の駅では来年末から試運転に入るという。2017年末の開通を目指す。
「緑線」は2両で1編成の予定。車両モデルは12月7日まで展示することにしており、同市交通局では開通までの修正の参考にするため、市民に意見を求めている。
一部職種に対する労基法除外条項、撤回へ
美容師、広告企画、証券、銀行、コンサルタント、インテリア、映像制作など14の職種が労働基準法の適用を受けることになった。1996年以来、50の職種において、その業務内容の特殊性により、早朝・深夜労働、残業代などを労働基準法の適用から除外する「責任制条項」が設けられていた。
来年1月から、労働時間は一日8時間・残業時間は月46時間以内とする労働基準法通りとなる。今回「責任制条項」が撤廃される14職種の労働者は約7万人とみられる。
可成、資本支出の一部を来年に繰り越しへ[IT]
きょう体大手の可成科技(キャッチャー)は、6日に開いた第3四半期の業績説明会で今年の資本支出(設備投資と研究開発に充てる費用)が過去最高になるとした上で、予算の一部を来年以降の設備投資などに回す考えを明らかにした。
同社の洪水樹董事長は、今年の資本支出額を193億台湾元(約725億円)とする方針を改めて表明。うち工場建設に26億元を充てるなど、生産能力は前年比で3割程度増えるとの計画を説明した。その上で「今年は短期的に収益を見込める分野に重点的に支出し、それ以外の投資については来年以降に行うことになるだろう」と述べた。
可成の第3四半期の連結売上高は前期比9.1%増の145億2,900万元、粗利率は48.8%で前期比0.4ポイント下落した。市場では、米アップルのスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」新機種向けの初期の生産段階で歩留まりが低下したとして、同四半期の粗利益が44~45%に低下するとみられていたが、市場予想を上回った。純利益は、前期比32.1%増の48億1,200万元で四半期ベースの過去最高を更新した。
また、同社が6日に発表した10月の売上高は、前月比10.9%増の54億1,000万元、前年同月比では18.8%増だった。アップル向けきょう体の出荷がけん引する形で引き続き高い成長を記録した。
三重県知事が台湾・高雄訪問 建設中のアミューズメント施設視察
鈴木英敬三重県知事は8日、高雄市を訪問し、市内に建設中の大型複合アミューズメント施設「大魯閣(タロコ)草衙道」を視察した。
高雄市の陳菊市長は、今後三重県と相互訪問の機会を増やし、産業、観光、教育交流を強化したいと話したほか、今年発生した大規模爆発に触れ、安全な都市作りのために日本の防災を学びたいと語った。
大魯閣草衙道は40億台湾元(約150億円)以上を投じて建設され、8万7000ヘクタールの土地に鈴鹿サーキットのライセンスを受けたゴーカートコースや250~280店のテナントが入居可能なショッピングモールを備える。年間1200万人の来場を想定し、来年第3四半期の開業を目指す。
鈴木知事は同施設の開業で双方の交流が深まればと期待を寄せた。
APEC参加の台湾・前副総統、習近平氏と会談 関係促進の必須条件提出
アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議出席のため、北京を訪問中の蕭万長前副総統(75)は9日、中国大陸の習近平氏と台湾海峡両岸関係について意見交換し、双方の窓口機関のトップが1992年に香港で確認したいわゆる「92年コンセンサス」(九二共識)の成果を改めて強調した。
また蕭氏は、双方の関係発展を図るために、両岸の平和的発展を共同で維持すること、「92年コンセンサス」を双方の話し合いの土台にすること、制度化された経済協力関係の推進に変わりがないことを堅持する必要があると語った。
一方、習氏は良好な相互関係を継続させるには両岸の信頼関係増進や相互尊重、交流強化などが必要だとしている。
APEC首脳会議は今月10~11日に開催。蕭氏は特使として派遣されている。
日本旅行に注目集まる台北トラベルフェア、入場者26万人突破
台北市内で7日から開催されている台北国際トラベルフェア(ITF)で、日曜日となった9日には1日当たりの入場者数が前年比2%増の9万8718人に達し、過去28年で最高の水準となった。開幕からの累計参観者数は延べ26万人4292人。
今年は大幅な円安効果で日本旅行への問い合わせが殺到し、特に関西・北海道方面に人気が集中している。日本のほかに東南アジアや中国大陸・香港・マカオ、韓国、ヨーロッパ方面にも大きな関心が寄せられた。
国内旅行も好調で、中には売上が前年同期の3倍となる業者もおり、東部の花蓮、台東や南部の高雄、墾丁に関する問い合わせが最も多くなっているという。
フェア最終日となる10日は夜7時まで延長開催され、オークションで2泊3日の大阪の旅が1台湾元(3.73円)から出品されるなど、参加各社はさまざまな割引や優待価格を打ち出し、消費者を引き付けている。
今年のITFには60カ国・地域から1450ブースが出展している。
日本人が台湾でドキュメンタリー撮影 台北-高雄を徒歩で縦断中
台湾の人々の温かさに感動し、日本統治時代に教育を受けたいわゆる日本語世代の記憶などを残そうと、日本人の若者2人がドキュメンタリーを撮影するために台湾を徒歩で縦断している。9日付の聯合報が伝えた。
2年前に初めて台湾を訪れたという織戸理さんは、言葉が通じないにも関わらず多くの人が親切にしてくれたことが深く印象に残ったと語る。日本に帰国してからは、東京で旅行に関する交流会などを開くコミュニティーを運営しながら、台湾の魅力などを参加者らに伝えてきた。
織戸さんと一緒に旅する森山さとみさんも、台湾の空港でカメラをなくした際に、警察官らが親身になって対応してくれたことに感動したと話す。2人はドキュメンタリーを通じて、多くの日本人に戦前の歴史と向かい合ってもらいたいと考えているという。
今月2日に台北を出発した2人は約1カ月かけて高雄まで徒歩で縦断しており、「台湾の魅力を肌で感じたい」と意気込みを語っている。
前副総統、習近平氏に「三つの『不変』」提示
馬英九・総統の代理として、APEC(アジア太平洋経済協力)首脳会議(中国大陸・北京)に参加した蕭萬長・前副総統は9日午後3時、人民大会堂で中国大陸の指導者、習近平氏と会談した。行政院大陸委員会の王郁・主任委員、金融監督管理委員会の曾銘宗・主任委員、民間企業のHTC(宏達国際電子)の王雪紅・董事長をはじめとする財界代表らが同席した。
蕭・前副総統は、過去6年余りの間に台湾海峡両岸が「92年コンセンサス」を基礎として平和と繁栄の新たな道を開けたことは、多くの先達の知恵と努力によるものであり、双方が共に大切にすべきだとの見方を示した。
蕭・前副総統は、「両岸関係が前進を続けるためには両岸関係の平和的な発展を共同で守っていくこと。『92年コンセンサス』を共同で固め、それを両岸の話し合いの基礎とする決意。そして経済分野での制度化された協力を共同で推進し、両岸人民の幸福を追求する方針の三つを堅持せねばならない」と述べ、「三つの『不変』」を中国大陸側に呼びかけた。
これに対し、習近平氏は過去1年の平和的な関係発展と部分的な進展を評価しながらも、「新たな状況と問題にも遭遇している」と述べた。そして双方が、「自信を強め、相互信頼関係を深め、互いに尊重し、前向きな交流を行うこと」で、引き続き関係の健全な発展を図るよう希望した。
伸縮式の自撮り用スティック、東京ディズニーランドでは使用禁止―台湾紙
長い棒の先端にスマートフォンやビデオカメラを装着して使用する「伸縮式の自撮り用スティック」は今やすっかり旅の必須アイテムと化しているが、東京ディズニーランドでは使用が禁止されていることが分かった。7日付で台湾紙・自由時報が伝えた。
東京ディズニーランドでは三脚や一脚などの撮影機材を使用することは禁じられている。台湾メディア・ETtodayは、パーク内で自撮り用スティックや三脚などの使用が見つかると、すぐにキャストが飛んできて注意されると報じている。どうしても全員の集合写真が撮りたければ、キャストにお願いすれば快くシャッターを押してくれる。
また、飛行機に乗る際も注意が必要だ。規定では25センチを超える長い棒は危険物とみなされるため、機内持ち込みはできない。没収されないために預け入れの荷物に入れるよう記事は呼び掛けている。
台北メトロ松山線、11月16日の開通目指す
建設が続けられていた台北メトロ(MRT)の新路線、松山線の開通に向けた点検作業が5日、台北市政府交通局などによって行われている。板南線、信義線に続く台北市内を横断する3つ目の路線で、既存路線の混雑緩和が期待されている。11月16日の開通を目指す。
松山線は全長8.5キロ。西門から松山までを約15分で結ぶ。途中駅は、北門、中山、松江南京、南京復興(現・南京東路)、台北小巨蛋(台北アリーナ)、南京三民。板南線、淡水信義線、中和新蘆線、文湖線、台湾鉄路との乗換駅があるほか、北門駅では建設中の空港線台北駅と接続する。
松山線は開通後、新店線まで乗り入れる。一方で、現行の新店線と淡水線を結ぶ直通運転は取り止められる。台北市政府では点検と改善の作業が済み次第、正式な開通を公表するとし、開通後は1カ月の無料試乗期間を設けるという。