【台湾ブログ】クールでシャイな日本人、どうすれば仲良くなれる?
「台湾人にとって大好きな国であり、また興味深くて恐いのが日本」だと思っている台湾のブロガーが、その理由や日本に対する思いを文章にして書きつづった。台北市内では日本人の姿を当たり前のように見かけるようになったらしいが、友達と呼べる間柄の日本人はいないようだ。気になるけれども深くは知らない日本人の印象とは、どのようなものだろうか。
「日本語が話せても日本人の友達ができるとは限らない」と考える信(ハンドルネーム)さんは、自身が持つ日本人のイメージを書き並べ、どうしたら友達になれるのかと考えたという。クールで、会ったばかりの頃はプライベートを多く語らないのが日本人で、初対面でも自分のことは何でも隠さず話すのが台湾人。
「日本人はマナーを重んじるので、いろんな事を初めからあれこれしゃべると印象を悪くする思いがあるのだろう」と述べ、会う回数が増える内に安心感を覚えるはずだと、時間をかけて友達関係が成立することを願っているようだ。日本人は他国の人を受け入れたがらない傾向もあるのでは? という思いも抱いているという。
「特に台湾人が情熱的な性格なので、その分日本人はクールに感じる」、「外見をはじめ日本人に興味を持たれない風貌なので、仲良くなろうと思われないのかも」という心配もあるそうだ。また日本の文化に興味を持つ台湾人は多いが、日本人は意外に分からないケースが多いとも述べた。
アニメや野球、アイドルなど台湾人の話についていけない日本人が多い、とのことだ。筆者は日本のアニメ「ONE PIECE(ワンピース)」について「日本人の知り合いの10人中9人が、見たことがないと言った」とショックを受け、世界中の多くの人々を夢中にさせている作品について、国民の知識がないと嘆いた。
だがすべての台湾人がトップアーティストである周杰倫(ジェイ・チョウ)の歌を知っている訳ではなく、アイドルやテレビ番組についても詳しくないだろうと述べ、「アニメを知らない日本人も同じ」と納得してしまったようだ。そしていろんな意味で反応が大きな日本人の態度も、気になるとのこと。
例えば「台湾料理を食べた時、何度もおいしいと繰り返すが、誇張し過ぎなのでは!?」と感じて仕方ないという。台湾人から見ると日本人の反応はオーバーで、「おいしいと1~2回言うだけでいい」と思われているようだ。そのあたりが、感覚を分かち合えないという気持ちにつながるのであろう。
ほかには恥ずかしがり屋な性格が多く仲良くなるのに時間がかかる、上下関係で敬語を使い分けるなど、人としての距離感を大切にするのが日本人だと指摘し、「自分は台湾人だという特徴を出しながら、特別な存在だと思わせる」ことが日本人と友達になる秘訣ではないか、と筆者はまとめた。
礼儀正しい日本人の言動や傾向を理解し、自身もマナーを心がけた上で台湾人らしさをアピールする……そのような方法で日本人と友達になりたいのが、筆者の思いだ。
. 【台湾ブログ】日本人の真面目さが伝わってくる「手帳」
几帳面な日本人を証明する文房具は「手帳」だと思っている台湾人が、その説明や手帳にまつわるエピソードをブログに掲載。日本のサラリーマンの必需品、など書きつづった。
日本で働いている台湾人の老侯(ハンドルネーム)さんは、日本人の同僚と「手帳」が原因で衝突した過去があったという。一緒に取引先を訪問した際、手帳を持参していなかった筆者に対し「メモを取る物を持っていないなんて!」と激怒した同僚に、責められたそうだ。
「取引先の申し出はたった1つ、それも1ケタの数字を言われただけだった。言われてすぐに修正など取りかかれば、対応できる。こんな簡単な内容さえメモを取る必要があるのか!?」と筆者には言い分があったが、同僚の突然の非難を上手くかわすことができなかったという。
「こんな少しのことでも書き残す習慣があるから、日本は手帳やノートの売れ行きがいいのだ!」と、思わず嫌味を言いたくなってしまったようである。真面目な態度で取引先を訪問し仕事に臨んだ筆者だったが、頭越しに叱られ気分を悪くした。筆者はそれまでに、取引先からのリクエストを処理した経験が当然あり、1つの用件を頼まれた時は席に戻ってパソコンを開き、すぐさま作業。
「終えるまで5分とかからなかった」と述べている。その現状を知らないばかりかミスをした訳でもないのに“手帳を持っていなかった”ことに腹を立てた同僚の姿は、理解できなかっただろう。だがその同僚の指摘を忘れることなく受け止め、日本で仕事を続けている筆者は“郷に入れば郷に従え”とばかりに、肌身離さず手帳を持ち歩くようになったそうだ。
「3分程度の話をする時でも、手帳を開いて書き留めるようになった」とのことである。書くフリをしているだけなのか、それとも実際に記録したいためなのか、深くは追求してほしくないようだが、仕事で訪問した相手の話を書き残す習慣がとにかくついたそうだ。そんな筆者は、日本の文具店や書店にはたくさんの手帳やノートがぎっしりと並べられている光景を目にし、素晴らしさを感じたようだ。
台湾の文具店では、見られない光景だという。「タブレット端末がこんなに普及している世の中なのに、手書きで残す道具をこんなに重宝がるとは。日本人の真面目さを表すものであり、簡単に淘汰されることはない」と強調した。また「自分の手帳やノートを他人に見られるのは気になる、という日本人は9割以上を占める」という統計結果も気になったようだ。
鍵がかけられず、他人が簡単にのぞき見できそうな昔ながらの仕様であるにも関わらず、人に見られては困る。日本人の秘密主義ぶりを表しているデータだと言えるだろう。ちなみに筆者は「取引先の情報や極秘事項はすべてオフィスのシステムの中に保存してある。私の手帳は中身がないので、見たければどうぞ!」と開放する気持ちのようである。
【台湾ブログ】居酒屋の日本人に驚愕 「羽目を外した野生馬だ!」
「日本人の本当の顔が観察できる場所は、居酒屋だ」と断言する台湾のブロガーのHsin-Fu(ハンドルネーム)さん。「東京の飲酒文化」というタイトルで文章をつづった。以前から日本人を興味深く観察している人物のようだ。海に囲まれた島国に住む日本人は「男女問わずよく酒を飲む」と述べ、居酒屋では料理の質はあまり気にしないという印象を持っているという。
仕事終わりに酒を飲みに行く習慣があるのが日本人で、「居酒屋は客であふれ、数軒店を回る”はしご酒”をする人々も多かった。そのうえ酔っ払うまで飲む」というのが、バブル時代の東京のサラリーマン像に思えたらしく、遅い時間の電車内で“ぐでんぐでんの酔っ払い”を多く見かけた記憶があるという。東京にいたころ、そのような光景に出会っていたのだろう。
バブルがはじけ不景気になると共に、電車内の酔っ払いが段々と減ってきたことも感じたという。そして筆者は、居酒屋は日本人、特にサラリーマンにはなくてはならない社交場だと力説。「料金の安い居酒屋は、駅の裏通りや繁華街から離れた路地にある。でも高級店になるとビルの地下もしくは低めのビルに多いと思われる」と独自の分析も加えた。
お酒だけではなくサラダ・串焼き・揚げ物・刺身など食事メニューが豊富で、「禁煙など厳しい店内ルールはないので、夜9時以降に入ると騒々しくてタバコの煙が充満している。つまり、日本人の素顔が見られるとっておきの場所だ」と、台湾の人々に向けて伝えた。日本のサラリーマンは公の場では落ち着いた態度で、他人に頭を下げることを恥じず規則を守る。
上品で礼儀正しい紳士と淑女だと一般的には思われているが、仕事を終えると一変。「羽目をはずし、まるで手綱がない野生の馬だ!」と表現もした。職場での競争心や家庭のプレッシャーで息がつまっているサラリーマンが、体内にお酒を入れてストレスを解消している。「酔った時の自由気ままな姿はまるで別人のようで、驚かされる。お酒の力を借りて上司の悪口を言い、うっぷんを晴らすのだろう」と述べた。
またテーブルに立ったり喧嘩をしたりなど、周囲を気にしない酔っ払いの姿を見かける度に、「見ている日本人たちも気に留めず、店側も社会全体も大目に見ているのだろう」と感じているという。そして日本人にとって、「居酒屋はすべてを忘れられる場所なのかもしれない」とブログを締めくくった。
筆者は、どんな酔っ払いでも朝になれば真面目なサラリーマンに戻るとわかっており、自身が居酒屋で出会い見かけた日本人の姿が、斬新で面白く感じたのだろう。また台湾では「乾杯」と言えば一気飲みを意味し、飲み干さなければいけないルールがあるが、日本人はお酒に関する強制的な行為はないと感じている。
【台湾ブログ】親切すぎる日本のサービス、なぜお客様は神様なの?
日本人のサービス精神は素晴らしいと思いつつ、過剰な面があると感じている台湾人の男性が、友人とショッピングした時の経験をブログで紹介した。欲しかった品がとんでもない位の安い価格で、売られていたようだ。「日本人のサービスが鳥肌がたつほど素晴らしいのは、誰だって知っている事実」という文章で、ブロガーは書き始めた。
例えば店に入って何も買わず、30分うろうろ見ているだけでも店員は怒らないなど、ウィンドウショッピングがあからさまに嫌がられないとつづった 史丹利(ハンドルネーム)さん。「おまけに何も買わなくても店を出る時は来店を感謝され、買い物をすれば恩人のように扱ってくれる。すごい時には、出口まで見送られることもある」と、お客様を敬う店員の態度について述べた。
「100円程度買っただけでも、そんな風に接客される!」と、その過剰なほど丁寧な対応に違和感があると訴えた。日本滞在中は窮屈で、結局「何も買わなかったら申し訳なく思ってしまう」そうだ。そんな自身の思いから、筆者は「親切すぎる接客は、店員の作戦に違いない」と考えるようになった。優しくされて気まずくなり、何でもいいから商品を買わなければ……という心境にさせるらしいのだ。
続けて友人と一緒の東京旅行のエピソードをつづり、「“欲しかったテーブルスタンドを見つけた!”と友人が叫んだ。彼は値段を見てとても驚いた」とのこと。3800円だったという。それが高いのか安いのかという話だが、そのスタンドはデザイン性がある人気の品で、友人いわく「本物だったら8万台湾ドル(約29万円)、レプリカでも少なくとも2万台湾ドル(約72000円)はする」そうだ。
それがこんなに安いなんて、と信じられなかった友人と筆者は、どこかに不具合があるに違いないと疑い、現物をチェックしたという。結果、底の部分に少し傷がついているのを見つけたそうだ。安い値段がついていることに納得した2人だったが、「例え傷があっても台湾価格の1割にも相当しないなんて」とまだ信用できず、ゼロが1つ少なくて桁数を間違えているのではないかと疑ったという。
「思わず店員を呼んで、値段を書き間違えたのですか? それとも傷があるから、こんなに安くしているのですか?」と聞いたそうだ。確認に行った店員がなかなか戻らなかったため、値段の書き間違いに違いないと話しながら待っていた筆者と友人に、耳を疑うような結論が言い渡されたという。店員はスタンドの傷を把握していなかったと詫び、「3000円で結構です」と提示したのだそうだ。
「日本人は、どうして大げさなのだろう!?」と感じた筆者には、礼儀正しさを美徳とする日本人の姿が奇妙に映り、「単に値段が聞きたかっただけなのに」と思ってしまったそうだ。お客様は神様だと考える日本人の接客を理解するのは難しいようだ。店員の立場では台湾の値段は知らず、また友人が見ていたスタンドが東京で見つけた品と全く同じなのかという点も、その場では誰も確認できないだろう。
だが買いたいと思っていた品を外国で見つけ、その上考えられない程安いと知ったらうれしくなるはずだ。そして傷を指摘され値引きした店員の誠意ある対応は、日本人のサービス精神が豊富であるという点を物語るエピソードになるのだろう。裏を返せば台湾、そして中国などでは商品に傷がついている程度では、値引きはしないということを証明しているのかもしれない。