台湾人はやっぱり日本が好き 訪日旅行者数が21カ月連続で記録更新
円安の進行などによって、今年10月に日本を訪問した台湾人旅行者数が前年同月比21.9%増の26万300人となり、昨年2月以来、21カ月連続で各月の過去最高を記録したことが分かった。
日本政府観光局(JNTO)が19日に発表した統計によると、この数値は同月の訪日外国人旅行者数の国・地域別ランキング第1位で、台湾は今年6月以来、4カ月ぶりに首位の座に返り咲いた。
また、今年1~10月の訪日外国人旅行者数1100万9000人のうち、台湾からは238万1200人と、こちらも最多を占めており、前年同期比で26.4%増加した。2位は韓国の224万5400人(6.8%)で、中国大陸は201万1800人(80.3%)で3位だった。
通年で見た場合、訪日外国人数ランキングで韓国と中国大陸が近年常に上位2位をキープしていたが、台湾は2012年から2年連続で中国大陸を超え、このペースが続けば2014年には韓国をも抜いて、1位に輝く可能性が出ている。
鴻海と群創、先進パネルに800億元超投資[IT]
EMS(電子機器の受託製造)世界最大手の鴻海精密工業と同社グループで液晶パネル大手の群創光電(イノラックス)は20日、先進技術の低温ポリシリコン(LTPS)第6世代液晶パネル投資計画に調印した。投資総額は800億~900億台湾元(約3,060億~3,450億円)に上る。
今回の投資計画では、南部科学工業園区の高雄園区にある群創の工場を拡張する。2016年中に生産を開始する目標。LTPSは、消費電力の少なさや高い解像度を実現できるとして、台湾同業の友達光電(AUO)が生産拡大を進めている。一時、鴻海傘下のパネルメーカーの天億科技が中国でLTPSパネルの生産ラインを設ける計画を断念し、群創の生産施設内で同パネルを生産すると報じられて行方が注目されていたが、鴻海は最終的に台湾で生産する道を選択した。群創は、アモルファスシリコン(a―Si)を主体としているが、鴻海と共にLTPS第6世代パネルの量産化を急ぐ。パネルの大型化を進める群創と中小型パネルの需要をにらむ鴻海は、大規模投資で台湾のパネル競争力を強化する考えだ。
両社は、今回の投資で2,000人超の雇用が新たに創出されるとしている。台湾での大規模な投資となることから、調印式には、行政院の毛治国副院長や立法院(国会)の王金平院長らも出席し、計画に期待を示した。
群創は、2008年の世界金融危機を受けパネルへの投資額を縮小。資本支出は11年の456億元から昨年は184億元まで減少していた。同社は、10月の業績説明会で、今年の支出額を190億~200億元の水準とし、来年は300億~400億元になると説明していた。同社は、LTPSの量産化とともに、第8.5世代パネル生産の拡張も進める方針。
■台湾投資を強調
鴻海の郭台銘董事長は調印式の後、地元メディアに対し、今回の投資は以前から計画していたと強調した。郭董事長は15日、中国と韓国が自由貿易協定(FTA)の締結に向け大筋合意したのを受け、「今の台湾に投資するにしても規模を縮小せざるを得ない」などと述べ、他国・地域との市場開放協定が進まない台湾の現状を批判していた。取材に対し郭董事長は「台湾に投資しないというのは誤報だ」と述べた。
台湾・苗栗の警察官、ガス欠で立ち往生の日本人男性助ける
苗栗県警察局・苗栗分局は19日、苗栗市内において大型バイクのガソリンが切れて立ち往生していた日本人男性を助けたと発表した。
男性は研修で台湾を訪れており、この日はバイクで旅行をしていたところ燃料が切れてしまい、車体を押してガソリンスタンドを探していたという。
そこに市内をパトロールしていた警察官が通りかかり、その様子を見て話しかけたところ、男性が日本人であり、バイクが動かなくなり困っていることが分かった。
警察官はすぐさま付近の住民にバイクを預かるよう依頼した後、男性をパトカーでガソリンスタンドまで連れて行き、ガソリンの購入を手伝ったという。バイクはその後無事に動き出した。
警察官らの助けで窮地を脱することができた男性は、感謝の言葉を何度も口にしていたという。警察当局は今回の件について、警察と市民が力を合わせて“国民外交”をすることができたと喜びを語っている。
台湾、起業評価でアジア1位 4年連続世界トップ10入り
米ワシントンD.C.の非営利研究機構、「グローバル起業家精神・開発機構」がこのほど発表した2015年の「グローバル起業家精神・開発指数」(GEDI)で台湾が130カ国・地域中、8位にランクインしたことが分かった。アジアでは日本(世界33位)や韓国(同28位)などを超え、1位に輝いている。
同調査は起業に対する意識や活動、期待などについての14の評価結果を数値化したもので、2011年に始まった。上記3部門における台湾のスコアはそれぞれ60.8(14位)、67.5(15位)、79(3位)で、総合得点は69.1で8位だった。
2014年より1ランク下落したものの、台湾は調査対象に加わった2012年から4年連続でトップ10入りを果たしている。その背景には起業に対する人々の熱い想いや情報通信技術(ICT)インフラが整備されていることなどがあると指摘されている。
世界ランキングの上位3位は順に米国、カナダ、オーストラリアで、香港は40位、中国大陸61位、シンガポールは10位だった。
台湾、妊娠した女性社員に有給の通院休暇付与義務化へ 年5日間
立法院(国会)で21日、「性別工作平等法」(男女雇用機会均等法に相当)の改正案が成立した。これにより女性労働者は妊娠時、有給の通院休暇が年5日間取得可能になったほか、配偶者出産休暇も付与日数が年3日間から5日間に増やされた。
労働部の推計によれば、有給の通院休暇が取得可能になったことで、毎年約14万人の女性労働者が恩恵を受けるほか、配偶者出産休暇の日数が増えたことにより、約17万4000人の男性労働者が影響を受けるという。雇用者側の支出はそれぞれ約7億9000万台湾元(約30億円)、約4億7000万元(約18億円)増えるとみられている。
今回の法改正では、ほかにも育児休暇が入社後半年から取得可能になり、これまで無給だった年3日間の生理休暇に給料の半額が支給されることになった。また、性別を理由とする差別に対する罰金額も引き上げられた。
台湾阿里山脈の小笠原山、星がきれいに見える! 天体観測の新選択肢
標高が高く都会からの光害も少ないことで、台湾有数の景勝地である「阿里山新八景」の1つに数えられる小笠原山は天体観測の愛好家にとって新たな星見スポットとして注目を集めている。
小笠原山は豊かな自然に囲まれており、海抜2488メートル。日本統治時代の1904(明治37)年に探査のために同地を初めて訪れた日本人技師・小笠原富次郎氏を記念し、その名が付けられた。
同山には2005年11月竣工の展望台があり、中央山脈、玉山山脈、阿里山山脈の台湾3大山脈を一度に満喫できる。また、日の出や夕日、夕焼け、幻想的な星空なども楽しめるため、地元では天体観測ブームにつながればと期待が寄せられている。