【日本人が作った台北地下鉄路線図に驚嘆「見やすすぎる!」、「神業だ!」】
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【日本鉄道研究団体連合会(日鉄連)製】
.【台北捷運製】
台湾で、日本人がインターネットで発表した台北市の地下鉄路線図が、「見やすすぎる」、「神業だ!」などと評判になった。ただし「ミスが2カ所ある」との指摘も出た。批判も出たが、やはり日本人が作った路線図は見やすいとしいて、「修正をお願いしたい」などの声も出た。
台湾・台北市では地下鉄(台北捷運)の松山線が15日に開業し、運行系統も変更されたことで、市民から、「分かりにくくなった」との声がでた。台北捷運は新たな路線図を発表したが、あまり評判はよくなかった。すると、日本人と名乗るインターネット・ユーザーが自ら作成したとする路線図を発表。たちまち、話題になった。
非公式版路線図を作成したのは、台湾鉄路の時刻表を“勝手に”日本風にアレンジした同人誌「日式台湾時刻表」を発行する日本鉄道研究団体連合会(日鉄連)。以前から台湾の鉄道の路線図を作成していたが、15日に松山線を掲載した新しい台北メトロ路線図を公開すると、海を越えた台湾でも多くの人の注目を集めた。
最初に公開された路線図には「南京復興駅」が2つ存在していたり、「万芳医院駅」が抜け落ちるなどの間違いが見つかっていたが、その後更新されている。日鉄連によると、11月23日から発売される2014年12月版の日式台湾時刻表に掲載される予定だという。
使った漢字は基本的に日本の字体で、「猫空ロープウェイ」、「のりかえ・連絡駅」などのかな/カナ部分もあり、どちらかと言えば、日本人観光客向けかもしれない。しかし、その見やすさには台湾人が驚いた。
「すごい!」、「見やすい。分かりやすい」、「神業だ」などの称賛が相次いだ。台北捷運が発表した公式路線図との違いは、「乗換駅は角に丸みをつけた長方形の中に大きな文字で駅名を入れたこと」、「終点駅は黒い四角で、その他の駅は白い丸で路線上に示し、その脇に小さな文字で駅名をつけたこと」、「路線図の端の方では、縦の線を横に折り曲げることで、図全体をコンパクトにしたこと」などだ。
日本の大都会における地下鉄路線図では比較的よく見られる技巧だが、台湾の地下鉄利用者の目には、新鮮に映ったらしい。改めて、「日本的な芸の細かさ」が注目されることになった。
ただし、「日本人の手による」とされた図にはミスもあった。駅が1つ抜けていたことと、駅の重複が1つあったことの2点だ。
台北捷運関係者は、「残念ながら、小さなミスが2カ所ありました」、「正確さが最も大切です。正確さと実用性があれば、(路線図は)どのバージョンを使っても問題ないのですが」として、自らが発表した「路線図は絶対に正確」と表明した。しかし、路線図を作成した日本人を非難したわけではなく、「日本のネットユーザーが、とても心を砕いて描いたことに、間違いはありませんね」と認めた。
台湾のインターネット・ユーザの間では、公式路線図と日本人作成の路線図では、どちらが優れているかとの議論が発生した。「日本製支持派」からは「日本版の方がはっきりしていている」との称賛の声がでた。一方、「公式路線図擁護派」からは、「外国のものだから、ありがたく思えるのではないか」との声もでた。