国安局、中国大陸籍スパイを逮捕
国家安全局(国安局)が初めて中国大陸籍のスパイを逮捕したことが明らかになった。
調査当局はこのほど、中国大陸籍のスパイ、鎮小江が、中華民国空軍の退役軍人を買収し、この人物を通じて台湾で中共のスパイネットワークを構築、国軍関連の情報を収集しては中共の情報機関に伝えてきたことを突き止めた。
また、先日行われた統一地方選挙で、離島、金門県の県長選挙に立候補していた退役軍人、許乃権氏はさきごろ台北地方裁判所検察署の捜索を受け、2日に拘束されたという。
国家安全局の王徳麟・副局長は、4日、立法院外交及び国防委員会で、野党・親民党の立法委員から、中国大陸のスパイ、鎮小江の経歴などについて問われ、「鎮小江を長期に渡ってマークしてきた。既に逮捕し、司法による取り調べが行われている。ただ、鎮小江のバックグラウンドなど詳細については明らかにできない」と説明した。
王・副局長は、「我々はこの件について長い間、一人の男をマークしてきた。そして、その男が台湾に入境してきたので、捕まえたというわけだ」と説明している。
中共によるスパイ事件はこれまで、中共の情報機関が、中国大陸あるいは海外で台湾のビジネスマン、現役あるいは退役した中華民国国軍の軍人を買収するなどして情報を入手しており、今回のように中国大陸籍のスパイが台湾で逮捕されたのは初めてだという。
2014年に海外を訪れた中国人観光客が延べ1億人を突破!=渡航先の9割はアジア
2014年12月3日、台湾・中央通訊社によると、2014年11月までの中国本土の海外旅行者数が延べ1億人を突破したことが、中国国家旅游局の調べで明らかになった。渡航先の約9割はアジアだという。参考消息網が伝えた。
中国本土から海外を訪れる旅行者は、1998年の時点では年間延べ843万人だったが、2014年には1億人を超え、6年間で10.8倍にまで増加した。主な渡航先は、韓国、タイ、日本、ベトナム、シンガポールなどアジアの国々が多く、全体の89.5%を占める。欧州は3.5%、アフリカは3.0%、アメリカ大陸は2.7%、オセアニアは1.1%、その他は0.2%となっている。
アジアの中でも、文化的に近い存在である台湾や香港、マカオを訪れる中国本土観光客が最も多いが、2014年には韓国、日本を訪れる観光客も大幅に増加し、いずれも前年比40%以上の伸びとなったという。
台北、高雄とマカオ間にLCC初就航決定=タイガーエア台湾が12月中旬から
タイガーエア台湾は12月4日、12月17日に台北・マカオ線、同18日に高雄・マカオ線を相次ぎ就航させることを発表すると同時に、就航記念価格の航空券の販売をスタートした。
台湾メディアの報道によると、タイガーエア台湾は4日正午から就航記念価格として最安値88台湾ドル(日本円換算:約340円)から発売した航空券6000席分は午後3時45分に完売したという。
今年(2014年)10月末にマカオと台湾の間の航空自由化協定が正式発効した後、両地の間を結ぶ格安航空会社(LCC)の新規就航は初となる。現在、マカオと台湾の間を結ぶ路線には、マカオ航空、台湾のエバー航空及びトランスアジア航空の計3社が就航している。
タイガーエア台湾はシンガポール航空傘下のタイガーエアウェイズ・ホールディングスが10%、チャイナエアラインが90%を出資する合弁会社で、設立は2013年12月16日。IATAコードは「IT」。同社が台北と成田を結ぶ路線開設を予定しているという報道もある。
なお、すでにグループ会社のタイガーエア(シンガポール、IATAコード「TR」)がマカオとシンガポールの間に就航している。
12月5日付地元有力紙「澳門日報」は、今回のLCCの就航が既存の航空会社(レガシーキャリア)に与える影響も指摘している。すでに台湾・マカオ線に就航している航空会社の関係者によると、12月はトップシーズンのためマカオ発、台湾発ともに予約状況は順調だが、直近の閑散期となる1月の状況を注視する必要があるとした。近年、マカオのホテル価格が高止まりしていることなどを理由に、マカオ・台湾間の航空旅客は減少を続けているという。
台以、青少年の教育・体育分野で協力協定
外交部は3日、中華民国台湾とイスラエルが、青少年の教育及びスポーツにおける協力協定を結んだと明らかにした。両国の青少年の交流促進が期待される。
外交部によると、中華民国台湾とイスラエルは2010年12月23日に、「台湾・イスラエル青少年交流覚書」に署名しており、両国は互恵関係に基づき、双方の代表にあたる青少年事務官の一年おきの相互訪問、青少年代表団の毎年の相互訪問及び、青少年代表団の相手国のイベント参加などを行うことを決めていていた。
この覚書を元に、協力の範囲を、教育及びスポーツの項目まで広げることを目的に、今回、教育と体育の協力協定を締結、さらに一歩進んだ協力を行う。
外交部は、「この協定により、両国の青少年の相互学習、交流がさらに促される。また台湾の青少年が多元的な国際社会参与のルートに通じて、イスラエルの文化を理解し、人生経験を深め、国際的な視野を広げることをサポートする。そして、双方の青少年及び教育界、スポーツ界の人々の交流にとって大きなサポートとなる」と、その意義を説明した。
和泰と裕隆、来年新車販売41万~42万台予測
自動車大手2社の首脳は3日、来年の新車販売台数について「41万~42万台」との見方を相次ぎ示した。今年は41万台を超える見通しで、来年も緩やかな景気回復基調が続き今年並みの市場規模になると予測する。
自動車販売最大手、和泰汽車の蘇純興総経理は地元メディアに対し「来年の新車販売は今年とほぼ同様の水準になるだろう」と述べた。同社の広報担当者は「メディアの報道内容は公式の発言ではないが、総経理は来年の新車販売台数が42万台近くになるとの認識だ」と明らかにした。
裕隆グループは3日に傘下の3社が共同で業績説明会を開催。4日付工商時報によると、裕隆汽車・裕隆日産汽車(日産自動車系)・中華汽車(三菱自動車系)各社の総経理は、来年の新車市場が42万台規模になるとの考えを相次ぎ示した。
1~11月の新車販売台数は、前年同期比12.5%増の38万2,030台。11月単月は前年同月比でマイナス成長となったものの、同月末の統一地方選挙による影響はそれほど大きくなかったことから、各社は宣伝活動などで販売台数の底上げを図る。
エバー航空、来年2月に高雄、関空便就航
エバー航空は3日、来年の2月5日から台湾南部の空の窓口、高雄小港国際空港と日本の関西国際空港の間に、一日一便、直行便を就航させると明らかにした。この路線では、チャイナ・エアラインと、日本の格安航空会社、ピーチアビエーションが定期便を運航しており、エバー航空は3社目となる。
エバー航空によると、毎週月、木、土、日は、高雄国際空港を午前7時5分に出発、関西国際空港に午前10時44分に到着し、関西国際空港を午後12時に出発、午後2時40分に高雄国際空港に到着するスケジュールに、また、毎週火、水、金は、高雄国際空港を午後3時30分に出発、関西国際空港に午後7時20分に到着、関西国際空港を午後8時20分に出発し、午後11時に高雄国際空港に到着するスケジュールになっており、旅行者やツアー客が、日本観光を楽しみやすくなっているという。
エバー航空では、高雄、関西国際空港路線の開設に合わせ、様々なお得なプランを提供したいとしている。なお、使用される機材は、エアバス321-200型機で、座席数はビジネスクラス8席、エコノミークラス176席の計184席。
輸入車マツダ3を国産車価格で発売、円安と関税引き下げで
台湾馬自達(マツダ)は円安ドル高が進んでいることを受けて、日本から輸入した乗用車マツダ3(アクセラ)を、来年1月に78万8000~89万8000元という国産車価格で発売する方針を打ち出し、台湾の国産車市場に衝撃を与えている。
台湾馬自達によると、大幅な円安に加えて台湾で自動車(完成車)の輸入関税が17.5%に引き下げられたことから日本車の価格面での競争力が高まったと判断し、マツダ3を台湾に輸出し、販売することを決定した。マツダ3は工場の生産能力に限りがあり、最初に台湾入りするのは1000台程度で、来年の旧正月(新暦2月19日が旧暦元日、政府機関は2月18~23日が休み)前の納品を予定している。
和泰と裕隆、来年新車販売41万~42万台予測[車両]
自動車大手2社の首脳は3日、来年の新車販売台数について「41万~42万台」との見方を相次ぎ示した。今年は41万台を超える見通しで、来年も緩やかな景気回復基調が続き今年並みの市場規模になると予測する。
自動車販売最大手、和泰汽車の蘇純興総経理は地元メディアに対し「来年の新車販売は今年とほぼ同様の水準になるだろう」と述べた。同社の広報担当者は「メディアの報道内容は公式の発言ではないが、総経理は来年の新車販売台数が42万台近くになるとの認識だ」と明らかにした。
裕隆グループは3日に傘下の3社が共同で業績説明会を開催。4日付工商時報によると、裕隆汽車・裕隆日産汽車(日産自動車系)・中華汽車(三菱自動車系)各社の総経理は、来年の新車市場が42万台規模になるとの考えを相次ぎ示した。
1~11月の新車販売台数は、前年同期比12.5%増の38万2,030台。11月単月は前年同月比でマイナス成長となったものの、同月末の統一地方選挙による影響はそれほど大きくなかったことから、各社は宣伝活動などで販売台数の底上げを図る。
美男美女の乗務員らがモデル 台湾鉄道がカレンダー発売
航空会社や消防当局などが容姿端麗な女性や眉目秀麗な男性をモデルにしたカレンダーを発売し注目を集める中、開業128年を迎えた台湾鉄路でも、乗務員らにスポットを当てた2015年版オリジナルカレンダーを販売する。
モデルとなったのは台鉄選りすぐりの乗務員ら。駅や新型特急電車プユマ号車内で撮影が行われた。優雅さや明るさをアピールし、車両に重点を置いた過去のカレンダーとは異なる作風に仕上がったという。
カレンダーは今月8日から台北駅構内の台鉄夢工場旗艦店などで1000部が限定販売される。価格は開業年数にちなんだ128台湾元(約500円)。
台湾版「今年の漢字」、2014年は「黒」 食品安全問題などを反映
遠東グループなどは3日、毎年の世相を表す漢字を選ぶ「台湾代表字大選」の投票結果を発表した。今年は60字の候補の中から1万2489票の支持を集めた「黒」が選出された。4日付けの聯合報が伝えている。
台湾版「今年の漢字」ともいわれる同イベントは今年で7回目の開催。応募総数は6万2600件に達した。“暗い”や“悪徳”の意味を持つ「黒」が選ばれた背景には混沌とする政局や、違法成分を含んだ食用油を製造、販売していた企業への不満などがあるとみられる。
「黒」以外にも上位10位には「油」「怒」「食」「怨」「混」「崩」「偽」など食品安全問題に関する漢字が並び、市民の関心の高さと衝撃の大きさを物語る結果となった。
昨年は食品の偽装、不正表示が発覚するなどで“にせもの”や“うそ”の意味を持つ「假」(仮の旧字体)が選出されており、2年連続でマイナスイメージの漢字が選ばれた。
陽岱鋼、王建民ら スター選手がテーマの「野球英雄展」が開催
大リーグや日本プロ野球など、いずれも海外で活躍した経験を持つ陽岱鋼、王建民、郭泓志、陳金鋒の4人のスター選手をテーマにした展覧会「野球英雄展」が6日から台北市内で開催される。
1試合のイニング数にちなみ9つのテーマが用意された会場では、ユニフォームやトロフィー、過去の報道記事など200点以上の記念品・資料が公開されるほか、郭投手の迫力ある投球をキャッチャーの視点で楽しめる展示や、4人のインタビュー映像なども目にすることができる。
同展覧会は国立台湾科学教育館(台北市士林区)で、来年3月1日まで開催予定。
日台の芸能交流を促進 「まつりイン台湾」6、7日開催
交通部観光局は6、7日の2日間、台北市内のデパートで日台の芸能交流を目的としたイベント「まつりイン台湾2014」を開催する。12回目となる今回は、日本から計68組の団体、約1000人が参加する。
日本の各地域で活動する「秩父屋台囃子保存会」や「浦安太鼓 潮桴連(うしおばちれん)」、「古武道太鼓集団 風之舞(かじまぁい)」などの団体が、祭り囃子(ばやし)、和太鼓、エイサーといった伝統芸能を披露するほか、日本でも活動する台湾のアイドルグループ「ウェザーガールズ」らの公演や、タレントのはるな愛らによるお笑いステージも繰り広げられる。
日台の相互訪問者数が400万人を超えたことを祝うため、「台日双方交流400万人記念音楽会」も6日に台北市内の台湾戯曲学院で開催される。
本イベントは2003年から毎年開催されており、2013年は2日間で約10万人が来場した。
日台の研究者ら、連星系誕生の仕組みを解明 世界初
台湾の最高学術研究機関、中央研究院は4日、日本や香港などの研究チームと協力して、生まれたばかりの双子星(原始連星)を育む、ガスの渦巻きを発見したと発表した。この研究結果は天体物理学専門誌に掲載され、注目を集めている。
同院天文及天文物理研究所の高桑繁久副研究員を筆頭とする研究チームは、これまで解像度不足のために謎とされてきた原始連星系の周囲を解明しようと、アルマ望遠鏡を通じて、おうし座にある生まれたばかりの双子星L1551 NEを観測した。
その結果、L1551 NEを構成する双子の赤ちゃん星を取り囲むガスの円盤(周連星円盤)を発見したほか、円盤から中心の2つの星に向かって渦巻き腕が伸び、ガスが流れ込んでいることが分かった。
アルマ望遠鏡の高い解像度によって、2つ以上の星が互いの周りを回っている「連星系」が誕生する仕組みを解明できたことに対し、高桑氏は「今まで見たことがない」などと感想を語った。
今回の研究には中央研究院以外にも、日本の国立天文台、法政大学、千葉大学、香港大学の関係者らが携わった。
日本の麺が台湾・台中を席巻中
そばやうどん、ラーメンなどを提供する日系飲食店が台湾中部の台中市内に続々と進出している。日本から輸入した材料と手頃な価格で攻勢をかけている。
シュークリーム専門店「ビアードパパの作りたて工房」などを運営する麦の穂(大阪市)が展開する「古式讃岐うどん~温や~」が先月29日にオープンしたのに続き、「小木曽製粉所」などを展開する王滝グループ(長野県)も今月8日、台中市内のデパートで信州そば店「純そば処 信州王滝」台湾1号店の営業を開始する。昼はそばを、夜は居酒屋メニューを提供する。
台中では今年に入ってから「丸亀製麺」や「麺や輝」、「ラーメン凪」、「熱烈一番亭」など日系ラーメン店やうどん店が相次いで開業しており、7月25日にプレオープンした「博多一風堂」は、2時間待ちの行列ができるほどの人気となっている。
電車を待つのが楽しみに MRTプラットホームをラッピング
台北メトロ(MRT)の一部の駅の可動式ホーム柵が4日から、台湾の人気イラスト作家らの作品で彩られている。イラストがプリントされるのは忠孝復興駅、市政府駅、円山駅の3駅で、期間は3カ月。
3名のイラスト作家が1駅ずつラッピングを担当し、「台北のさまざまな心の声」や「都会カップルの心の声」などをテーマに、人々がなかなか口にはしにくい日常の些細なことをブラックユーモアを交えながら表現し、見る人を和ませる。
市政府駅と円山駅には2次元バーコード(QRコード)が設置され、スマートフォンなどで読み取ると作品上に好きな文字を付け足し、自分だけのイラストを作ることもできる。
台北メトロでは11月の松山線開通に際し、国内外から招いた6名のアーティストによって車内をデコレーションした車両を運行しており、視覚面における魅力向上を図っている。12月中旬からは、新たに台北駅など3駅でも可動式ホーム柵のラッピングを行う予定。
民進党の次期県市長ら、陳前総統の刑務所外治療求める
与党・国民党が惨敗した先月29日の統一地方選で、当選を果たした野党・民進党所属の次期県市長らが3日、収賄などの罪で服役中の陳水扁前総統に刑務所外の病院などで治療を受けさせるよう呼びかけた。
2010年12月から収監されている陳氏は、2012年初めごろから体調不良を訴えるようになり、同9月には排尿困難などで台北市内の病院に緊急入院。前立腺腫瘍や重度のうつ病などが確認されていた。
再選した台南市の頼清徳市長は、司法の立場では陳氏を自宅に帰すべきで、今こそその時だと強調。鄭文燦・次期桃園市長も、人道の原則に基づくべきとの考えを示している。新竹市、嘉義市の次期県市長などもそれぞれ同様の主張を行った。
また、再任が決まった宜蘭県の林聡賢県長は、「国民党と民進党の和解に向けた第一歩」とすべきだとして、馬英九総統に対し陳氏の釈放を求めた。
こうした発言を受け、法務部矯正署は医療の専門家の意見を尊重するとしているが、陳氏が服役している台中刑務所は今のところ立場を明らかにしていない。
ヤフー台湾、2014年の人気検索ワード1位は「下水油」
ヤフー台湾(雅虎奇摩)が4日に発表した2014年「人気検索ワードランキング」で、PC版とモバイル版の1位がともに廃油から作った再生食用油「[食叟]水油」(下水油)だったことが分かった。台湾では今年、食の安全性を脅かす事件が続発し、ネットユーザーの関心を集めたとみられている。
PC版で下水油以外に検索数が多かったのは、中国大陸との「サービス貿易取り決め」に反対する学生らが今年3月に立法院(国会)議場を占拠するなどした学生運動の象徴となった「太陽花」(ひまわり)、5月21日に起きた地下鉄無差別殺傷事件「捷運殺人」、7月31日深夜から8月1日未明にかけて発生した高雄市内の大規模爆発事故「高雄気爆」などの時事用語。
一方、モバイル版では「iPhone6」、台湾で大ヒットした韓国ドラマ「来自星星的[イ尓]」(星から来たあなた)、昨年日系コンビニで販売されブームになった「霜淇淋」(ソフトクリーム)、スマートフォンで手軽に自分撮りが楽しめる「自拍棒」(自撮り棒)などが上位にランクインした。
普通鋼輸入、500万トンに増
2014暦年の普通鋼材輸入は500万トン強と、13年比2割強増加となる見通し。97年の566万4837トン以来17年ぶりの高水準となる。国別では韓国が17%増の335万トン前後、中国も2倍強の63万トン、台湾が8%増の103万トンとなる方向で、韓国と中国の増加が目立つ。主力品種では厚板が6割強、亜鉛めっき鋼板が6割弱の大幅増となる方向。為替は円安が進んでいるが、中国の供給過剰から直接の輸入が増えたことに加え、韓国は景気後退に加え、中国材の浸食もあって、日本向け輸出を積極的に行ったことが入着増につながったとみられる。
地下鉄駅構内などで全裸写真を撮影 サイト運営者ら送検
台北市政府警察局は3日、台北メトロ(MRT)の駅や車内で裸体を撮影し、その写真をインターネット上のコミュニティサイトに投稿していたなどとして、サイト運営者ら男女4人をわいせつ物頒布等の疑いで逮捕し、士林地方法院検察署(地検)に送検したと発表した。
警察当局によれば、このサイトは閲覧数や会員を獲得するために、毎月異なるテーマでわいせつな写真を募集しており、優勝者にはアダルトグッズを贈るなどしていたという。会員らはほかにも、台湾高速鉄道(新幹線)や航空機などでの撮影も計画していたとみられている。
逮捕された運営者によると、同サイトには台湾のみならず香港、中国大陸にも会員がおり、その数は3万人に及ぶという。また、警察の捜査を避けるためにサーバーを米国カリフォルニア州に設置していたと供述している。
当局は一部の会員が、来年の開催予定の墾丁(屏東県)での野外音楽イベントでも同様の行為におよぶとの情報をつかんでおり、引き続き監視を続けるとしている。
台北の繁華街で男が母親に犬の首輪、「台湾市民の同情心を実験」
台湾TVBSによると、台北の繁華街である西門町に、母親と思われる高齢の女性に犬の首輪をかけた男が現れ、一時騒然となった。4日付で中国新聞網が伝えた。
男は首輪をした女性を地面に座らせ、ペロペロキャンディを食べさせた。見ていられなくなった通行人らが男を取り囲み猛抗議。男が「何でもない」と反省の色を見せなかったため、警察に通報した。すると、ここで自称・監督が登場。「台湾市民の同情心を実験するための映像を撮っていた」と説明した。
自称監督によると、高齢者を虐待していたわけではなく、犬の首輪をかけた女性を街に連れ出して、台湾市民の反応を実験した。警察も疑わしい点はないとして、2人をすぐに釈放した。だが、この様子を撮影した画像がフェイスブックなどで拡散し、猛烈な批判を浴びている。
台湾では最近、市民の反応を実験する同様の撮影が増えている。地下鉄の乗客が「西門町に着いたら起こして下さい」と顔にメッセージを書いて居眠りを始め、起こしてあげる人がいるかどうかを実験したところ、複数の乗客が親切に起こしてあげたという例もある。目の前で財布を落とす実験では、女子学生からサラリーマンまで1人残らず「落としましたよ」と声をかけていた。
選挙大敗北で「馬英九=戦犯」だったはずが、「名誉主席」の称号あたえるべきとの動き
11月29日に実施された統一地方選(台湾での通称は「九合一大選」など)で国民党が“歴史的敗北”を喫したことで、台湾では国民党と同党支持者を含め、同党の主席だった馬英九氏を「頭号戦犯(筆頭戦犯)」と批判する声が噴出した。ところが国民党内部では、馬英九前主席に「名誉主席」の称号を授与すべきとの声が出始めたという。
国民党の大敗の大きな原因が、馬英九氏個人あるいは馬英九政権にあったことは明らかだ。11月29日の統一地方選投票日に実施された世論調査によると、馬英九総統の諸政策に対して「不満足」との回答は全体の74.2%で、6月の調査よりも7.4ポイント増加した。「満足」との回答は12ポイント減少して9.7%だ。
注目すべきは、国民党支持者でも馬英九総統の諸政策に「満足」とした人はわずか21.3%で、「不満足」と回答した人は65.7%だったことだ。しかも「満足」と回答した人は6月の調査よりも約30ポイント減少した。
つまり、「国民党は支持するが、馬英九政権は支持できない」と考える人が極めて多かったことになる。
しかも、大陸側とのサービス貿易協定の締結を巡り、学生らが立法院(国会)を長期にわたり占拠する異常事態が終結したのは、4月10日だった。馬英九総統は半年以上にわたり支持を回復する手を打てなかったどころか、民心は引く潮のように離れて行ったことになる。これでは「馬英九=戦犯」と言わざるを得ない。
馬英九総統が国民党主席の辞意を表明したのは2日だった。選挙直後に「辞任か」と報じられ、表明までに時間がかかったことで、「大敗北にもかかわらず、主席の座にしがみついている」の非難が出るなど、馬主席への批判はさらに大きくなっていた。
ところが台湾メディアの東森新聞によると、馬主席が正式に辞任した3日に開催された国民党中央常務委員会では、「馬英九主席の台湾対する貢献」を評価し、感謝する発言が相次いだ。出席した常務委員のひとりは、国民党栄誉主席(名誉主席)の称号を献呈すべきと主張したという。
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◆解説◆
国民党幹部は、統一選敗戦で馬英九主席が「筆頭戦犯」であることは、百も承知のはずだ。ではなぜ、「名誉主席」の提案までしたのか。
国民党はこれまで、「一枚岩」のように結束していたわけではない。好例が、馬英九主席と王金平立法院長(国会議長)との確執だ。2人は民進党からの政権奪還のために手を取り合って選挙戦を戦い抜いてきた仲だったが、馬英九政権発足後に対立するようになった。
馬英九総統は2013年6月、「職権乱用」を理由に王院長の党籍剥奪を宣言した。王院長は「職権乱用ではない。馬総統側こそ職権乱用」と主張し、台北地方裁判所に身分保全の仮処分を申請した。裁判所は認め、王院長の地位は当面、保たれることになった。
14年3月から4月にかけて、サービス貿易協定問題で学生らが立法院を占拠した際には交渉にあたり、学生側による「大陸との協定について、立法院の可決を必要とする法律制定」、「同法律制定までは、サービス貿易協定の審議を行わない」との要求を受け入れ、占拠終結を導いた。王院長の判断は、馬総統にも相談しない「独断」だったとされる。
国民党幹部は、今の時期に再び、「馬・王対決」のような事態が発生したのでは、国民党の存続自体が危うくなるとの危機感を持っている。とすれば、ここで「馬英九政権の評価」を始めたのでは、見解の相違により党内対立が発生する。国民党分裂の可能性すら否定できない。
台湾を含む中華社会では、「面子(メンツ)」をとりわけ重視する伝統が根強い。そのため、「さしあたって対立する必要のない人物」については面子を立てる形にしておけば、多くの者の合意を得やすいという。
そのため国民党幹部には、馬英九前主席の責任追及にともなう党内対立を避けるためには、「今は、最大限に面子を立てておいたほうが、党内がまとまる」との感覚が働いたと考えられる。いわば、馬英九政権の批判/評価の一時封印だ。
ただし、馬英九前主席は現在も「中華民国総統」であり、国家のトップとして絶大の権限を持っている。そのことを頼みとして、下手なタイミングで「自らが打ち出した政策の実現」を推進しようとした場合、国民党内の反対派にとって「さしあたって対立する必要のない人物」ではなくなる。その結果、党内で厳しい対立が表面化するなど、状況が一転する可能性も否定できない。