海外からの旅客と中国大陸個人旅行者が過去最多
今年海外から台湾にやってきた旅行者と、中国大陸から個人旅行でやってきた旅行者がいずれも過去最多に。内政部の陳純敬・次長は10日、内政部移民署の統計を引用し、今年台湾に海外からやってきた旅行者は12月初めまでで延べ900万人を突破し、中国大陸からの個人旅行者も延べ110万人を超え、いずれも過去最多を記録したと明らかにした。移民署は、海外からの旅行者は通年で延べ980万人を見込んでいる。
昨年、台湾を訪れた海外の旅行者は延べ801万人あまり、中国大陸からの個人旅行者は延べ52万人あまり、団体旅行者は延べ168万人あまりだった。これに対し、今年の海外からの旅行者は今月初めの時点ですでに昨年を100万人上回る900万人、中国大陸からの個人旅行者も二倍の110万人あまりに。中国大陸からの団体客は延べ195万人あまりと、相対的には小幅な成長。
中国大陸住民で台湾への個人旅行が北京当局によって認められているのは、中国大陸の36の都市の住民で、そのうち上海、北京、シンセン、広東省の広州の人が特に多い。
かつて中国大陸から台湾にやってくる人には、姿をくらまして違法滞在するケースが心配されたが、移民署によれば、個人旅行で台湾にやってくる人のうち、予定の日数を超えてから中国大陸に戻った人は84人、まだ戻っておらず、不法滞在していると見られる人は52人にとどまっている。移民署は、関連の政府機関と協力して引き続き管理と捜査を強化し、台湾旅行の品質と台湾の安全保障を維持するとしている。
財政部、台北101の株式50%以上取得へ
財政部が、台北101の株式の過半数取得に乗り出すもよう。違法な油脂製品を生産、販売していたことで批判の的となった頂新グループは、台北にある世界有数の超高層ビル、台北101の株式をマレーシアの企業に売却することを決めている。頂新グループは台北101の株式を37%所有しており、民間では最大の株主。このマレーシアの会社は、台北101の経営権を奪うつもりはないとしているが、台湾の各界ではこれを警戒する声が上がっている。
財政部の張盛和・部長は10日、台北101は台湾のランドマークで、精神的なシンボルだとし、外資に経営権を渡すことは不適切との立場を改めて示し、財政部は頂新グループ以外で民間が所有する株式を買い入れて、政府系の持ち株比率を50%以上にする考えを明らかにした。
張・財政部長は、「現在政府系で44%の株式を持っている。あと7%あれば51%となる。民間から株式を買い入れる考えだ。しかし問題は価格にもかかわってくる。政府機関である限り、勝手に値をつけるわけにはいかない」と述べた。張・財政部長は、売り手がいることを認める一方、価格については政府系の金融機関などに検討させていることを明らかにした。
沈・駐米代表:オバマ氏は中国大陸に台湾尊重要求
中華民国のアメリカ駐在代表が、アメリカのオバマ大統領は中国大陸が台湾の民主を尊重するよう期待したと明らかにした。アメリカにおける中華民国大使に相当する、沈呂巡・アメリカ駐在代表はこのほど、アメリカの雑誌「ナショナルインタレスト」の取材に応じた。
沈・アメリカ駐在代表はこの中で、アメリカのオバマ大統領と中国大陸の習近平氏による2度にわたる会談後、アメリカ政府が中華民国台湾のアメリカ駐在代表処に対して行った報告によれば、オバマ大統領は中国大陸側に対し、台湾に国際社会でより多くの尊厳を与えるよう求め、中国大陸が台湾の民主をより尊敬することを希望したと明らかにした。
この「民主を尊敬する」という意味合いについて、沈・アメリカ駐在代表は、オバマ大統領は、中国大陸側が台湾の人々の意見、全体的な態度、台湾の未来とあらゆる面での民主をいっそう尊重するよう求めたことだと説明。沈・アメリカ駐在代表は、オバマ大統領と習近平氏の会談によって台湾の利益は損なわれていないとし、オバマ大統領が「尊厳」、「尊敬」と語ったことに感謝した。
なお、アメリカ商務省は9日、最新の統計数値を発表。それによると今年1月から10月の台湾とアメリカとの貿易総額は564億米ドルに達し、台湾はアメリカにとって10番目に大きい貿易パートナーになった。貿易額は前年比7.1%増えた。
「小三通」、来年元日より「ランディングビザ」
中国大陸との「小三通」ルートを利用する中国大陸住民に、来年元日より、ランディングビザに相当する措置がとられる。離島の金門、馬祖、澎湖と中国大陸・福建省の都市の間を船舶で結ぶ、「小三通」ルートで台湾にやってくる中国大陸住民は現在、あらかじめインターネットを通じて「臨時入境停留通知書」を取得する必要がある。申請には約4時間必要。
内政部はこのほど、こうした中国大陸からの旅行者の利便性を高めるため、関連の規定を改正し、来年元日よりこれら旅行者は金門、馬祖、澎湖に到着してから、この手続きを行えるように改めた。国と国との間におけるランディングビザに相当する措置。費用はインターネットでの台湾元200元に比べて高い、600元だという。
内政部の陳純敬・次長によると、過去3ヶ月における金門、馬祖、澎湖での中国大陸からの旅行者数から見た場合、1ヶ月で平均6000人あまりがやってきており、この「ランディングビザ」措置により、年間で7万人あまりが恩恵を受ける他、離島の観光と地元の経済を発展させる効果があるという。
陳・内政部次長は、「ランディングビザ措置を始めれば、急に来ることになった人や関連の旅行プランを立てている中国大陸からの旅行者にとって柔軟性が生まれる。突然金門、馬祖、澎湖にやってきても、そこで停留許可を申請できる」と話している。
なお、この停留許可はあくまで金門、馬祖、澎湖での滞在に限られており、これをもって台湾本島にやってくることはできない。
統一佳佳、スポーツクラブとSPAの複合店で南部市場開拓
統一超商傘下でスポーツ・美容事業を手掛ける統一佳佳は、台南市で30日開店のショッピングセンター「南紡夢時代(Dream Mall)」に、スポーツクラブとSPAを融合した約1000坪の旗艦店をオープンする。
同社はスポーツクラブ「BEING sport」4店、SPAの「BEING spa」10店、マッサージの「Befine」2店を展開中。会員数は現在1万6000人。新型複合店は来年高雄の「夢時代」にも進出し、計18拠点とする計画だ。国内のスポーツクラブ・SPA市場は100億元規模といわれる。
台北101株取得、IOIは「純粋投資」強調[建設]
高層ビル「台北101」の運営会社の株式を保有する頂新国際集団が、持ち株全株の売却契約をマレーシアのIOIグループと交わした件が連日話題となっている。中央通信社によると、当事者のIOIグループは「台北101株の取得は純粋な投資目的」などとする声明を9日夜に発表した。
IOIグループは農園・不動産などを手掛けており、頂新は同グループを売却先に選んだ理由について「不動産の開発能力に優れているため」と評価している。IOIグループは声明で「台北101への投資には何ら政治的意図はない」と強調。台湾における友好的な投資者であることをアピールした上で、「経営権争いに介入することは絶対にない」と訴えた。売買契約が明らかになった後、張盛和・財政部長ら閣僚からは外資による台北101株の取得に反対する意見が相次いでいる。IOIは、こうした疑念を受け「今回の投資目的について特別に声明を出す」とコメントした。
■過半数取得模索
一方、張・財政部長は10日、民間企業が保有する台北101株7%分を、同じく株主である政府系企業が買い取る意向があることを明らかにした。すでに、売却の意向を示している株主がおり、政府系株主に検討するよう要請していると説明した。売却価格について、張部長は「台北101は上場企業ではないため、専門家の鑑定を経た合理的な価格である必要がある」と述べた。中華電信や兆豊金融控股など政府系企業の持分は44.35%。張部長の発言は、IOIグループが頂新の持分37.17%を契約通り買い取ったとしても、7%を買い増して政府系企業で50%超とすることで台北101の経営権を守る主旨とみられる。政府が介入することで、台北101の頂新株問題はさらに混とんとしてきた。
“アジア最重量級”の男性、減量手術終え退院
太りすぎで日常生活に支障をきたし、先月から高雄市内の病院に入院していた屏東県の男性(44)が10日、減量手術を終え退院した。
先月11日に毛布に包まれて病院に搬送された男性の体重は当時261キロ。幼い頃から一般の人の3倍の量の食事をとり、中学校卒業時にはすでに100キロの大台を超えていたという。2年前に左足を負傷してからは、ほぼ寝たきりの状態となっていた。
受け入れ先の病院では専門チームが治療に関する入念な打ち合わせを行い、最大400キロの重さに耐えられるベッドを特注。胃の一部を切除する手術などが行われ、1カ月間で約50キロの減量に成功した。
この日晴れて帰宅することになった男性は、来年を目途に体重を150キロまで減量し、再び手術を受ける予定。医療費の総額は100万台湾元(約380万円)に上ると見られ、そのうち今回の入院で必要となった20万元は宗教団体の寄付でまかなわれた。
最終的な目標体重は90キロ。男性はダイエットに成功した暁には仕事を探して台北101に遊びに行きたいと話している。
台湾北部沖でマグニチュード6.8の地震 M6以上は今年初
1日午前5時3分頃、台湾北部沖を震源とするマグニチュード(M)6.8の地震があった。中央気象局によると震源の深さは280.3キロ。今のところ、目立った被害は報告されていない。
中央気象局の担当者は、台湾では年平均2~3回、M6以上の地震が発生すると指摘しているが、今年は今回が初めてだと話している。
最大震度は宜蘭県南澳・南山、花蓮県太魯閣(タロコ)・和平、南投県合歓山の震度3。桃園県、苗栗県、新北市、雲林県、新竹県、嘉義県などの一部で震度2を観測した。
台湾鉄道プユマ号、来年旧正月から自由席券発売へ
台湾鉄路は10日、来年の旧正月から休日が3日以上続く連休時に限り、全車指定席の新型特急電車プユマ(普悠瑪)号の一部で、自由席券を販売する方針を明らかにした。複数の台湾メディアが伝えている。
台北と台湾東部の花蓮や台東などを結ぶプユマ号は、週末を中心に乗車券が購入しにくい情況が続いている。台鉄では輸送量を増強して乗客の要求に応えたい考え。自由席車両は1編成8両のうち2両に設定される見通し。
ただ、曲線を速度を落とさずに走行可能な車体傾斜式のプユマ号は、揺れがほかの車両と比較して大きいことから、安全性や快適性を考慮して平日や通常の土休日には自由席を設定しない。また、販売数を制限し、通路やデッキに立つ乗客を1両当たり25人にとどめるとしている。
60代日本人女性 自転車で台湾一周に挑戦中 震災支援に感謝
神戸市在住の叶佐枝子さんが台湾の人々からの東日本大震災への支援に感謝を示すため、自転車での台湾一周に挑んでいる。60歳を超えた女性の挑戦に、現地の人々から応援の声が多く寄せられている。11日付の聯合報が伝えた。
叶さんは7日に訪台し、14日間かけて台湾を周る予定。被災地の福島に住む人々から集められた感謝のメッセージを台湾各地に届ける。
交流サイト「フェイスブック」上には叶さんを応援するグループページが開設され、メンバー数は1300人を超えた。叶さんを支援しようと、台湾のサイクリストらからは食事や宿泊場所などが提供されている。
叶さんは2013年9月から今年9月上旬までに計141日をかけて日本各地を自転車で走行し、旅先で出会った人々から被災地への応援メッセージを募る活動を行っていた。
地方首長交代で、重大建設に遅れも
統一地方選挙の結果、地方自治体の次期首長の意見が従来と異なることから、交通面での建設計画が遅れる可能性が指摘されている。台湾北部・桃園市では野党・民進党籍の市長が生まれ、台北市でも無所属の柯文哲氏が当選した。桃園市での台湾桃園国際空港を中心としたエアロトロポリス開発計画や桃園市の鉄道地下化、台北市では、北東部の宜蘭県とを結ぶ鉄道計画などについて、これら次期首長はこれまでと異なる見解を示している。
これを受けて、交通部の葉匡時・部長は9日夜、報道陣に対し、国家にとっての重大な建設ながら、自治体の首長が異なる考えならば当面ストップするか、遅らせるしかないと述べ、これらの建設計画の延期を示唆した。
桃園市の次期市長は、桃園エアロトロポリス計画の土地収用計画を見直す方針を打ち出しており、葉・交通部長は、第三滑走路の完成は半年から1年は遅れると述べた。また、台北と宜蘭県を結ぶ鉄道のコースについては、行政院がすでに環境アセスメントと総合計画を発注しているとし、見直すならばすべてやりなおしで、3年から4年は遅れると予想すると共に、4年後に市長が再び変わった場合はどうなるのかと懸念した。柯文哲氏は、従来のコースを翡翠ダムを横断する方式に改める構想を打ち出している。
政府関係者「“中所得国の罠”からの脱却が必要」
国家発展委員会総合規画処の張恵娟処長は9日、台湾は高度に進んだ知識経済を生かして技術革新や新しい事業の創出に取り組み、「中所得国の罠」から脱却することが必要だと述べた。
世界銀行が発表した2012年の「世界知識経済指数」(KEI)で台湾は8.77ポイントを獲得し、日本(8.28)やシンガポール(8.26)、韓国(7.97)を抑えてアジア1位となっている。これは経済協力開発機構(OECD)メンバーの平均値である8.25よりも高い。
このことについて張処長は、経済活性化の起爆剤となるよう関税や法律などの面で規制などの緩和に積極的に取り組んでいると強調。その一方で、まだ“伸びしろがある”とさらなる発展を目指すとしている。
また、アジアの中所得国の多くが中所得経済から高所得経済への移行ができずに発展が停滞するいわゆる「中所得国の罠」に陥っているとした上で、台湾は新しいものを作りだすことで苦境を乗り越えたいとの考えを示した。
サトウキビの収穫シーズン到来 糖業鉄道の運行も始まる
台湾糖業の虎尾工場(雲林県)と善化工場(台南市)で9日、工場開きが行われ、関係者らが操業の無事などを祈願した。
台糖では今季のサトウキビの収穫量を55.6万トン、来年3月までに生産される砂糖の量は5.1万トンになると見込んでいる。日本統治時代の1908(明治41)年に操業を開始した虎尾工場では台湾全土で最多となる2.6万トンの砂糖が生産される予定。
関係者によると、台湾産サトウキビで作った砂糖は風味がよく人気だという。虎尾には台湾に現存する最後の“サトウキビ列車”と呼ばれる運搬用鉄道が残されており、工場の操業に合わせて運行が再開された。
オリオールズの陳偉殷が帰国、「移籍は日常茶飯事」
台湾出身で、アメリカ大リーグのボルティモア・オリオールズでプレーするチェン・ウェイン(陳偉殷)投手が10日早朝に帰国した。朝4時50分にもかかわらず、台湾桃園国際空港では100人を超えるファンが出迎えた。
チェン投手は、日本でプレーしていたころはこっそり帰ってくるような感覚だったが、アメリカに渡ってからは、帰国するとファンたちの熱心さを感じられるようになり、グランドでもファンたちの期待を意識するようになったと話した。チェン投手は、アメリカにわたってから一年目は息子と帰国、二度目はケガのため車椅子姿での帰国となったが、今年は妻と息子二人と共に帰ってこられてこれまでと感じが異なると話し、さらに今シーズンは成績もよかったので、自分としては「派手な帰国になった」と喜んだ。
チェン投手は今年のシーズンオフ、アメリカで多くのチームが注目する対象になっている。オリオールズもチーム力強化のため、チェン投手を大物選手を獲得するためのトレード要員にしているとの報道について、チェン投手は球団次第だとした上で、「大リーグでの移籍は日常茶飯事で、気持ちを調整してマウンドで結果を出すだけだ」と前向きな姿勢を示した。
鴻海(富士康、フォックスコン)11月営業収入約2兆円
2014年12月10日、台湾EMS企業、鴻海科技集団(富士康、フォックスコン)が、2014年11月の経営報告を発表した。
報告によると、鴻海2014年11月の営業収入は、2013年同期と比較して12.9%増加し、5147億9300万台湾ドル(約1兆9385億円)に達した。
1月―11月の累計営業収入は、前年同期比6.8%増の、3兆6969億台湾ドル(約13兆9207億円)となっている。
11月、鴻海の営業収入が大幅に増加した原因としては、アップル社iPhoneの新型発売にあわせて、アップル社からの受注が拡大していることが指摘されている。
今年の人気動画ランキング 社会性ある作品が上位に
動画投稿サイト「ユーチューブ」は9日、2014年に台湾でヒットした動画ランキングを発表し、一般部門では今年世間をにぎわせた社会事件を記録したものが上位9作品の3分の1を占めたことがわかった。
動画は「一般部門」と「音楽部門」に分けてランキングされた。一般部門では5月に台北メトロ(MRT)車内で起きた無差別殺傷事件や、夏に台湾南部・高雄で発生したガス爆発事故の現場の様子を撮影した作品のほか、3月に中国大陸との「サービス貿易取り決め」に反対する学生らが立法院を占拠するなどした“太陽花(ひまわり)学生運動”の軌跡を追う応援ソング「島嶼天光」のミュージックビデオなどがランクインした。
グーグル台湾支社はこの結果から、台湾の人々がマスメディアだけでなく、一般人によって撮影された動画にも頼ることで多角的に情報を獲得していると指摘。インターネットを活用する若い世代にとって、ユーチューブが時事問題を知る重要なメディアとなっていると分析している。
1位は6歳の双子姉妹デュオ「ゾニーアンドヨニー」(左左右右)のダンス映像だった。俳優の金城武が難病患者の支援活動「アイス・バケツ・チャレンジ」に挑戦する作品も8位に入った。
音楽部門では、先日安室奈美恵との共演が日本でも話題となった女性歌手のジョリン・ツァイ(蔡依林)の「PLAY我[口丕]」がトップに輝いている。