「落とし物」がとりもった“姉妹”の縁 山陽電鉄と台湾鉄路が姉妹鉄道協定
山陽電鉄(神戸市)は18日、台湾の国鉄に当たる台湾鉄路管理局と姉妹鉄道の協定を結ぶと発表した。台湾人観光客の落とし物が縁となり実現。台湾の旅行客の誘致につなげたい考えで、22日に台北駅で締結式を行う。
山陽電鉄によると、1月、台湾人一家が兵庫県内で同電鉄を利用し、車内に携帯電話を置き忘れた。折り返し駅で駅員が発見し、その日のうちに家族に届けられた。数日後、台湾の在外事務所(大阪市)が一家から「駅員らにお礼を伝えたい」と連絡を受け、山陽電鉄に照会。交流が始まり、山陽電鉄と台湾鉄路に「亀山」という同名の駅があることから、姉妹鉄道の協定を結ぶことになった。
山陽電鉄は22日から4月末まで、台湾からの観光客に絵はがきセットをプレゼントする。山陽姫路など4駅で協定締結の記念入場券も発売する。
工業用着色料使用の大豆製品、10社36品目に拡大
ゆばを加工して製造される大豆製品「豆乾」に工業用の着色料が使用されていた問題で、問題の原料を扱った中間業者は12社、44社の食品会社に流通したことが分かった。うち10社の36品目の商品で同着色料の使用が確認され、昨日までに店頭から2311キログラムが撤去された。
問題の着色料入り乳化剤が使用されたゆばの流通範囲は、台北市・新北市・新竹・台中・彰化・雲林など全国に及ぶ。乳化剤を製造した芊鑫実業は、過去7年にわたり同着色料を使用していたと見られる。
米国、台湾製太陽電池への反不当廉売税率を修正[IT]
米商務省は16日、太陽電池を米国で不当に安い価格で販売したとして、中国と台湾の関連メーカーに最高で165.04%の反ダンピング(不当廉売)税を課す本決定を下した。台湾メーカーへの反ダンピング税率はイク晶能源科技(ジンテック、イク=日の下に立)が27.55%で最高。茂迪(MOTECH)への税率は11.45%で、従来の20.86%から大きく下方修正された。その他の台湾メーカーへの税率は19.50%と、従来の24.23%を大きく下回る水準に修正された。中央通信社などが伝えた。
米国のメーカーの訴えを受け、同省は7月に不当廉売を認める仮決定を下していた。当初は台湾メーカーへの税率を27.59~44.18%としていたが、交渉を経て8月に下方修正。今回の本決定に当たり、さらに税率を引き下げた形となった。
最終的な税率は来年1月に予定されている米国際貿易委員会(ITC)で決まる予定。茂迪は同省の本決定について「予測の範囲内」とした上で「引き続きITCに対し、税率の見直しを求めていく」とした。
中国メーカーへの反ダンピング税率は常州天合光能(トリナ・ソーラー)が26.71%、
浙江イク輝陽光能源(レネソーラー)と晶科能源控股(ジンコー・ソーラー)が78.42%など。この他、米国側の調査を拒否したメーカーや一部の小規模なメーカーは165.04%となった。
日本が大好きな台湾人 1~11月の訪日旅行者数でトップに
日本政府観光局(JNTO)が17日発表した統計で今年1~11月の訪日外国人旅行者1217万7500人のうち、台湾からは約21%にあたる261万7700人で最多となっていることが分かった。韓国は248万4400人で2位だった。
同期間中における台湾からの訪日旅行者数は前年同期比で27.0%増加したが、伸び率としては中国大陸の82.2%(約222万人)、フィリピンの66.9%(約16万人)、ベトナムの46.6%(約12万人)、タイの46.2%(約58万人)、マレーシアの42.0%(約21万人)を下回った。
11月に日本を訪れた台湾人旅行者数は23万6500人(前年同月比32.9%増)と、こちらも韓国の23万9000人(同39.8%増)よりやや少なくなっている。だが、同月までの訪日者数は韓国を上回っていることから、このペースが続けば台湾が通年トップに輝く可能性が高い。
円安や外国人向け免税措置実施のほかに、日台間を結ぶ秋のチャーター便が多数運航されたことや、紅葉鑑賞を目的とした旅行者が増えたことなども訪日台湾人客の増加に一役買ったと分析されている。
鉄板焼き「うかい亭」、台湾への出店が正式決定 2016年オープン
ミシュランガイドに7年連続で選ばれた高級鉄板焼き「うかい亭」などを経営する株式会社うかい(東京都八王子市)が、2016年に高雄市内のホテルにオープンすることが正式に決定し、17日に関係者らが台北で契約書を交わした。
うかいが出店するのは、ホテルグループ大手のFIHリージェントグループ(晶華麗晶酒店集団)が高雄市内に建設している高雄シルクスプレイス(高雄晶英酒店)。うかいにとっては海外1号店になり、南台湾初の“ミシュランお墨付き”級の鉄板焼きレストランとなる。
ホテルは地上23階、地下5階、客室総数は198室。うかいのレストランは2~3階に位置し、全143席を設ける。設計はデザイナーの橋本夕紀夫氏が手がけるという。
ウナギの稚魚捕獲量、過去10年で最多も消費者への恩恵少なく
行政院農業委員会漁業署は17日、記者会見を開き、去年11月末から今年2月までのウナギの稚魚の捕獲量が過去10年で最多となる9トンに上ったことを明らかにした。一方、うな重などウナギを使ったメニューが値下がりする可能性は低いとみられている。
台湾区鰻魚発展基金会の汪介甫執行長(最高経営責任者、CEO)によると、ウナギの取引価格は昨年の1キロあたり最高1600台湾元(約6000円)から、今年は約3分の1程度の550元(約2100円)にまで下落した。しかし、台湾の飲食店などで提供されるうな重などの価格については、養殖ウナギの管理が難しいことから、大幅な値下げはないだろうと同基金会の蔡秋棠董事長(会長)は話している。
汪CEOは捕獲量増加について、捕獲時期に台風が台湾とフィリピンの間を襲ったことが要因なのではと推測している。
一方で、今年11月から現在までの稚魚捕獲量は昨年同期を大きく下回っているという。
ニホンウナギを巡っては、将来的に貿易規制がかかる可能性があり、台湾のウナギ産業関係者は16日、セミナーを開催し、対策について意見を交わすなどした。
ニホンウナギは今年6月、国際自然保護連合(IUCN)で絶滅危惧種に指定され、汪CEOによると、来年7月にワシントン条約の付属書2への掲載が提案される予定。付属書2に記載されると輸出入の際に輸出国の許可が必要になり、国際取引が制限されるため、ウナギ生産量の大半を日本に輸出している台湾にとっては大きな打撃となることが懸念されている。
中華民国台湾、帰化関連規定を緩和へ
外国人、または無国籍の人が中華民国に帰化する際の条件が緩和される見通し。「国籍法部分条文修正草案」が17日、中華民国台湾の国会に当たる、立法院内政部委員会の一時審査を通過した。
現行の「国籍法」第三条の規定によると、外国人、または無国籍の人が中華民国への帰化を申請する際の条件には、「品行方正で、犯罪の記録はない」という規定がある。この規定に対して、一部では内容があまりにも抽象的である一方、行政機関に過大な権限を与えており、当事者の権益を損なう恐れがあるとして、改善を求める声が上がっている。
それを受けて、立法院内政部委員会は17日、特に「国籍法部分条文修正草案」を審査した。席上、複数の野党の立法委員は、「品行方正」などの字の削除を主張していたが、内政部は、一部の当事者がわいせつ行為などの軽微な違法行為があったが、懲役に科されていない。しかし、その行いが一般大衆には受け入れられないとして、「品行方正」などの文字の削除に反対を示した。
与野党が2時間、折衝を行った結果、「犯罪の記録はない」という条文を「警察機関に刑事記録を残した刑事案件はない」へと範囲を拡大したほか、三年以内に同じような犯行がない場合、中華民国への帰化を申請することができると、関連の規定を緩めることを決定した。
一方、草案の中には、品行方正でないことの具体例も明記された。例えば、社会秩序維持法第二章における、社会の善良な気風などを破壊する行為に関する規定を違反したこと、婚姻関係、または家庭生活への破壊、侵害のため、検察官に公訴されたことなどがその例だが、裁判所から無罪判決が言い渡されたもの、或いは裁判所に受理されないものが除外される。
なお、現在の規定によれば、中華民国に帰化しようとする人は、それまでの国籍喪失証明を先に取得する必要がある。しかし、多くの国では、その国の国籍を放棄する前、まず他国の国籍を取得する必要がある。そのため、与野党は、「国籍法」第9条の規定の修正を認可、中華民国に帰化した人は、一年以内に前の国の国籍喪失証明を提出すればいいということを認めた。もし、当事者が、国籍喪失証明を提示できない責任は自分にないことを証明できる書類を提出することができれば、国籍喪失証明を提出しなくてもいいという。
台湾、大手投資家への証所税課税が延期
台北株式市場での年間投資金額が台湾元10億元(日本円約37億円)を上回った投資家へのキャピタルゲイン税の課税が3年後に延期され、課税の目安となる年間投資金額は依然として台湾元10億元を維持することが明らかになった。
台北株式市場での年間投資金額が台湾元10億元以上のいわゆる、「大口投資家」を対象とする、課税規定の修正案は17日、立法院財政委員会で審査を受け、立法委員らは、課税のハードルを台湾元50億元に引き上げ、その実施を5年後に延期する案、およびこの規定を廃止する案の二つの案を提出した。
与野党が話し合った結果、この規定の実施を3年間延期、課税の目安となる金額を台湾元10万元に維持することで意見の一致を見た。財政部の張盛和・部長は、この決定について、「この3年間を利用して、年間台湾元10億元以上の投資を行った投資家への証券取引税を課税しないことの株式市場への影響を観察することができると共に、この間の世界の経済情勢を観察することもできる。課税のハードルとなる金額は修正する必要はない。」としている。
この結果について、台湾元10億元以上の巨額な投資を行った投資家へのキャピタルゲイン税の課税の廃止を主張している、金融監督管理委員会の曾銘宗・主任委員は、「もう最大の努力をした」としながらも、「この規定の凍結は、課税となる基準の金額の引き上げよりいい。実施の延期は、課税がもたらす市場への不安を和らげることができる。」と、それを評価した。
曾銘宗・主任委員は、2年後、延期が満期になる前、台北株式市場における取引高が最近のように激減した場合、次期国会議員は、この規定の廃止に賛同するだろう。この不確定要素が暫時なくすため、大口投資家は、向こう1、2年、台北株式市場への投資を再開するだろうと予測した。
中経院、GDP成長率を下方修正
台湾のシンクタンク、中華経済研究院(中経院)が今年と来年の台湾の経済成長率を下方修正した。中華経済研究院は17日、今年台湾の最新の経済予測を発表した。今年、世界経済が回復したものの、世界各地での経済成長の力が足らず、その回復の幅も揃っておらず、しかも、金融の不安定に脅かされているため、中華経済研究院は、2014年の経済成長率を10月に発表した数値より0.03ポイント低下する、3.43%に下方修正した。
2015年については、中華経済研究院は、新興市場の成長がやや鈍化し、関連区域の政治が不安定であるなどとして、来年の経済成長率を10月に発表した推計値より0.03ポイント低くなる、3.50%に下方修正した。
中華経済研究院の呉中書・院長は、今回、経済成長率を下方修正した主な原因として、「台湾には食品安全の問題がある。近隣諸国にはロシアの経済減速の問題や、ヨーロッパと日本の経済が予想ほど回復していないことなどのプレッシャーがあったため、台湾の輸出は予想ほど芳しくなかった。これらはいずれも経済成長率を下方修正した原因となった。」と説明した。
クリスマス感満載の「台北フラワーショー」開催中 来月11日まで
「台北フラワーショー」(台北花卉展)が13日から、台北市の花博公園で開催されている。園内は草花を使ったクリスマスのデコレーションで彩られ、見る人を楽しい気分にさせてくれる。
台北市工務局によると、今年のテーマはポインセチアとクリスマスのアート。キャンディーやアイスクリームをかたどったものや、鏡面反射を利用したものなど、ユニークなツリーが多数設置されたほか、デコレーションには6000鉢を超えるポインセチアと、200種類あまり、計10万鉢以上の草花が使われ、華やかなムードを醸し出している。
ポインセチアは定番の赤のほか、クリーム色やピンク、赤と白のマーブル模様など珍しい種類も揃った。
夜はライトアップされ、昼とはひと味違った雰囲気が楽しめる。会期は来年1月11日まで。
法務部「陳・前総統の仮釈放に時間表はない」
汚職やマネーロンダリングで服役中の陳水扁・前総統が年末以前に刑務所外での治療を受けるため、仮釈放されると伝えられているが、法務部は、陳・前総統の仮釈放にタイムテーブルはないとして、それを否定した。
台湾の週刊誌の報道によると、陳水扁・前総統は、最近馬英九・総統に直筆の書簡を送ったという。総統府の馬瑋国・報道官は17日、先週、陳・前総統からの書簡が届いたと明らかにしたものの、内容へのコメントを控えた。消息筋によると、総統府側は前例に基づいて、陳・前総統の書簡を法務部に送り、その処理を法務部にゆだねたという。
この週刊誌の報道では、法務部の羅瑩雪・部長は、関連機関に対して、陳・前総統の病状を確認するために組織された、医療鑑定チームが、陳・前総統には刑務所外での治療を受ける必要があると確認した場合、関連法令に基づいて陳・前総統を仮釈放すると指示した。陳・前総統は、年末以前に関連の手続きを終えて仮釈放されるという。しかし、法務部の陳明堂・政務次長は17日、鑑定の結果は、刑務所外での治療のよりどころになるかどうかについて、この問題にタイムテーブルはないと述べるにとどまった。
台湾会社員の年末ボーナス平均額=月給の1.38倍
求職サイトの「yes123」が行った調査で、来年の旧正月前に支払われる年末ボーナスの平均額は、月給の1.38倍であることが分かった。前年の1.32倍よりわずかに上昇した。
調査では台湾の会社員のうち約3分の2を占める66.4%がボーナスが支給されると思うと回答。使い道については「お年玉」(32.2%)、「貯蓄」(31.2%)、「投資」(29.3%)、「ローン返済」(26%)、「海外旅行」(20.1%)となった。
一方、支給額に影響する要素については「会社の業績」(62.1%)、「個人の貢献度」(37.1%)、「経営者の気分」(32.5%)の順で続いた。また、ボーナスの金額が自分の予想額を下回った場合、54.2%が転職を考えると答えた。
yes123によると、ボーナス支給額が高い業種は「金融・保険、会計業」(月給の2.34倍)、「ハイテク情報業」(同1.64倍)、「運輸、物流業」(同1.37倍)、「製造業」(同1.34倍)、「建設、不動産業」(同1.32倍)だという。
また、76%の企業が忘年会の開催を計画しており、65.3%の会社員が「モチベーション向上につながる」と評価している。
沖縄の高校生が台湾・嘉義を訪問 木登り訓練や映画「KANO」ロケ地見学
沖縄県立首里高校の校長や生徒ら17名が16日、台湾南部・嘉義市の北興中学校を訪問した。今回の訪問は、沖縄県の国際交流活動の一環として行われ、8月には北興中学校からの一行16名が沖縄を訪れていた。
生徒らは日本統治時代から残る建物などが保存され、映画「KANO」の撮影が行われた「ヒノキビレッジ」を参観。北興中学校ではアート空間を見学したり、台湾でも珍しい“木登り”の授業に参加するなどした。
3、4階ほどの高さの木を登るのは、多くの日本の生徒にとって初めての体験で、口々に面白いと話していた。
交流活動を担当する羅先生は、来年行うかは未定だが、条件があえばまた交流したいと語った。
映画「KANO」ゆかりの地を訪問の日本人ライター 旅行本出版も計画
長年旅行ガイドブックの執筆に携わっている日本人ライターの川田秀文さんがこのほど、映画「KANO~1931海の向こうの甲子園~」の舞台である台湾南部の嘉義を訪れ、半月かけて映画ゆかりの地を巡った。来年1月の日本での公開にあわせて、関連情報を掲載したガイドブックを発行予定だという。17日付の聯合報が伝えた。
「KANO」は日本統治時代の1931(昭和6)年に甲子園に初出場し、準優勝した嘉義農林学校(嘉農/現在の嘉義大学)野球部の奮闘を描いた作品。台湾で今年2月に公開され、興行収入が3億台湾元(約11億2000万円)を超える大ヒットとなった。
11月に行われた台湾最大の映画祭「ゴールデン・ホース・アワード」(金馬奨)では「観客賞」と「国際映画批評家連盟賞」を獲得している。
日本では来年1月24日に全国ロードショー。永瀬正敏や大沢たかお、坂井真紀らが出演している。
韓国芸能人、台湾ロケで誤って10倍のバス料金払う・・運転手は黙って満面の笑み
台湾・東森新聞によると、韓国の著名なバラエティ番組「パパどこに行くの?」の台湾ロケに参加した韓国の芸能人が誤って高額のバス料金を払った際、運転手が故意に見過ごしたとして批判を浴びている。17日付で中国新聞網が伝えた。
韓国の芸能人、キム・ソンジュが息子を連れて先月、台湾ロケに参加した。台中空港駅から台中駅までバスに乗った際、運転手に料金はいくらかと尋ねた。運転手は緊張したのか、「47台湾ドル」と答えるところを、声が震えて、「4、47台湾ドル」と4を2回言ってしまった。キム・ソンジュは「447台湾ドルですか?」と聞き返したが、運転手は訂正しなかった。結局、キム親子は447台湾ドルを料金箱に入れて下車した。運転手がこの時、満面の笑みを浮かべていたのをテレビカメラがばっちりとらえていた。
キム・ソンジュはこの後、「高すぎると思ったが、抗議すると、下車する駅を教えてもらえないと思って黙っていた」とコメントした。すると、これを見た台湾の視聴者から、「台湾のイメージが悪くなる」と大ブーイング。台湾のバス運営会社はこれを受け、「運転手は緊張していた。キムさんが他の人の分もまとめて払ったのかと勘違いしたようだ」と謝罪した。
台湾:中国個人観光客数が100万人突破
2014年12月17日、中国国務院台湾事務局が、大陸部住人の台湾個人観光状況について報告をおこなった。
統計データによると、2014年1月―11月、台湾を訪問した大陸部観光客数は、2013年同期と比較して123%の大幅増加を示し、107満4300人(回)となった。
これにより、台湾個人旅行解禁から、2014年11月末までの、累計個人観光客数は、181万7000人に達したとのこと。
なお、台湾では2011年6月28日から、中国大陸部一部都市住人の台湾個人旅行が解禁されている。
日本で結婚した中国本土の女、金銭トラブルで殺人 潜伏先の台湾で逮捕
日本の茨城県で、中国本土から日本に嫁いだ女が、金銭トラブルから男1人とともに台湾籍の女性を薬物で昏睡させ、現金やキャッシュカードを奪う事件が発生した。被害を受けた女性は薬物の過剰摂取で死亡、女は14日に台湾・松山空港で逮捕された。台湾メディア・聯合報の報道を、中国新聞網が16日伝えた。
警察の調査によると、容疑者である41歳の女は、台湾に嫁いだものの離婚。その後日本の茨城県に嫁ぎ、同じく現地に嫁いでいた67歳の台湾籍女性と知り合った。女は女性が経営する軽食店で働いていたが、2年前に辞めていた。
今月5日早朝、女は日本で働く中国籍の男とともに女性の店に押しかけ、借金の返済を要求。女性が住居から店舗に降りてくると双方は口論となり、女が女性を地面に倒したうえで頭部を2回殴り、さらに女性を屋内に引き込んでマッサージチェアに縛り付けたうえで現金とキャッシュカードを奪った。さらに、暗証番号を聞き出し、ATMで50万円を引き出した。
その後2人は薬物を粉末上にしてミネラルウォーターに混入。これを飲んで意識を失った女性を縛り上げて毛布をかぶせたうえで、窓から現場を離れた。同日午後、別居していた夫が呼吸の止まっていた女性を発見、警察に通報した。日本の警察は、窒息死の疑いがあると判断したうえで、台湾警察当局に連絡した。
女は同日夕方に台湾に戻り、基隆のホテルに宿泊。そこで高雄に住む女性の息子に電話をかけ「お母さんが日本で交通事故に遭って亡くなった。医療費15万台湾ドル(約56万2000円)を立て替えたから、振り込んでほしい」と要求した。しかし息子はすでに警察から母親の死亡連絡を受けていたため、警察当局に通報したという。
調べに対して女は「女性から『店の従業員1人の態度が悪いので、20万円あげるからそいつを殴ってほしい』と頼まれた。実行したのに女性が報酬をよこさなかった」と動機を語った。また、「睡眠薬は女性の家で手に入れた。現場を離れたときはまだ眠っていた。ちょっと懲らしめてやろうと思っただけなのに、こんなことになるとは思わなかった」と供述している。