交通部、台湾高鉄経営破たんの可能性強調
交通部が、台湾高速鉄道が経営破たんする可能性を強調している。台湾新幹線こと台湾高速鉄道は、民間が建設し、一定期間運営した上で政府に移転する「BOT方式」。開業以来、台湾に欠かせない交通機関として定着しているが、輸送量が当初の計画には達していないこと、巨額の減価償却費、建設資金の借り入れ利息などで財務上きびしい状態が続いており、経営破たんの懸念が高まっている。
交通部の葉匡時・部長は22日、立法院交通委員会に出席した際、台湾高速鉄道の経営改善案を立法院交通委員会が今月中に認めなければ、来年3月にも経営破たんする可能性があると強調した。葉・交通部長は、来年3月の経営破たんについて、「その可能性が高い、そうなるはずだ」と述べた。
仮に経営破たんした場合の対処方法について、葉・交通部長は、国が引き継いで国営事業とする方法と、外部に委託して経営する方式だと指摘。外部に委託する場合は、一定期間の経営を任せて契約期間が終われば政府に移管する「OT方式」となる。しかし、葉・交通部長は、そうなった場合にその能力のある企業がどこになるのかは一切未知数だと話している。
11月輸出受注額6.0%増、単月2位の水準[経済]
経済部が22日に発表した11月の輸出受注額は、前年同月比6.0%増の435億1,000万米ドル(約5兆4,200億円)だった。モバイル端末向け受注が引き続き伸び、単月ベースでは10月に次いで過去2番目の高水準となった。
輸出受注額の3割超を占める情報通信製品は前年同月比6.1%の136億9,000万米ドルで過去最高を更新。世界的ブランドメーカーのスマートフォン新製品の好調な販売に加え、欧米のクリスマス休暇に向けた需要増からメーカーの受注が強含んだ。電子製品は8.4%増。モバイル端末の強い需要に伴い、ファウンドリー(半導体の受託製造)や封止・検査、DRAMメーカーの受注が伸びた。
一方、精密機器は中国のタッチパネルの需要が弱含んだ他、中小型液晶パネルの価格競争激化の影響を受け6.9%減。国際原油価格の下落に伴い、化学品(10.0%減)とプラスチック・ゴム製品(8.7%減)がマイナス成長となった。
主要国・地域別では、欧米の需要が強かった。欧州が前年同月比19.3%、米国は14.2%それぞれ伸びた。いずれも情報通信製品の受注が最多だった。一方、中国(香港含む)は化学品の受注が大幅に落ち込み3.4%減だった。日本は電子製品を中心に需要が弱く、15.2%減少した。
経済部は、原油価格の下落とロシアの通貨不安、新興国・地域の景気減速が世界経済の成長を抑制し、とりわけプラスチック製品の受注に影響が出ると分析。12月の受注動向については、各業者への調査から今月の受注は弱含んでいるとして、受注額は11月比で減少するだろうと予測している。
台湾、同性婚合法化に向けた民法修正案が審議入り 法務部は反対姿勢
同性同士の結婚などの合法化を目指す民法修正草案の審議が22日、立法院(国会)司法及び法制委員会で開始された。同委員会に出席した法務部の陳明堂政務次長は、時期尚早だとして反対の姿勢を示した。
陳氏は同性をパートナーにする選択を尊重しているとしながらも、社会には同性婚を受け入れる前提がまだ無く、安易な合法化は対立を招く恐れがあるとの認識を語った。
また、同性婚の合法化よりも、まずは同性愛者の権利をどのように保障するか議論を進めるべきだと述べた。その上で、法務部では今月末までに保障に関する同部の方針と立場を明らかにするとしている。
台湾軍の兵士が衛星回線でこっそりポルノサイト、軍の通信費が380万円に
台湾の海軍陸戦隊の兵士が昨年11月から今年1月にかけて、衛星回線の接続テストに乗じてこっそりとポルノサイトにアクセスしていたところ、通信費が100万台湾ドル(約379万円)にまで膨らみ、軍が慌てて犯人捜しをするという騒ぎがあった。22日付で台海網が伝えた。
台湾海軍陸戦隊烏丘守備大隊の兵士が昨年11月16日から今年1月16日かけて、夜間の宿直の際に衛星回線の接続テストが行われていることに目をつけ、こっそりとポルノサイトにアクセスしていた。通信費が100万台湾ドルを超え、軍が慌ててアクセス記録と宿直当番を調査し、接続していた兵士を突き止め、処分を言い渡した。
台湾軍で兵士が衛星回線を不正に使用してポルノサイトを見るという問題が発覚したのは、今回が初めて。海軍陸戦隊によると、兵士の家族が通信費を支払うことに同意したため、兵士は比較的軽い処分で済んだという。
「歌神」ジャッキー・チュン、7年ぶりの中国語アルバム発表
中華圏で「歌神」の呼び名を持つ歌手のジャッキー・チュン(張学友)が22日、台北市内で最新アルバム「醒著做夢」の発売記者会見を行った。中国語アルバムのリリースは、7年ぶりとなる。
会場にはアルバム発売を祝おうと、ジャッキーとともに「四大天王」に数えられるアンディ・ラウ(劉徳華)、アーロン・クオック(郭富城)、レオン・ライ(黎明)など中華圏のスターたち30名からのビデオメッセージが届いた。
アンディからのビデオの中で、過去に香港の音楽賞「十大中文金曲」の新人賞を奪い合った経験が語られると、ジャッキーは「わたしが勝ちましたね」と笑っていた。
誰からの祝福が印象に残ったかとの質問にジャッキーは、映画監督のジョン・ウー(呉宇森)とツイ・ハーク(徐克)の名前を挙げ、彼らは尊敬している先輩で、まさかメッセージをくれるとは思わなかったと語った。
同アルバムは23日に発売され、世界116の国と地域のiTunes(アイチューンズ)でも楽曲が購入できる。
食品情報の強制登録、来年は肉・乳・水産品へ拡大
行政院は22日、「食品情報クラウド」のキックオフセレモニーを行った。来年1月1日から衛生福利部の管理下で、全国の学校が利用できる食品の生産・流通情報のクラウド型データベース整備を進める。国内全ての学校で消費される食材について生産・流通情報を透明化する計画で、幼稚園も含め、再来年にはオンライン情報化を完成するとしている。
今年9月の劣悪ラード問題発覚後、衛生福利部は油脂製品生産業者の登録を義務付けたが、来年2月からは肉類・乳製品・水産品など、来年7月からは砂糖・塩・小麦・でん粉・大豆・トウモロコシなども強制登録の対象とする。現在「食品情報クラウド」には150社・2300品目余りの情報が登録済みで、コンビニ食品や飲食チェーンの料理、肉加工品なども含まれている。
台湾・総統府、2015年版年賀カードのデザイン公開
総統府は22日、2015年の新年に送られる総統年賀カードと副総統年賀カードのデザインをそれぞれ公開した。来年以降、国内外の要人などに届けられる。
馬英九総統のカードには社会福祉団体が主催した絵画コンテストで入賞した陳荘素香さん(88)の作品が採用された。台湾家庭の伝統的な年越しの風景が表現されている。
一方、呉敦義副総統のカードには、未年にちなんで体にボタンの花柄をあしらった山羊(ヤギ)のシルエットが描かれた。幸運に恵まれるよう願いがこめられているという。
総統府ではウェブサイト上でカードの電子版を公開している。
次期台北市長・柯文哲氏、台湾と中国大陸の関係に「4つの相互」提案
次期台北市長の柯文哲氏(55)は22日、今後の台湾と中国大陸の関係のあり方について、相互認識、相互理解、相互尊重、相互協力を軸とする「4つの相互」の概念を提案した。
柯氏は同日、中央社のインタビューに応じ、1992年に確認された“1つの中国”に関する台湾と中国大陸の共通認識「92年コンセンサス」(九二共識)について触れ、22年前の認識をなぜ現在の交流の土台とするのかと疑問を呈した。
その上で、「92年コンセンサス」は「両者の間に共通認識はないという共通認識」であるとの考えを示し、現状に即した新たな共通認識を持つべきだと主張した。
一方、行政院(内閣)大陸委員会は同日、台湾と中国大陸の間には共通認識が確かに存在し、双方の交流の鍵となっていると反論している。
【 92年コンセンサス 】 1992年に台湾と中国大陸が窓口機関を通じ確認した両岸対話の原則。“1つの中国”を前提としているがその解釈には触れておらず、国民党は「1つの中国=中華民国」との立場を示している。
阿里山鉄道開業102年 ヒノキ製客車を特別運行へ
阿里山森林鉄路は今月25日、開業102年を記念してヒノキ製客車を連結した列車を特別運行する。
同鉄道は日本統治時代の1912(大正元)年に嘉義-二万坪間で正式営業を開始した。急勾配を上るためにスイッチバックやループ線などの施設や特徴を持ち、世界的にも知られている。
特別列車が運行されるのは嘉義-北門間と沼平支線。それぞれ4両のヒノキ製客車が連結される。また、北門駅前では2009年8月の台風で被災した線路の復旧工事の様子を収めた写真や、同鉄道運転士が手がけた蒸気機関車の模型が展示される。
これに合わせて台湾鉄路嘉義駅でも鉄道関連の特別展示が行われるという。
台湾の人々がお正月に訪れたい海外旅行先、1位は日本
台湾の人々がお正月に訪れてみたい国・地域の第1位は日本であることが、オンライン宿泊予約サイトのホテルズドットコムの調査で分かった。
台湾地区を対象とする調査では、今月中旬に公表されたクリスマスに訪れたい海外旅行先ランキングでも日本が1位になっており、根強い人気をみせつけた。2位はタイ、3位は香港。また、盛大なカウントダウンイベントが行われるアメリカなども人気を集めた。
一方、2015年に訪れたい海外旅行先では、日本を筆頭にフランス、英国、イタリア、モルディブなどが続いた。円安傾向が続く日本はアジア地域全体でもお正月に訪れたい海外旅行先の1位に輝いている。
青森のリンゴ、台北の恵まれない子供たちのもとへ
恵まれない子供たちにおいしい日本の果物を味わってもらおうと、青森県りんご対策協議会が贈った200個のリンゴが18日、台北市内の貧困家庭を支援する団体の元に届けられた。
台湾では米国産のふじリンゴが1個20台湾元程度(約76円)で買えるのに対し、青森産のリンゴは1個125元(約473円)を超えることもあるほどの高級品。普段は食べられない大きなリンゴを手にした子供たちは目を輝かせ、満面の笑みを浮かべていた。
リンゴの寄付活動は12年前から毎年続けられており、贈られた数は1000個以上に上るという。おいしいリンゴの味を通じて、人の温かさを感じてほしいとの思いがこめられている。
団体関係者は、贈られたリンゴが子供たちにとって驚きと未来への希望を与えてくれていると、同協議会に対し感謝の意を述べた。
陸委会:中国大陸側は時機を逃さず「貨貿」を
行政院大陸委員会(陸委会)の王郁・主任委員が、台湾海峡両岸商品貿易協定(「貨貿」と呼ばれる)の締結に向けて、中国大陸側に時機を逃さないよう呼びかけた。先月行われた統一地方選挙における与党・国民党の大敗が中国大陸側の台湾に対する態度に変化をもたらすかどうかが注目されている。
行政院大陸委員会の王郁・主任委員は22日、立法院内政委員会で、中国大陸側は選挙結果の影響を見極めようと現在は様子見の状態だと説明、このため交渉中の商品貿易協定の話し合いが影響を受けていることを明らかにした。
王・主任委員によると、大陸委員会では両岸商品貿易協定が両岸関係に有利だとし、中国大陸側に時機を逃さないよう伝えているという。王・主任委員は、「我々は、時間的に限りがある馬英九・政権の間に、商品貿易協定のような、台湾の人々に有利なことを多く実現しておくべきだとはっきり伝えている」と話した。馬英九・総統の任期は2016年5月まで。
馬・総統、華僑学校の正体字教育を評価
馬英九・総統が、日本における華僑の子女のための学校で正体字の教育に力を入れていることを評価した。馬英九・総統は22日、日本の東京、横浜、大阪にある華僑同胞のための学校の理事・監事及び校長らと会見した。
馬・総統は、華僑同胞の父兄は子供たちに中国語の基本知識を身につけさせようと努力しているとした上で、教育課程では正体字と中国大陸で使用される簡体字の問題が避けられないと指摘。馬・総統は、簡体字を使う人13億人に対して、正体字の使用者は約4000万人程度だとしながらも、正体字は魅力にあふれており、韓国も2018年から教科書で漢字を復活させようとしていると説明した。
馬・総統はそして、正体字教育の維持は政治的な考慮からではなく、祖先の使った字を次の世代に伝え、古い書物も読めるようになってほしいという文化的な考えからだと説明、海外の華僑学校が正体字で教育を行っていることを評価した。
馬・総統は、「海外での中国語教育に正体字を使用している努力に敬服し、感動する。そうしてこそ中華文化を伝承できる。我々の祖先に、数千年にわたる文化を子孫たちも引き継いでいくことを知ってもらえる」と話した。