内政部出入国および移民署、2日に改名
「内政部出入国、および移民署」が2日付で「内政部移民署」に改名され、新移民の人権をさらに保障するため、将来的には中国大陸住民を含む海外の人たちと結婚した世帯への奉仕、および人身売買の防止も業務に組み込まれる見通し。
中華民国における出入国、および移民業務を担う、移民署では2日午前、改名除幕式、および発足8周年記者会見を行った。記者会見に出席した、内政部の陳純敬・政務次長は、「移民署の前身は、警政署出入境管理局に所属した機関だった。2007年1月2日、『出入国、および移民法』に基づいて、『内政部出入国、および移民署』として正式に発足、今年は政府の組織改変に合わせ、その名が『内政部移民署』に改められたと説明した。陳・政務次長は、改名後の移民署は、業務が外国人、および中国大陸住民と結婚した家庭への奉仕、人身売買の防止などへと拡大され、新移民の世話とその人権保障をさらに着実で効果的なものにすることができ、大きな意義がある。」と述べた。
移民署の莫天虎・署長は、国境を越える人口の移転が頻繁に行われるにつれ、毎年、台湾を出入りした人口は2007年のおよそのべ2528万人から、昨年2014年末時点では、のべ4332万人に増加、台湾にいる外国人、および台湾の人と結婚した海外の配偶者は百万人を突破したため、移民の世話、不法に滞在している海外の人たちの摘発など、移民署の業務は今後さらに重くなるだろうと期待した。
米ツインオークスで36年ぶり国旗掲揚式
中華民国の国旗掲揚式が36年ぶりに、アメリカワシントンのツインオークス(Twin Oaks)で行われた。ツインオークスはアメリカのワシントンD.C.に位置する古跡とされる建築物で、中華民国政府の国有財産でもある。1937年から1978年の間、アメリカ駐在の中華民国大使の官邸として使用されていた。1979年、アメリカのカーター元大統領は、中共と国交を樹立、ツインオークスが中共に占拠されるのを防ぐため、中華民国に友好的なアメリカの政府要人は、20米ドルという象徴的な価格で、ツインオークスを同じ中華民国に友好的なアメリカの民間団体、「自由中国の友協会」に売却、一年後、この協会は財務危機を理由に、それを中華民国政府に売却した。1986年2月5日、アメリカ政府は、この建築物の歴史的な背景と特色から、それを古跡に指定した。
アメリカ東部時間1日午前8時30分、駐米台北経済文化代表処は、ツインオークスで、1979年、中華民国とアメリカとの国交断絶後初めての国旗掲揚式を行い、沈呂巡・アメリカ駐在代表夫妻をはじめ、代表処の高官、華僑事務を担う、僑務委員会の委員、華僑団体の代表らが出席した。前回、ツインオークスで中華民国の国旗掲揚式が行われたのは、1978年12月31日、中華民国とアメリカとの国交断絶前だった。
当時、アメリカ駐在の楊西崑・中華民国大使は、第二次世界大戦の連合国軍最高司令官だったダグラス・マッカーサー元帥の名言、“I shall return.”(私は必ず戻ってくる)を引用して涙ながらにあいさつした。36年後の2015年元日、同じ場所であいさつした、沈呂巡・駐米代表は、「きょう、われわれは、ここに戻ってきたのみならず、われわれは尊厳、尊敬、栄誉のある形で戻ってきた。」と喜んだ。
日本統治時代などの台湾史を紹介したアニメが人気集める
昨年から動画投稿サイトのユーチューブで配信されている、台湾の歴史をテーマにしたアニメ「台湾バー(Taiwan Bar)」が、その軽妙なトークや分かりやすい解説などによって人気を集めている。
このアニメはここ100年の台湾の歴史を、ジョークなどを交えながら紹介するもの。日本の統治による台湾の近代化などをテーマにした第1回の動画(昨年11月配信)は1月3日現在、再生回数が60万回に届く勢いとなっている。
第1回の動画では日本が台湾に近代的な制度や習慣を持ち込み、衛生環境の改善や医療水準の向上などに貢献したとする一方、仕事や教育などにおいて台湾の人々に対する差別待遇が存在していたことなどを指摘している。
動画のコメント欄では「先生がこんな風に歴史を教えてくれたら覚えられたのに」、「日本語版はありますか?日本人に見せたい」などの書き込みが見られた。
動画は毎月1日に更新されており、昨年12月は日本の台湾統治政策の変遷などをテーマにした第2回が、今月1日には台湾議会設置運動などの1920年代の社会運動を扱った第3回が配信されている。
公式サイトではTシャツや動画に登場する熊のぬいぐるみなどの関連グッズも販売されており、収益は動画制作に使われるという。
発泡スチロール製カップ、年内使用禁止か
台湾では年間発砲スチロール製のカップを2億個使用しているが、リサイクル率はわずか2割だった。環境への汚染が指摘されている。環境保護署の幹部職員は、発泡スチロールの使用を禁止する草案、「発砲スチロール類飲料カップ管制措置」を作成しており、新たな規定は年内実施される見通しを示した。
この措置の実施は、発泡スチロール製のカップを使用している台湾全域にあるドリンク業者2000社、およびそれを製造する業者10社に影響を及ぼすと予測されている。そのため、政府は、過渡期を設ける予定。将来、業者が法律に違反して発泡スチロール製のカップを使用した場合、台湾元1200元から6000元までの罰金が科されるほか、決まった期間内の改善が求められる。改善しない場合、営業停止を命じられる可能性があるという。
近年、地球の温暖化が進んでいるため、夏になると、冷たいドリンクを飲む人が増えている。発泡スチロール製のカップは、断熱効果が高く、保冷力が抜群であるため、多くのドリンクスタンドは発泡スチロール製のカップを使用している。しかし、一部の消費者はドリンクを飲み終わると、カップを手当たり次第に捨て、海洋などを汚染するとともに、鳥類や海洋生物もよくそれを誤食している。
東京駅そっくり?台湾の監察院が日本人客のひそかな人気スポットに
台湾に現存する建造物の中で、最も完全な姿で残されているバロック式建築である監察院(台北市)の庁舎が、日本統治時代に建てられた歴史や特殊な外観によりひそかな人気を呼んでいる。同地を訪れる日本人観光客からは「東京駅に似て美しい」との声も出ている。
監察院の建物は、日本時代の1915年(大正4)年に台北州庁として完成。屋根にはビザンティン様式、入り口の柱にはトスカナ様式が採用されている。設計を担当したのは日本時代の台湾で最も多くの官庁を手がけた人物として知られる森山松之助氏。
森山氏が関わった建築物は台湾では台北州庁のほか、総督府(現・総統府)、総督官邸(現・台北賓館)、台中州庁、台南州庁(現・国立台湾文学館)など。日本では新宿御苑の台湾閣(旧御涼亭)などが現存している。
日ハム・陽、米ロスで松井稼と合同自主トレ
日本プロ野球、日本ハムの陽岱鋼(27)は2日、楽天の松井稼頭央(39)との合同自主トレーニング参加のため、米ロサンゼルスに向けて出発した。複数の台湾メディアが伝えた。
ロサンゼルスでは、肩や膝の筋力トレーニングに取り組むほか、自身が憧れの選手に挙げた松井からも「多くのことを学びたい」としている。今月下旬には沖縄のキャンプ地でチームと合流する予定。
今や台湾の国民的英雄となった陽は、2005年に日本ハムに入団。昨季は6月から故障で約1カ月離脱したが、球界唯一のトリプルツー(2割20本塁打20盗塁以上)達成者になるなど2年連続で「札幌ドームMVP賞」に輝いている。
台湾・阿里山で霜を観測 最低気温は氷点下0.7度
台湾中南部の名峰、阿里山で2日午後9時29分、最低気温氷点下0.7度を観測し、一部の場所では霜が降った。
大陸からの寒気団が弱まった影響で、3日は気温が徐々に上がり、午前8時半には8.6度にまで戻った。
一方、台湾最高峰の玉山(3952メートル)の早朝の気温は摂氏0度を上回らず、午前7時22分には最低気温氷点下3.4度を観測した。数日前に降った雪はまだ溶け切らずに残ったままになっている。
交わすと不幸になる? 馬総統の“デス握手”がまた話題に
インターネット上などで「交わすと運が下がる」と噂されている、馬英九総統の“死亡之握”(デス握手)がまた話題になっている。
2013年の台湾の流行語にも選ばれたこの言葉が再び“脚光を浴びた”きっかけは、元日の1日に行われた柯文哲台北市長のある発言。
柯氏は当日、総統府(台北市)前で行われた国旗掲揚式に出席し、馬総統と握手。式典後、報道陣にその感想を聞かれて「デス握手と、(外科医だった自分の)“回春之手”(生き返らせる手)とどっちがすごいかを考えていた」と明かした。
柯氏は、医師時代から率直な物言いが人気を集めており、今回の発言もメディアに大きく取り上げられていたが、前総統府副秘書長の羅智強氏は2日、フェイスブック上で、「(デス握手という根も葉もない噂は)馬総統の尊厳と人格でなく、人への思いやりを殺して(壊して)しまった」などとコメントし、ことあるごとに“馬バッシング”に躍起になる野党民進党や一部のネット利用者を批判した。
現職総統にまつわる“伝説”といえば、陳水扁前総統の“阿扁魔咒”(扁ちゃんの呪い)も有名だ。総統在任中(2000~2008年)に生で観戦したプロ野球の試合での主催球団の勝率があまりにも低かったことから、呪いとして取り沙汰されていた。
幸運に恵まれなくなるとされる握手に、今も野球ファンの間で語り草となっている呪い。国家元首を皮肉るこれらの言葉は、民主化の“賜物”の1つであり、今後も増えていくだろう。
法務部、陳水扁氏刑務所外治療延期を堅持
法務部矯正署が2日、正月連休明けの5日に、会議を招集して陳水扁・前総統の刑務所外治療の可否を検討する方針を重ねて強調した。汚職やマネーロンダリングなどで20年の懲役に求刑され、現在服役中の陳・前総統は、健康状態の悪化を理由に弁護士を通して刑務所外治療を求めた。
そのため、法務部は、陳・前総統の健康状態を鑑定するチームを組織し、陳・前総統の健康状態を鑑定してもらい、それを刑務所外治療に許可を与えるかどうかのよりどころにする。鑑定チームは昨年12月30日、陳・前総統の刑務所外治療の必要性を認める報告、および関連資料を法務部に送ったため、台湾のメディアは、陳・前総統の刑務所外治療は、昨年12月31日にも実現できる見通しを報じていた。
しかし、法務部矯正署は、公文書や関連報告などが届いていないことを理由に、陳・前総統の刑務所外治療を正月連休明けの5日以降に延期すると発表した。一部では、それは陳・前総統の刑務所外治療を故意に遅らせるとして、不満の声が上がっている。
矯正署の呉憲璋・署長は2日、報道陣に対して、予定通りに5日午前9時に、陳・前総統の刑務所外治療を審査する方針を重ねて強調し、陳・前総統の刑務所外治療を繰り上げる可能性を否定した。
14年台湾訪問観光客数過去最高の990万人=旅客数は中国大陸、日本、香港の順
昨年(2014年)に台湾を訪れた観光客数が990万人(のべ、以下同)を超え、過去最高を記録したとの見方を明らかにした。対前年では190万人の増。
マカオの日刊紙「澳門日報」が1月3日付紙面で香港中通社電を引用して報じた。台湾観光局の統計によると、昨年1-11月に台湾を訪れた旅客の出身地別で最も多かったのは中国大陸の364万人で、前年比38.2%の大幅増。2位は日本で、16.0%増の148万人、3位は香港で、16.94%増の124万人。また、テレビ番組放送効果により、韓国からの旅客が55%増え、米国を抜き4位に浮上。この他、欧州、ニュージーランド、豪州からの旅客の増も顕著だったという。
台湾観光局では、東南アジア方面からの旅客の掘り起こしに努めたというが、旅客数は10.47%増の121万人にとどまり、目標に届かなかったという。その理由として、インドネシアの大統領選、マレーシア航空機事故、タイの政情不安などを挙げている。