交通部、鉄道施設を文化資産として観光開発へ
交通部台湾鉄路管理局は、全国7カ所の鉄道関連施設を観光資源として活用する計画を始動した。台湾鉄路には文化的価値を持つ施設が101あり、うち32が古蹟や歴史建築物となっている。
台北の列車整備工場と日本統治時代の台湾総督府交通局鉄道部(北門鉄道部)を中心に、苗栗駅鉄道博物館、彰化駅扇形機関車庫、台中駅および20号倉庫、高雄港駅区、花蓮鉄道文化園区、台東鉄道芸術村などで民間業者の参画を求め、商業施設やホテルなどを含む鉄道文化観光地として整備・開発を行っていく計画だ。
台湾の陳前総統「仮釈放」、政治判断濃厚
台湾の法務部(法務省に相当)は5日、収賄罪などで服役中の野党、民主進歩党の陳水扁前総統(64)に自宅療養を認めた。民進党側が昨年11月末の統一地方選での大勝を受けて刑務所の外での治療を要求しており、譲歩した形だ。決定は政治判断の色合いが濃く、次期総統選に微妙な影響を及ぼす可能性がある。
法務部は5日、睡眠時無呼吸症候群など複数の病状が悪化しているとして、陳氏に1カ月間の自宅療養を認めた。期間は延長できる。「脳の複数箇所で神経機能の退化現象」があると診断されており、病状が「回復」せず再収監されない可能性もある。療養中の政治活動は禁止される。
陳氏側が昨年6月に刑務所外治療を申請した際は却下したが、11月末の地方選後、民進党の県・市長らが同様の声明を発表すると、法務部は「再申請できる」と表明。陳氏側の推薦7人を含む専門家15人の医療鑑定チームが12月30日、自宅療養を認める報告書を提出した。呂秀蓮元副総統もハンガーストライキをして「釈放」を訴えていた。
陳氏は5日午後、中部、台中市の刑務所の正門に車椅子で姿を現した。支持者に手を振って乗用車に乗り込み、南部、高雄市の自宅に向かった。
陳氏の「仮釈放」に対し、与党、中国国民党の洪秀柱立法院副院長(国会副議長に相当)は「なぜ社会は陳氏がしたことを忘れたてしまったのか」と遺憾の意を表明。民進党は「人道問題であり、政治的な見方をするべきではない」と声明を発表し、圧力をかけたとの見方を打ち消そうとしている。
陳氏は総統退任後の2008年末に機密費の横領容疑などで逮捕・起訴され、収賄事件の1件で有罪が確定した10年11月から服役。鬱病などを発症し台中刑務所の医療施設に移送されていた。公判の一部は継続中で、2件で無罪、4件で懲役20年が確定している。
台湾マクドナルドのケチャップも「韓流」?文字が読めないと苦情相次ぐ
台湾TVBSによると、台湾のマクドナルドで韓国語表記のケチャップが出され、「何が書いてあるのか分からない」と苦情が相次いでいる。5日付で中国新聞網が伝えた。
台湾マクドナルドによると、米西海岸で発生した港湾ストの影響で、ケチャップの輸入が追い付かなくなり、韓国から緊急に輸送された。出来るだけ早く中国語表記のケチャップに戻すようパッケージ工場と調整しているという。港湾ストの影響で、日本マクドナルドでもポテトが足りなくなり、一時はSサイズのみで販売していた。
国民的歌手の引退公演チケット発売 各地で長蛇の列
実力派台湾語歌手の江ケイのコンサートチケットが5日、発売された。江は今月2日、7~9月に開催される今回のコンサート後に引退すると表明しており、歌声を聴く最後の機会を求めてチケット売り場などには長蛇の列ができた。(ケイ=草かんむりに惠)
江がシニア世代から根強い人気を集めていることから、チケットはコンビニ端末やインターネット上以外に、有人窓口での取り扱いも行われた。台北では3日から泊り込みのファンが列を作る人気ぶりとなり、午後12時の販売開始直前には約500人が並んだ。
高雄文化センターにも多くの市民が詰めかけ、ガソリンスタンドのアルバイトなどで貯めた2万台湾元(約7万5000円)でチケットを購入したという大学生は、両親にプレゼントすると語った。一家でコンサートを楽しもうと列に並んだ80代の女性の姿もあった。
コンビニ端末からの購入では回線が一時パンクし、インターネット上には悲鳴にも近い書き込みが相次いだ。一方で、売買サイトではすでに6800元(約2万5000円)のチケットが4万元(約15万円)、最安値の800元(約3000円)のチケットにも約10倍の価格が付けられている。
日本人男性がホテルで死亡 浴室で転倒か
嘉義市内のホテルに宿泊していた日本人の高齢男性が4日、浴室で額から血を流して倒れているのをホテルの従業員が見つけ、その後死亡が確認された。室内には争った形跡がないことから、警察では浴室で転倒したものとみて捜査を続けている。
警察の発表によると、この男性は1日から宿泊し、4日の退室時間になっても姿を見せなかったことから、ホテル側が客室内の様子を確認したところ、男性が倒れていたという。額には傷があり、足を滑らせた際に浴室のドアの敷居にぶつけたのではないかとみられる。
客室には鍵がかけられていたため、警察では他殺の可能性はないとしている。
台湾、クルーザー製造でアジア1位 9割が高雄で生産
雑誌「ショーボート・インターナショナル」の調べで、台湾の2015年における全長80フィート(約24メートル)を超えるクルーザーの製造受注総延長は5312フィート(約1619メートル)で、3年連続で世界6位になったことが分かった。台湾はアジア最大のクルーザー製造基地とされ、そのうち9割は高雄で生産されるという。
高雄は40年以上前からクルーザー産業の発展に力を注いでいる。2014年5月には「台湾国際ボートショー」を開催して台湾の造船技術などを国内外にアピールした。高雄市政府海洋局では、昨年度の生産総額を60億台湾元(約226億円)と見込んでいる。
同市では2016年にもボートショーの開催を予定しており、高雄をクルーザーの製造、販売、展示の一大拠点にしたい考えだ。
台湾北東部でM4.7の地震、宜蘭南澳で震度3
5日午後1時53分ごろ(台湾時間)、北東部の宜蘭県東方沖の海底を震源とする地震があった。地震の規模を示すマグニチュード(M)は4.7。震源の深さは68.1キロメートル。宜蘭県南澳で震度3を観測した。今のところこの地震による被害は伝えられていない。
この地震により、台北市信義区、新北市、桃園市、花蓮県和平などで震度2を観測した。最近1週間以内に台湾東北部を震源とする地震は、昨年12月30日に1回、31日に2回、今月3日にも1回発生している。(震度は台湾基準)
台湾・高雄市長「多くの日本人に遊びにきてほしい」
高雄市の陳菊市長は5日、日本の対台湾窓口機関、交流協会の大橋光夫会長と面談し、訪台する日本人に高雄にも遊びに来てほしいと呼びかけた。
陳市長によると、毎年約350万人の日本人観光客が訪台する一方で、高雄を訪れる人は約50万人しかいないという。高雄港をはじめとする同都市の基盤は日本統治時代に日本人が建設したことなどに触れ、冬も温暖な同地への避寒旅行をアピールした。
また、日系企業の投資増加にも期待を示し、市を挙げて日本人の生活の安全の確保や進出企業に対する優遇措置の実施などに取り組んでいると語った。現在同市には約1300人の日本人が居住しているという。
同市は今年3月には近隣する自治体などと東京で開催される食品イベントに参加し、南台湾の農産物をPRする予定。日本と台湾の都市同士の交流を深められればとしている。
和太鼓グループの「TAO」、来月台北で7年ぶりに公演へ
世界20カ国・地域、400都市でパフォーマンスを繰り広げた和太鼓グループの「TAO」が来月、約7年ぶりに台北で公演を行う。
1993年に結成されたTAOは、伝統楽器の和太鼓と現代的な舞台演出を融合させた斬新なパフォーマンスで人気を集め、2007年と2008年には台北アリーナでも公演を行った。
今回は2月6日から3日間で全5公演が行われ、結成20周年を迎えたTAOの集大成ともいえる「十七人のサムライ」が演じられる。昨年11月にメンバーが訪台PRした際には台湾で観客といっしょに素晴らしい舞台を作り上げたいと語っている。
ジェイ・チョウ、サイン会に3000人以上が行列
歌手のジェイ・チョウ(周杰倫)が3日、台北市内で最新アルバム「[口艾][口幼],不錯哦」のサインイベントを開催し、新曲「手写的従前」を熱唱した。会場周辺にはサインを求めて1キロ近くにおよぶ行列ができ、用意された3000枚の整理券を手にできない人も出るほどの人気だった。
囲み取材で記者から新作アルバムのユーモア感について話が振られると、ジェイはファーストアルバムの中に「黒色幽默」(ブラックユーモア)という曲があることに触れた上で、新曲の「鞋子特大号」を例にし、「歌手やミュージックビデオの監督にとってユーモアの要素は大切だ」と語った。
先日同会場で行われたイベントで歌手のリン・ジュンジエ(林俊傑)がファンを装った男に殴られるという事件があったことを受け、この日は警備を特別強化。友人で歌手のウィル・リウ(劉畊宏)が経営するジムから筋肉質のコーチ3名が駆りだされ、ジェイの安全を守った。
イベントには中国大陸や日本などのファンも駆けつけた。日本人ファンがチャップリンの仮装をした息子を連れてステージに上がると、その可愛さにジェイからは笑みがこぼれた。
ゲストには、ジェイが結成のきっかけを作った男性ユニット「CUG[口喜]遊記」が登場。パフォーマンスを披露するなどして会場を盛り上げた。
陳水扁前総統の刑務所外治療が決定 午後にも帰宅か
法務部矯正署は5日、健康状態の悪化が指摘されていた陳水扁前総統の刑務所外での治療を認めた。陳氏はきょう午後にも約6年ぶりに帰宅するとみられる。
収賄などの罪で懲役20年の判決を受けた陳氏は現在、台中刑務所で服役している。2010年末の収監以降、前立腺腫瘍や排尿困難などの症状が確認されており、刑務所外での治療を求めていた。
今回の刑務所外治療は法務部が組織した専門チームの診断結果を元に、矯正署長ら10人によって認められた。だが、一部団体は専門チームが陳氏の病歴を偽造したとして、医師15人を台北地検に告訴している。
通信3社、4G端末補助金カットへ=台湾紙[IT]
1月4日付工商時報は、通信大手3社が今年、第4世代移動通信システム(4G)端末向けの補助金を最大で2~3割カットする方針と伝えた。
最大手の中華電信は、2014年に約100億台湾元(約380億円)だった端末補助金を70億~80億元に減らす予定。同社のモバイル部門、中華電信行動通信分公司の林国豊総経理は、補助金の削減は世界的な傾向だと指摘する。遠伝電信(ファーイーストーン)と台湾大哥大(台湾モバイル)は、削減幅を検討中としている。
中国では、通信最大手の中国移動通信(中国移動、チャイナモバイル)などが端末向け補助金のカットに着手しており、台湾の通信各社も4Gの普及加速に向け財務体質の強化を進めるものとみられる。同紙は、通信各社が販売店への販売促進費の削減にも踏み切る方向と伝えているが、各社は「ノーコメント」としている。
■使い放題プランは延長
昨年後半に4Gサービスに参入した亜太電信(APT)と台湾之星電信(Tスターテレコム)を含む5社は、月額一定料金で通信量に制限を設けない「使い放題プラン」を今年も継続する方針。中華電信行動通信分公司の林総経理は工商時報に対し、今年第1四半期まで同プランの延長を決めたと話した。遠伝の李彬総経理も、プランを継続する意向を既に明らかにしている。台湾大哥大は、一定の条件を付けた使い放題プランを検討しているもよう。
IT市場調査会社のインターナショナル・データ・コーポレーション(IDC)は、15年の台湾域内の4Gユーザー数を845万と予測。通信各社が使い放題プランを継続した場合、1,000万の大台に乗る可能性があるとの見方を示している。
全国エネルギー会議、26-27日に開催の予定
今後のエネルギー政策を話し合う全国エネルギー会議は26日から。写真は地区会議の会場で反核を主張する団体。(写真:CNA)
8回にわたる地区会議などを経て、全国エネルギー会議が26日から開催される。国家のエネルギー政策を話し合う全国エネルギー会議は1998年以降、2005年、2009年と3度開催された。第4原子力発電所への関心が高まる中、馬英九・総統は昨年4月に第4回全国エネルギー会議の開催を宣言した。第4原発は密封保存となり、将来のエネルギーの安定供給をいかに確保するかを話し合うのが目的。
経済部エネルギー局は昨年9月に全国エネルギー会議の準備作業をスタート、12月には各地方での会議、並びに各団体の対応策や意見を吸い上げる活動を行った。意見の収集にはインターネットも用いられた。
経済部の振中・部長は、台湾のエネルギーの98%が輸入に頼っている中、政権与党がどの政党であるかに関わらず、エネルギー面での安全保障問題には向き合わねばならないと指摘、慎重に話し合いを進めるコストが高いと感じるかもしれないが、そこから共通認識が得られれば、エネルギー危機のリスクを下げられると全国エネルギー会議の意義を説明した。
エネルギー局では26日と27日に台北国際会議センターで開催する予定。しかし、最大野党・民進党と県・市政府などの出席者は決まっておらず、向こう一、二週間の間に会議への参加要請が行われる見通し。
チェン・ウェインが奨学金で後輩を激励
台湾出身で、米大リーグのボルティモア・オリオールズに所属するチェン・ウェイン投手が4日、台湾の若き野球選手たちに「2014年チェン・ウェイン野球奨学金」を贈って激励した。
同奨学金は3年目。小学校、中学校、高校から合計96人の応募があり、審査委員会が選手の技量と家計状況を審査して選び出した34人に、台湾元1万5000元、8000元、5000元と1万元以上の価値の腕時計が贈られた。
今年特別賞を受けた高校生の宋文華・投手は、チェン投手から奨学金を受け取れたことで自信がさらに高まったと述べ、大リーグでチェン・ウェイン投手を目標にすると大きな夢を語った。
チェン投手は奨学金について、若い選手たちを激励するのが目的で、どんなことがあってもあきらめず、驕らず、勇気を持って自分の夢を追い求めてほしいと話した。
外交部、対外援助三原則を再度強調
外交部の高安・スポークスマン(報道官)が、政府は三原則に基づいて各種の対外援助を行っており、各友好国との相互協力計画に関する約束、および執行がさらに周到なものに、さらに透明に、さらに公開されるようになったと述べた。
一部のメディアは、中華民国の対外援助の予算が削減され、外交面における効果が芳しくないと報じた。高安・報道官は3日、報道陣に対して馬英九・総統が総統就任後、「活路外交(中国大陸との友好国の奪い合いを中止する休戦外交)」を推進、「目的が正当で、プロセスが合法的で、執行が効果的」という三原則に基づいて各項目の対外援助計画を進めていると説明した。
高安・報道官は、中華民国は、国際社会で「人道的な援助の提供者」の役割を果たしており、世界各地の災難への救援、人道的な援助に力を入れていると述べ、昨年、フィリピンとパラオの台風被害の復旧を支援、世界各国とエボラ出血熱の撲滅に尽力、中東地区の難民への人道的な支援を続けるなど、具体的な例を挙げている。
高安・報道官によると、中華民国は、「ピースメーカー」、「人道的な支援の提供者」として、尊厳のある状況の下で「活路外交」を推進、平等互恵、相互信頼の基礎で国交国と友好国と末永い協力関係を築いたため、国際社会に評価されているという。