三菱重工と東芝、新幹線・南港駅延伸工事を受注
三菱重工業と東芝は24日、台湾高速鉄道の延伸事業の一部について、同鉄道を運営する台湾高速鉄路から約200億円で受注したと発表した。台北駅に代わる新たな北の終着駅となる南港駅までの9・2キロのうち、未着工の約5キロの新設工事を請け負う。開業は2016年3月を予定している。三菱重工は事業全体のとりまとめ以外に、軌道、信号、電車線、データ伝送システムなどを、東芝は列車運行管理システムなどを担当する。
台湾人による日本での不動産購入増加
不動産仲介大手の信義房屋によると今年1月〜6月時点で、台湾人による日本での住宅購入額が前年同期比35%増の35億6000万円に達した。円安の影響で、日本の住宅が「安くなった」のも一因とみられる。投資家が購入する物件はハイリターンの店舗から、立地条件がいい新築高級マンションにシフトする傾向がある。しかし中古物件は購入価格が低いうえ、投資収益率が6%〜8%と安定しているため、依然として人気が高い。
台北と東京が上位20市入り=世界132市のランク
カード大手のマスターカードが発表した世界渡航先ランキングで、台北は昨年より2位上昇の18位となり、16位の東京と共に世界トップ20入りを果たした。世界132都市が対象の同調査は、各都市の海外からの渡航者数や渡航先の都市での消費額などを基に算出したもので、上位5市は順に、バンコク、ロンドン、パリ、シンガポール、ニューヨークだった。
自転車輸出台数、1〜5月は10%減少
台湾区自転車輸出業同業公会(TBEA)によると、1〜5月の自転車輸出台数は前年同期比10.1%減の162万8,000台、輸出額は同1.7%減の6億7800万米ドルだった。欧州の景気低迷や欧米の天候不順などの影響で輸出が減った。だが、TBEAは需要期となる下半期に販売が伸び、通年の輸出額は前年比で小幅な成長を見込んでいる。
来台中の陳光誠氏「台湾の民主、中国のモデルに」
中国大陸の人権活動家、陳光誠氏は24日、台北市内で記者会見を開いた。「民主制度と法治を実現した台湾は中国のモデル」と述べて中国での人権侵害を批判、民主化は必然の道だと主張した。陳氏を招待した人権団体は馬英九総統との面会を希望していたがかなわず、陳氏はこれについて「理解できる。この世には独裁体制による脅しが存在する」とした上で、誰と会うかよりも問題の本質に関心を寄せることの方が大切だと強調した。
馬総統「越境操業ダメ」=台日漁業協定
馬英九総統は23日、リニューアルした宜蘭県頭城鎮の烏石港魚市場を視察、5月に運用が始まった日本との漁業協定で安心して漁ができるようになったと喜びつつ、協定の取り決め水域を出て操業することのないよう要望した。馬総統は、協定の運用開始後、台湾で水揚げされた1000本以上の黒マグロのほとんどは、台日漁業協定で拡大した漁場で獲れたもので、品質は最高だと絶賛した。
日台が生んだ寄せ接ぎ梨、美味しいと評判
日本の梨の穂木を利用して栽培された嘉義県竹崎郷産の寄せ接ぎ梨、「玉観音」の試食・販促イベントがこのほど行われ、その美味しさを皆が絶賛した。玉観音は台湾本土の横山梨に日本から購入した豊水梨、幸水梨、新興梨の穂木を接ぎ木してできたもので、糖度は10度以上に達するほか、しゃきしゃきした食感が楽しめる。「玉観音」の水分量は89%という。
1月−4月期実質平均賃金水準は15.17万円、16年前の水準に
台湾「中国時報」の報道によると、台湾当局「行政院主計総処」は24日、2013年1〜4月期の実質経常性賃金は3万6739台湾ドル(約11万217円)、実質平均賃金は5万562台湾ドル(約15万1686円)とそれぞれ14年前と16年前の水準に戻り、2009年の金融危機以来の最低であったと発表した。中国台湾網が伝えた。
「主計総処」は24日、2013年1〜4月期の平均賃金は5万1674台湾ドル(約15万5022円)だったが、年初手当や同期の消費者物価指数(CPI)の1.62%上昇を受け、実質平均賃金は5万562台湾ドル(約15万1686円)と4年ぶりの最低となったと発表した。
「主計総処」は、平均賃金は毎月の経常性賃金(従業員の毎月の基本給、固定の手当やボーナスを指す)と非経常性賃金(残業手当、年末手当、配当など)を含み、実質賃金は名目賃金をCPIで除して得ると定義している。
1〜4月期の平均賃金は前年同期比1.09%減の5万1674台湾ドル(約15万5022円)、1〜4月期の平均賃金は前年同期比2.67%減となった。
2013年1〜4月期の実質経常性賃金は3万6739台湾ドル(約11万217円)で、1999年の3万6873台湾ドル(約11万619円)を下回り、実質平均賃金は5万562台湾ドル(約15万1686円)と1997年の5万1143台湾ドル(約15万3429円)を下回った。
.<陳光誠氏>中国政府は「独裁専制」 台湾で講演
昨年5月に渡米した中国の盲目の人権活動家で、台湾を訪問中の陳光誠氏が25日、立法院(国会)の講堂で講演した。陳氏は中国政府を「独裁専制」と指弾し、「政治は統治者が人民を奴隷にする道具に過ぎず、法律は統治者に奉仕し、暴力の道具の一部になっている」と批判した。
この日、本会議場は、中台が市場を開放する「サービス貿易協定」に調印したことなどに反発する野党議員に占拠され、審議は空転。台湾の与野党の激しい攻防について質問された陳氏は「議場でもみ合うほうがいい。戦車を広場に乱入させてはならない」と指摘。1989年に天安門広場で民主化を訴えた学生らを戦車で制圧した天安門事件を念頭に、中国の現状を非難した。
講演後、陳氏は妻の袁偉静さんらと議場を見学。議場を占拠した野党議員から「民主頑張れ、自由万歳」と声援を送られた。
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アベノミクスのチャンス待ち・・・日本企業、海外投資積極化も国内投資は先送り
台湾・中央社の20日付の報道によると、日本企業は海外投資を続けているが、日本国内での投資は先送りしている。これは安倍晋三首相の民間投資喚起と所得増政策が直面している課題だ。環球網が伝えた。
ブルームバーグの報道によると、日本銀行のデータで、日本の民間企業の第1四半期の現金と預金残高が前年同期比5.8%増の225兆円に達しており、イタリアの経済規模と米国企業の回転資金を超える規模となった。日本企業の海外直接投資の規模は55兆円だった。
日本の製造業者は高成長する新興国家で事業を拡張する意欲を示す一方で、アベノミクスによってもたらされる日本国内投資の新たなチャンスを待っている。
JPモルガン証券のエコノミストは、企業管理を改革して日本企業に現金使用を迫らない限り、日本経済の改造は無理だと指摘し、「これは日本経済の重要な問題だ。企業統治の欠如が一番の問題で、株主の役割は経営者が現金を投資して利益を上げるよう促すことだ」と強調した。
58歳の安倍晋三首相、7月の参院選の後、企業統治の規制緩和を計画している。安倍首相と閣僚は日本の国内投資目標を引き上げ、日本企業に対して円安による利益拡大に合わせ、賃上げを行うよう求めた。
格付け会社のムーディーズ・インベスターズ・サービスは20日の報告書で、「アベノミクスが日本経済を立て直すとの保証はない」と指摘。同社のアナリストは、「アベノミクスは企業の国内投資への刺激措置が不足している」と分析した。
オフショア人民元市場の決済銀行が人民元預金金利引き上げへ
ロイター 6月25日、中国短期金融市場の流動性がひっ迫する中、香港と台湾における人民元取引の唯一の決済銀行である中国銀行が、一段の預金を集める方策として他行に支払う人民元預金金利の引き上げに動いている。
中国短期金融市場の流動性がひっ迫する中、香港と台湾における人民元取引の唯一の決済銀行(クリアリングバンク)である中国銀行<601988.SS>が、一段の預金を集める方策として他行に支払う人民元預金金利の引き上げに動いている。
香港のメディア報道によると、一部本土系銀行はリテール向けの1カ月物人民元預金金利を最高4%程度に引き上げており、中国銀行による予想外の金利引き上げと併せ、一部銀行が本土での資金需要を満たすため、オフショア市場からの借り入れに頼っている実態を浮き彫りにしている。
中国銀行は、金融機関に対する人民元預金金利を一律の0.648%から0.75─1.05%に引き上げた。7月に実施する。同行は声明で「オフショア人民元センターとしての香港の競争力が強化される」と説明した。
中国の銀行間取引の流動性ひっ迫の波紋は、香港だけにとどまらず、台湾の人民元市場にも広がっている。
関係筋が25日語ったところによると、中国銀行の台北支店は香港から台湾へ一段の人民元資金を呼び込むため、7月に人民元預金の翌日物金利を引き上げる。
同支店は台湾での人民元の決済銀行になっている。
関係筋によると、5000万元未満の預金金利は0.75%に、5000万─1億元の金利は0.86%に、1億元以上の金利は1.05%に引き上げられるという。現在の金利は0.648%で一律。
市場関係者は金利引き上げのタイミングについて、資金ニーズのやりくりで本土系銀行にかかっている圧力を示している指摘した。
香港の欧州系銀行のストラテジストは「金利引き上げはオンショアの資金難の余波で、銀行ができる限り多くの預金を集める必要性にかられていることを示している。さらに多くの銀行が金利引き上げに追随すると予想される」と話した。
台湾における人民元預金残高は2月に人民元業務が正式に始まって銀行が受け入れを開始して以降、ゼロから600億元に増加した。
一方、香港の人民元預金残高は6500億元以上と、既存の債券の残高などを除いても台湾の10倍以上に上っている。
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台湾立法院で乱闘騒ぎ、株式売却益への課税見直しめぐり
台湾の立法院(国会)で25日、2012年に導入された株式売却益への課税の見直しをめぐり、与党・国民党(Kuomintang)議員と野党議員らが激しくぶつかったため、この日の審議は棚上げとなった。双方の議員らが演壇に押し掛けるなどして、院内は一時騒然となった。
与野党議員らがもみ合う様子はテレビ中継され、野党の女性議員がコーヒーを浴びせる様子や、演壇から下ろされた与党女性議員が号泣する様子などが放映された。
以前の立法院は、乱闘騒ぎがよく起こることで知られていたが、最近は落ち着いた審議が続いていた
サンドアートの福隆海水浴場で一斉清掃活動
台湾の北東部にある福隆海水浴場で、海岸のゴミを一斉に拾う清掃活動が23日に行われた。福隆海水浴場では現在、国際サンドアートフェスティバルが開催中。会場となった海水浴場には40個を超える大規模なサンドアートが作られており、5月4日の開幕以来、これまでに延べ36万人が訪れた。23日にはこの海水浴場が、砂浜のゴミを拾う活動を発起、多くの入場者がゴミ袋を持ってゴミ拾いにあたった。家族総出で参加した人も少なくなかったという。
今年のサンドアートフェスティバルのテーマは、「子供のころの思い出」で、香港で生まれ、台湾でも昔から大変有名な漫画のキャラクター、「老夫子」や、子供たちが成長過程で楽しんだアメリカの教育番組、『セサミストリート』、最近世界的に人気のゲームのキャラクター、「アングリー・バード」、そして日本の人気アニメ、『ワンピース』 などが大きな砂の彫刻として再現されている。
福隆サンドアートフェスティバルは今月30日まで。主催者の東北角及び宜蘭海岸国家風景区管理処では、最後の一週間なので興味のある人は見逃さないようにと呼びかけている。
盲目の人権活動家・陳光誠氏、台湾の国会で講演
中国大陸出身で米に逃れた人権活動家、陳光誠氏が25日午前、訪問先の台湾の立法院(=国会)で「人権は両岸平和の基礎」と題したスピーチを発表した。この日は重要法案の審議があり、与野党の衝突に加え詰めかけた民衆の抗議活動で混乱していたが、陳氏は「抗議は人々の権利。国会での押し合いへし合いぐらい、戦車が広場に出てくるよりもよいではないか」と北京を皮肉った。
陳氏はあす野党民進党の蘇貞昌主席と面会し、夜は台南市の成功大学で講演。27日には民主活動家らの新刊書発表会に出席する。陳氏は7月11日に滞在先のアメリカに戻る。
「手つなぎ=浮気」「同性愛OK」台湾の学生、イマドキな恋愛観
イマドキの台湾の大学生は相手の浮気には厳しいものの自分には甘く、結婚では人間性より条件を重視、また同性愛には開放的な意見が目立つなど、自由な恋愛観を持っているようだ。東呉大学社会学科が台北市や新北市などの大学生を対象にこの4月に行った調査で、1200人から回答を得た。
交際相手とほかの異性の関係で「どこからが浮気や二股になるか」について、女子の34%は「手をつないだら二股」、「二人きりで会う」は26%だった。これに対して男子学生は、「手つなぎ」28%、「二人きり」は23%。
一方、実際にほかの異性と手をつないだことがあるのは、女子15%・男子26%、二人きりで会ったことがあるのは、女子約30%・男子約40%だった。数字だけ見ると、相手がしたら“浮気”と非難する行為を自分には許している学生は男女とも少なくなさそうだ。
将来のパートナーを選ぶ条件として、女性は経済力を重視、男子は外見を一番に挙げていた。また、「恋愛経験あり」と回答した学生64%のうち14%は同性と付き合ったことがあり、女子の方が男子よりも多かった。
台湾プロ野球、最初で最後の高校生ドラフト会議
台湾プロ野球は24日、台北市内のホテルで高校生のみが対象のドラフト会議を行った。プロ志望届を提出した24人のうち、日本の高知中央高校で1年間野球留学した高苑工商(高雄市)の梁家栄内野手など13人が指名を受け、早ければ後期シーズンが始まる来月にも試合に出る見通し。
1990年にプロ野球が始まって以来の老舗球団、統一セブンイレブン・ライオンズと兄弟エレファンツはそれぞれ4人、チアガールの編成拡大で話題を呼ぶラミゴ・モンキーズは3人、25日にも前期シーズンの優勝を決める義大ライノズは2人を指名した。
高校生のみを対象としたドラフト会議の開催は今回が最初で最後。これまで大学生や社会人、海外でプレーした経験のある選手など、対象を限定しないドラフト会議は毎年の年末に開かれてきたが、来年からは高校生も含めシーズン中に行われることとなった。
馬総統、日本の原子力専門家と意見交換
馬英九総統は25日午前、訪台中の日本の原子力専門家らと会い、日本のエネルギー政策の今後や原発のほぼ全面的な運転停止の影響などについて意見交換した。
台湾では建設中の第4原子力発電所をめぐり長年世論が割れており、日本の福島第1原発事故以来、原発の安全性への関心が高まっている。台湾電力などはこのほど、原発推進に積極的なことで知られる日本原子力技術協会の元最高顧問、石川迪夫氏などを招き、24日に講演と座談会を行った。
総統府で石川氏(=写真前左)らと会見した馬総統は、台湾は日本と同じくエネルギーの大部分を輸入に頼り、発電は自国内でまかなわねばならず、また地震が多いとして、日本の原子力安全対策などに特に関心を寄せていると述べ、福島事故後の日本の対応などについて意見を交わした。
政府は第4原発の建設続行可否について公民(=住民)投票にかける方針を決めており、馬総統はこの日午後の別の会見で「年内に公民投票で結論が出ることを望む」と話しているが、27日までの延長が決まった今臨時国会では、設問の確定など投票実施のための議論は行われない見通し。
台湾新幹線、運営期間の延長要請 財務改善のため
BOT(建設・運営・譲渡)方式で建設され2007年1月に開業した台湾高速鉄道が、運営期間を従来の35年から99年に延ばすよう政府に求めている。高鉄による建設・運営可能な期間は政府と契約を交わした1998年7月から始まっており、すでに15年を過ぎようとしているが、財務のさらなる改善のために運営の延長が必要だとしている。
高鉄がその理由として挙げているのは、1999年に発生した大地震で開業が予定の2005年10月から大幅に遅れたこと、高齢者などへの割引制度や経済情勢の変化で輸送量が予想を下回っていることなど。
交通部は、延長可否についてはまだ審査中だとしながらも、地震による開業遅延の主張は受け入れられるとの考えを示した。割引券については双方の考えに食い違いがあり、第三者委員会を通し調整を進めているという。
高鉄の総建設費は5000億元(約1兆6000億円)を上回るが、高鉄側は、台湾の多くのBOT案はその10分の1の投資額でも50〜70年の運営期間を有するとして、運営期間延長申請は理にかなっていると主張している。
同社は開業以来、利用者不足や高金利などで赤字経営が続き、2011年には初期投資の回収を終えたものの、減価償却費の負担が大きいため、依然600億台湾元(約1939億円)を上回る赤字が計上されている。
北京の少将、台湾に「漁業保護の共闘」呼びかけ
北京で24日、両岸間の軍事的な相互信頼メカニズムに関する検討会議が行われた。主催は台湾と中国大陸の民間団体だが、人民解放軍少将も参加、南シナ海などを念頭に両岸は「漁民保護で連携」すべきだと主張した。北京は領土問題での両岸連携を呼びかけてきたが、台湾はこれを拒否し漁業権重視を強調、4月には日本と漁業協定を結び、北京は不満を強めている。
出席した人民解放軍国防大学防務学院院長の朱成虎少将(=写真)は、中央社の取材に「台湾の漁民は殺され、大陸の漁民は拿捕される。両岸は共同の漁民保護メカニズムを構築すべきで、この件に政治的前提は必要ない」と主張、北京の国家海洋局や農業部漁業局、ひいては人民解放軍が参加してもよいと述べた。朱氏は「解放軍建軍の父」と言われる故・朱徳元帥の外孫で、タカ派として知られる。
中国大陸は南シナ海でベトナムやフィリピンとの緊張が続き、また台湾は5月初旬、フィリピン公船に漁船が銃撃され乗組員1人が死亡した。台比関係は悪化しているが、事件をきっかけに今月中旬には台比漁業協議に向けた予備会合が開かれており、台湾は台日漁業協定をモデルに同様の取り決めを結びたい考え。
このほか、台湾の退役軍人は台湾に向け配備されているミサイルを取り払うことが相互信頼メカニズムの前提だと要求、国務院台湾事務弁公室の孫亜夫副主任は、メカニズム構築の交渉過程でその問題も話し合えばよいと応じた。
台湾鉄道・屏東線高架化できょう西本線開通
台湾鉄路管理局(台鉄)が各地で行っている鉄道の大量高速輸送化にともない、これまでその大部分が単線運行だった南部・屏東線の高架化・複線化が進んでいる。この25日はまず同線高架部分の西本線が開通となり、来年2014年6月には複線運行も開始される。
屏東線は台鉄・西部幹線の一部で、高雄(高雄市、縦貫線接続)−枋寮(屏東県、南回り線接続)を結ぶ。特に屏東からは南へ向かっては電化されていない単線区間が続き、台湾の南端近くまでを海沿いにディーゼル車がのんびりと走ってきた。
台鉄によると、屏東−潮州間の列車運行本数は現在1日55本。25日の高架化後は増便の実施はないが、来年の複線化にともなって1日178本まで増発可能で、高架化・複線化が全て実現すれば1日の利用客数はこれまでの4000人から1万4000人に増加することが見込まれている。
屏東線では今回の西本線高架化完成と同時に、帰来、麟洛、西勢、竹田、潮州の5つの高架駅が開業されるが、高架化とこれら新駅の開業を記念して台鉄では25日午前10時より記念切符を3000セットが発売されることになっている。
馬総統「越境操業ダメ」=台日漁業協定
馬英九総統は23日、リニューアルした宜蘭県頭城鎮の烏石港魚市場を視察、5月に運用が始まった日本との漁業協定で安心して漁ができるようになったと喜びつつ、協定の取り決め水域を出て操業することのないよう希望した。
行政区分上、釣魚台(日本名:尖閣諸島)は頭城鎮に属すとされており、釣魚台周辺を含む沖縄との間の海域を漁場とする漁民が多い。馬総統は、協定の運用開始後、台湾で水揚げされた1000本以上の黒マグロのほとんどは、台日漁業協定で拡大した漁場で獲れたもので、品質は最高だと絶賛。
釣魚台問題での主権は譲らずに、漁業権を強化することができたと満足げに語り、南シナ海でも同様の成果を上げて行きたいと意欲を見せた。
協定では、釣魚台12カイリを除き北緯27度以南から八重山諸島北側までを台日共同の漁場としているが、やはり好漁場である八重山の南側などに越境して日本側に拿捕されるケースも相次いでいる。馬氏はこうした状況を念頭に、ルールを守り操業するよう求めた。
道に迷った日本のお年寄り、無事友人のもとへ
とともに台湾を観光旅行に来ていた日本人のお年寄りが高雄市内で道に迷い、ひとりで10キロもの道のりを歩くはめになったが、高雄市警察が通訳を通すなどしてコミュニケーションをはかり、無事、宿泊先の台湾の知人宅へ送り届けることができた。
高雄市警察局苓雅分局によると、先日、この76歳の日本人男性は市街東部・福徳二路の派出所に慌てた様子で駆け込んできた。男性は中国語ができず、警官も状況が把握できなかったため、とりあえずお茶を出して落ち着いてもらったという。
同派出所の所長が通訳を手配し話を聞いたところ、この男性は5月初めから台湾に遊びに来ていて、市街西部・前金区の知人宅に泊まっており、近くまで連れて行ってもらえれば道がわかると言っていることがわかった。最終的に警察では男性を無事知人宅に送り届けることができた。
この男性は、いっしょに台湾に来た妻が熟睡している間に外に出かけ、まもなく道に迷ったという。男性は軽い認知症があり、必ずしもそれが道に迷う原因とは限らないものの、目が覚めて姿が見えないのに気づいた妻は夫を案じ、慌てて近くの派出所に届けた。
再会を果たした老夫婦はほっとしながらも目を赤くしていたという。
「阪神の震災で助けてもらった」日本女性、台湾の恩人と国際電話で再会
18年前、阪神大震災が起きた時、被災者の日本女性が知り合いの大阪在住の台湾女性宅に一時避難させてもらった。日本女性の名は山城愛子さん。台湾女性 ―姓を張さんという― はその後台湾に戻って音信不通となっていたが、台北市警察の協力でこのほどようやく行方がわかったと台湾紙・中国時報が24日付で報じた。
日本人男性と結婚した張さんは20数年前から大阪に住み、山城さんとは仕事の関係で知り合った。そんな時、1995年1月17日、兵庫県南部を震源とするマグニチュード7.3の大地震が発生した。この阪神・淡路大震災では、死亡・行方不明者6400人、負傷者4万3000人余り、避難者は一時31万人を超え、約46万世帯の建物が全半壊した。山城さんも一時行き場を失った人の一人となり、頼れる親戚・友人も急には見つからない中で、台湾人の張さんが山城さんを自宅に1か月近く、自宅付近の電気などが復旧するまで住まわせてくれた。
その後張さんは台湾に戻り音信不通になってしまったが、山城さんは震災の時の恩を片時も忘れることはなかった。しかし、台湾を何度か訪れ探しても張さんの行方はわからず、ついには台北市宛てに事情を説明、張さんへの感謝の手紙を託した。
手紙は台北市警察から市の北部・士林分局天母派出所に回された。この“任務”を任されたのは同派出所の劉光恒さん。氏名を手がかりに調べ、張さんの住民票の変更を確認、隣人らの話から張さんは頻繁に外出してよく家を留守にすることを知り、根気強く待ち続けてようやく張さんに出会うことができた。
劉さんが「日本で阪神大震災の時に日本人の知り合いを家に住まわせてあげたことはありませんでしたか?」と尋ねると、張さんは驚いて「ええ、確かに当時日本人の友人がいました」。劉さんから山城さんの手紙を手渡されさらに驚いた彼女は、すぐに書かれた連絡先にしたがって山城さんとの電話での“再会”を果たした。
山城さんからの手紙を手にした張さんは、被災した時助けてあげたことへのたった一言の感謝の言葉が、日本の友人から18年近くの紆余曲折を経てついに今自分のところへ届き、感極まった様子だったという。