【台湾ブログ】台湾人から見た日本人・・・「ゲームプレイヤー」にも見られる一端
ゲームマニアだと自称する台湾人男性が、日本のゲーム市場についてブログに書きつづった。台湾のゲーム業界関係者の発言なども引用し、日本人と台湾人の違いについて考えたようである。パソコンや携帯電話を使ってのオンラインゲームを始め、「ゲーム」と名のつく物はすべて好きだと思われるfunnie(ハンドルネーム)さんのブログだ。
2015年1月28-29日に台北市内で開催予定の「APGS亞太遊戲高峰會(Asia Pacific Game Summit、以下APGS)」を楽しみにしている筆者は、先だって行われたセミナーにも注目した。APGS主催者が台湾内のゲーム業者を招いたセミナーだったというが、「グローバル化の秘密を解く」というのがテーマ。
中でも、「“神秘的な東洋のマーケット”ということで、日本のゲーム市場が話題になった」点に興味を覚えたという。筆者によると、セミナーで講話したのは台湾の大手ゲーム会社「弘科技(FUNYOURS TECHNOLOGY)」関係者で、日本進出の経験を語ったという。
「この会社は日本のルールを守った上で市場に参入するようにと、代理店に念押しされたそうだ。日本はとかく排外主義で、ゲーム界にも当てはまるのだという。代理店からは、海外のIPアドレスをロックするようにと言われたことなど、セミナーで報告していた」とのこと。日本のプレイヤーはゲーム中に外国人の発言を見つけると離れていく、といった現状も伝えられたという。
日常生活にゲームが溶け込んでいる日本人が多いことも教えられ、「熟練プレイヤーが多く知識も経験も豊富。要求も高いので、細かい部分まで作り込んだゲームでなければ、すぐに飽きられてしまう。逆を言えば信頼感を得ればずっと応援してくれる」という点を、セミナーを通して筆者は教わったそうだ。生真面目な日本人気質は、ゲームで遊ぶ時も前面に出るのだという。
また日本発のオンラインゲームは、傷付け合う設定よりも仲間と協力して助け合った上で勝利する内容が多いとのこと。お金を払えば即強くなれるといった行為は日本人に敬遠されるため、課金に対する策略をしっかりと立ててゲームを開発しなければ受け入れられない、などといった点も筆者は知識として学んだそうだ。
このような内容から、ゲームプレイヤーに関する日本と台湾の違いを筆者は感じ取った。台湾のゲームで遊ぶ人々は日本人ほど相手の国籍にこだわらず、チームプレイを重視することもないのだろう。また課金によって自身が操作するキャラクターが強化されることも、台湾人は日本人より楽しんでいると思われる。
プレイヤー数は750万人を突破し、市場は100億米ドル(約1.17兆円)を超えたという台湾のゲーム業界。日本製のゲームで遊ぶ台湾人は多いと思われるが、台湾で開発された純台湾製の戦闘ゲームや音楽ゲームなど、国際的に評価されるコンテンツが増え続けている点も現状だと言える。
ブログの筆者が開催を待ちわびている「APGS亞太遊戲高峰會」は、台湾初のゲーム系サミットだという。日本のゲーム業界の著名プロデューサーを招いた最新情報発表の場もあるようで、アジアを中心に国際的に注目される可能性がありそうだ。不況知らずのゲーム業界では、日本と台湾の交流が日々深まっていると思われる。