植物油から重金属など検出 学校での使用を禁止
新竹市政府は20日、記者会見を開き、同市衛生局の調べで、企業6社が販売している7種類の植物油から重金属のクロムや不飽和脂肪酸のトランス脂肪酸が検出されたと発表した。市では市内のレストランや学校に対して該当商品を使用しないよう求めている。
クロムなどが検出されたのは台湾糖業、大統益、大成、泰山、福懋などが製造した商品。新竹市の林智堅市長は、市内のレストランや屋台の95%がこれらの油を使っているとし、衛生福利部(衛生省に相当)を通じて企業に回収を求めていると話した。
衛生局は、トランス脂肪酸を過剰に摂取した場合、心血管疾患を誘発する可能性が高まり、発がん性が指摘されるクロムは、肝臓と腎臓に負担をかけ、生殖機能に悪影響をおよぼす恐れがあると警告している。
TSMCの工場拡張計画、中科から南科に変更も[IT]
ファウンドリー(半導体の受託製造)世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)の何麗梅財務長はこのほど、中部科学園区(中科)でかねて進めていた工場の拡張計画を、南部科学工業園区(南科)に変更する可能性があると明らかにした。同社の工場拡張を含む中科の「第5期拡張計画」に対する環境影響評価が難航しているため。19日付蘋果日報が伝えた。
TSMCはこれまで中科の既存工場で、最先端の10ナノメートル以下の製造プロセスの研究開発や18インチウエハーによる製造に対応するため、設備を拡張する計画を進めていた。しかし行政院環境保護署(環保署)が先月に開催した環境影響評価大会の席上、環境保護団体が第5期拡張計画に反発。同署は中科の管理局に対し、大気汚染の健康への影響などに関する資料の追加提出を求めた。同計画はあす21日にも再び審査される予定で、何財務長は「今度の審査も通過しなかった場合に備え、代替案を用意している。中科に用地がなければ南科での工場拡張に切り替えたい。数カ月内に決定する」と述べた。
TSMCは2012年、向こう5年で南科で新たに5,000億台湾元(約1兆8,700億円)超を投資する方針を明らかにしていた。業界では、中科での工場拡張計画が南科に移れば同社の南科での投資額はさらに8,000億~1兆元増えると見込まれている。
台北秋葉原「使用料低い」、市が調査へ
鴻海精密(HONHAI)が子会社を通じて落札したBOT(建設・運営・譲渡)方式による三創数位園區(台北秋葉原)開発計画について、台北市は、50年間で10億元の使用料は少なすぎるとして、落札の経緯を調査する方針を明らかにした。これに対し、鴻海精密の郭台銘・董事長は19日。新聞各紙に広告を出し、48時間以内に入札関係資料を公表するよう要求。柯文哲・市長が「台北市は鴻海精密に属する機関ではない」と反発、対立が深まっている。
台湾・台中空港で銃撃戦 1人死亡2人けが
台中(清泉崗)空港で19日、男(45)が警察官の所持していた拳銃を奪い、応援に駆けつけた別の警察官と撃ち合いになった。これにより男は死亡、拳銃を奪われた警察官と現場に居合わせた一般人女性(23)がけがをした。
警察によると、19日午後2時30分ごろ、警察官が交通違反した男を取り締まろうとしたところ、突然頭や顔を殴打されてもみ合いとなり、男は隙を狙って警察官の拳銃を奪い発砲したという。
男は11発、応援に駆けつけた警察官が14発の銃弾を撃った。4カ所に被弾した男は、その後病院に搬送されたが出血多量で死亡した。また、一般人女性は臀部を撃たれ、警察官も鼻を負傷したが、いずれも命に別状はない。
事件当時、男は小学校に通う娘(10)をスクーターに乗せていた。また、窃盗の前科があり、精神疾患で病院への通院歴があったという。
日本への外国人入国者数、台湾からが最多の約278万人 全体の約2割
日本法務省は20日、2014年の外国人新規入国者数(速報値)が約1239万人に上ったと発表した。国・地域別で見ると、台湾からの入国者は約278万人と最多で、約2割を占めたことが分かった。
2013年の台湾からの入国者数は約217万人で、昨年は28.2%増となった。
台湾に次いで、韓国が約260万人、中国大陸は前年比91.9%増の約189万人だった。
法務省は入国者数の増加について、円安傾向の継続や観光立国実現に向けた官民一体の取り組みが観光客増加を促したことなどが要因だとみている。
台湾女性歌手、中国大陸の番組生放送中に流血 9針縫うけが
台湾歌手のランディー・ウェン(温嵐)が18日夜、中国大陸で生放送のテレビ番組に出演中、カメラに衝突して流血し、左目のきわと左側の頬などを計9針縫うけがを負った。ランディーは19日午後、車いす姿で台湾の報道陣の前に姿を見せ、当時の状況などについて語った。複数メディアが伝えた。
ランディーはダンスを披露中に、クレーンカメラに激突した。その後も気丈に踊り続けたが、終了と同時に審査員の前に置かれたテーブルに倒れこんだ。
ランディーは負傷時の状況について、耳鳴りがし、目の前が真っ暗になりながらもCMに入る前までは持ちこたえようと思っていたと語った。踊り続けた理由については、「(ペアを組んで踊っていた)ダンスの先生に叱られるのが怖かった」からだとした。倒れこんだ先には審査員として番組に参加していた歌手のショウ・ルオ(羅志祥)がおり、「もうダメだ」と助けを求めたという。
けがの療養のため、しばらくは芸能活動を休止すると見られているが、ランディーはなるべく早く復帰したいとの意向を示している。近日中に台湾の病院で検査を受ける予定だという。
台湾・桃園のボーリング場火事で消防士6人殉職
桃園市新屋区のボーリング場で20日未明、火事があり、男性2人が救出されたが、消火作業に当っていた消防士6人が死亡した。
市の消防局によると、20日午前2時2分頃、火事の通報があったという。消防が出動し、消火作業に当たっていたが、21~29歳の消防士6人が崩れてきたトタン屋根の下敷きになるなどし、その後死亡が確認された。
出火当時、ボーリング場は営業していなかった。消防局は、2階にある変電設備が火元とみて、調査を進めている。
同市に所属する消防隊員が消火作業中に殉職する事故としては、過去30年間で最悪の被害となった。
鳥インフルで家禽の処理に健康証明必要に
鳥インフルエンザが引き続き拡大していることで、家禽類の処理工場では20日から健康であることの証明が必要になる。台湾ではガチョウとアヒルに対する鳥インフルエンザの過去最大の感染が起きている。これまでに、台湾北西部の苗栗県、中南部の嘉義県、南西部の雲林県、南部・台南市、中西部の彰化県、南部・高雄市、屏東県、北部の桃園県、中部の南投県の9つの県・市で感染が確認された。
ウィルスは新型と旧型のH5N2型、H5N8型、H5N3型の四種類で、感染が確認された鶏やガチョウ、アヒルの飼育場は合計274カ所に。行政院農業委員会動植物防疫検疫局によると、すでに26万羽を殺処分に。
こうした状況を受け、農業委員会の陳保基・主任委員は19日、立法院で、感染が確認された場所から周囲3キロにある飼育場で飼育していた鶏やガチョウ、アヒルを肉とするための処理場に送る場合、獣医が発行する健康証明の提出を義務付けると明らかにした。20日より実施する。
台湾人夫婦がゴミ分別の啓発活動、何度も嫌がらせの被害に
中国広東省東莞市で、5年前から市民にゴミの分別廃棄の大事さを知ってもらおうという啓発活動として、分別回収施設を運営する台湾人の高齢者夫婦が、施設の設置をめぐって何度も嫌がらせを受けていることが分かった。南方都市報が19日伝えた。
報道によると、この施設は夫婦の住む高級マンションの一角にある。夫婦の考えに賛同してゴミを置いていく住民もごくわずかながらいるが、「高級マンションのそばにゴミ回収施設があるのは見た目が悪く、格好がつかない」として反対する住民もいる。
回収施設ではこれまでに何度も、ゴミが路上に投げ捨てられたり、盗み出されるなど、設置に抗議するための嫌がらせを受けていた。今月15日夜には施設が破壊されていたことが発覚。破壊したのは以前から設置に反対し抗議していたマンション住民だった。この住民は破壊当時、酒に酔っている状態だった。
実際、夫婦の活動に賛同して施設を利用しているのはわずか2世帯だった。しかし施設が破壊されたとの情報が広がると、夫婦を応援する考えを示す人も多かったという。
施設は結局、マンション管理会社の計らいで別の場所に移転し、回収を続けることとなり、夫婦のうち夫の方はこの状況を前向きにとらえている。しかし移転先が暗い倉庫のような場所で、中での作業が大変になることもあり、妻の方は「もうやめてしまいたい」と考えているとか。妻は「私たちが回収活動をしているのは、ただゴミを集めることが目的ではなく、分類回収を普及させるためだ。こんなに嫌がらせを受けるのなら、やめてしまった方がいい」と、苦悩を口にしていた。
台湾に「セックス・テーマパーク」構想、「失楽園」建設計画も
台湾への関心を一層高めるため、南部の観光当局者らが「ロマンチック大通り」の建設を目指している。海岸沿いの60キロメートルにわたる敷地にはステンドグラスの教会、ハート型のアーチ、性欲をそそりそうな野外公園など、熱いカップルに向けた一連のスポットが用意される。野外公園には人間や動物が取るさまざまな体位を描写した色情的な彫刻が随所に置かれるようだ。
南西部の農業地域である雲林、嘉義、台南の観光機関「雲嘉南濱海国立風景区管理処(管理処)」の幹部は「人々(観光客)には台湾にほれ込んでほしいし、台湾で恋に落ちてほしい」と述べた。
同氏によると、メディアが「セックス・テーマパーク」と呼ぶ1万平方メートルにわたるこのスポットでは、韓国の「済州ラブ・ランド」がモデルにされる可能性がある。済州ラブ・ランドを訪れた観光客は、140以上のみだらな彫刻、巨大性器の展示物、エロチックな三人婚生活を送る人たちの彫刻などに囲まれることになる。
今月初め、管理処のウェブサイト上にセックス・テーマパーク構想に関する告知が掲載されると、即座に一般市民から賛否両論の声が上がった。(この告知は後に削除された)このアイデアが先駆的とか斬新だと評価する声がある一方、中央政府の台湾観光局などはテーマパークが台湾について外国人に誤ったメッセージを送ることになりかねないと危惧している。
管理処の幹部はウォール・ストリート・ジャーナルに対し、「見てほしい。われわれは教育や宗教ではなく、観光というビジネスを行っている。だから問題は(テーマ)パークがビジネス機会をもたらすかどうかで、答えはイエスだと信じている」と語り、すでにテーマパークの開園時期について多くの問い合わせを受けていると明らかにした。
より多くの投資を集めるため、同氏は「訪問客が感情を行動に移したくなった場合に備えて」テーマパークの隣接地にホテルを建てたいと望んでいる。
「ロマンチック大通り」の大部分は建設中か計画段階にあるが、婚約したカップルが記念写真を撮影する風光明媚(めいび)なスポットをすでに確保した。
この幹部は4日間の正月休みだけで22万人が婚約写真を撮りにここを訪れたと述べ、これまでの月2万人から急増したと胸を張った。
また、「あらゆる段階の愛で観光客を呼び込みたいので、失恋した旅行者のために『失楽園』を建設する計画すらある」と話した。
台湾観光局はまだセックス・テーマパークというアイデアに魅了されていない。ただ、この提案は全くの問題外でもなく、現在は構想に関するさらなる詳細や説明を管理処に求めているところだという。
マツキヨ、中国の「春節需要」見込み免税対応店を拡大 専用店も開設へ
中華圏の旧正月である2月19日の春節に合わせ訪日外国人客が増えることを見越し、ドラッグストア大手のマツモトキヨシホールディングス(HD)が消費税免税対応店を80店まで急増させることが19日、分かった。免税対応店は現状の2倍に増える。従来は3月末までに50店体制とする計画だったが、昨秋の免税拡充後は訪日客向け販売が想定以上に増加。春節休暇も高い需要が見込めるため、計画を上方修正した。
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同社は昨年10月の免税拡充にあわせ、訪日客の多い東京・銀座や新宿など約20店にパスポート確認用の端末を導入し、消費税の支払い免除などの免税対応を開始。昨年末には免税対応店が首都圏や関西圏を中心に37店に達した。
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訪日客向けの売り上げは、化粧品などを中心に予想以上に伸びており、「前年比で5割以上アップした店舗もある」(同社)という。
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好調な売れ行きに対応するため、免税対応店の増加ペースを加速。中国や台湾、ベトナムから大量の訪日客が見込まれ、一大商戦となる春節休暇(2月18~24日)に間に合うように時期を前倒しするとともに、店舗数を従来計画より6割増やすことにした。
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同社は今春から、訪日客向けの免税対応専用店の新設も進める。1年で全国に20店舗を開設する予定。複数の専用レジを置いて迅速に対応する。空港、アウトレットモールなどに出店することを検討している。
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訪日客は昨年、円安などを追い風に過去最高の1300万人を超えた。買い物の場所もドラッグストア、コンビニエンスストアなどと多様化し、各業態で需要の取り込みを強化している。