【台湾ブログ】日本人はバイク嫌い!?交通手段と思っていないかも
日本のバイクは世界的な人気を得ているにも関わらず、「日本人はあまり乗らない」と感じている台湾人男性が、その現象をブログにつづった。素朴な疑問風で単純に不思議だと感じているようだ。日本のテレビ番組で「見たことが無い世界の光景」が映し出された時に、台湾が紹介されるシーンを視聴したことがきっかけだったと思われる。
ハンドルネーム・小瓜呆さんが見たテレビ番組では、「台北橋の立体交差点で信号待ちをしているバイクの映像」が流れたという。バイクにまたがった、たくさんの人々が映っていたのだろう。その光景は筆者にとって珍しいものではなかったため、「道路一帯にバイクの海が広がっているのは、日本人にすればとても珍しいようだ」と、驚いた。
人が多く土地がせまいアジアの各国では、バイク愛用者が多い現実がある。機動性が高いバイクは、庶民の乗り物として様々な国で活躍しているのだ。だが筆者は「唯一日本だけは例外」と実感したとのこと。東京滞在中には「高速道路を疾走する大型バイクに出会い、街中では業務用バイクを見かけた」と述べた筆者は、通勤や通学でバイクを利用する日本人に遭遇することはなかったようだ。
「通勤・通学でバイクに乗っているのはわずか3%」と聞いたそうで、割合が少ないと驚いた。台湾ではバイクが一家に1.7台あるのが平均値らしいが、日本では0.2台と所有率が非常に低いことも知った。「バイクは交通手段ではない」と話す日本人にも出会い、事実なんだと悟ったようだ。
このようなバイクの利用率が低い日本の状況について、「過去の“バイク三ない運動”の影響が残っているのではないか」と筆者は考えた。80年代の日本では親が高校生に、バイクを運転させない・買わせない・免許を与えないという3つの“ない”を掲げて、バイク反対の運動をしていたなどと背景を説明した。
日本では16歳以上が受験し合格した上で、原付・小型・中型といった3種の二輪免許を取得できるが、「バイク事故多発や暴走族の存在で父兄がバイク乗車に反対し、学校側も生徒の免許証保管など措置を取ったり、処分を下すケースもあった」といった情報を載せ、その後は緩和され登校時のバイク利用も許可されたが、バイク人口そのものが減ったことを伝えている。
「或いは30年前の高校生が今や親になっている時代なので、自分の子どもたちにバイクの危険性を言い聞かせているのかもしれない」と、推測したそうだ。日本でのバイク購入者は年齢別に見ると、若者たちよりも50歳以上の人の比率が高いといったデータも入手したという。
バイクが日本人に不人気であることを知った筆者は、「免許取得までに時間がかかり高額な費用もかかる。車の方が冷たい風に当たらずに移動が楽」などといった日本人目線の理由も挙げ、「遠のく一方」とまとめた。日本人が移動する時の交通手段は、自転車と車が主であると実感し、「バイクが少ないおかげで、大都市でも空気がきれい」という説にも納得したようだ。
我々日本人が台湾に行くと、バイク人口の多さに驚く。信号待ちをしている集団や街中の駐車台数など、日本では見る機会がないだろう思えるほど多い。カラフルでイラストなどが入ったマスクや手袋など珍しいバイク用品があるのも特徴で、“バイク天国”と言ってしまいたくなるほどだ。
逆の見方をすれば、台湾人から見ると日本人はどうして便利なバイクを利用しないのか、理解が難しいだろう。良質なバイクを生産している国なのにと、不思議で仕方ないという気持ちを持たれている可能性がありあそうだ。