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宝塚歌劇団、今年8月に台湾で2回目の公演 花組が「ベルバラ」

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宝塚歌劇団、今年8月に台湾で2回目の公演 花組が「ベルバラ」


宝塚歌劇団は27日、台北国家戯劇院で記者会見を行い、8月8日~16日に2回目となる台湾公演を実施すると発表した。全14公演、2万1000人の観客動員を見込む。

宝塚歌劇団が台湾で公演を行うのは2013年4月以来2年ぶり。1984年のハワイ公演以来の海外単独パフォーマンスとなる花組が代表作「ベルサイユのバラ―フェルゼンとマリー・アントワネット編―」と「宝塚幻想曲(タカラヅカファンタジア)」の2つの演目を行う。

また、台湾公演に合わせて演目の中には前回と同様に、現地で親しまれている楽曲や最新のヒット曲なども組み込みたいとしている。記者会見に出席した花組トップスターの明日海りおは、台湾からもファンレターが届いていると話し、ファンに会うのが「今から楽しみ」と語った。

同歌劇団は、20人以上が参加する規模の海外公演としては1938年以降、世界18カ所で25回実施。関係者は台湾公演を通じて認知度向上を図り、日台双方の絆がさらに深くなればとしている。

台湾訪問のタカラジェンヌ「変身写真撮りたい」

宝塚歌劇団が今年8月に2度目となる台湾公演を行うのを前に、訪台した花組トップスターの明日海りお、トップ娘役の花乃まりあ、芹香斗亜らがインタビューに応じ、日本人観光客に人気の変身写真を撮ってみたいと語った。

変身写真は華麗な衣装やメイクで着飾り、記念写真を撮る台湾の写真館独特のサービス。2013年に訪台した星組のメンバーも撮影を楽しんだとされている。明日海らは「時間があればぜひ」と笑顔で答え、中央社の記者に「どこかおすすめはありますか」と逆質問する一幕もあった。

今回の台湾公演では「ベルサイユのばら―フェルゼンとマリー・アントワネット編―」などが上演される。王妃との許されない恋に苦しむフェルゼンを演じる明日海は、難しい役柄だとしながらも、「やりがいがある」と話し、「幸せなこと」とも語った。

一方、芹香は星組のメンバーから、台湾では一曲終わるごとに観客が大きな歓声を上げて盛り上げてくれると聞いたと話し、会場全体が熱気に包まれるにぎやかな公演に期待を寄せた。

中鋼、14年純利益は23%増の285億元超[鉄鋼]

鉄鋼台湾最大手の中国鋼鉄(中鋼)が26日に発表した2014年の税引き前連結純利益は、前年比23.1%増の285億7,600万台湾元(約1,080億円)で、11年以来で最高となった。

昨年の連結売上高は、前年比5.4%増の3,665億1,100万元。粗鋼販売量は967万6,300トンで、前年比2.1%と堅調に増加した。国際鉄鋼市況が弱含んだ昨年、中鋼は7月~8月分と12月分の台湾域内向け鋼材価格を引き下げたが、粗鋼販売の増加に加え原料の鉄鉱石価格の下落による生産コストの削減が増益につながった。また、子会社の中龍鋼鉄の売上高が13年比で11.0%増の2桁成長となったことも中鋼の業績押し上げにつながった。

今年も、昨年に引き続き供給過剰気味の中国鉄鋼業界の動きを含め、鉄鋼需給が改善するかが焦点になりそうだ。中鋼は、今年1~2月分と3月分の域内向け鋼材価格を引き下げており、当面は鉄鋼市況を注視する姿勢だ。

台湾アイドルグループSpeXial、日本人新メンバーらをお披露目

台湾男性アイドルグループ「SpeXial」は25日、台北市内で2月4日にリリースされるミニアルバム「Love Killah」の予約イベントを行い、日本人のウィン(風田)ら新メンバー3人がファンの前に初めて姿を現した。

ウィンは囲み取材で「いま中国語を勉強中です。よろしくおねがいします」と中国語であいさつをし、笑顔を見せた。

ステージ上には壁に立てかけられた2台のベッドが登場。メンバー同士によって「壁ドン」ならぬ“ベッドドン”が披露されると、会場のファンから悲鳴が上がった。来月7日に台北市内で開催予定のファンミーティングで、ファンに壁ドンをする企画も明かされた。

イベントには中部や南部からもファンが駆けつけ、最前列に陣取るために、前日から並ぶ人もいたという。

中国大陸高官が金門島訪問へ 台湾側主管官庁トップと公式会談

台湾の対中国大陸政策を担当する行政院(内閣)大陸委員会は28日、来月上旬に2日間の日程で中国大陸・国務院台湾事務弁公室の張志軍主任(閣僚級)らを離島・金門島に招き、同委員会の王郁キ主任委員と会談を行うと発表した。双方の主管官庁トップによる公式会談の開催は、2014年2月以来3回目となる。(キ=王へんに奇)

張氏らは2月7日に金門島を訪れ、王氏と会談。翌8日に金門県の陳福海県長などを訪問した後、大陸に戻る。

同委員会は、張氏の訪問は「対等、尊厳」の原則に基づいて行われるものだと強調している。

日本円が外貨決済業務に加わる

台湾の外貨決済プラットフォームに日本円が加わった。中央銀行の楊金龍・副総裁は27日、外貨決済業務に日本円を正式に加わったと発表、28日より取り扱いを開始すると宣言した。

これによって送金の時間と中間手数料を節約できるようになる。これまで日本円は日本で決済する必要があり、午前11時以降に送金した場合はただちに決済できなかったため、支払いが有効になるのは翌営業日となるのが一般的だった。しかし、台湾での決済メカニズムに加わることで日本円の送金効率が高まり、送金者は中華民国台湾内で、銀行が共に営業している時間内に送金すればその日のうちに届くことになるという。決済銀行は台湾における外国銀行として最も長い歴史を持つみずほ銀行が務める。5月には海外への日本円送金もスタートする予定。

台湾楽天市場、台東県政府と組み台東特産品ページ開設

eコマースの台湾楽天市場と台東県政府は27日、楽天市場サイト内に台東県物産の特設売場「台東専区」を開設した。地方政府との提携はこれが初めて。楽天市場は昨年9月に台東県政府とMOUを締結し、台東県の地場産業のデジタル活用計画を開始した。楽天市場が現地企業に対し「楽天大学」の開講や過去の成功事例紹介など、ネット販売の指導を行った。
今回ネット販売に踏み出した29の業者のうち9割が電子商取引未経験。菓子や乾物、果物など200品目の台東特産の農産品や食品がネットデビューした。楽天市場は、1年以内に台東にネット販売100万元を超える業者を生み出したいとしている。

台湾・台北の自転車シェアリング、新料金制導入を検討 3月末までに

台北市が実施する自転車シェアリング「ユーバイク」(YouBike)の最初の30分を無料とするサービスが予算不足のため廃止されると一部報道で伝えられたことについて、同市交通局の鍾慧諭局長は27日、新料金制度はまだ検討している段階で、3月末までに決定の予定だと明かした。

現行の30分無料サービスは、市の補助などでまかなわれており、鍾局長によると、今年の同市のユーバイク補助予算として1億5000万台湾元(約5億6680万円)が計上されているが、6月末までに使い切るとみられているという。

昨年9月に同市が実施した電話調査では、73%の市民が最初の30分を5元(約19円)とする案に賛成を示し、約半数は10元(約38円)でもいいと答えたという。また、2013年12月に利用者を対象に行なった街頭調査では、30分無料サービスを廃止した場合、利用者は約半数に減る結果も出ており、市ではこれらのデータを料金調整の参考にするとしている。

一方、台北市とのユーバイク相互乗り入れを実施している新北市は、最初の30分無料サービスを続けたい意向を示している。鍾局長は、両市の料金制度が異なれば利用者の混乱を招く恐れがあるため、引き続き話し合いをしていくと述べた。また、市をまたいで利用した場合、最初に借りた地点の料金制度を適用する案を検討していることも明かした。

台湾・花蓮、マンボウ大漁で漁業関係者らニッコリ

東部の花蓮でマンボウが1~2年ぶりの大漁となり、漁業関係者を喜ばせている。

台湾東部沖は黒潮の流れに乗ったマンボウの回遊経路として知られている。花蓮区漁会(漁協)の関係者は、近年になり天敵のサメが減ったため、マンボウの数が増えていると話す。

花蓮では悪天候が続いていたが、ここ数日は好天に恵まれたため、“日光浴”のために海面近くに上がってきた多くのマンボウが定置網に引っかかったとみられる。

マンボウは皮や骨、内臓なども含め、90%以上が可食部だとされている。

台湾・屏東で泥火山噴出 トウモロコシなど農作物に被害

南部の屏東県新園郷で28日午前6時ごろ、泥火山が噴出し、周辺で栽培されていた農作物に被害が生じた。

泥火山は地中の粘土がガスなどとともに地表に噴出する現象。噴出物はトウモロコシ畑0.4ヘクタールに流出したほか、水田や作付け準備が行われていた畑にも被害が及んだ。

屏東県内では数年前にも新園郷に隣接する万丹郷で泥火山が噴出したが、3年ほど前から新園郷でも毎年1~3回確認されていたという。今回の噴出は2015年では初めて。

韓国への外国人旅行者数、台湾からが4番目の多さ 20代や女性が中心

韓国観光公社は27日、2014年の訪韓旅行者数が1420万人を突破したと発表した。国・地域別で台湾は中国大陸、日本、米国に次いで4番目の多さだったことが分かった。台湾からの旅行者は20代や女性が多かったという。

昨年台湾から韓国を訪れた人の数は64万人を上回り、前年比18.2%増となった。旅行者のうち、20歳から30歳までが53%を占め、女性の割合は66%に上った。

韓国観光公社台北支社の鄭益守支社長は、韓国への旅行者は台北を中心とした首都圏の居住者が大半を占めているため、今年は台湾各地でイベントを開くなどし、地方の人々の韓国への認識向上に努める方針を明かした。今年は台湾からの訪韓旅行者数68万人を目標としているという。

台湾の大学がソーラーカーの国際大会で栄誉 中国大陸の圧力跳ね返す

アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビ首長国で今月中旬に行われたソーラーカーレース「アブダビソーラーチャレンジ2015」で、高雄応用科技大学(高雄市)がイノベーション・アワード第2位の栄誉に輝いた。

大会前には中国大陸からの圧力で、車体とユニフォームから中華民国の国旗を取り除かなければ出場できないという事態に見舞われたが、学生らはこの屈辱的な扱いに耐えて大会に参加。自分たちが手がけたソーラーカー「アポロ6号」を完走させた。

レースは16~18日までの3日間で、741キロメートルの砂漠地帯を含む全長1107キロメートルのコースを走り抜く過酷なもので、欧米やアジアなどのチームが参戦した。

高応大はこれまで10回以上ソーラーカーの国際大会に参加。米国や日本、ギリシャなどに遠征して好成績を残してきたが、国旗を撤去するよう迫られたのは今回が初めて。

台湾女性、結婚相手の理想月収は19万円以上 満たす30前半男性は約1割

台湾の結婚情報サービス会社「月老銀行」が6000人近くの女性会員の結婚相手に求める月収を分析したところ、「5~7万台湾元(約19~26万円)を希望する人が最多だと分かった。台北などの北部ではその割合は48%となり、7万元以上と答えた人も21%に上った。26日付の蘋果日報が伝えている。

行政院主計総処が公表している2014年の統計によると、被雇用者で月給が5万元を超える男性は、25~29歳では7.44%、30~34歳でも13.77%に留まっている。また、未婚の男性全体で、月収の条件を満たしているのは9.27%だった。

30歳未満の平均年収は36.44万元(約138万円)、30~34歳は47.74万元(約180万円)で、月収に換算するとそれぞれ約3万元(約11.5万円)と3万9800元(約15万円)となり、女性の理想月収を大きく下回っている。

鳥インフルで台湾のガチョウほぼ全滅も

鳥インフルエンザ収束の兆しが見えず、台湾のガチョウがほぼ全滅状態になる可能性が指摘されている。行政院農業委員会動植物防疫検疫局は27日、最新の感染状況を説明。感染収束の兆しは見えず、殺処分もしくは感染によって死んだニワトリ、ガチョウ、アヒルなどは200万羽を上回った。また、ガチョウの感染が広がっており、検査が行われているものすべての感染が確認された場合、台湾のガチョウの9割が被害を受けたことになり、ほぼ全滅になるということ。

農業委員会では、被害率9割は、昨年第3四半期の飼育数、177万羽をもとに計算したものだと説明、ガチョウは第1四半期と第4四半期の飼育数が比較的多いとはいえ、産業全体にとってかなりの打撃になるとしている。旧正月前の供給問題について農業委員会牧畜処の江文全・科長は、「過去と現在の在庫量から見て、旧正月前の供給は問題ないはず。様々な年齢のガチョウが殺処分されており、シーズンである夏の供給に対する影響の方が大きい」と話した。

動植物防疫検疫局の張淑賢・局長は、殺処分の進度が感染確認のペースに追いついてきているとし、ここ数日間に感染の深刻な地域を全面的に制御し、感染拡大を徐々に押さえ込んでいく考えを示した。

特使団がサウジ新国王即位を祝う

中華民国台湾の特使団がサウジアラビアを訪問、新国王即位を祝った。サウジアラビアのアブドラ国王が先ごろ死去したのを受けて、サルマン皇太子が王位を継承した。外交部は27日、柯森耀・政務次長率いる祝賀訪問団が24日にサウジアラビアに到着、サルマン新国王に対し、中華民国の弔文と即位を祝う正式な書簡を手渡したと明らかにした。

一方、外交部の林永楽・部長も26日午後、台湾におけるサウジアラビア大使館に相当する、「サウジアラビア商務弁事処」を訪れて記帳し、中華民国政府と国民を代表して、サウジアラビア政府とサウジアラビア国民に対し、心からの哀悼の意を表した。

外交部によると、サウジアラビアは中華民国台湾にとって最大の原油輸入先で、2013年の両国間貿易総額は174億米ドルだった。

両岸、食品安全確保に連絡窓口設置へ

台湾海峡両岸に食品の安全を守るための連絡窓口が設置されることになった。衛生福利部は先ごろ、代表団を組んで中国大陸の北京を訪れ、中共の品質監督検査検疫総局などと会談、台湾の油脂製品の輸入制限解除の検討、ならびに食品の安全問題に関する連絡窓口を設けることで一致した。

衛生福利部が26日に明らかにしたところによると、中国大陸側と合意した内容は、台湾が最近の油脂製品の問題について、その対処を終えた総括報告を提供すれば、中国大陸側はただちに輸入制限解除に向けての検討作業に入ること。また、両岸が食品の安全問題に関する相手側への通報と対処のメカニズムをいっそう整備、多元的な交流プラットフォームを積極的に推進して食品の安全についての広報活動を拡大していくことも。

そしてさらに、食品の安全に関する基準の技術的な交流を行うと共に、食品の安全問題に関する連絡窓口を設け、双方の協力関係を強化し、両岸が締結した「海峡両岸食品安全協定」を確実に実行していくこと。

台湾紙が指摘、「アベノミクスの失敗と円安による3つの負の影響」

台湾紙・中国時報が同日に掲載した「日本の金融政策がもたらした円安による3つの負の影響が、世界の注目を集めている」との記事の内容を紹介した。記事は以下のようなものだった。

日本経済は2014年、大きく揺れ動き、2年余りにわたるアベノミクスの失敗が浮き彫りになった。円安による3つの負の影響が、世界の注目を集めている。

アベノミクスの失敗の1つ目は、円安によって輸出が促進されると信じすぎたこと。2つ目は、量的緩和策の作用に期待しすぎたことだ。多くの専門家たちが「アベノミクスが日本経済を二極分化の歪んだ発展に導いた。過去最大規模の量的緩和策も、日本の株価を押し上げ、円を安くさせただけで、実体経済の振興策としては、効果は限定的だ」と指摘している。

日本の金融政策がもたらした円安による「3つの負の影響」としては、「日本の富を流出させていること」、「中国とのGDP(国内総生産)格差を広げたこと」、「一部の大型輸出企業ばかりが儲かり、内需型の産業や中小企業ではコストが上がってしまったこと」が挙げられる。市場の購買力が下がって中小都市で投資が落ち込み、人口流出が加速。さらに地場の企業が海外移転の危機にさらされるといったケースが、日本の中小都市でよく見られるようになった。

. 中国で、国民党の朱立倫新主席に「台湾統一の後継者」との評価・・・本人迷惑か、「大陸との急接近で衝撃・疑義が発生」と演説

 台湾で19日に国民党主席に就任した朱立倫氏について、中国では「台湾統一の後継者」などとの形容が定着しつつある。大陸との接近・親密化を推進した馬英九前主席の方針をそのまま引き継ぐだろうとの考えからだ。しかし朱新主席は就任時の演説で、「(台湾海峡)両岸の社会の差は非常に大きい」として、関係密接化が社会心理に衝撃を与え、経済交流では「(利益の)分配において、公平さと正義の面で疑義が生じた」と述べた。大陸側の評価は朱主席にとって“迷惑”となる可能性がある。

 大陸では、習近平共産党総書記が朱主席宛に送った、就任祝賀の電報が話題になった。同電報には、「近年来、国共両党と両岸双方の努力により、手を携えて両岸関係を平和裏に発展させる良好な局面を切り開きました。両岸の同胞が得たものは大きく、両岸関係の発展への期待はさらに高まりました」などの文言を盛り込んだ。

 習総書記は馬英九前主席が2013年7月20日に主席に再選された際にも祝電を送った。主旨は同様で、両岸関係の発展を訴え、「中華民族の復興のため、手を携えて努力を」などの言葉が並んでいた。

 中国メディアは、習総書記が2代にわたり国民党主席の就任時に祝電を送り、内容がいずれも中国・台湾関係の発展を喜び、一層の推進を呼びかけたことを「異例」として注目した。さらに、一部メディアが用いた、朱新主席を「台湾統一の後継者」とする言い方が、多く用いられるようになった。

 国民党の馬英九主席が辞任に追い込まれた直接にきっかけは、2014年11月29日に実施された統一地方選挙で、国民党が「歴史的大敗北」を喫したことだった。さらに大敗北の理由としては、馬政権が大陸との関係改善を急速かつ強引に進めてきたことがあった。

 大陸側とのサービス貿易協定の締結では、制度上の「抜け穴」まで利用して発効させようとした。その結果、反対する学生らによる立法院の長期占拠という事態にまでなった。

 11月の台湾の統一地方選で最も注目されたのは、台北、新北、桃園、台中、台南、高雄(「桃園」は選挙時点では直轄県。12月23日に直轄市に昇格)の中華民国6直轄市の市長選だった。選挙前は「国民党」が4市で市長を押さえていたが、選挙の結果、国民党市長は2人に減少。4対2が、2対4と逆転されてしまった。国民党は最大の焦点となっていた台北市選挙戦にも敗れた。

 大逆風の中で朱氏は、新北市長に再選された。「選挙に強い政治家」の定評が再確認され、国民党主席にも選ばれた。朱新主席は当然ながら、「民意が馬英九政権から離れた理由」を痛感している。

 そこで就任時の演説では、「両岸政策を推進する上で、平和的発展、相互利益とウィンウィンの関係の堅持は基本原則であり、正しい方向だ」とした上で、「両岸が急速に交流を発展させた中で、双方の社会の違いが非常に大きいと言う理由で、密接で頻繁な往来が社会全体の心理面に衝撃を与え、(利益の)分配において、公平さと正義の面で疑義が生じた」と述べた。

 「大陸との親密化」の原則は正しいが、馬英九政権の「やり方は間違っていた」と言わんばかりの“過激発言”だ。朱主席は、大陸との接近で生じた問題について「現在、厳粛に向き合わねばならない課題だ」とも説明した。そのまま受け止めれば、大陸側との接近には慎重を期し、反対が多い事項を強引に進めることはしないと理解できる。

 台湾では2016年に総統選挙が実施される。朱氏が立候補するかどうかは、予断を許さない。台湾における“国民党離れ”があまりにも深刻で、総統選挙時までの挽回は、かなり困難と見込まれるかろだ。

 朱主席は1961年6月7日生まれの53歳。2016年の総統選挙時には54歳だ。総統の任期は4年間で、2選までが認められている。2020年の選挙時は58歳、24年の選挙時は62歳だ。明らかに不利な選挙に出馬して落選して“汚点”を残すより、1期または2期待って、勝ちやすい選挙で当選した方がよいとの考えも成立する。

 いずれにせよ、朱主席に対する評価は、国民党の支持率をどの程度まで、どれだけ速く回復できるかにかかっている。

朱主席の父親は浙江省出身で、いわゆる「外省人」だ。しかし母親は台湾出身。

 さらに妻である高婉倩氏の実家である「高家」は台南の名家だ。妻の祖父の高錦徳氏は戦前、東京帝国大学で経済学を学んだ。戦後も台南の政界で活躍し「長老」と呼ばれた。妻の父の高育陣氏も東京大学やハワイ大学に留学し、政界でも要職を歴任した。つまり、台湾の人口の大多数を占める本省人(戦前からの台湾住民とその子孫)の支持も取り付けやすいことになる。

 一方で、大陸側の台湾の政治家に対する評価は、極めて簡単だ。大陸との接近を進める人物は“善人”で、そうでなければ“悪人”だ。もっとも、「善人」であっても、民意を「引っ張る」ことができなければ「無能」というとになるので、真剣に相手にすることはしない。立法院占拠という事態を招いて以降の馬英九総統が、そう評価された。

 朱主席は、「共産党とは立場は異なるが、台湾は中国の一部」とする国民党のトップである以上、まずは“善人”との評価になる。“善人”であるからには、応援せねばならない。“悪人”集団である民進党など、「台湾独立派」や「隠れ独立派」を退治してもらわねばならないからだ。

 そして、馬英九前主席の後を継いだということで、朱主席について「台湾統一の後継者」とも言いたくなる。しかし、言えば言うほど朱主席には「台湾人に警戒される」リスクが高まる。つまり「有能さ」を発揮できない危険が生じる。

 中国大陸側にとって、国民党の指導者を評価することには、自国民向けに「台湾との統一を目指している。必ず実現する」という政治的な意味合いがある。しかし、評価すればするほど、今後も民意に支持され選挙戦を勝ち抜いていかねばならない国民党主席にとっては「迷惑」になりかねないという、ジレンマがある。










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