【台湾ブログ】日本の銀行で気づいたこと・・・静かで寂しい
異国である日本に住み、日々の暮らしから日本の習慣や文化を学んでいるという台湾人女性が「日本の銀行」というタイトルでブログ文を発表。台湾人の視点で感じたことを、書き並べた。2人の子どもと一緒に、「努力しながら日本での時間を過ごしている」とつづった阿花(ハンドルネーム)さんは、定期的に銀行に出向くそうだ。
家の中に大きな「缶」を置き、そこに「コインを入れている」そうで、ある程度貯まったら銀行に行くとのこと。「貯金がいかに大切か子どもたちに教えたい」という思いで始め、実行し続けているという。普段はATMを利用しており、「日本のATMでコインを預ける時は、1回(の投入)につき100枚まで。少しの待ち時間がある」と強調した。日本のATM事情を台湾人に訴えたい気持ちで、詳しく書いたのであろう。
また筆者の性格はしっかり者と思われ、「待っている間子どもには、漢字を勉強させている」と述べ、待ち時間がちょうど良いと感じているそうだ。ぼんやりする時間を作ることなく学習につなげるあたり、外国人だから頑張らなければならない、と意気込んでいる姿が伝わってきそうだ。
そんな真面目な筆者だが、ある日コインを預け入れている際にATMが壊れてしまったそうだ。どうやら「コインの枚数が多すぎた」のが、その理由らしい。残りは窓口で預けるようにと、行員に誘導されたそうだ。窓口のあるフロアーに足を踏み入れた瞬間に筆者は、親切な案内係に用件を尋ねられたとのこと。
「預金したいと告げた。キャッシュカードか預金通帳を持っているか確認された後、預け入れ票に記入するようにと言われ、書き終わると順番を待つ番号札を渡された」そうだ。そしてこの流れは台湾とは違う、と驚いた。筆者は台湾にいる時はまず番号札を入手してから、伝票や書類の記入を始めるのだという。番号順に窓口に呼ばれるので、少しでも早い番号を取って待っている間に準備を整えるのだ。
「長時間待つのが嫌なので、時間短縮する」気持ちからの行動とのことだ。利用者の立場からすると確かにそうだが、自分の番号が来た時に伝票などが準備できていなかった場合、窓口での滞留時間は長くなる。その分対応する行員の時間が割かれる訳で、伝票などを書き終えてから窓口へ行く「日本方式」の効率の方が良さそうだと、筆者は恐らく気付いたことだろう。
ほかに筆者は「日本の銀行業務は、基本的にATMですべての用が済む」と述べ、宝くじが購入できる点も驚いた。台湾に比べて、窓口を訪ねる客が少ない事実に納得したそうだ。また日本の銀行は静かで違和感を覚えた、と述べている。「静か過ぎて子どもが走るのさえもうるさかった。待っている人同士が世間話をする台湾のような光景もなく、人情味に欠けている気持ちになった」そうだ。
台湾では客の待ち時間が長く、おしゃべりする場面などありにぎやかなのだろう。また日本と比較するとATMでは対応できない内容が多く、窓口を利用する人々が多そうだ。銀行ロビーにはたくさんの人があふれ、待機しているのが台湾では当たり前にある日常のシーンなのかもしれない。
筆者は日本の銀行の静けさがさびしいと感じつつ、「待ち時間が短いのは悪くない」とブログを締めくくった。自国の様子や経験を思い出しいろいろな感情が湧き出てきても、生活している他国の現状を受け止め良さを認めることが、円満な外国暮らしができる秘訣なのだろうと思わせるブログであった。
【台湾ブログ】日本人のさびしい習慣、知れば知るほど悲しくなった
日本に興味を持っている台湾人女性が、情報を得てさびしさを覚えたとブログに書きつづった。台湾人と比較すると日本人は、個人主義で家族や他人との関わりをクールにとらえている印象を持ったようだ。日本人男性と結婚した教師からいろいろと教わり、考え込んでしまったという。
日本語を学んでいるCherry(ハンドルネーム)さんは、教師の言う事を聞きながらメモに書き留めたそうだ。教師は日本人の嫁ということで「内容の信ぴょう性は高い」と信じ、ブログにまとめてみたという。まず筆者は、日本人は20歳になり成人式を迎えたら「両親の干渉を受けない」と教えられた。
続いて結婚後は両親と同居するケースが少ないので「独り暮らしや老人ホームへ行く高齢者が多い」と言われたそうだ。それらから日本人は大人になると家族との絆が薄くなる、と筆者は感じたようだ。台湾では同居を始め、年齢を重ねても家族間のコミュニケーションが深く続くということなのだろう。その日本人が持つ割りきった感覚が、さびしく思えたそうだ。
また友達や恋人と食事をした時などは「ほとんどの場合が個別会計。物価が高くて、人にごちそうすることは稀」、結婚式に行けるのは「招待された人のみ。妻や子どもを連れて行ってはいけない」という習慣も教えられ、さらに衝撃を受けた様子だ。台湾では数人での食事会は年上の人や社会的地位が高い人、もしくは声をかけた人が支払いを済ますパターンが多いそうだ。
そして結婚式に招かれた時は、当たり前のように家族を同伴するのだろう。友人知人の結婚式は家族揃って祝福するのが自然だと、考えていると思われる。これらのことを教師に教わった筆者は、自身が日本の文化や日本人の感覚を理解していなかったことに気付き、ハッとしたようだ。
「日本の作家が書く文芸作品が好きだったが、読み続けると気持ちが冷めてしまった」経験があり、その理由は自分自身にあることを知ったのである。日本に関する知識が浅いために感情移入ができず、それゆえに話の展開や登場人物に共感する気持ちが湧かなかったと、納得したようだ。
教師1人から聞いた話を完全に信じてはいけないと自身に言い聞かせたかったのか、もしくは信じたくなかったのだろうか。筆者は「この情報が間違っているのなら、誰か訂正してほしい」とブログで呼びかけ、そして日本の友人にも確認したという。結果日本の友人には「ほとんど合っている」と言われ、ほかに訂正されることもなかったそうだ。
「なんとなく悲しい気持ちになりさびしく感じた」とブログは締めくくられている。人情味があり、人との交流を楽しんでいる雰囲気を持つ台湾の人々。彼らから見た日本人は個人ベースで日々を過ごし、他人そして家族とさえもドライな関係を築いている風に映るのかもしれない。
【台湾ブログ】縁起良し! 日本の「お守り付き」ドリンクが福を招く
初詣を始め神社を参拝した時に、「お守り」を購入する人は多い。願いごとが叶うように、または健康祈願や厄除けなど、お守りに込める思いは人それぞれだ。神社の特徴も出ていて最近はデザインにこったり、キャラクターが付いていたりなど、日本の神社には実に多種多様のお守りがある。
そのような「お守り文化」を持つ日本人の風習を参考にしたドリンク店が、台湾にあるそうだ。ハンドルネーム・ga1tjさんのブログによると、そこは「本家御守茶飲」という店名とのこと。日本のお守りをモチーフに「新しい概念でドリンク販売」、「祈願して福を招く日本のお守りを継承し、長い歴史を持つ台湾茶の技術を加えた」などと宣伝文句を掲げ、感動的なドリンクを作りだしたという。
2014年夏に、台湾の南部都市・高雄で開店したようだ。材料となる茶葉の品質や果物の鮮度などにこだわり、「何度も試飲を重ねた末に、やっと商品として発売できる」運びになったという。日本を訪ねた人は知っていると思うと前置きし、「日本でお守りと言えば、心の中の願いを祈るもの。1つ1つに縁起の良い言葉が書かれ、家族や友人から贈られたお守りを身に付けると祝福を授かる」と説明した。
その風習をドリンクで再現とばかりに、「1杯飲むことでお守りのような効果があり、家族や友人にごちそうすれば、福を祈る気持ちを伝えることができる」と売り込んでいるようだ。筆者のブログや店のFacebookページを見ると、台湾名物のパールミルクティーや酸梅湯をはじめとしたいろいろな飲み物が「心願成就」、「必勝御守」、「恋愛成就」などと書かれたカラフルなカップに入っている。
華やかな見栄えでいかにも縁起が良さそうだ。台湾らしく甘さや氷の量ももちろん調整できる。また日本を意識した「宇治抹茶」もメニューになっている。台湾には親日家の人が多く、日本の文化や流行が情報となり品となり台湾全域に広まっているが、飲み物が入ったカップがお守りになるという発想は面白い。台湾の人々に受け入れられて人気店になっているのか、高雄に行く機会があれば訪ねてみたいものだ。