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サラリーマンの“聖地”に外国人殺到

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サラリーマンの“聖地”に外国人殺到、お目当てのメニューは…

買い物客でにぎわう秋葉原にある「名代(なだい) 富士そば秋葉原電気街店」。午後3時半過ぎ、シンガポールから観光に訪れた家族5人が来店した。英語が堪能な男性スタッフに促され、家族は店頭のショーウインドーの前に移動。英語の説明文が添えられたサンプルを指さしながら商品を選び、券売機を珍しそうに見ながら、思い思いのメニューを注文していた。

 ◆会社員の“聖地”

 店員が「そばか、うどんか」を英語で聞き、家族はお目当ての天ぷらうどんにたどり着いた。父親のケイス・セオバさん(48)は「私たちは幸運だ。たまたま選んだ店で、日本的な雰囲気のレストランに入れた。それに、あのような券売機はシンガポールにはなく、とても良い方法だと思う」と竹の装飾が施され、演歌が流れる店内を見渡し、満足そうに語った。

 昭和の時代から、サラリーマンたちに人気の立ち食いそば店。手早く腹ごなしができることから、昼時にはスーツ姿の会社員であふれている。しかし、そのサラリーマンの“聖地”を訪れる外国人が近年、増えているという。


 「立ち食いそばは安くてヘルシーだから、外国人に人気」と語るのは、「やっぱりすごいよ、日本人」(あさ出版)の著者で、日本在住の外国人が英語で旅行者にアドバイスを投稿するサイト「Deep Japan」の運営メンバー、ルース・ジャーマン・白石さん(48)=米国籍。

 同サイトには、富士そばなどの立ち食いそば店を紹介する投稿も多いといい、「料亭などの豪華な和食もいいけど、日本に来る旅行客は、日本人が普段食べている『ローカル・フード』に興味がある。会話も必要なく、一人でさっと食べられるところも魅力なのかも」と語る。

 平成21年12月にオープンした富士そばの秋葉原電気街店は、普段は1日の客の1割程度が外国人で、ゴールデンウイークや年末年始になると4、5割が外国人客になるという。運営する「ダイタンキッチン」によると、同店は海外のガイドブックでも紹介され、海外メディアが取材に訪れるほどの話題となっている。

 ◆人気は「カツ丼」

 ヘルシーさで人気のそばだが、同店で外国人が多く注文するのは、実は「カツ丼」と、牛肉を載せた「肉富士そば」。「やっぱり、海外の方は肉が好きなようで、年末には1日300杯のカツ丼が出る。この会社に勤めて20年ぐらいだけど、こんなにカツ丼が出る店はないですよ」と若井久店長(59)は笑う。

 同社の担当者は「特別に外国人向けのメニューを考えたりしているわけではないが、英語などで注文の仕方を紹介したりしている。私たちはあくまでもそば屋なので、これからもそば屋ができるサービスを提供したい」と話している。

 25年には、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録された「和食 日本人の伝統的な食文化」。立ち食いそば店はそんな食文化を、手頃な価格で世界へと発信し続けていく。





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